yksijokiさんの映画レビュー・感想・評価

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カード・カウンター(2021年製作の映画)

4.0

激渋ポーカー復讐サスペンスだった。オスカー・アイザックの演技が素晴らしい。顔、顔、顔。あの表情は並の人間じゃ出ないと思う。目かなぁ、なんとも言えない掴みづらい表情をしているときと本当に恐ろしいことをし>>続きを読む

逃げた女(2019年製作の映画)

3.5

わかってたけど新幹線の中で観るタイプの映画ではなかった。主人公がお宅訪問する家のおしゃれさがどれも良かった、いい家って感じ。
不思議なズームカットがそこにはいない『誰か』を感じさせて、作品であることを
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.1

親子モノへの涙腺が赤ちゃんなので最後めちゃ泣いてしまった。最後まで観ても面白かったのかは分からないけど、余白と頭の中を駆け巡るビデオ映像のような朧気なショット。ソフィ本人の記憶がそのまま脳内に残るよう>>続きを読む

ミュータント・タートルズ ミュータント・パニック!(2023年製作の映画)

3.9

みんな大好きタートルズのアニメ新作!アメコミ感を残した手書き風のタッチに3DCGが組み合わさったアニメーションがある種作られた雑さを産んでた。現代におけるアニメ作品とかハリウッド小ネタも挟みつつ最後は>>続きを読む

梟ーフクロウー(2022年製作の映画)

4.1

盲目の鍼医師が目撃したある出来事と王の覇権争いが交差する緊迫感のあるドラマサスペンス。手に汗握る展開の連続とテンポの良さが小気味よくてめちゃくちゃ面白かった。時代設定とその中での医者という職業、王室と>>続きを読む

Saltburn(2023年製作の映画)

4.2

バリーコーガンのサイコぶりが最高だった。ストーリーも思ってた方向ではない展開に進んでいって中々驚かされた。誰にどういう思惑があるのかわからない状態で進んでいく序盤からラストの急展開までのプロットの持っ>>続きを読む

SISU/シス 不死身の男(2022年製作の映画)

3.6

フィンランド版マッドマックスにミッションインポッシブル要素を足してグチャっと丸めたエンタメ作品。単純だけどドンパチ多めで面白かった。中身はあまりない。でもそれでいい。

字幕なくてもいいぐらいセリフが
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瞳をとじて(2023年製作の映画)

3.9

小説を読んでいるような感覚で3時間弱が進んでいく。行間を描きすぎないことによる余韻と、映画らしさを感じるテイストがとても良かった。展開の面白さとか爆発力とかそういうものではない映画的なニュアンスがあっ>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.9

ウェス・アンダーソンが撮ったアダルトビデオみたいなテイスト。

ヨルゴス・ランティモスにしては分かりやすい脚本と、カラフルな映像。不協和音や弦楽器の音とフレーズが繰り返される劇伴、徐々に寄りになるカメ
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茶飲友達(2022年製作の映画)

3.7

実事件をベースにしただけあってリアリティがありつつも、エンタメになるように現代的に脚本を作り直してる感じで普通に面白かった。最後まで見てもモヤモヤが残るようになっていてそこ自体はいいんだけど、課題提起>>続きを読む

オペレーション・フォーチュン(2023年製作の映画)

3.6

いつか007を撮りたかったガイ・リッチーによるオールドスタイル007の現代版ムービー。テンポはいいんだけど終盤にかけて粗が目立つというか、若干物足りない感はあった。80'sの007のリメイクだとしてみ>>続きを読む

オールド・ジョイ(2006年製作の映画)

3.7

旧友とイヌと久々に1泊2日のキャンプに行き、風呂入ってビール飲んでチルするだけ。だけなのに何か良い。ヨラテンゴが絶妙に眠気を誘う。ラジオが現実を伝えて、2人のややすれ違いながら共鳴するオフビート感が素>>続きを読む

コンパートメントNo.6(2021年製作の映画)

4.2

ピントの合わない風景、老婆、古いランプ、靴下。劇中でラウラが撮るビデオカメラの映像はどれも意味はなくみえる。そういうものを愛することの素晴らしさとそういう感受性を忘れちゃいけない。旅情を感じながら2人>>続きを読む

タイラー・レイク 命の奪還2(2022年製作の映画)

3.8

前作ほどのアガりポイントはなかったもののアクションの迫力と映像は正直テレビサイズで観るのが勿体無いレベル。ストーリーはやや希薄になっているのでその点はちょっと物足りないが補って余りあるクリヘムのアクシ>>続きを読む

バービー(2023年製作の映画)

3.5

バービーらしさや世界観、全体のテーマとあちらこちらに見え隠れする小ネタ。コメディでありつつもベースシナリオはわかりやすいものがあって万人が楽しめるようになってた。テンポがややもっさりなのと、終盤の展開>>続きを読む

EO イーオー(2022年製作の映画)

3.6

ロバ視点のロードムービー。想像より暗く重苦しい。赤を多用している意図がつかめなかったけどロバ視点の何かのメッセージだったのか。現代の動物たちが置かれている人間による身勝手さを圧縮した環環がそこに生きる>>続きを読む

パンチドランク・ラブ(2002年製作の映画)

3.8

内気だけど短気なビジネスマンが興味本位のテレクラによるトラブルに巻き込まれながら人生初の大恋愛を追いかける話。PTAらしい青と赤の色使いがとても素敵。ストーリーもらしさはありつつも芯が通っていて、アダ>>続きを読む

TAR/ター(2022年製作の映画)

4.0

オーケストラシーンの音が素晴らしかった。それ以外のシーンで一切BGMがないというのも良い。男女の性差や業界にある闇、疑惑、慣習、固定概念にTAR自身が取り込まれ、次第に崩れていく様子が描かれている。>>続きを読む

ベネデッタ(2021年製作の映画)

3.7

史実を基にしたという前振りが効いている。
当時は禁断である同性愛をテーマとして幻想と現実、嘘と真実との見境がなくなってしまう女性を描く。美と性に対する描写の美しさとエロスが爆発してて凄かった。

序盤
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ファースト・カウ(2019年製作の映画)

3.8

どんどん作品の世界観に入りこまれていくのと非常に音楽が素敵な作品だった。バディものとしての二人の友情を描きつつも変に描きすぎない、喋りすぎない良さみたいなものがあった。叶えたい夢と現実との狭間や二人の>>続きを読む

ザ・キラー(2023年製作の映画)

3.6

ひとり語りスミス大好きオジサンによる挙動をずっと見てる感じだった。スタイリッシュかと思いきや意外に強引さと乱雑さがあって若干思ってたのと違ってた。前半30分がめちゃくちゃ面白いだけにピーク以降の失速感>>続きを読む

ドント・ウォーリー・ダーリン(2022年製作の映画)

3.8

トータル・リコールにトゥルーマン・ショーを掛けたテイスト。ラブよりもサスペンスで思っていたものとの差が結構あって面白かった。いわゆるサイコスリラー的な展開と洗脳感がとても不気味だった。中盤やや失速しち>>続きを読む

TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

3.7

こないだ手の置物買っちゃったよ、、怖、、設定の明瞭さとホラー描写の全体的なバランスが非常に良かった。だけにストーリーの奥深さがなく、後半やや展開に欠ける形になったのが残念だった。ジャンル映画としてのテ>>続きを読む

トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)

3.7

ジムキャリーがコメディにしてくれてるけどほぼサスペンスホラーだった。人間実験的な今では割とありそうな設定だけど撮り方が面白いので最後まで面白いまま観られた。こちら側が途中まではしっかりトゥルーマン・シ>>続きを読む

ゴジラ(1954年製作の映画)

3.9

CGも何もない中での全体の映画としてのクオリティの高さが素晴らしかった。怪獣、恐竜の亜種としてのゴジラをきちんと表現した上で、生命体としての希少性の葛藤も描きながらも再び日本を戦禍に陥れる様にフォーカ>>続きを読む

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.7

朝ドラ版永遠のゴジラ。
ゴジラをVFXで再構築しようという気概とそのゴジラ描写の素晴らしさは本当に最高級だった。特撮ゴジラへのリスペクトを残しながら粗さと凶暴さを非常に上手に表現していたと思う。ハリウ
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MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

3.6

タイムループもの。マキタスポーツがめちゃいい演技してる。コメディちょいふざけおじさんの枠を確立してる。リリスクの劇中歌めちゃよかったからもうちょい劇中に絡んでもよかったかも。

一定の決められたルール
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聖地には蜘蛛が巣を張る(2022年製作の映画)

3.8

社会派サスペンスと括ろうとすれば括れるけど、もう少し広い視点で捉えたときに社会構造上の諸々と宗教的観点からみたときの正義とが絡んでくる。女性ジャーナリストの表情と同じ無に近しい感情にさせられる。読後感>>続きを読む

イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)

4.2

ジョンウィックで満たされなかった成分を全部満たしてくれた。ジャンル映画はこうでなくっちゃというカタルシス演出。勧善懲悪マッコールさんのイタリア慰安旅行編。過去作ほどの大暴れ感はないだけにホラーテイスト>>続きを読む

対峙(2021年製作の映画)

4.2

子供による銃乱射事件の遺された被害者家族と加害者家族の対話という激重テーマ。密室ドキュメンタリー風フィクションかつ演劇のような会話劇に引き込まれる。極めて宗教的な概念としての赦しとお互いの心の中の葛藤>>続きを読む

インビジブル・ゲスト 悪魔の証明(2016年製作の映画)

4.2

良く出来てるオブ・ザ・イヤー金賞。同じ監督のイノセンツというネトフリドラマにハマってたので今作もしっかり持ってかれた。やや荒唐無稽感はありつつも推理サスペンスとしての面白さと独特の暗さとが素晴らしくマ>>続きを読む

ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

3.9

ジョン・ウィックvsイップ・マン
ストーリー不要の2時間半耐久勝負。異種格闘技戦としては素晴らしい相手になってる。特に序盤のコンチネンタルでの攻防と最終盤の階段アクションが最高。脚本は正直あってないよ
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スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

3.5

楽しみしてたのに前作ほどハマりきれなかったのが正直な感想…。マルチバースのゴチャつきについていけなかったのと、壮大な前振りであることを途中で理解してしまって以降はちょっとザワザワしたまま終わってしまっ>>続きを読む

MEG ザ・モンスターズ2(2023年製作の映画)

3.9

サメより、恐竜よりもステイサムが最恐。展開とか関係ねぇ。とにかくサメを倒すステイサムが見たいあなたにオススメのアタマ空っぽにして観れるこの夏の脳筋映画の最高峰!環境派ジェームズボンドさながらのスパイア>>続きを読む

非常宣言(2020年製作の映画)

3.6

飛行機内バイオテロをテーマにしたパニックスリラー。最初30分めちゃオモロイ。設定と序盤のサイコスリラーテイストはとても良かっただけに中弛みと終盤の非現実テイストが強すぎてちょっと興醒めしてしまった。イ>>続きを読む

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