淀川コーエンさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

淀川コーエン

淀川コーエン

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アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場(2015年製作の映画)

4.0

自爆テロを事前に捉えた英軍司令部。ターゲットの空爆を準備するが少女の巻き添えの危険が。

アラン・リックマンの遺作。
ヘレン・ミレンが軍服の大佐役、ちょっとベテランすぎる気も…。
102分の短尺ならで
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セブン・サイコパス(2012年製作の映画)

3.5

サイコパスを題材に映画脚本を作ろうとするがー、というクライムコメディ。

いまや大物感のあるサム・ロックウェルとウディ・ハレルソンの"らしさ"が炸裂。クリストファー・ウォーケンも◎

女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

4.0

18世紀の英国アン王女をめぐる女の戦い。
王女を演じたオリヴィア・コールマンがオスカーを受賞しているが、役柄としても演技としてもエマ・ストーンの"してやったり感"がすごい!イイ!美術も衣装もイイ!

アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング(2018年製作の映画)

4.5

外見にコンプレックスをもつヒロインが頭を打ったことをきっかけに自分を絶世の美女と思い込むようになり、そこから人生がー、というラブコメ。
これぞ自己肯定感!

キングスマン:ゴールデン・サークル(2017年製作の映画)

3.5

1作目のラストのドカンドカン!がどうにもハマらなかったけれど、2作目は楽しめた。

マーク・ストロング、ペドロ・パスカルほか、絵になる男が盛りだくさん。

おとなの事情(2016年製作の映画)

3.5

ひょんなことからスマホのやり取りを公開することになった男女。
露わになる「おとなの事情」は結構きつい。

世界各国でリメイクされており会話のセンスとテンポにお国柄が出そう。

冷たい晩餐(2017年製作の映画)

3.5

政治家と心を病む元教師の兄弟夫婦のディナー。その目的はー。

人物も物語も胸糞悪いんだけれど難点はディナーというモチーフを活かしきれていないこと。原作はどうなっているのか気になる。

が、すべてを腹落
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ボーダーライン(2015年製作の映画)

3.5

メキシコの麻薬捜査に加わるFBI女性捜査官。メキシコで見たのは、まさに無法地帯。

FBIとはいえ、なぜこんな華奢な女性を?いったいホントの作戦って何?
と見ている側に思い続けさせるハードな映画。ベニ
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幸福なラザロ(2018年製作の映画)

4.5

ロルヴァケル妹監督・脚本、姉演のイタリア映画。

美しい田舎の村人たちがちょっと頭はアレだけど純粋な青年をどうすんだ的な話と思ってみていたらトンデモない予想外の展開に。

ネタバレ厳禁。まっさらな心で
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とうもろこしの島(2014年製作の映画)

3.5

ジョージアとアブハジアの内戦下が舞台。川にできた中洲で春秋の間とうもろこしを栽培する老人と孫娘。すぐそばでは紛争が続いている。

ほとんど台詞がなく小さな中洲の上だけの物語なのに、そこにはたしかに人間
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人生はビギナーズ(2010年製作の映画)

4.0


75歳でゲイであることをカミングアウトした父と愛に臆病な息子の物語。

こんなふうに自分と自分の人生を愛せるようになりたいな、そしてやっぱりイヌは必須だな、と。

サラエボ(2014年製作の映画)

3.0

第一次世界大戦の引き金となるラサエボ事件を描く。セルビア人による暗殺の裏にはボスニア政府や軍の関与が。

事件を調査する判事ととある女性の恋愛も織り交ぜているけど、コレがいささか唐突で余計な気も…。

オレの獲物はビンラディン(2016年製作の映画)

3.5

神の啓示により単身パキスタンに渡りビンラディンを捕らえようするアメリカ人男性を描いたコメディ。

憎めない男ニコラス・ケイジと胡散臭い神ラッセル・ブランドのやりとりが笑。エンドロールにはご本人が登場。
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アンノウン(2011年製作の映画)

3.5

学会でドイツを訪れた植物学博士。交通事故後4日間の昏睡から目醒めたところ別人が自分になりすましていた。

ただの博士にしちゃあ武闘派すぎるやろ、いくらリーアム・ニーソンでも…、と思ってからの怒涛の展開
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夏をゆく人々(2014年製作の映画)

4.0

イタリアの片田舎で自然養蜂を営む家族を思春期の長女の視点で描く。

近代的な暮らしを否定する父に疑問を持ち始める少女の小さな抵抗。
『幸福なラザロ』同様、現代社会の中の「生きにくい家族」に向けられるロ
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誰もがそれを知っている(2018年製作の映画)

3.5

スペインの田舎町に里帰りしたところ何者かに娘を誘拐されてしまう。
身近にいる犯人の誘拐の目的とは。

もはや犯人とか動機とかどうでもよくなるほど心の内が剥がされまくる。
怖いわ……。夫婦共演で、怖いわ
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サラブレッド(2017年製作の映画)

3.5

旧友とともに継父の殺害を計画する少女。前科者のある男に依頼するが失敗し、ついにー。ブラックコメディ的なスリラー。

少女期特有の残忍性ってあるよね、あったよね、と思う1本。
アントン・イェルチンの遺作
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女は二度決断する(2017年製作の映画)

3.5

極右グループによる移民を標的とした爆弾テロで夫と息子を失った女性の決断を描く。

その決断は共感も理解もし難い。
だからこそ、これは復讐や逃避ではなく平和を願う決断だと思いたくなる。

グランド・ブダペスト・ホテル(2014年製作の映画)

4.0

1930年代のヨーロッパを舞台に、伝説のコンシェルジュとホテルボーイが繰り広げるコメディタッチの群像ミステリー。

かわいいビジュアルと豪華キャストの一方、なかなか難解でビターなお話。

仮想の国の話
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ザ・ギフト(2015年製作の映画)

3.5

偶然再会した高校の同級生がもたらす恐怖。
殺しはナシ、死者も1人もでない、血の1滴も流れないのに怖いったらありゃしない。イヌまでも怖い。「もうお前を信用しない」って表情よ、これは。

希望の灯り(2018年製作の映画)

5.0

旧東ドイツの巨大スーパーマーケットを舞台に訳ありな人々の悲喜を描く。
原作は脚本を手がけたクレメンス・マイヤーの短編小説『通路にて』
原作を読みたくなる余白と余韻の映画。

アメリカン・アニマルズ(2018年製作の映画)

3.5

大学図書館から美術本を強奪した4人の大学生の実話。当事者の回顧を挟みながら若者の鬱屈を描く。

レザボアドッグスやオーシャンズを参考にしたアホすぎる計画。普通は笑えるはずなのにちっとも笑えなくて虚しく
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みかんの丘(2013年製作の映画)

3.5

アブハジア自治共和国が舞台。
主人公イヴォがつきつける「人間同士何が違うんだ」という問いが心をえぐる。

民族領土問題などこの地の紛争の背景はおさえておいたほうがいいけれど、なしでも見応えありな1本。
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ラリー・フリント(1996年製作の映画)

3.5

超過激なポルノ雑誌の編集長をめぐる表現の自由がテーマのこの映画。
実話をもとにした見どこ盛りだくさんの1本です。
ハレルソンの髪がフサフサ。弟役は実弟。ノートンの弁護が素晴らしい。

想像以上にちゃん
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愛してるって言っておくね(2020年製作の映画)

3.5

あることでバラバラになった夫婦を描くショートアニメーション。

かける言葉が見つからない。

日々と雲行き(2007年製作の映画)

5.0

共同経営者との仲違いから職を失った夫とその妻を描く。
夫の凹み具合と自分自身への苛立ちがリアル。
何も解決はしていないけれど、ま、これも夫婦だと思う。
もちろん見どころは、娘アルバ・ロルヴァケル。

ザ・ライダー(2017年製作の映画)

3.5

『ノマドランド』でオスカー本命と目されているクロエ・ジャオ監督が大怪我を負った若きロデオカウボーイの再生を描く映画。

主人公とその家族ほか、本人が演じるリアルな世界は、見ている側の価値観を挟むことを
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ウィークエンドはパリで(2013年製作の映画)

3.5

結婚30周年でパリ旅行する熟年夫婦。悲観的な夫と今にもどこかに飛んでいきそうな妻。

いい歳した大人が!とイライラするようではまだまだ子ども、な大人の映画。ゴダールの『はなればなれに』をパロったダンス
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サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~(2019年製作の映画)

3.5

聴覚を失ったドラマーを描く。

ろうは障害ではないという言葉が印象的。が、聴覚を取り戻したいという主人公の思いにも共感。

聞こえない世界や治療で再生する耳障りな世界を体感しながら「聞こえるということ
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ナイン・シガレッツ(2003年製作の映画)

3.5

隣人をストーカーしているハッカーが引き起こす巻き込み系のクライムサスペンス。

映画自体はなんてことないシロモノだけど、若き日ディエゴ・ルナを堪能できる1本。理髪店の妻、最強!

こわれゆく女(1974年製作の映画)

5.0

精神に異常をきたした妻と不器用な愛をぶつける夫の物語。

夫婦の愛って他人にはわからないものよね、で当時は済んだのかもしれないけれど……。

ジーナ・ローランズの狂気の演技が圧巻。

盗聴者(2016年製作の映画)

3.5

超真面目男の再就職先での仕事は盗聴したテープの文字起こし。

普通の人が大きな陰謀に巻き込まれていくシンプルなストーリーとフィルムノワールのような味わい。アルバ・ロルヴァケルが◎ 好き

誰よりも狙われた男(2014年製作の映画)

4.5

ドイツ諜報機関は密入国者の青年を足掛かりにテロ組織につながる大物の逮捕を目論む、がー。

派手なアクションも流血もなし。CIAほか他国の諜報機関も絡み信用と懐疑が生み出す緊張感が半端ない。フィリップ・
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隔たる世界の2人(2020年製作の映画)

4.0

繰り返し警官に殺される夢を見るタイムループ。愛犬が待つ家に帰りたいのに。

現実はこの2人だけでなく社会全体で繰り返されている問題。
いつかこのループから抜け出さなければならない。

パドルトン(2019年製作の映画)

4.0

デュプラス兄弟プロデュース、弟マーク主演の映画。
癌に侵され安楽死を望む中年男性と、同じアパートに住む独身男性同士の友情を描く。

ありがちな思い出作りものと違い、淡々とした日常こそ、かけがえのないも
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未来を花束にして(2015年製作の映画)

3.5

1910年代のイギリス。女性の参政権をめぐる女性たちの戦いを描く。

過激な活動は賛成しかねるけれど、こうでもしないと動かない社会は今も同じかもしれない。

邦題のようなフワッとした映画じゃないので覚
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