高円寺ぱかさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

高円寺ぱか

高円寺ぱか

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アトミック・ブロンド(2017年製作の映画)

3.0

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このレベルの方々に言うのもナニですが、長回しのための長回しではなく、きちんと息苦しさのために長回しをしているのがエライ。

なぜかめちゃめちゃに顔の覚えにくい映画だった。なぜだろう、光量とか配色とか…
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ANEMONE/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション(2018年製作の映画)

5.0

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「モーニング・グローリー」の手法で「バレエ・メカニック」が蘇る。本編では最後までエウレカの影を宿命づけられたアネモネが再解釈され、影に反転したエウレカを救済する。胸熱ですよね。

再構築のクオリティが
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クロニクル(2012年製作の映画)

3.0

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カメラを能力で浮かすギミックがうまい。

フィクションの常識が急速に拡大していることを作り手の責任に帰するのはとてつもなく理不尽で気の毒なことだとは思っているのだけれど、2013年においてこの設問と結
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セントラル・インテリジェンス(2016年製作の映画)

4.0

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「元ウルトラハイパー陽キャの冴えない会計士」と「元いじめられっ子のドウェィン・ジョンソン」を設定した時点で勝ち確である。このキャラクタ配置は大変参考になる。さらにディティールで得点を稼いだのは、「確か>>続きを読む

ガタカ(1997年製作の映画)

4.0

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夢への暴走の始点が、ビンセントが弟に勝ったところなのが良い。

ラストは、やはり、ビンセントの死は絶対的だから、ジェロームもまたそれに殉じたということだろうか。ジェロームも自殺率0の優良遺伝子であろう
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クール・ランニング(1993年製作の映画)

4.5

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前向きなメッセージこそ技巧を凝らさなければならない。そういった意味でたいへん巧みな映画だった。

・まずキャラクタの因縁が良い。物語を生み出す摩擦がきちんと用意されている。
・デリースがブリッツァーを
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マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー(2018年製作の映画)

3.5

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ビルとハリーが船で漁師連れて大挙して訪れるところの一発逆転ハッピー感よかったなー。
ラストのメリル・ストリープ、ここまでためる勇気!

ミニミニ大作戦(2003年製作の映画)

3.0

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平凡な印象。



ヴェネツィア。3500万$の金を金庫ごと床を抜いて奪った一味は、裏切りによりベテラン金庫破りを喪う。1年後、裏切った男を突き止めた一味は、ベテランの娘を仲間に迎え、復讐を果たす。
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劇場版 フリクリ プログレ(2018年製作の映画)

3.5

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畢竟、鶴巻和哉のプライベートフィルムであるところのフリクリの続編を鶴巻(加えて榎戸)不在で作れという、原理的ムチャブリにどう挑むか…。ひねくれた楽しみ方かもしれないけれど、オルタナとは違ったアプローチ>>続きを読む

劇場版 フリクリ オルタナ(2018年製作の映画)

3.5

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結果は中の上くらい。上手くトレースしていると思う。原作のクオリティは絶対に無理だとわかっていましたし。というのもフリクリの魅力はほとんどトリッキーな構成や世界観自体だけではなく、そのほとんど破綻した諸>>続きを読む

グランド・イリュージョン 見破られたトリック(2016年製作の映画)

4.0

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あいかわらず魅せ方がうまい。アイディアが豊富なアクションは幸せになれる。



1984。水中金庫脱出に失敗し死んだシュライク。その息子ディラン、見破り人サディアス。

紅一点をルーラに変えフォー・
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ジャスティス・リーグ(2017年製作の映画)

2.0

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興味深い。キャラクタへの感情移入という段階をかなぐり捨てる効用がじっくり味わえた。はちゃめちゃにつまらない。一挙手一投足に醒めていく。ワンダーウーマンの、ガル・ガドットの私服が観れたことだけが良かった>>続きを読む

ザ・シューター/極大射程(2007年製作の映画)

3.5

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スナイパーの描写がかっこいい。



アメリカ海兵隊武装偵察部隊(フォース・リーコン)所属の前哨狙撃兵であるボブ・リー・スワガー一等軍曹は、友人で観測手を務めるドニー・フェン上等兵と共にアフリカのエ
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エクスペンダブルズ2(2012年製作の映画)

3.5

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メタくて笑顔こぼれる。チャック・ノリス最高。



バーニー・ロス率いる命知らずの傭兵部隊「エクスペンダブルズ」は、ネパールにて誘拐された中国人富豪の救出作戦を実行。激しい戦闘を繰り広げながら見事に
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イコライザー(2014年製作の映画)

2.5

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リズムにまつわる意図はことごとく裏目に出ている。とかく遅いが、主人公が強すぎるので緊迫感がない(ラルフィのピンチに心が入らない)。「その場にあるもので敵を倒す」のはボーンを思い出すが、あのスピード感と>>続きを読む

アメリ(2001年製作の映画)

4.0

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とてもかわいらしい映画。

ナレーションが独特で、数字を無駄にきっちりといってみせる、細かすぎて伝わらない好き嫌いでキャラクタを語り起こす、などなどアメリ調と言っていいかもしれない。色調のオシャレさは
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はじまりのうた(2013年製作の映画)

3.5

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ライブバー。女性シンガー。地下鉄で自殺を考える歌。男は聞き惚れ、立ちすくむ。

今朝。音楽プロデューサー・ダンは二日酔いで目覚め、デモテープを捨てながら別居中の娘ヴァイオレットを迎えに。会社
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ブルース・ブラザース(1980年製作の映画)

3.5

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ゴキゲンなR&Bとハッピーなルック! なにはともあれそれは最強。とにかくエキストラの物量と熱狂が凄まじくて、ライブシーンは何度も見たい出色の出来。

主役2人の目的が善行なのは良いものの、高級レストラ
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スターダスト(2007年製作の映画)

3.5

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のちのマシュー・ヴォーンの原型が見られたのはよろしい。ゴーストのギミックは素晴らしい。

トリスタンは典型的な西洋ジュヴナイルの主人公。褒められるべきところはひとつもなく、ただその場その場で正しそうな
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ミッション:インポッシブル/フォールアウト(2018年製作の映画)

4.0

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映像はシリーズ最高。前2作が体当たりスタントと現代の合成技術が上手く噛み合っていなかったのに比べると、今作は完璧なマリアージュ! トム・クルーズと行く超絶ハイクオリティ旅番組として超高得点。ロンドンの>>続きを読む

ミッドナイト・ラン(1988年製作の映画)

4.5

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お手本のような相棒もの。



元警官の賞金稼ぎジャック・ウォルシュは保釈金融エディと10万ドルの契約を結び、マフィアから横領した1500万ドルを慈善団体に寄付した会計士ジョナサン・マデューカス
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ボーダーライン(2015年製作の映画)

3.5

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クライム映画特有の乾燥が過たず表現されていてよかった。アレハンドロが立ち回るシーンは特にそれ。大きい音で驚かすような形ではない、上品なサスペンスはすばらしい。

ケイトのキャラクタがよい。こういうシチ
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カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

4.0

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/ものづくりってこうだ!

想像以上にメジャーでした。

やっていることは突飛に見えて、いいたいことと完璧に合致している。良質な舞台を観ているような気分。構造もキャラクタ配置もそうだけど、特に最後の組
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レイダース/失われたアーク《聖櫃》(1981年製作の映画)

3.5

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冒険活劇の定石が詰まっている。観客感情操作法基礎編。

冒頭インディを裏切った助手のスピーディな末路
インディが死体や蜘蛛は大丈夫なのに蛇は嫌い
カイロでの追いかけっこ。マリオン<敵<インディになると
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最強のふたり(2011年製作の映画)

3.5

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脊髄損傷の大富豪を無教養の黒人が介護することになり、2人は親友になる。/公平であることと特別であること。

この話を、教養がない人間の方が障害者一般に誠意をもって接せられる、と解釈するのにはたいへん抵
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15時17分、パリ行き(2018年製作の映画)

3.5

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構成の妙。実話を必然の物語に再構成する手際。なんにもならない出来事の配列を、それ以外なり得なかったものに錯覚させられる。少年時代の合間に事件が挿入される、タイミングが極めて、極めて、巧い。

それにし
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リメンバー・ミー(2017年製作の映画)

4.0

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ピクサー作品はどれもそうだけれど、ちょっと冷たい感じがするくらい精妙だ。

ちょっと見たことないタイプに完成度の高いセットアップではなかろうか。5個くらいちがう顛末が同時に期待できるのって、なかなかな
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ブラックパンサー(2018年製作の映画)

4.0

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アフリカの後進国が実は超先端国家だったら/"王"の説得力

大変おもしろかった。超先端技術+孤立主義という条件下ながら、複数部族からなる王政を極めて教科書通りに扱っている。だが、何かと物語がストレート
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シェフ 三ツ星フードトラック始めました(2014年製作の映画)

4.0

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とにかくバランスが優れている。ディティールのチョイスを過たない。

イネズのカールへの気遣いや、カールのパーシーへの眼差しには、"別れた家族"をカリカチュアライズして描く姿勢への明確な拒否が見える。
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ディナーラッシュ(2000年製作の映画)

3.0

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「復讐といい料理は後を引く」「後味。後味も格別」

翻訳のせいだとは思うが、わかりづらく、追いつくのが大変だった。また、これもまたそのせいかもしれないが、各人の真意がわかるのが終盤で、割と全員クズなの
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スイス・アーミー・マン(2016年製作の映画)

4.0

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漂流した青年は死体と生還を目指す。

冒頭の示唆の仕方がうまい。役者の自信なさげな顔が達者で、すぐにこの主人公のキャラクタが見えるのが地味にポイント高い。

音楽がオンリーワン。屁ジェットで進む死体を
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ショーシャンクの空に(1994年製作の映画)

4.0

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夜。車の中。男。銃。

1947年、妻と不倫相手を殺した罪で、銀行副頭取アンディーは終身刑に。ショーシャンク刑務所。ちょうど仮釈放不可になった"調達屋"レッドは彼が一番に泣き出すと賭けるが、
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ダンケルク(2017年製作の映画)

4.0

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見たことのない映画だ。

時間軸を錯綜させる物語は特別ではないが、時間の長さをここまで指定した物語は初めて見たように思う。三つの時間軸が交錯するが、それがいたってシームレスなのがこれまたすごい。決して
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