Noveさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

Nove

Nove

映画(1593)
ドラマ(2)
アニメ(0)

思いやりのススメ(2016年製作の映画)

4.0

筋ジストロフィーの少年と介護士の男性のロードムービー。
介護士の男性は、3年前に我が子を事故で亡くしている。
少年はキャリアウーマンの母親と二人で暮してきたが、殆ど家の中で規則正しい生活を過ごすしかな
>>続きを読む

その夜の侍(2012年製作の映画)

3.3

ひき逃げによって妻を亡くした夫と、刑期をおえて出てきた犯人。
被害者と加害者の両面から悲しみ、喪失感、憤りを描き出す表現。
両者を均等に、葛藤があることを見せたかったのであろうが、加害者は全くもって最
>>続きを読む

ため息に乾杯(2024年製作の映画)

3.5

悲しみから逃げると、愛は遠ざかる。
傷心を抱えた3人が、パリの街で得られたものは、自分と向きあうしかないと言うこと。
パリの夜は、どこも悲しいを癒やしてくれる。
それがカラオケボックスであっても、素敵
>>続きを読む

アニー・イン・ザ・ターミナル(2018年製作の映画)

3.5

ロンドンの地下鉄の駅には、終電後もやっているダイナーがあった。
妖しく謎めいた駅には、4時4分の始発を待つまでの時間に、巧妙に仕組まれた罠が立ち込めている。
ターミナルを仕切るのは、マーゴット・ロビー
>>続きを読む

Lift/リフト(2024年製作の映画)

3.8

最強の強盗団。
インターポールとの知能戦からチーム戦に。
ミッションインポッシブルからアベンジャーズ風の空中戦もあり、シリーズ化へと展開するのか。
2時間以内に纏められてテンポもいい感じ。

葬送のカーネーション(2022年製作の映画)

3.7

棺とともに、ひたすらトルコの土地を歩く老人と少女。
時に車、トラクター、トラックに乗せて貰うが、予期せぬところで降ろされる。
老人は死した妻を故郷に埋めるために、紛争中の国境を目指していた。
これは死
>>続きを読む

LAMB/ラム(2021年製作の映画)

3.5

不思議な羊が生まれる。
アイスランドの山の中では、あまり驚きはないのかもしれない。
子どもをなくしていた夫妻は、同じ名前をつけて我が子のように育てる。
しかし、この子にも実の母がいて、父もいたはずだ。
>>続きを読む

アントニオ猪木をさがして(2023年製作の映画)

3.3

戦後の復興期では、力道山がアメリカ人レスラーを空手チョップで倒す姿に日本人は勇気を貰い、高度成長期では日本が世界一になる夢を、アントニオ猪木に重ねて信じていた。
プロレスの試合をエンターテイメントとし
>>続きを読む

彼方のうた(2023年製作の映画)

3.5

悲しみを伝えるのは、言葉ではない。
癒やすために必要なものは時間と、ともにする食事。
断片的なシーンを繋ぎ合わせ、モンタージュするのは観客。
ワンシーンは長めで、その間に悲しみが染みてくる。
ただいる
>>続きを読む

エスケープ・ルーム2:決勝戦(2021年製作の映画)

3.6

エスケープ・ルームの続編。
更にはゲームは続く。
エンドレスに繋がるゲームから抜け出すためには、飛行機に乗るしかない。

ディア・グランパ 幸せを拾った日(2018年製作の映画)

3.7

捨てられている犬の面倒を見て、ひとりで息子を育てる母親。
しかし息子は、独自の絵の才能を披露する。
高校を退学になった息子と共に、LAの妹のところに施設を追い出されたグランパを連れて行くロードムービー
>>続きを読む

白河夜船(2015年製作の映画)

3.4

私小説を映像とし、心の不安を映し出す。
彼からの電話がなければ、常に眠って過ごす。
添い寝する仕事をしていた友だち。
事故で眠り続けている彼の妻。
言葉にできないことを、どうやって感じとり、わかりあえ
>>続きを読む

アウトフィット(2022年製作の映画)

3.6

仕立て屋の密室で行われるサスペンス。
誰が本当の事を言っているのか。
ラットはどこに?
仕立て屋は何者?
シカゴの街での商売は、表と裏を使い分けることから始まる。
そして、最後の仕上げが、肝心なところ
>>続きを読む

きっと、それは愛じゃない(2022年製作の映画)

3.9

親が決めた相手と見合い結婚をする。
幼なじみの突然の言葉に驚くゾーイ。
ドキュメンタリー監督でもあるゾーイは、この題材で映画を作るためにカメラを向ける。
アプリで探すよりは選択が絞られ、親の反対もない
>>続きを読む

クレッシェンド 音楽の架け橋(2019年製作の映画)

4.0

音楽によって世界を救う。
パレスチナ人とユダヤ人の若者を集めて、コンサートを開催するプロジェクトを引き受けたマエストロ。
しかし、現実はそう簡単に公演することが出来ない。
今なお、戦争が行われているパ
>>続きを読む

ポプラン(2022年製作の映画)

3.3

大事なものを取り戻す。
今まで世話になった人たちを大切にしないと、自分自身が無くなってしまうという、自分探しの旅。

ミツバチと私(2023年製作の映画)

3.8

この映画を感じ取れるには、大人になり過ぎてしまったのかもしれない。
もう8歳の眩い夏の陽射しを思い出せない。
周りの人との違和感と、大人たちの決めたルールに、受け入れ難い不安を抱く。
自然と共に生きて
>>続きを読む

雪山の絆(2023年製作の映画)

3.8

ウルグアイのラグビーチームを乗せたチャーター機が、アンデス山脈で墜落。
機体前方は、雪上の上を滑り、奇跡的に生存者が存在した。
しかし、捜索は打ち切られ、70日以上もアンデス山脈の雪深い中で生き延びる
>>続きを読む

象の背中(2007年製作の映画)

3.1

昭和の夫、父親の理想的な死に方なのであろう。少し早い死期ではあるが、素直な子どもたち、理解のある女房に囲まれ、都合のいい愛人、初恋の人に再会し、旧友とはむかし話で盛り上がり、疎遠の兄とも和解して父親の>>続きを読む

ふきげんな過去(2016年製作の映画)

3.5

過去は置いていく。
未来を追いかけて、死んだはずの伯母が突然帰ってくる。
毎日が退屈でつまらない日々だが、何かを探している果子。
何かを変えるためには、現状を爆破するしかない。
いつもふきげんな果子、
>>続きを読む

左様なら今晩は(2022年製作の映画)

3.3

部屋に棲む幽霊とのラブコメ。
『異人たちの夏』を思い出す。
尾道が舞台なのも大林宣彦監督の雰囲気が漂う。
二人のやり取りはいい感じだが、いい加減な優しさは、相手をよけい傷つける。
煮えきらないのが、こ
>>続きを読む

マジック・マイク ラストダンス(2023年製作の映画)

3.5

ダンスは、言葉を話す前からあったコミュケーション手段。
ロンドンの歴史ある劇場で、一夜限りのセンセーショナルなダンスに挑む。
困難に立ち向かうには、最後まで絶対に諦めないこと。
古典的なかたちを壊す挑
>>続きを読む

ポトフ 美食家と料理人(2023年製作の映画)

3.8

料理を観せて、最高の味を観客に体験させることができれば、それは芸術になる。
美食家と料理人の20年の関係が、完璧な料理を作り上げる。
無駄のない使い込まれた厨房は、陽射しと共に食材を煮込み、無駄のない
>>続きを読む

蒲田前奏曲(2020年製作の映画)

4.0

大正から戦前まであった松竹蒲田撮影所。
そして、戦後の高度成長期から現在に至るまで、蒲田の呑み屋街の雰囲気はあまり変わっていない。
ただひとつ大きな違いと言えば、高度成長期の頃には、撮影所があった東口
>>続きを読む

ミス・シャンプー(2023年製作の映画)

3.7

見習い美容師とヤクザの親分との台湾版ラブコメ。
まだシャンプーしかさせてもらえない見習い美容師が、瀕死の重傷のヤクザを、機転を利かせて助けてあげる。
強気で大胆な彼女は、子分のヤクザからも人気者。
>>続きを読む

ありがとう、ごめんね(2023年製作の映画)

3.6

子どもを産むのは、並大抵のことではない。
その不安は募るばかり。
疎遠だった姉と生活をすることで、気づきだしてきたこともある。
人はひとりで産まれてくるのではなく、みんなの助けが必要だ。
完璧である必
>>続きを読む

MISS ミス・フランスになりたい!(2020年製作の映画)

3.8

夢を叶えるためには、自分を信じて諦めない勇気を持つしかない。
誰もが出来ないと言うこと、普通とか、常識とかに捕らわれていたら、前に進むことはできない。
ミス・フランスになる夢を、男の子が持ってはいけな
>>続きを読む

BAD LANDS バッド・ランズ(2023年製作の映画)

3.8

いま日本でヤクザな映画を撮るならば、大阪だろう。Bad Lands
巧妙に仕込まれたオレオレ詐欺の手口。
府警との探り合い。
トピックなネタを織り交ぜて、リアリティを出している。
安藤サクラの国際デビ
>>続きを読む

パリタクシー(2022年製作の映画)

4.0

パリの街を巡る人生のロードムービー。
現在色々上手く行っていないイライラのタクシー運転手が、92歳のマダムを施設へ送り届けるまでの二人の物語。
マダムの過去には、サスペンスあり、恋愛ありの波乱万丈の人
>>続きを読む

同胞(はらから)(1975年製作の映画)

3.8

岩手県松尾村にて、青年会主催のミュージカルを行うことになる。
主要な俳優以外は、実際の青年会や松尾村の人たちが出演し、ミュージカルも統一劇場の芝居を開催し、本当の演劇を観せている。
ドキュメンタリー風
>>続きを読む

ゴーストワールド(2001年製作の映画)

4.0

ティーンエイジャーからしたら、社会の大人はゴーストだらけ。
街には、不思議な人で溢れている。
面白いことに、興味津々の二人が織りなす青春グラフィティ。
やはり10代の頃からスカーレット・ヨハンソンはハ
>>続きを読む

ロストガールズ(2020年製作の映画)

3.8

正義とは、自ら勝ち取らなければならない。
真実の究明は、闇に葬られ容疑者は見つかっていない。
不可解なことはたくさんあり、証拠はいつの間にか消滅していた。
もっと早くに警察が駆けつけていたならば…
>>続きを読む

テイラー・スウィフト:THE ERAS TOUR(2023年製作の映画)

4.0

世界のトップとは、こういう事か。
オリンピックで金メダルを取るレベルだ。
最高のエンターテイメントを作り上げる。
映像としても完璧に仕上げている。
どこまでが生の映像かは分からないが、素材として素晴ら
>>続きを読む

足跡はかき消して(2018年製作の映画)

3.8

森の中で生きる。自然には全てのものが備わっている。五感を使って感じ取ることができる。
あるいは、人とのコミュケーションがとれない。僅かな時ならばよいが、他人と共にいると不安になる。
父親と娘は、二人で
>>続きを読む

ゴジラ(1954年製作の映画)

5.0

70年前に作られた、初期作を改めて観てみると、ゴジラの映画は社会への警鐘として作られている。
戦後から10年も経過していない日本では、急速に復興し華やかな銀座の街は出来ていたが、水爆実験が行われ、世界
>>続きを読む

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.0

戦後の日本を建て直せたのは、一人ひとりの個人の想い。
平和を自分たちの手で築くために、必死に生きることを行った。
ゴジラとの戦いは、敗戦で全てを失ない、生きている意味を悩んでいた、戦後の日本人の闘いで
>>続きを読む