がまくんさんの映画レビュー・感想・評価

がまくん

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落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.5

子どもの頃から冤罪ほどおそろしいものはないと思ってきたので、監督が「最初は悪夢を語るというアイデアから始まった。もし⾃分の苦しさが誰からも理解されずに社会から取り残されてしまったら、どんな⼈⽣になるだ>>続きを読む

ナンバー・ゼロ(1971年製作の映画)

4.5

なんでユスターシュ映画に惹かれるのか、自明なようでそうではなかった。

ちひろさん(2023年製作の映画)

3.2

有村架純さんはミスキャストと思っていたが、どこか空っぽさを抱えた柔らかさは原作の主人公の核心をとらえているのかも。

H story(2001年製作の映画)

2.5

やりがい搾取的な演出がフランス人俳優には通用せず、町田康の異質な存在感でまとめた、という印象。

(1985年製作の映画)

5.0

これはスクリーンで観ないといけない。
映画館のスクリーンでないと映画として観られない。映画は芸術だ、と語っている。

ぼくの好きな先生(2002年製作の映画)

3.8

子どもたちの家庭での様子は、学校での顔と違っていてはっとさせられる。ドキュメンタリーでありながら瞬間瞬間の人と自然のうつろいをドラマチックに撮る現場での構成力が凄まじい。

すべての些細な事柄(1996年製作の映画)

5.0

20年位前にVHSで観た時は撮影の眼差しの優しさにわしづかみにされたが、スクリーンで観て、年月のせいもあるかもだが、構成と編集の素晴らしさにあらためて感動した。この映画があるというだけで、良い。

瞳をとじて(2023年製作の映画)

3.4

タイムトラベルものをSF設定一切なくやろうとしているかのよう。ファンタジーを用いずにひたすら人間を見つめる胆力は、冗長さも含めて古典文学的。

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.4

主人公が男性ならよくある遍歴、成長ものだけど、女性が主人公であるだけでセンセーショナルになる現実。

ファースト・カウ(2019年製作の映画)

3.5

色んな気持ち良さのある映画だった。
どうやって企画を通したのだろうと思うような、過剰さのない脚本と演出。芝居も音楽も。4対3の画面も。

吸血鬼(1932年製作の映画)

2.4

出資者で主演のユダヤ系ロシア人貴族のその後が気になる。

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

3.4

音楽すばらしい。
海外の人からしたら日本のトイレは掃除が行き届いているので、公衆トイレに対するネガティブイメージは一切描かれていないのが、良くも悪くも、と思う。
事故や病気で働けなくなったらどうなるか
>>続きを読む

Mr.BOO!ミスター・ブー(1976年製作の映画)

3.2

テレビのチャンネルが変わったことに気づかず料理番組のつもりで鶏肉で体操する羽目になるブーに爆笑。

サントメール ある被告(2022年製作の映画)

3.5

実際の裁判記録をそのままセリフにしている。フィクションの存在である主人公を通して、法廷での会話の文脈が埋められていく。作り手が自らの逃げを排した演出姿勢。

ウーマン・トーキング 私たちの選択(2022年製作の映画)

3.3

実際に起きたことで、しかも2010年ということに衝撃を受けている。

エドワード・ヤンの恋愛時代 4K レストア版(1994年製作の映画)

3.5

時代の空気感に潜む女性の気持ちをここまで汲み取れる監督は今でもあまりいないような。

熊は、いない/ノー・ベアーズ(2022年製作の映画)

3.6

理不尽で不条理な状況からユーモアを炙り出せてしまうのは知性というほかない

アンダーカレント(2023年製作の映画)

3.6

漫画の静謐さを再現できているのが本当にすごいことだと思う。タイトル通り、ふと映画のシーンが意識に浮かび上がってくる。音と色の演出も素晴らしい。

福田村事件(2023年製作の映画)

3.5

森達也は21年前にこの事件を知りTV番組の企画をどの局からも断られたが、本のエッセイに事件のことを書いた。それに衝撃を受けた歌手が歌を作り、その歌を聴いた荒井晴彦と井上淳一が映画を企画し…、さらに元を>>続きを読む

街の上で(2019年製作の映画)

4.0

陽キャと陰キャというカテゴリでいうならおそらく陰キャな人はかなり楽しめる映画。空気読めないけど何か感じ取ってしまった瞬間がこれほど珠玉な映画になるとは!!
下北沢に思い入れがある訳では全くないのに、懐
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ぼくの小さな恋人たち(1974年製作の映画)

4.0

20年前に観たときの印象とがらりと変わった。
監督の記憶をそのまま焼き付けたような鮮やかさが印象的だったが、むしろ長年寄り添ってきた鬱屈のはじまりを、史料を扱うように丹念に記憶から取り出して再現したよ
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.0

冒頭のアニメーションはこれまでの宮崎駿作品とは一線を画す刹那的な表現に魅せられた。

アニメーションは素晴らしいから、脚本の問題と思う。高畑さんは最近の宮崎さん作品には関わっていなかったのだろうけど、
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ミスター・ランズベルギス(2021年製作の映画)

3.5

ランズベルギス氏のユーモアと、そのあらましを伝える映像の緊迫度とのギャップが映画をとても味わい深いものにしている。

編集はもちろん、音が素晴らしくて、群衆や雑踏としてひとくくりにされてきた一人一人の
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小さき麦の花(2022年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

原題 return to dust
中国が著しい経済成長を遂げる前の時代の話かと思いきや、2011年以降が舞台。
この映画が中国の若い世代を中心に大ヒットしたというのは、なんだか嬉しい。

心通わせた
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ジョージア、白い橋のカフェで逢いましょう/見上げた空に何が見える?(2021年製作の映画)

3.0

グルジアの古都クタイシを撮りたかったのだろうな。こんなにも無防備にカメラに写ってくれる街の人々!

懺悔(1984年製作の映画)

3.9

ペレストロイカ前に検閲をくぐりぬけて制作できたことがまずすごい。完成後は発禁処分に。しかも破棄される恐れがあり、監督がコピーをとったビデオが、人から人へコピーされ広まったという。ペレストロイカ後に公開>>続きを読む

希望の樹(1976年製作の映画)

3.6

まともな人は狂人扱いされている。
革命前の因習根深い村の悲劇を描きつつも、どこか牧歌的な営みへの愛も感じられて、切ない。

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