59clubさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

59club

59club

映画(138)
ドラマ(14)
アニメ(0)

太陽を盗んだ男(1979年製作の映画)

4.0

ジュリーでサティスファクション!
木造アパートで原爆を作るというとんでもない目的を達成してしまい目的をなくして迷走しまくるジュリー。手段はあるが思想はない。死ぬ勇気もない。めちゃくちゃだけどそこが面白
>>続きを読む

嘆きのピエタ(2012年製作の映画)

3.7

初めて見るキム・ギドク作品

高層ビルから見下ろす、弱き者がさらに弱き者を叩く資本主義の負の側面。
過剰な暴力も荒唐無稽な復讐も、後半からそれらの振り幅が止められない愛憎と諸刃の母性となり、振り子で以
>>続きを読む

レッツ・ロック・アゲイン!(2004年製作の映画)

4.0

クラッシュを最初に映像で見た時の衝撃。
1976年のプロモ・フッテージ。白人暴動。
映像から迸る情念と情熱。生き急ぐかの様な、まるで血を巻く赤きハリケーン。
今日はフロントマン、ジョー・ストラマーの命
>>続きを読む

ベルファスト(2021年製作の映画)

4.0

ベルファストの燃える炎。
IRAの武装闘争の始まり。
カトリックかプロテスタントか。
その宗教対立より子供たちの会話やじいちゃんばあちゃんとの会話がひたすら可愛くて面白い。ファッションもオシャレ。
>>続きを読む

ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

3.4

見たことないと思って見てみたら以前に見てた。思い出すのに開始から20分くらいかかった。脳容量が満杯で記憶が圧縮されてて思い出すのに苦労するわ。
この映画は地球滅亡の危機を現代社会の風刺とブラックコメデ
>>続きを読む

ハウス・オブ・トゥモロー(2017年製作の映画)

3.7

ジャケ写がベタ過ぎて、あまり期待せずボゲ~と見てたら、主人公の少年がベースを始めようと動き出した時にスティッフ・リトル・フィンガーズのAlternative Ulsterのあの大好きなイントロが流れて>>続きを読む

アジョシ(2010年製作の映画)

3.5

ウォンビンが画面に映る度に「イケメン!」て突っ込んでしまうくらいウォンビンを格好良く撮ることに拘ってる気がする。ただそれ以上でも以下でもレオンでもない。
職場の同僚にウォンビンの話をしたら「私はあまり
>>続きを読む

私の男(2013年製作の映画)

3.6

まず劇中に流れる音楽がとても良い。
強く印象に残る流氷や白く寂寥な風景と歪に曲がりながらもぴたりと重なり合う許されない二人の対比。
綺麗に咲く花と枯れていく淳悟の対比。
少しザラついたゆらぎのある北海
>>続きを読む

アキラ AKIRA(1988年製作の映画)

4.5

「やっとモーターのコイルが温まってきたところだぜ」
このジャケ絵の金田のセリフ、高校生当時アホな顔してリミッターカットした原付スクーターを乗り回しながら真似して言ったら、バイクに詳しい友人に「そんなの
>>続きを読む

(2023年製作の映画)

3.5

信長「人間死ぬまでず〜っと遊びだわ!」
出だしは、PSゲーム「龍が如く」の歴史物ばりに信長が親分の配役変えただけのアウトレイジ風コントで始まって、流石にそのままアウトレイジにならずコメディに振り幅多め
>>続きを読む

ビフォア・ミッドナイト(2013年製作の映画)

3.6

リアルタイムで順に見てた人なら感慨深いんだろうか。
そうじゃないなら犬も食わぬってやつ。
やたら哲学的で良く出来た会話劇なのは相変わらずで面白いんだけど、少々食傷気味で最後はどうでも(どっちでも)良く
>>続きを読む

BROTHER(2000年製作の映画)

4.2

「よろしく頼むぜ、オジキ」
思えば加藤のこのセリフのシーンが終わりの始まり。
ここから白瀬が加藤の思いに応えるべく強引に組織を急拡大させ虎の尾を踏み破滅に向かう。
あの戦争になぞらえた人種間の血の抗争
>>続きを読む

ぼくの伯父さん(1958年製作の映画)

4.0

レビューとオシャレでスマート過ぎるジャケットのアートワークが無性に気になって視聴。
パラレルな近未来な感じのレトロフューチャーな家具や小物と妙にクリアなカラー画質とアナログな効果音。
来客を選んで手動
>>続きを読む

ビフォア・サンセット(2004年製作の映画)

4.0

前作を見た後だとあっさりした再会から早々とあの感じで会話が始まりすぐ面白い。時折ジュリーがぶっ込んできてそこにイーサンが喰らい付いていってる様にも見える。情緒不安定なフレンチビッチ(嘘です👍)と迷える>>続きを読む

アウトレイジ(2010年製作の映画)

4.5

老獪な政治力で出る杭は即打ち均衡を計る、山王会会長関口から直参への切符をチラつかせられ、「形だけだからよ」のセリフで仁義もスジもへったくれも無く振り回されまくる枝の大友と末端の組員達。後、木村。椎名桔>>続きを読む

ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(1995年製作の映画)

3.8

三部作の一作目として見るか単発の映画として見るかで最後の印象は若干変わると思うけど、楽しかった。完走に3日かけたけど。
ウィーンの街並みをちょっとチルいけど日常的に描きあくまで主役は二人の会話劇。何者
>>続きを読む

D.O.A.(1980年製作の映画)

3.9

ピストルズやシド&ナンシーよりそれ以外のバンド達の演奏シーンや当時の空気感が個人的見所。
X-RAY SPEXの演奏シーンと女性ボーカル、ポリーの金切り声だけど不快じゃない(つまり天才)歌唱にビビりつ
>>続きを読む

燃えよ剣(2021年製作の映画)

3.9

同監督の関ヶ原がマジでつまらな過ぎてハードル下がりまくり&当時コロナの影響で公開時期引き延ばしまくり状態で見たのを差し引いても面白かった。あの原作を2時間強にまとめるならある程度早足になるのはしょうが>>続きを読む

ストレイト・アウタ・コンプトン(2015年製作の映画)

4.0

ギャングスタが地元の出来事やライフスタイルをFBIから手紙来ちゃうくらいハードコアなラップでブチまける説得力とパワーにキャストの格好良さが乗っかって圧倒された。やけに暑い11月初旬だけどこの映画の熱さ>>続きを読む

秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)

3.9

「秘密と言うのは隠すことじゃなく言う相手がいないこと」…そうかも。
車の運転席に座るママンマリオンに後部席から手を伸ばしてお菓子を口に運んであげてるネリのシーンで早々にちょっと心を掴まれた。少しクラシ
>>続きを読む

ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)

3.7

ヴァチクソ。この映画凄く見たかったけど劇場公開時にタイミングが合わず、やっと配信で鑑賞出来た。
赤い靴下に赤白ツートンのランブレッタ(イタリアのスクーター)に乗ってどこか余裕ぶっこいてるラッセル・クロ
>>続きを読む

キリエのうた(2023年製作の映画)

4.3

予告編やプロモーションを見た時は特に主演のファンでもないし正直苦手なタイプの方の音楽映画かな?って勝手に思ってたけど(ただ岩井俊二監督の大ファン)全然違った。確かに音楽映画ではあるけどサクセスストーリ>>続きを読む

イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)

4.1

大好きな映画「燃える男(マイ・ボディガード)」以来18年ぶりのデンゼル・ワシントン×ダコタ・ファニングの共演てだけで個人的にちょっと胸熱だけど、ファイナルにしてデンゼル・ワシントン扮するマッコールさん>>続きを読む

UK/DK(1980年製作の映画)

4.5

80年代初頭のUKハードコアパンクやOi!の激熱な部分が垣間見える。興味ないなら火傷必至。初っ端からエクスプロイテッドのFUCK THE USAだし。全部最高だけどブリッツのNEW AGEとか特に最高>>続きを読む

更けるころ(年製作の映画)

3.5

「さよならの質を上げたくて」知らんがな笑
「寂しいと幸せは同居出来る」まあそうかも。
ちょっとシリーズ化して欲しいかも。

沈黙の艦隊(2023年製作の映画)

3.4

潜水艦映画に外れなし(邦画除く)
原作未読。予告編が洋画のハンターキラー並みに良すぎたせいでハードルが上がり過ぎた。ちょっと盛り上がってきた所で唐突に終わるし。しかしパッとしなかった邦画の潜水艦映画に
>>続きを読む

キャスト・アウェイ(2000年製作の映画)

4.0

全ての悩みは対人関係の悩みである by.アドラー

無人島に独り漂流し生き抜く術を覚えたら悩みなんか消えるんだろうけどそういう問題でもない。
この映画の面白い所はバレーボールにウィルソンて名前を付け
>>続きを読む

T2 トレインスポッティング(2017年製作の映画)

4.5

前作から20年経っても変わらないクズな4人。そこが良い。あの頃より険悪だけど変わらない関係。旧友に会うとどうしても過去に戻っちゃうんだよな。エディンバラの街並みも良いわ。劇中曲のブロンディのドリーミン>>続きを読む

SKIN/スキン(2019年製作の映画)

3.9

50年代の英国のモッズカルチャーから派生した60年代のスキンズカルチャー。そこからさらに70年代に枝分かれしてしまったナチスキンズの北欧神話への傾倒とレイシズム。それが強烈過ぎて、世界中に広がり付き纏>>続きを読む

SKIN 短編(2018年製作の映画)

4.0

序盤でレイシストの白人にボコられた黒人が普通に素敵だったからクソ腹立った。ただこの白人も家族の前では良い父親。子供たちに生まれる憎しみの連鎖。そして因果応報の恐ろしさ。
報復としては手が込み過ぎだけど
>>続きを読む

青い春(2001年製作の映画)

3.8

この虚無感と閉塞感、リアル。
昔の不良が多めの男子校てこんな雰囲気で(雰囲気だけ)実際は校則も厳しいし「刑務所かよ」ってよく言ってたわ。
暴走族やってる奴も居たけど不良映画や漫画みたいにギラギラもして
>>続きを読む

パトリオット(2000年製作の映画)

4.3

米国の独立戦争。米英両軍が至近距離で正面で向かい合ってライフルと大砲を撃ち合い、怯まず陣形を崩さなかった方が勝ちみたいな(ちょっと違う)当時の戦列歩兵の戦い方が尋常じゃない。
主人公ベンジャミンが序盤
>>続きを読む

クリムゾン・タイド(1995年製作の映画)

4.3

潜水艦映画に外れなし。
それを体現してる映画の一つ。トニー・スコットのスタイリッシュな映像と演出に加え海中で逃げ場のない狭い艦内で人種とイデオロギーがぶつかり、敵艦の攻撃を捌きつつ核戦争待ったなしの危
>>続きを読む

ヴァージン・スーサイズ(1999年製作の映画)

3.6

早朝の様にも見えるしほんの少しだけ黄昏掛かってる様にも見えるソフトな淡い光みたいなフォトジェニックな映像。
超個人的な見る前のイメージ通り男子禁制映画(異論は認める
ジョシュ・ハートネットの役柄が腹立
>>続きを読む

ゴースト/ニューヨークの幻(1990年製作の映画)

4.0

中学生の時に友達5人くらいで集まって鑑賞会した時はあまりの感動で泣きそうになったけど泣くの恥ずかしいから必死に堪えてその後しばらくひたすら無口になった思い出。それ以来の再鑑賞。…やっぱり泣けた。
改め
>>続きを読む

ボーイズ’ン・ザ・フッド(1991年製作の映画)

4.2

“僕に尊敬を表さない奴は決して尊敬するな“
少年時代から青年時代、世界中の不良が憧れ真似するL.Aの黒人達のまだ平和な日常や会話がリアリティを持って描かれストーリーは進む。面白い。
しかし後半からは犯
>>続きを読む