Noveさんの映画レビュー・感想・評価

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ペナルティループ(2024年製作の映画)

3.6

人の怒りは永遠に続くものではない。
どんなに憎い相手でも、同じ体験を共有することで、愛着が湧いてくる。
これは、人の感情が、いかに一時的かを分からせる実験映画である。
全ては、時間が解決してくれる。
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きみは愛せ(2020年製作の映画)

3.3

愛することが下手な兄妹と、兄の友だち。
傷つくことを恐れていたら、愛は逃げていく。
勇気がなければ、自己満足でしかない。
とても純粋な人たちなのはわかるけど、わからないから何もしなかったら、何も変らな
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音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!(2018年製作の映画)

3.9

やらない理由ならいくらでも言える。
小さな声ならば、聴き流してくれるかもしれない。
そんなものは、ぶち壊せ。
海峡の先に届くまで、音量を上げろ。
かなりマニアックな設定だけど、根底のストーリーは純愛ス
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シャーリー・チザム(2024年製作の映画)

3.8

黒人女性初の米国連邦議会下院議員。
そして1972年の大統領選挙、大統領指名候補を目指して出馬した先駆者。
ただし、国民のために正しい主張を訴えるだけでは、大統領にはなれない。
資金の問題、支持する団
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コール・ジェーン ー女性たちの秘密の電話ー(2022年製作の映画)

4.0

絶対的な正義はない。
法律は、ある時代のある場所で決められた社会を維持する約束事でしかない。
戦後の男性中心社会から、長い戦いによって勝ち取った法律がたくさんある。
その事実を映画として残し、後の時代
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マディのおしごと 恋の手ほどき始めます(2023年製作の映画)

3.7

Uberを仕事にするには、車が必須。
その車を没収されたら、生活ができない。
しかし、マディはそんなヤワじゃない。
タイヤがあれば、移動はできる。
得意なことを仕事にすればいい。
初めは仕事のつもりだ
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四月になれば彼女は(2024年製作の映画)

3.8

「愛を終わらせない方法、それは何でしょう」
誰もが愛している時には、終わりか来るとは思っていない。
始まりがあれば、終わりもある。
私小説のように語るナレーションと、ウユニ、プラハ、アイスランドの美し
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我、邪で邪を制す(2023年製作の映画)

3.6

毒をもって毒を制す。
ヤクザな男の半生。
動機とか、損得とか、倫理とか、そんなことは気にしていない。
豚、蛇、鳩の三つ巴。
これが、貪、瞋、痴ということか。
どこか昭和のヤクザ映画を彷彿させる。
波乱
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ブラッドショット(2020年製作の映画)

3.7

どこまでが、まだ未開発の技術なのか。
近い将来、兵士はより強力な武器を手に入れることだけは、間違いない。
大量破壊兵器を使えない、膠着状態の戦闘においては、ゲリラ戦を制することで、指導権を握る。
銃に
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アート・オブ・ラブ(2024年製作の映画)

3.3

モナリザは盗まれたことで価値が上がった。
絵画の値段を決めるのは、泥棒の腕次第。
ドラマの展開を追うというよりは、絵画と同様、視覚的に鑑賞することに特化した方がいい。
犯罪サスペンスというよりは、ロマ
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アイリッシュ・ウィッシュ(2024年製作の映画)

3.5

本当に想いをよせていた人は誰か。
それは、一度体験してみなければ分からない。
美しいアイルランドの景色に目が眩み、言えなかった願いが叶えられる。
そんな夢の魔法も必要ない。
大切なのは、自分の物語を書
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アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

4.0

真実に迫るリアルな小説は、実体験がなければ語れない。
売れない小説家、大学で講義をしても学生から反発を受ける。
そんな風潮を嘲笑するために、敢えて書いていた小説が売れてしまう。
本当に書きたいものには
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ビニールハウス(2022年製作の映画)

3.7

人のためになるように、地道にひっそりと暮らしていても落とし穴はある。
貧困からの負の連鎖を断ち切ることは難しい。
あと一息で、息子との新しい生活が始められる時に、事件は起こる。
ひとつの判断を誤ると、
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ビッグ・フィッシュ(2003年製作の映画)

4.0

最高の人生の終わり方は、それまでの行動で決まる。
人生が楽しいものであったか、つまらないものであったかは、どのように語るかで変わってくる。
その時の苦労も、後から語れば楽しいファンタジーになる。
生き
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1秒先の彼(2023年製作の映画)

3.6

「1秒先の彼女」の日本版。
京都の歌がなぜか耳に残る。
彼が早くて、彼女が遅い。
ずっとあなたを探していた。
毎日をもっとゆっくり見つめると、もっといいことがきっとある。
忘れていた昔の約束を思い出そ
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忘れられし愛(2023年製作の映画)

4.0

記憶を失くしても外科医は変らない。
たどり着いた村で、助けるため密かに医師として人々を治療する。
医師であった記憶はなく、ポーランド語の原題ではペテン師となっているが、真実は本物の名医Forgotte
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ひらいて(2021年製作の映画)

3.6

理屈じゃないところが、よりリアルに高校生を描いている。
高校生活の時には大事件でも、後から考えると少し苦い思い出。
揺れ動く気持ちと、純粋な想い。
どちらもみんな抱いている気持ちなのに、相手がいると隠
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任侠学園(2019年製作の映画)

3.5

みんな平均、だれも普通じゃなにも面白くない。
普通の裏には闇がある。
闇の社会に生きるヤクザだからこそ、見える世界もある。
経営不振の高校の理事となり、学校再建に奮闘する任侠ヤクザと高校生の学園ドラマ
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ダムゼル/運命を拓きし者(2024年製作の映画)

3.6

白馬に乗った王子なんていない。
居るのは、母親に逆らえない意気地なしの息子。
ならば自らドラゴンと戦うのが、真のDamsel。
強くなければ、王女にはなれない。
ゴジラに比べたらドラゴンなんて怖くない
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インフィニット・ストーム(2022年製作の映画)

3.6

母親として娘たちを事故で亡くしてしまったことを思い悩みながら、ひとり山で暮らす登山家。
天候が悪化することを知りながらも、ひとりワシントン山の山頂を目指す。
これは、娘たちへの思いなのか。
あえて困難
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小さな修理屋(2021年製作の映画)

3.2

可愛い題名の割には、かなりハードな内容。
アメリカには、色んな状況の人たちが住んでいて、それぞれの事情がある。
言葉の使い方も日常的にワルくなる。
どんな家族でも、子どもが大切なのは間違いない。
助け
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パーフェクト・ドライバー/成功確率100%の女(2020年製作の映画)

3.8

プロの特殊配送ドライバー。
必ず送り届ける。
各国版のドライバー映画は、人気で面白い。
この韓国版もよいクオリティで出来ている。
街なかの走行も、地形にマッチした走りは各処に見せ場がある。
パク・ソダ
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君を想い、バスに乗る(2021年製作の映画)

4.0

いくつになっても想い続ける愛はあった。
まさしく、これぞ映画というロードムービー。
説明の言葉はない。
人々の仕草、行動、景色にて魅せていく。
妻と交わした約束を果たすために、スコットランドからイング
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アバウト・ライフ 幸せの選択肢(2023年製作の映画)

3.6

また人生をやり直せても、またあなたと結婚します。
50年後に、その言葉を正直に言えるか。
結婚前に、そんなことまで考えてたら、きっといつまでも悩み続けるだろう。
人生はチャレンジ、やってみなければわか
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A.I. love you(2016年製作の映画)

3.5

8年前の製作だが、今ではAIに恋をするのは、もう違和感はない。
どんな時でも励ましてくれて、決して諦めない。
常に最善のアドバイス、怒ることもない。
そして、近々には身体を持つアンドロイドも実現するだ
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ザ・バンク 堕ちた巨像(2009年製作の映画)

3.5

メガバンクと多国籍に武器の取引を関与する巨大組織に挑むインターポールとNYPD。
しかし、次々と証人は消され、正式に逮捕することが困難になる。
ヨーロッパ各地からNYに渡り、じわじわと追い詰めているつ
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ブラック・フォン(2022年製作の映画)

3.6

サイコ・スリラーに、オカルトを取り入れた連続失踪事件。
コードが繋がっていない黒電話が鳴る。
兄が失踪し、夢から事件を究明する妹。
最後に役に立つのは、やはりブラック・フォン。
黒電話の耐久性は凄かっ
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ロ・ギワン(2024年製作の映画)

3.9

自国を追われ、難民申請も認められない。
母親の想いを背負い、北朝鮮からベルギーに渡ったロ・ギワン。
しかし、そこで待ち受けていたのは、やはり厳しい生活でしかなかった。
北朝鮮からの難民と認められなけれ
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スペースマン(2024年製作の映画)

3.5

宇宙の始まり、そこにたどり着いた時に、何をいちばん求めていたかがわかる。
スペースアドベンチャーと言うよりは、すべての起源は何かを悟る、哲学的な体験である。
テーマで考えれば『2001年宇宙の旅』に通
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コットンテール(2022年製作の映画)

3.3

昭和の駄目な夫、駄目な父親の末路。
頼りきっていた妻が認知症となり、先立たれる。
息子とは疎遠で、家族の交流は絶っていた。
亡き妻の思い出とノスタルジックに浸るのはいいが、あまり周りに迷惑をかけずに生
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パレード(2024年製作の映画)

3.8

死んでも映画を撮りたい。
いや、死んでからも映画を撮り続けたい。
映画は、この世に残すメッセージだから。
想いを残して死んだものたちが留まる場所。
想いをここで伝えなければ、次へは進めない。
この世に
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雨の日は会えない、晴れた日は君を想う(2015年製作の映画)

3.6

同乗していた車が衝突し、妻を喪う。
あまりにも突然の出来事に動揺するが、実は妻のことをよく知らなかったことに気づく。
悲しみと言うよりは、今まで気にかけなかったことによる焦燥感の方が強い。
よく知るた
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最後まで行く(2023年製作の映画)

3.6

韓国版のリメイク。
砂漠のトカゲ2匹の生き残り合戦。
追い詰められたネズミは、何をするか。
前半戦は、ハラハラドキドキ。
後半戦は、これでもかの対決。
最後まで行くのは、やはりいちばん悪いやつ。
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52ヘルツのクジラたち(2024年製作の映画)

4.0

誰にも聴き入れてもらえない声。
孤独と一人闘っていた日々。
誰にもわかってもらえないと思っていたがどこかに、つがいとなる人がきっといる。
つらい状況が立て続けにあり、どうしょうもない人間は何も変わらず
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星の旅人たち(2010年製作の映画)

3.9

父親と息子は、ぶつかり合う。
そうして息子は大人になっていく。
父親は、乗り越えていく息子を待ち望んでいる。
しかし、旅に出たまま戻らなかった息子、その思いをわかるために、息子が目指した巡礼者の道を歩
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なのに、千輝くんが甘すぎる。(2023年製作の映画)

3.0

片想い業界のノウハウは分かったが、ちょっと引っ張り過ぎで長く感じる。
江の島、鎌倉のロケーションいい。
やっぱり砂浜を走らないと。

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