ーcoyolyーさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

コッホ先生と僕らの革命(2011年製作の映画)

3.5

ダニエル・ブリュール、『グッバイ、レーニン!』(第一子長女トラウマ映画)の頃に比べてだいぶ頼もしくなったな、と思ったのは最初だけで相変わらずの青二才っぷりでした。甘っちょろくて乳臭い弟っぷり健在。>>続きを読む

アレクサンドリア(2009年製作の映画)

4.7

今私キリスト教徒クソ!クソクソクソのクソ!というモードに入っているのでキリスト教徒が反知性主義者のクソ集団として描かれているのは溜飲が下がりましたね。

この映画ではキリスト教徒が議会襲撃するトランプ
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ビッグ・アイズ(2014年製作の映画)

3.8

ティム・バートンどうしたんだろう?ダメ男の自己憐憫と自己弁護にあれだけ明け暮れていた人がダメ男をダメ男のまま突き放して女性に嫌な甘え方をせずひとりの人間として才能を認めた撮り方をしている。ティム・バー>>続きを読む

スティーブ・ジョブズ(2013年製作の映画)

3.4

私ことアーロン・ソーキン原理主義者兼Appleの犬、てっきりアーロン・ソーキン脚本の方のジョブズ映画かと思って観始めたら、あの目まぐるしく畳み掛けて追い立ててくるカット割と台詞の波を覚悟してたのにちっ>>続きを読む

ダイアナ(2013年製作の映画)

3.1

ダイアナ妃とマリリン・モンローを見世物、晒し者にするのはもうやめようや。ハリーに残されてる仕事これだろ?ロジャーやブライアンがやったように残された者にだけができる仕事があるだろ?遺族が作る二次創作には>>続きを読む

9人の翻訳家 囚われたベストセラー(2019年製作の映画)

3.9

オリガ・キュリレンコが完全にボンドガールの風格を纏ってそこにいるので古き佳き007の世界観から始まる。完全にそれを狙ったキャスティング。その冒頭の世界観は薄まりつつも静かに通奏低音として流れ、文学を愛>>続きを読む

ドリーム(2016年製作の映画)

4.3

2019年10月31日に書いた感想がFBから発掘されたのでこちらにも貼っときます。


・・・・・


「ドリーム」観た!ブラックパワー!ブラックイズビューティフル!という単純な高揚感に浸れる訳ではな
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KUBO/クボ 二本の弦の秘密(2016年製作の映画)

3.4

アメリカ人は桃太郎と平家物語というか琵琶法師が好きなの?何か琴線に触れるの?日本的な何かがそこにあるの?

三味線なのに二本の弦である理由はまあ最後の方で分かる、というかもしかしてこれ二本と日本かけて
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殺人の追憶(2003年製作の映画)

3.9

「お前みてえな奴が死んでも誰も悲しまないさ」

これ私全く同じこと言われたんですよね、小学生の時にクラスの女子からいじめられてて「お前が死んでも誰も悲しまねえよ」って。今なら小学生でそんな発想に至って
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プライベート・ウォー(2018年製作の映画)

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「戦場報道で現状を変えることができるか?」「真の困難は人間性を信頼し記事を読んだ人々が関心を持つと信じること」

ここ。まさにここ。私はここで徹底的に挫折してしまったため、今仕事ができていない。

2
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JUNO/ジュノ(2007年製作の映画)

3.8

これはおとぎ話だ。何がおとぎ話かって男が逃げない。現実で私が学習して学習して無力感に苛まされているのはとにかく男は逃げる、逃げ場がなくても逃げる、ということなのだけど、この映画に出てくる妊娠させた男も>>続きを読む

キングスマン:ファースト・エージェント(2020年製作の映画)

3.3

もっと『カントリーロード』を!『カントリーロード』を頂戴!!!

キングスマン:ゴールデン・サークル(2017年製作の映画)

3.6

こんなに笑い泣きできる『カントリーロード』他にある?

ジュリアン・ムーアとエルトン・ジョンがとっても楽しそうだったのが何よりでした。

このやたらホットなカウボーイどこかで見たような…?と思ってたら
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キングスマン(2015年製作の映画)

3.5

コリン・ファースって他の映画での動きを見る限り私が親近感を覚える運動神経なはずなんです。だからみんなすっごい頑張ったなって思う。コリン・ファース本人も勿論だし、どういう撮り方をしたらカッコよく見えて誤>>続きを読む

PとJK(2017年製作の映画)

3.8

ちょ、お、おま、少女漫画原作プログラムピクチャーでフリッパーズギターかけてんじゃねえよ!!!!!!!!!!






……時は1991年、中部高校向かいの塾のロビーでフリッパーズギター解散を知って違
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グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)

3.3

色々と雑が過ぎやしませんか。いくらヒュー・ジャックマンがぐう聖だからってその一点のみで突破を図るのはどだい無理がある。

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

4.0

ボウイの『'Heroes'』が流れた瞬間にあの夏を思い出して情緒が追いつかなかった。仕事しながらQueen+Adam Lambertの米大陸横断ツアーのlive streaming実況していたあの夏。>>続きを読む

ゴッドファーザー(最終章):マイケル・コルレオーネの最期(2020年製作の映画)

4.0

レコーダーのキーワード検索のソフィア・コッポラで引っかかって録画されてたみたいなので容量空けるために観た。

概略の感想につきましてはオリジナル版の方読んでもらえればそれで事足りますのでそれ以外。
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シェフ 三ツ星フードトラック始めました(2014年製作の映画)

3.2

フードポルノなんだよな。この映画の主役は食べ物だと思うんだけど本当アングロサクソンはこの分野では悪い意味で群を抜いている。プロテスタント文化圏、食に対する愛やリスペクトに欠けているというかそういう感情>>続きを読む

悲しみに、こんにちは(2017年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

繰り返される主の祈り、マリア像。あああ…『ミツバチのささやき』だぁぁぁぁ…!!!と胸が高鳴る。スペインにちゃんと、かなりちゃんとしたビクトル・エリセチルドレンがいたぁぁぁぁぁ…!!!と静かに興奮してし>>続きを読む

めぐりあう日(2015年製作の映画)

3.9

セルジュ・ゲンスブール『エリザ』の使われ方よ…

私は子供を産む性ですが、病気で子供を産めない身体で、そのことに負い目や引け目を感じたこともなくひたすら安堵しているだけの人間なので、こういった問題には
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リヴァプール、最後の恋(2017年製作の映画)

3.8

私、明日、イザベル・ユペール様の新国立劇場での『ガラスの動物園』急遽行けることになったんですよ。
元々はクロノス・クァルテット演奏のスティーヴ・ライヒ『Different Trains』がオペラシティ
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バンテージ・ポイント(2008年製作の映画)

3.4

シンプルな映画だったよ。大して頭良くもないのに頭良く見せたがる考察垢の中の人が等身大で楽しめるんじゃないかな。視点の切り替えって別に物珍しい手法でもないんだけど適度に凝ってる感出てお得だよね。凝ってる>>続きを読む

レジェンド・オブ・メキシコ/デスペラード(2003年製作の映画)

3.5

アントニオ・バンデラス様の登場シーンカッコ良すぎて笑った。歌舞伎で見得を切ってるみたい。

こういう西部劇の文法というか時代劇、もっと言えば水戸黄門的な構造でしっかりはっきり明確にわかりやすく作り上げ
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愛を歌う花(2016年製作の映画)

3.6

こういう設定のものに触れると私はかつて自分がそこにいたと感じて、即座にその場に引き戻される感覚になるのだけども今回はそうならなかった。私は卒業したのだと感じていた。私はもう卒業していた。いつのまにか卒>>続きを読む

戦火のナージャ(2010年製作の映画)

2.5

『グリーンブック』と同じ類のいやらしい映画。権力者に阿ることしか考えていない点取虫映画。『グリーンブック』と何が違うかというと権力者の種類だけが違う。あっちはアカデミー会員という権力者に対する媚びにま>>続きを読む

キリングフィールド 極限戦線(2019年製作の映画)

4.0

オセチアがどういうところか知らないと、この映画も現在のウクライナをめぐる状況よろしく「ロシアひでぇ」と簡単に片付けてしまうのは無理もないんですが、あの端的にロシアというかプーチンヤベェ、で済ませられる>>続きを読む

SAD VACATION ラストデイズ・オブ・シド&ナンシー(2016年製作の映画)

3.5

それにしたってナンシー・スパンゲンとオノ・ヨーコは叩かれ過ぎじゃないかといつも思うわけですよ。シド・ヴィシャスとジョン・レノンの過剰な神格化と同程度に不当に貶められている。これなんだろうな、俺たちの快>>続きを読む

読書する女(1988年製作の映画)

3.3

これ「読書する女」じゃなくて「朗読する女」だね。私は読書が好きだけど朗読は嫌いなのでこの邦題は非常に座りが悪かったですね、私に取っての読書の良さは声を出さなくて良いことも大きなウェイトを占めているので>>続きを読む

クレアのカメラ(2017年製作の映画)

3.3

ホン・サンスとキム・ミニの茶番に付き合う気はなかったんだけどイザベル・ユペール様出てるから一応。でもイザベル・ユペール様がイザベル・ユペール様である必然性もなかったので別に観る必要なかったです。

ムーンライト(2016年製作の映画)

3.6

マハーシャラ・アリとジャネール・モネイがカップル。これもう大概の映画なら天下取ったと思うじゃん。とりあえず確実に宇宙には行けるじゃん。でもこの映画だとどこにも行けない。皆どこにも行けず何者にもなれず野>>続きを読む

未来よ こんにちは(2016年製作の映画)

4.4

ブラームスとシューマンが好きな男はティム・バートンとジョニー・デップが好きな男くらい地雷だからやめとけ。あのクソ夫の音楽の趣味を聞いた瞬間に理解したね、ああアイツはもう手の施しようのないクソ男だなと。>>続きを読む

アンジェリカの微笑み(2010年製作の映画)

4.0

百歳超えた人の目で世界を見る。そんな追体験ができるのはマノエル・ド・オリヴェイラ作品以外存在していないわけですよ。映画の歴史の中で年齢三桁で商業作品を撮ったのこの人だけなんだから。年齢三桁の人に見える>>続きを読む

金子文子と朴烈/朴烈(パクヨル) 植民地からのアナキスト(2017年製作の映画)

3.7

お、大逆事件!?伊藤野枝カモォォォォォォン!!!!!と全力待機してたのに掠りもしなかった。大杉栄周りは朝鮮人いないのか…(伊藤野枝と大杉栄の忌日、つまり甘粕事件が私の誕生日と今判明しました)

安倍晋
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スウィング・キッズ(2018年製作の映画)

3.8

いきなり『ハバ・ナギラ』が流れてきて面食らう。ユダヤ教のお祭りでかかる重要な曲じゃん、一体どんな意味が…と思ったんだけど『ハバ・ナギラ』に合わせて踊ってても特にユダヤ教的な何か寓意を含む意図はないのか>>続きを読む

ラブストーリーズ エリナーの愛情(2014年製作の映画)

3.8

編み物しながら『アオアシ』見て、さあ寝る準備するか、と思ってたところでふと目に入ったのがこの映画。え?ジェシカ・チャステイン主演?イザベル・ユペールも出てる!?ジェシカ・チャステインとイザベル・ユペー>>続きを読む