おぎこさんの映画レビュー・感想・評価

おぎこ

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アメリカン・ビューティー(1999年製作の映画)

4.5

自分の人生観に影響を与えた、これまでの人生でも屈指の傑作映画
最初は気持ちの悪い描写が続いてに始めたことを後悔するくらいで、中盤くらいから爽快なブラックコメディに転じて楽しくなってきたが、これらが全て
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誰も知らない(2004年製作の映画)

3.0

とにかくキャラクター作りがリアルな一作
特に母親。子供のことを嫌いでは無いが、母親としての自覚も責任感もないキャラクター性。この穏やかさが今まで見てきた「酷い母親像」とはほんの一味違う新鮮さがあったし
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椿三十郎(1962年製作の映画)

3.5

最大限無駄を削ぎ落とした、エンタメ時代劇の名作
これまであまり時代劇というものを見たことがなく、独特の空気感や言葉遣いなどに慣れないまま鑑賞。ただ、今作を時代劇デビューに選んだのは大正解だった。何より
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ドリーム・シナリオ(2023年製作の映画)

3.0

SNSバズりを題材に、ひたすらニコラスケイジ演じる主人公ポールが不条理な目にあっていく一本。
思っていたよりもスリラー薄め、ギャグ濃いめな作りでこれはこれでいいが自分としてはちょっと期待はずれ。ただ、
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エデンの東(1954年製作の映画)

3.5

善悪、家族愛という普遍的なテーマを正面から描いた傑作
とにかくシーンの見せ方が上手で、画になる場面がいくつもある。特にラストでカメラが引いていくところはゴッドファーザーにも通じるような強烈な印象を残し
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俺たちに明日はない(1967年製作の映画)

2.5

人間の衝動の美しさとそれが招く結果を端的に描き切った一作
全体的にシーンがスタイリッシュに描かれていて、前半のカントリー調の音楽に合わせて逃走するシーンなんて最たるもの。また、恐慌時代で体制に不満を持
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ヴィーガンズ・ハム(2021年製作の映画)

3.5

やってることはトンデモなのに、コメディとして一貫してる怪作
コメディも魅力的なものが多かったが、シリアルキラーについての知識が豊富という、そんな人おらんやろ(いや、いる?)という感じの妻のキャラクター
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スーパーサイズ・ミー(2004年製作の映画)

3.0

Youtuberのトンデモ検証動画を先取りしたような、ドキュメンタリーの傑作
特に取材パートはかなり有意義なものに仕上がっており、特に子供の食育、体育に焦点を当てて当時のアメリカの肥満問題を取り上げる
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カッコーの巣の上で(1975年製作の映画)

3.5

自由を求めることの代償を描いた、非常に考えさせられる一作
やんちゃもののマクマーフィーが、患者を徹底管理することで秩序を保とうとする精神病院に新しい風を持ち込む、そんな心温まる世直しコメディかと思って
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蒲田行進曲(1982年製作の映画)

4.5

キネマの天地!とんでもないテンポ感で話が進んでいく、ジェットコースターのような傑作!
本作の魅力は個性豊かなキャラクターと、それらによるはちゃめちゃな展開である。特に、話が進むにつれて憎めなくなってく
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ザ・ホエール(2022年製作の映画)

3.0

主演ブレンダンフレイザーの演技が光る一作。
末期肥満の男性というにわかには信じ難いそのフィジカルを、動き、表情など全ての演技で補っており、序盤を通り越してここに疑いの目を向けることはまずないといった感
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バタリアン(1985年製作の映画)

2.5

バカに全振りした痛快コメディ!
まず冒頭のテロップを出して、映画が実話だったなんて語りを入れながらどうみても映画的な撮影をしているところから最高!また、事の発端があまりにもバカだし、登場人物の行動もこ
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ターミネーター2(1991年製作の映画)

3.0

前作から一転して、アクション超大作!
こちらも改めて視聴したが、再視聴で気付いたのは前作からの固定観念を序盤ではかなり上手く利用していることだ。今更これを言ったところでネタバレにはならないだろうが、序
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ターミネーター(1984年製作の映画)

3.5

アクションSFの金字塔的作品!
小学生の頃にみた数少ない洋画ということもあり、懐かしさもありながらの再視聴。まず何と言ってもこの作品はアクション、ホラー、SFのバランスがなんとも素晴らしい。特にこの映
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聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

3.5

直接的な暴力のないファニーゲームといったような、非常に胸糞の悪い一本
本作は冒頭から常に、音楽や俯瞰的で特徴のあるカメラワークでなんとも不気味な雰囲気、危険な香りを漂わせており、それが後半確信に変わる
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パプリカ(2006年製作の映画)

4.0

サイケデリックな雰囲気に終始魅了される一本!!この映画一作だけでサイケ映画という馴染みのなかったジャンルを堪能できたのではないか
セリフ、映像、音楽全てがとにかく良い!特に平沢進が担当する音楽は観客を
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最強のふたり(2011年製作の映画)

3.5

ただただ楽しい、コメディの良作!
本作のような障がい者を使った作品だとどうしても後半になるにつれて死がちらついてきたり、差別の問題が出てきたりと内容が重くなりがちだが、本作は徹頭徹尾そういうのを排除し
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砂の器(1974年製作の映画)

4.0

種明かしからが本番!サスペンス映画の傑作
本作の何と言ってもの魅力は壮大な音楽に合わせて語られる、なんとも切ない真相パートである。それまでのストーリーで綴られてきた日本各地珍道中がすっきりと一本線で繋
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博士の愛した数式(2005年製作の映画)

2.5

押し付けがましさがなく、さっくりと優しさを感じることのできる良作
本作の一番の魅力はキャラクターの優しさである。特にはじめはいかにも気難しそうに出てきた博士の、数学に対しての凝り固まっていない見方や、
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気狂いピエロ(1965年製作の映画)

3.0

アメリ以来2本目のフランス映画。
正直この作品をまともにレビュー出来る段階に自分がいないことだけはハッキリと分かる。物語に合わせて綴られる詩と映像の色彩を楽しむ映画なのだろうが、こういった映画の経験が
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ショーン・オブ・ザ・デッド(2004年製作の映画)

3.0

良作コメディホラー!
上映時間がかなりちょうど良く、このパッケージでちょうど飽きずに見られるくらいで物語を締めてくれるのがとても良かった。
コメディも良質で、人類の存続がかかっているのにキャラクター同
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新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に(1997年製作の映画)

4.5

レビュー100作目!
狂気の人類滅亡×心理世界の描写ここに極まれり!
アニメ版はカッコいいロボットアニメの裏で子供たちをはじめとしたキャラクターの心理世界の探究、自己実現を主なテーマとして陰鬱な雰囲気
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ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2(2011年製作の映画)

3.5

最高のエンタメ作品!シリーズ屈指のスペクタキュラー!
退屈で冗長なパート1とは打って変わって、本作は頭からケツまで飽きることないアクションの連続。USJのアトラクションに乗っているのでは無いかと錯覚す
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ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1(2010年製作の映画)

2.0

ダークで冗長すぎるのが気になる一作。
嵐の前の静けさとはいえ、とにかく陰鬱で加えて大した見せ場もないものだから、どうしても退屈してしまった。楽しめたのは序盤と魔法省に忍び込むシーンくらいで、ラストの決
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ハリー・ポッターと謎のプリンス(2008年製作の映画)

2.0

情報過多でやりたいことが迷走してしまった一作
物語前半で半純血のプリンスが誰なのか、という謎が与えられて、トムリドルの過去を知っている新キャラが現れて、ミステリー調の一作になるのかと思いきや、次から次
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ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団(2007年製作の映画)

3.5

前作の問題点を解消した良作!
まず、全体的に画が明るく観ていてワクワクすることが多かった。ダンブルドア団のトレーニングのシーンなど特に。また全編を通してハリーの内面に注目されているのも見どころだった。
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ハリー・ポッターと炎のゴブレット(2005年製作の映画)

2.5

要素が多すぎてゴミゴミしてしまっているのが勿体無い印象の一作
ヴォルデモート、ムーディという魅力的なキャラの登場、ハーマイオニーのドレス姿などいい要素が多くある一方で、そういった要素の詰め込みすぎで人
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いつかギラギラする日(1992年製作の映画)

2.5

めちゃくちゃにむさ苦しい映画。ショーケン作品は多分初めてだが、かっこいい…!
ひとつの特徴である、安っぽいロックバンドによるサントラは自分にはあまり刺さらなかった
荻野目慶子の怪演は光っていた。初見で
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青春の殺人者(1976年製作の映画)

3.5

イマイチ意見がまとまらなかった一作。
ゴダイゴによるサントラはかかるタイミングも相まって最高!特にオープニングロールと合わせた入りは最高に期待感を掻き立てられた。
物語全体のメッセージとしては、青春特
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風が吹くとき(1986年製作の映画)

3.0

反戦、反核映画の皮を被って無知であることの愚かさを謳う衝撃作
このメッセージは一貫して伝えられており、戦争勃発間際だというのに政治に全く無関心な妻、一家を守る宿命感はありながら無学なために政府の指示に
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her/世界でひとつの彼女(2013年製作の映画)

3.5

トンデモな切り口の多様性映画
街ゆく人々が全員AIとぶつくさ喋りながら歩いている、近未来的でありながらどこかディストピアにも感じてしまう入りから引き込まれていくし、あの世界においてだとサマンサとの恋愛
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死刑にいたる病(2022年製作の映画)

3.5

観客側もトリックに巻き込まれていく、サスペンスの傑作
人当たりの良い青年だが、実は人の心を持たないサイコパスのシリアルキラーという役柄が阿部サダヲに大変マッチしており、没入感があったのが何と言っても素
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家族ゲーム(1983年製作の映画)

3.5

思春期が抱える気持ち悪さとその成長プロセスをオーバーに描いた怪作
この辺りの気持ち悪さはリアルに描いてあーあるあると思わせるのが一般的であるが、この作品ではそれをそれはないだろというくらいコミカルに描
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探偵物語(1983年製作の映画)

2.5

こちらはあまり刺さらなかった一作
冒頭のタイトルクレジット出てからワクワクさせるところは良いし、ヤクザが絡んで緊迫感がある良い。しかしながら意外性のある感じは無いのでミステリー要素は薄めだし、ストーリ
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Wの悲劇(1984年製作の映画)

4.0

悲恋ドラマの決定盤
ピュアな女優の卵だった主人公がひょんなことから女優として芸能界の狂気を帯びていく描写はとてもリアル。記者会見の一連のシーンはすでに真実を見ているこちら側も騙しにかかるような、周囲を
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ツィゴイネルワイゼン(1980年製作の映画)

4.0

妖艶な世界を堪能出来るアート作品
不条理も不条理で、話の筋はなんとなく分かるものの夢と現の混ざったような説明のつかない展開を見せられ、実際に最後までそれらが説明されることはない。いわばデビッドリンチ作
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