ーcoyolyーさんの映画レビュー・感想・評価 - 25ページ目

SHAME シェイム(2011年製作の映画)

4.2

劇中で使用されたのはグールドゴルトベルク81年盤アリア、第15変奏、他グールドのバッハ平均律グラヴィーア曲集より48の前奏曲とフーガ第1巻第10番ホ短調(BWV855)、第2巻第16番ト短調(BWV8>>続きを読む

her/世界でひとつの彼女(2013年製作の映画)

3.7

コロナの時代の愛はこれでいいよね。かつて淡路恵子が言ってた「ドラクエは裏切らない」を進化させるとこうなるよね。私も男に酷く傷つけられるのもう嫌だからこれでいい。

こういうのミシェル・ゴンドリーとか(
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僕と世界の方程式(2014年製作の映画)

2.9

映画としての体幹がしっかりしてなくて軸がブレブレ。場当たり次第のご都合主義で繋いでる。

自閉症児に優しくするのが女の子というジェンダーロールもやめてほしい。とりわけアジア人の女の子が親切に世話焼きし
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スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)

3.0

有名なのに未履修ものを潰すために観た。吉田秋生先生、完全にアッシュ・リンクスの人物造形このリバー・フェニックスから思った以上に流用してたのわかった。友人を慰める時にリバー・フェニックスの長男み迸ってま>>続きを読む

キャロル(2015年製作の映画)

3.5

「ブルージャスミン」のケイト・ブランシェットが圧倒的だったのでケイト・ブランシェット様おかわり頂戴!と以前から気になっていたこちらに手を出しました。なんだけど、ケイト・ブランシェット様がなぜあの小娘に>>続きを読む

ブルージャスミン(2013年製作の映画)

3.8

壊れゆく女をこんなにスタイリッシュに軽妙洒脱に描けるウディ・アレンの作家性に脱帽。これ客観的な視点から見るとめちゃくちゃ怖いんだけど、巻き込まれて狂わないような距離を取りつつジャスミンに寄り添うように>>続きを読む

ミッドナイト・イン・パリ(2011年製作の映画)

3.9

ウディ・アレンを投影しているだろう主人公がルイス・ブニュエルに提案していたのは「皆殺しの天使」かな?あとドガの友達のバレエコスチュームデザイナーを探してるリシャールがわからない、ずっと探してるんだけど>>続きを読む

ハウスメイド(2010年製作の映画)

3.0

一番悪いの女を産む機械だとしか思ってない種馬の割に「女は怖い」で話を展開させるのやめて欲しいよな。待ち構えてるメイドも悪いところはあるんだけどせめて避妊しろよと。
なんだこの旧態依然とした世界観と思っ
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ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男(2017年製作の映画)

3.6

チャーチルとジョージ6世の関係は「英国王のスピーチ」だとデレデレなんですけど、こちらでは最初史実に則ってジョージ6世がツンとしててクライマックスでデレてきました。ただ、人間性の描かれ方は「英国王のスピ>>続きを読む

英国王のスピーチ(2010年製作の映画)

3.9

あの家に生まれてあの父がいて、あの兄がいて、あんな弟がいて、なのでこうなる、というのがよくわかる描かれ方でした。そしてエリザベス2世がこんな父がいてこんな母がいて(そしてファザコンだったから)ああなっ>>続きを読む

トガニ 幼き瞳の告発(2011年製作の映画)

4.1

韓国映画観てて気合いの入ったデモが出てくると「キタキタキタ!」って高まるよね。なんつうか韓国人は日本人にはないデモに対する根本的な信頼感を共有している。デモの成功体験をやる側もやられる側も持ってるから>>続きを読む

娼年(2018年製作の映画)

2.8

何もかも全くリブートもアップデートもされてない昭和の日活ロマンポルノ(主演女優松坂桃李)って感じでした。

松坂桃李なんだけど求められてるものは女優で、松坂桃李をスカウトしたり買ったりする女性も中身は
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否定と肯定(2016年製作の映画)

3.9

これさ、「ユダヤ人」の「女」だから訴訟を起こす相手としてこの人が狙われたんじゃないんだよ。「煽られやすくて感情的になりやすい人物」だから、法廷で与し易いと判断されて名誉毀損という戦術で訴えられたんだよ>>続きを読む

フェリスはある朝突然に(1986年製作の映画)

2.5

これサイコパス少年が周囲を狂わせてくサイコスリラーじゃん…すっごいゾッとするんだけど。

このクソガキの腐った根性叩き直してやれ!ってもうそれしかなかったよね。

でも最終的にサイコパスが逃げ仰せてん
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写真家ミック・ロック ロック・レジェンドの創造主(2017年製作の映画)

3.6

ミックロック御大のドキュメンタリー配信、ネトフリで今日までだと知ってなんとか滑り込みました。

クイーンとの仕事はオファーは向こうから、ゲイの有名どころの撮影よくやってたから仲間に入りたかったんじゃな
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多数から一つへ: 私が米国に来た理由(2018年製作の映画)

3.2

ネトフリうろうろしてたらルース・ベイダー・ギンズバーグのご尊顔を見かけたので「ビリーブ」や「RBG」と関係あるのかな?と思って見たんだけど最初と最後にちょろっと出てくるだけでそんなに関係なかったです。>>続きを読む

アルゴ(2012年製作の映画)

4.2

うまい。見事。これはオスカー不可避ですわ。

鑑賞前の断片的な情報のイメージで何となくアクションものなのかな?と思ってたらその要素ほんの少しだけで全然違った。監禁奪還ものと外交政治劇と映画業界ものメタ
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ホイットニー:本当の自分でいさせて(2017年製作の映画)

3.3

スターには並外れた繊細さと並外れたタフさが求められ、求められ続けて、繊細さが足りなければあっという間にその座を追われ、タフさが足りなければ喰い殺されてしまう。マイケル・ジャクソンもホイットニー・ヒュー>>続きを読む

くちびるに歌を(2015年製作の映画)

3.0

こういう文科省推薦、激薦くらいの映画で、男子生徒が女子生徒のスカートがめくれる場所で集まってその時を待つとかいう演出、本気でやめてほしい。あそこ切っても繋がり問題ないから今すぐカットしてほしい。こうい>>続きを読む

パコと魔法の絵本(2008年製作の映画)

2.5

役所広司と阿部サダヲがなんとなくそれっぽい衣装を着てるとこんなところでもシェイクスピア劇の偏屈王と道化そのもののやり取りになるのが興味深かったです。まあ「いだてん」の嘉納治五郎先生とマーちゃんなんだけ>>続きを読む

西の魔女が死んだ(2008年製作の映画)

4.4

そんなに期待してなかったんだけども案外と骨組みを丁寧に組まれたしっかりとした良作でした。

「大人になったらこういう風に思ってる感情も全て消えて感じられなくなってしまうんだろうか」ということが一番怖か
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パーティで女の子に話しかけるには(2017年製作の映画)

2.7

ネトフリ配信今日までのものでタイトルとエル・ファニングとニコール・キッドマンというだけで選んで、なんとなくプロムものなのかなと思ってたらパンク版「あの頃ペニー・レインと」なの?となってそれも違ってチー>>続きを読む

レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)

3.8

ハーヴェイ・カイテルの横綱相撲。

私がハーヴェイ・カイテルを認識したのはこの直後の「ピアノレッスン」が初なので、ちょうど知った頃のハーヴェイ・カイテルにまた会えたの嬉しかった。

どことなく「インフ
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横道世之介(2013年製作の映画)

3.6

井浦新様、どこで出てくるの?まだ?まだ?まだなの???ってそこかーーーーーー!!!!!

これずっと気になってたんです。「蛇にピアス」のメインキャスト3人(吉高由里子、井浦新、高良健吾)が転生して堅気
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ストリートサッカー(2016年製作の映画)

2.3

インテルがインター、セリエBがシリーズB、なんだこりゃ。サッカー好きなフランス語翻訳できる人沢山いるだろうに…Google翻訳レベルの字幕で何が何だか。ネトフリってこんなレベルの字幕もつけてくんのか…>>続きを読む

スワロウテイル(1996年製作の映画)

4.0

いい雰囲気映画でした。とっても。本当に。

1990年代半ば、小室哲哉も安室奈美恵もエイベックスも無縁の私たちのカルチャー、それがそのまま切り取られてそのままの形で封印が解かれてあの頃の空気感が横溢し
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TOKYO!(2008年製作の映画)

3.3

ミシェル・ゴンドリーの描く文系地雷男はたとえそれが加瀬亮でも地雷なんだなとはっきりわかりました。「パターソン」のアダム・ドライバーと一緒で監督の求めるものをよく理解して演じることができる人なんだなと思>>続きを読む

スナッチ(2000年製作の映画)

3.9

ガイ・リッチーの才気しか漲ってなかった。
「わかるやつだけわかればいい」とあらゆるものを吹っ切って暴走してる勢いが良い。この頃のガイ・リッチーって多少なりともマドンナのヒモ扱いされてたと思うんだけど、
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希望のかなた(2017年製作の映画)

4.1

アキ・カウリスマキ初体験です。最初の方うまく集中できていなかったのもあって二つの話が並行で展開していくのについていけないところありつつも、その二つの流れが合流した地点で「あああああーーー!!!!」とな>>続きを読む

スーパーチューズデー 正義を売った日(2011年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

大好き政治劇!タイトルからしてスーパーチューズデー!舞台はスイングステート、オハイオ!オハイオの民主党予備選!激アツ!

なんだけど、政治劇というよりインターンと寝る is 米民主党の伝統芸という卑近
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サスペリア PART2/紅い深淵(1975年製作の映画)

3.2

ダリオ・アルジェントの隙はあっても独特の美意識・美学が性癖の人は一定数いるんだろうなと思う。詰めの甘さすら魅力になってしまうんだそういう人にとっては。「サスペリア」と何の関係もない別作品に「サスペリア>>続きを読む

マネーモンスター(2016年製作の映画)

4.0

ジョージ・クルーニーが経済番組版みのもんた的な司会者で、生放送中に乱入してきた「無敵の人」に銃を向けられます。そして番組ディレクターのジュリア・ロバーツと協力しながらこの難局を乗り切ろうとします。>>続きを読む

オリーブの樹は呼んでいる(2016年製作の映画)

3.3

御神木は切ったり売ったり動かしたりせず大切にしましょう。さもなければ大変なことになりますよ、というお話でした。

この監督「エル・スール」に出演してらしたんですね。今それを知って高まってます。ビクトル
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もうひとりの息子(2012年製作の映画)

4.3

これは全人類が観るべき映画じゃないのかな。「字幕松浦美奈作品に外れなし」の鉄則そのまま当てはまってた。

「そして父になる」と骨格としては同じ話なんだけど日本人の間の格差なんて甘っちょろい話じゃなくて
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サスペリア(1977年製作の映画)

4.0

女子の寄宿舎ものを観ると無性に落ち着くのです。今作はホラーというより女子の寄宿舎ものを観ているという意識の方が優ったのでずっとどこか懐かしい気になってました。

レトロモダンなセット可愛くて、美術さん
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MESSI/メッシ -頂点への軌跡-(2014年製作の映画)

4.2

「バルセロナでメッシはオランダの哲学を学んだ」私にとってはこれが全てです。

出演者の名前で一番最初にヨハン・クライフがクレジットされた瞬間に、あ、これ優勝だわ。CLで8点取られても優勝だわって。
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