nzcさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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リコリス・ピザ(2021年製作の映画)

3.8

一瞬で変わるパワーバランスと惨めさの描き方が圧倒的。無言電話のシーンはその全てが集約されてた。最近、走る目的以外に走ったっけな。

わたしは最悪。(2021年製作の映画)

2.0

最悪も最高もそこには男しかおらず、2人の恋人をふらつく理由も大して見つからない中途半端さ。社会との繋がりも感じられない。それがリアルだと言われればそれまでだけど…全体的にかなり期待はずれ。「テイク・デ>>続きを読む

アナザーラウンド(2020年製作の映画)

3.5

お酒で別人になるんではなく、本来持ってるものが形を変えて出てきてくるだけなんだと思う。だからこそ体育教師の死は苦しいし、留年に怯える生徒の成功は涙が出るほど嬉しい。

PLAN 75(2022年製作の映画)

3.7

死を選ばざるをえない人たちと、それを個人の選択だと美談にする社会。まだ頑張れるから、と生活保護を受けない主人公が炊き出しの横でプラン75と出会ったり、規律を守るために作られる意地悪なベンチは自己責任だ>>続きを読む

トキワ荘の青春 デジタルリマスター版(1995年製作の映画)

4.0

全てが美しく完璧。説明を極力省いたり、場面を短めに切って感動的にし過ぎない事こそが寺さんが目指した漫画表現だったのでは。それにしても、好きな場面がありすぎる!これから雨の日は必ず霧島昇「胸の振り子」を>>続きを読む

女系家族(1963年製作の映画)

3.0

墓場のロングショットにグッときた。若尾文子の白い背中と田宮二郎のくわえタバコ。

カモン カモン(2021年製作の映画)

3.6

認知症と子供の空想は何が違うのだろう。恐怖の大王の降臨が迫った頃に子供だったので親がいないごっこには覚えがありすぎた。言葉にして誰かに伝えられている。それだけで彼の未来はとっても明るいものになると思う>>続きを読む

はりぼて(2020年製作の映画)

3.6

最初はすっかり丸め込まれてしまった記者が徐々に成長していき、五本市議との最後のシーンはやり方は違っても良い未来を作っていきたいと思う2人の絆を感じられたのが良かった。信頼関係って仲良しごっこじゃ作れな>>続きを読む

晩春(1949年製作の映画)

3.7

原節子の鼻歌のクオリティが高すぎる。杉村春子の「くーちゃん」は絶対笑う。

エル プラネタ(2021年製作の映画)

3.5

異常なほど我慢強い主人公が唯一感情を爆発させるのが、不払いで電気が止められ髪をセットすることが出来ない時。フェミニストでありながら若くて美しい自分の容姿こそが貧困から抜け出す術であることを痛感する瞬間>>続きを読む

スパイの妻(2020年製作の映画)

3.0

映画用に色調やスクリーンサイズを変更したとのことだけど、どうにもテレビドラマっぽさがすごくて映画館で観たらどんな気持ちになっただろうと思う。そしてこの説明台詞の多さは明日にも舞台化されそう。

水の中のつぼみ(2007年製作の映画)

3.0

誰かの代わりにされる惨めさが繊細に描かれる。アデル・エネル美しすぎる…

岬の兄妹(2018年製作の映画)

4.5

片時も目を離すことができない展開と映像の美しさに胸を打たれた。ラストの電話は小人症の彼からだと思った。いや、思いたいだけか。その願望すら暴力なのかも。

騙し絵の牙(2021年製作の映画)

3.3

テーマ曲が大きくて、國村隼の声が何度かかき消されている気がするのが残念。繰り返される「もっと利用すればいいんだよ。」やる気がなくなった時にまた観よ。

フェアウェル(2019年製作の映画)

3.2

住んでいる国によって服装や髪型が細かく違っているのが面白い。西洋は個人の命はその人のもの、東洋は全体の一部。真実を告げることは自分が持っていられない荷物を降ろしたいだけ。ハッとした。

mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

3.0

へぇ、おもしれー女!的な展開にワクワクしたもののあんまりスケボーやらないのね。もうちょっと上手くなる姿が観たかったなーと思ったら本人はプロスケーターなのか…。演技すげ〜

パンケーキを毒見する(2021年製作の映画)

2.0

ドキュメンタリーとして流れを作るのに失敗しているように感じる。ナレーションやアニメも極端でダサく、インタビュアーは監督なのか驚きすぎる相槌で鬱陶しい。

プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

4.0

悔しくて涙が出た。観てしまったからにはこれまでと同じ様には生きられない。

ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ(2019年製作の映画)

3.0

故郷への愛情と憎しみは表裏一体。
家に差し込む西日とモントが父親と映画を観るシーンが素晴らしい。

パブリック 図書館の奇跡(2018年製作の映画)

3.0

泣けた!と言わせない抑えた演出が良かった。それにしても部下役のマイラは最近の鈴木杏に激似!

ジュディ 虹の彼方に(2019年製作の映画)

4.0

前傾した首、出っ張った肩甲骨、画面から彼女の体の冷たさが伝わる。「あなたは何をしてるの?ショーを眺めるだけで何かを成し遂げたと思ってる。どんな努力をしたの?」

アメリカン・ユートピア(2020年製作の映画)

3.5

ジャネール・モネイ「Hell You Talmbout」のカバーは泣かずにいられない。そしてこの映画を観た人が語る言葉の全てが好き。

ある女流作家の罪と罰(2018年製作の映画)

4.0

ビリー・ホリデーのI’ll Be Seeing Youが絶妙。(ブロッサム・ディアリーも!)ニューヨークの街のシーンはどれも最高なのだけど、フランスパンを齧りながら歩く夜は特に幸せに満ち溢れてる。
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街の上で(2019年製作の映画)

4.0

見終えた今、登場人物の出身地や、どんな理由で街に集まったのか、それぞれの人生を想像するのがとても楽しい。それは街や人がちゃんと生きてるってことなんだろうな。パンフレットにはあのメンソールのその後のやり>>続きを読む

すばらしき世界(2021年製作の映画)

3.0

主人公の罪が致し方ない殺人ではなかったら?人から愛される真っ直ぐな人柄でなかったら?不幸な生い立ちでなければ?私たちは彼を受け入れることができないのだろうか。就職祝いの席で津野田が言いかけてやめたひと>>続きを読む

下女(1960年製作の映画)

3.0

いつまでも続くあやとりで始まるオープニング。下女がやたら口元に手をやるのだけれど、それがあまりに幼く、品がない。細かい仕種に彼女の生い立ちが詰まっている気がして切ない。

RBG 最強の85才(2018年製作の映画)

3.5

相容れない右翼の判事とも友情を築く彼女の生き方。さらに内面を探ったドキュメンタリーが観たい。

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

3.0

人は何故あんなに取り憑かれたようにパズドラをやるのか。カラオケで限られた時代の曲ばかり歌ってしまうのか。その理由が分かった気がした。

華麗なる闘い(1969年製作の映画)

3.0

「おとなってすごいなぁ」
どんな不条理にもまっすぐ立ち向かう主人公はとにかく逞しくまぶしい。才能ある若者に怯えつつ表情ひとつ変えない岸惠子。おとなも辛いよね…。

愛がなんだ(2018年製作の映画)

3.5

マモルはグルーチョ・マルクスの「わたしを入れてくれるようなクラブには入会したくない」というひと。自意識の幽霊。
中目黒のパーティの全く仲間に入れてないあの惨めさに1番共感した。

寝ても覚めても(2018年製作の映画)

3.5

後半の麦は朝子と観客にしか見えてないなにかだと思ってたけど違うのか。逃避行中の春代のLINEに笑った。柴崎友香の作品は友人との距離感が心地いいな。

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

5.0

3人の関係が常に対等であるのが新鮮で自由を感じた。安易に感動させない手法も素晴らしい。想像をはるかに超える完璧な映画。

ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

3.0

レディバードから抜け落ちた要素の全部盛り。ピザ屋店員の最悪の1日みたいなスピンオフ観たい。

ハッピー・オールド・イヤー(2019年製作の映画)

3.2

親子揃って元彼につまずいて全然捨てない映画。白黒つけることばかりが前に進むことではない。