イーニドの生き方を思春期特有のものと捉えられない。バスを降りた先で未だ鬱屈しているかもしれないし、生まれ変わったようにからっとしているかもしれない。
備え付けのアイロン台を自慢げに見せるレベッカ愛お>>続きを読む
身近にいる家族でも異人であり他者だなと改めて思う。分かち合える痛みや喜びはあるけど、どんな人との間でも孤独がある。自分をわかってくれる人との関係に依存することを許容しない姿勢も好きだった。
一日を家事に費やすだけで夫との関係は冷えていてここから居なくなりたいという雰囲気が終始張り詰めていている。原節子が狭い家で家事に奔走すると狭い家がもっと狭く感じて鬱屈しているような心情も重なり家に囚わ>>続きを読む
「私はこの階段を上がるときが一番嫌だった。それでも上がってしまえばその日はその日の風が吹く。」
引越しの挨拶で隣人にもらった蕎麦の引き換え券をすぐに引き換るところを隣人に目撃されて蕎麦頼んだのにうどんがくる場面とか日常の場面や人間の仕草がおもしろい。ラストの軽やかさ好き。
子供がTVを買ってくれないと一生黙ると言い出してここまで盛り上がるのすごい。どうでもいいことは言えるのに肝心なことは何も言えない。
冒頭のスタッフがいろんな手段で撮影現場に訪れる場面が見たことなくて斬新だった。「素晴らしい場所は二度と訪れるべきじゃない」という台詞が浮気性な人たちの行動を補強して物語に説得力が増していた。浮気されて>>続きを読む
人が場所に導かれるような場面が印象的だった、多摩ニュータウンの箱庭感が余計にそう感じたんだと思う。主人公それぞれの視点から見える景色が自分の記憶にも接続されるような景色があった。
会話劇なのに言葉って不完全でこんなにも当てにならないのだろうかと思わされる。自分で認識している感情さえも当てにならないことだってある。生徒に語りかけていた「我々は他人からの暴力を止める術を持たない」と>>続きを読む
初めて映画館で観た映画。それ以来ひさしぶりに観た、傑作。
『ハッピーアワー』の中で桜子さんが言っていた「誰に何をわかってほしいのかわからへん」のような、どうしようもない孤独さを思い出す
完結編。正義感が強い白いパーカーを着た爽やかな感じの寺島進が画面に現れた瞬間に不穏だと思った。
序盤がかなりゆるくて終盤のシビアさが際立つ、廃工場が出てくると何か起きると思って躍ってしまう
6人組になったときのわくわく感、ゆるいのに容赦のないシーンもあってこのバランスが好き。特に哀川翔が古くからの仲間と会う駐車場のシーンかっこいい。ラストの展開も最高。
殺処分が決まった馬のピートを連れ出して逃避行するふたり。家族がいなくなって誰にも心を許してない様子だったチャーリーがピートに話し出すまでの時間。母の思い出、以前住んでいた土地での生活をチャーリーはピー>>続きを読む
常に最悪の緊張感が漂っていた。車の中での張り込みの会話、運転するシーンで引っ張るサスペンス。閉じた空間としても動く対象としても車ってめっちゃ映画だ。
教室→修学旅行での集合写真→先生と生徒が集合してる部屋→転覆しているボート→葬式 生徒が亡くなるシーンの省略の大胆さが印象的だった。
2024年2月18日再見。まるちゃんがいつもより年相応に描かれているように感じて、まるちゃんの視点から見た世界の芳醇さを写しているように思えた。保健室に行くといってお姉さんの結婚式に行ったまるちゃんが>>続きを読む