nobiさんの映画レビュー・感想・評価

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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

3.7

ふと振り返ったとき、歩んできた道の跡にいろんな花が咲いてたらいいなと思った。 
私はすぐ"蒸発"したがってしまう節がある。生活してると、居場所に根を張って自分の痕跡を積み重ねていくみたいなことへの息苦
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

3.7

素朴なようである種ユートピアじみていて、否が応でも自分の嫌さと向き合うことになり、むちゃくちゃな気持ちになった。

私は栗田科学でこんなふうに働けたら幸せなのだろうか??わかんね〜〜でも10年後、20
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瞳をとじて(2023年製作の映画)

3.4

音が良くて、映っている空気が、湿度や匂いや胸の疼きをもって迫ってくる瞬間が何度かあった。海辺の老人ホームいいなあ。正直冒頭はうとうとしてしまう感じで辛抱してる時間が長かったけど、そういう一瞬の訪れで観>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.5

この映画を見終わったとき、私はベラで、しかも生まれたてだった。いつも無心ですり抜ける繁華街の人混みは、変わらず小汚いのに、今夜の私の目は生気に溢れていたと思う。空気が澄んでいるような気さえした。
現実
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ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男(2017年製作の映画)

4.0

すごく映画的なカットがたくさんあって良かった。映画って映像表現なんだよな〜と思える作品が好きだ。文章に"行間"があるように、映像には映像の余白がある。ストーリーがあれど、事象を起こして、それをただ撮る>>続きを読む

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

3.4

飛行機で観たのはもったいなかったかな〜空調の音に邪魔されながら、それでも静謐でケイコの澄んだ目とまっすぐさ、周りの温かさをしみじみと感じられた。
海外からの帰路だったので言葉や自分にとっての常識が"通
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下妻物語(2004年製作の映画)

4.3

最高だー!!!これが観たかったんだー!!!!
ポップでキュートでじんわりするもの、最強だ、ありがとう

レディ・バード(2017年製作の映画)

4.0

グレタ・カーヴィグはいつも、わたしの、そしてわたしたちの味方だなー!
成功とかお金とか些細なことのはずだった。いや作中の通り、ぜんぜん些細なことではないんだけど、生活や人生を変えてしまうんだけど、べつ
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

3.4

役所広司、映像の美しさ、音、本当にすばらしかった。けど、なんだ結局"金持ち"だったのかよと思ってしまった。
彼が人生のなかでどのように自分にとって豊かさとは何か?を知り、身につけてきたのかは描かれてい
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窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)

3.4

食券持ってる兵隊に、空腹を紛らわすための歌を怒られて、それでも教わったリトミックで音を鳴らし踊る。教育や文化や知識が人を救うんだと思えた。信念を曲げたくないと仕事を断っても、餓死しない階級の暮らし。>>続きを読む

バグダッド・カフェ<ニュー・ディレクターズ・カット版>(1987年製作の映画)

3.8

無になってダラっと眺めてたこころが、じんわりあったまってリズムに乗り出す感じだった。出ていかれたブレンダがソファに座ってるカットかっこよくて好き。

正欲(2023年製作の映画)

3.3

ミスリードさせるためかよくわからない描写が多くて、オチの前フリが丁寧すぎるコントか?ベタなあるある再現VTRを見せられてるのか?という気持ちが拭えず。不自然な台詞回しも気になった。でもこの映画で自然だ>>続きを読む

劇場版 きのう何食べた?(2021年製作の映画)

3.3

あったかくて優しいはずと思えるものしか観る元気がないときシリーズ。
性別が関係ないところと、関係あるところのグラデーションが自然でよかった。
怒ってもいいんだよ、傷ついてるんだろ、今全員にお前のこと自
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不安は魂を食いつくす/不安と魂(1974年製作の映画)

3.6

視線と姿勢で心を描いていて演劇みたいだった。心を通わせたものは自然な表情や言葉で、心の交流が生まれていない関係性は、不自然な身体の型だけで表現される。それらがマージされた映画をあまり観たことがなかった>>続きを読む

福田村事件(2023年製作の映画)

3.6

自分がこの場にいたらどうしていたか、何かできたか、わからないし自信がない。大切な人を守りたいし、体育祭や部活は苦手ではないからたぶん一致団結したいと思うと思う。自分が見て聞いたものだけ信じることにして>>続きを読む

ぼけますから、よろしくお願いします。(2018年製作の映画)

-

「どうしてもお父さんに構ってほしいみたいで」自分のことわけがわからなくなって泣きじゃくりながら、とにかくこの人に手を握ってほしいと思う相手がいるのは本当にすごいことだ。しかも手を伸ばしたらその人がそこ>>続きを読む

ゲキ×シネ 『髑髏城の七人』 Season 花(2019年製作の映画)

4.8

大大大大好きな小栗旬のすてのすけ
数年前の記録。
観たくなってきたな

エゴイスト(2023年製作の映画)

4.6

すごく好きだった。全員、愛が目からこぼれ落ちていてすごい。迷いや不安はあれど、愛に隙がなくて、後半の展開がぜんぜん綺麗事に見えない。そりゃ帰って即冷凍しちゃうよね。
とくに鈴木亮平が演じる浩輔の、身体
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ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

3.2

池松壮亮の骨格と生活と人生の乗った身体感がよかった。河合優実のバイト頑張ってくださいの顔、いい。
あとは全体的にどういう感情で観ればいいのかよくわからなかった、ほう・・ええやん・・?という顔になる。

水は海に向かって流れる(2023年製作の映画)

3.3

目に見えている様子と、心の中はぜんぜん違うことだってある。フィクションでもリアルでも、人のほんとの気持ちを知れたとき、それが想像と違って傷つけてしまってたようなとき、「知らなかったごめん」「知れて嬉し>>続きを読む

フランシス・ハ(2012年製作の映画)

3.5

不器用で、強がりで、お金がなくて、変人で、タイミングが悪くて、夢は叶いそうになくて、逃げるみたいに家族の元に帰ればあたたかくて、でも現実に戻れば、大好きな親友には先を越されたような、半ば裏切られたよう>>続きを読む

さかなのこ(2022年製作の映画)

3.5

ひとりの人間を語るとき、性別や見た目以外の、その人のアイデンティティになる要素でじゅうぶんなのだ!
SNSの匿名アカウントみたいに、最低限の構成要素のチョイスと、本質の部分だけで関係が築けるなら、それ
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おらおらでひとりいぐも(2020年製作の映画)

3.3

田中裕子さん 好きだ〜〜〜
この監督に注目して観たことなかったけど、わりとよく観ていてびっくり。観たやつだいたい好きだし、この世界のあたたかくて優しいと思えるところだけ見せてくれて安心する。日日是好日
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バービー(2023年製作の映画)

4.5

バーベンハイマーの件はさすがに、普段から原爆を意識することが少ない私でも憤りを感じたし、観るか迷ったけど、本当に観て良かったなと心から思った。

バービーワールド=女社会、リアルワールド=男社会という
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メタモルフォーゼの縁側(2022年製作の映画)

3.6

こんなおばあちゃんになりたい!新しいものや知らないものにワクワクして好きなものを大切にしたい。腰が痛くてもちょっとわがまま言っちゃうことになってもコミケにいくんだ。なにかを好きな気持ちって、人を生かす>>続きを読む

怪物(2023年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

ずーっと楽しみにしてた!期待しながら行ったけど、とても好きでした!

出てくる全員にたぶん対話が必要だった。真正面から対話するよりも、何気ない会話が人を救うことはあって、でもそれだけじゃ救われないもの
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