鳩摩羅什さんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

鳩摩羅什

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インサイド・マン(2006年製作の映画)

4.0

昔に観たが再び視聴した。
120分の作品だがもっと長編にしようと思えばできたはずだ。それを120分に濃縮しているから密度が濃くて、序盤からグイグイ引き込まれる。二度目なのに。
ハリウッド映画は暴力を描
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パッション(2012年製作の映画)

2.5

可もなく不可もなくの評価。
キャリアを目指す女たちの権謀術数と嫉妬心。権謀術数は男たちの専売特許だったけど今や男以上に女も使う。男の嫉妬はみっともないと言うけれど、ホントに怖いのは女の嫉妬。女が女にす
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天使のくれた時間(2000年製作の映画)

3.5

人生は選択の連続だ。「もし別の道を選択していたら」と想像してみても、その先は誰にも分からないのだ。
しかし、それが分かったらどうなるか。「その道を選んでいれば良かった」とはっきり後悔するかもしれない。
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何者(2016年製作の映画)

2.5

就活がテーマの本作は、現代の若者の気持ちをよく表している。
自分がやりたいことは何か。自分に合った仕事は何か。正解のない問いを抱えながら偽りの面接を繰り返し、不採用の結果を突き付けられる。その度に不安
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正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官(2009年製作の映画)

3.0

移民の国アメリカ。その移民を扱うのがICE(移民関税執行局)である。
人種のるつぼと呼ばれるアメリカは、世界から移民を受け入れ、その多様性ゆえに発展してきた。しかし、受け入れるにも法があり、その移民法
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人のセックスを笑うな(2007年製作の映画)

1.0

駄作。退屈な作品だった。
美大生と美大の講師が仲良くなるけど、女講師の方は自由で一枚も二枚も上手だから、まだまだ青い男子学生ちゃんは振り回されちゃうよねという話。
自然に演じようという意識が過剰で、そ
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バトルフロント(2013年製作の映画)

2.5

公開:2013年
監督:ゲイリー・フレダー
脚本:シルヴェスター・スタローン
主演:ジェイソン・ステイサム
スタローンの脚本ということで期待して観たがそれほどでもなかった。
スタローンが、自分で脚本を
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サイの季節(2012年製作の映画)

4.0

本作はイラン出身の映画監督バフマン・ゴバディの作品である。クルド人初の映画監督して知られる人物だ。
そして、本作は実在の詩人サデッグ・キャマンガールの体験に基づいており、不当な逮捕で30年間投獄された
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提報者 ES細胞捏造事件(2014年製作の映画)

4.0

2005年に起きた黄禹錫(ファン・ウソク)のES細胞捏造事件をテーマにした作品である。
素晴らしい出来。音楽の入れ方やカット割など、視聴者を引き込む作品作りが非常にうまい。しかも、サイエンスの知識がな
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ミケランジェロの暗号(2010年製作の映画)

2.5

本作はナチスの絵画略奪をテーマとしたフィクションである。同じテーマで『黄金のアデーレ』を観たが、あちらは実話をもとにしている。
本作を観た率直な感想はイマイチといったところ。面白くなかった訳ではない。
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誰もがそれを知っている(2018年製作の映画)

4.0

一つの事件をきっかけに揺れる家族を描いた作品。
音楽なしのドキュメンタリータッチの撮り方がリアリティーを増す。俳優たちの、声を張らない演技が真に迫る。
最後まで観た上でもう一度初めから観ると、きちんと
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アルゴンヌ戦の落としもの(2016年製作の映画)

2.5

「第一次大戦は第二次大戦より悲惨であった」という主張がある。その理由は、戦車や毒ガスなど新しい兵器の効果が分からないままに使われたから。
本作は第一次大戦後に、今でいうPTSDに病む男の話。第二次大戦
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ブランデッド(2012年製作の映画)

2.0

広告はレーニンが発明した(と本作の主人公は言う)。共産主義を宣伝するためのプロパガンダのことだ。
その後、アメリカで進化した広告のやり方は世界に広まった。民主化したロシアにも入っていった。
広告は人々
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サイレント・ワールド(2004年製作の映画)

2.0

彗星が地球に衝突するところから始まるSF映画。実際に小惑星が地球に衝突する可能性があり、衝突の回避の仕方が国際的に研究されている。その意味で題材は悪くないのだが、全体的にB級の香りがする。ストーリーは>>続きを読む

パピヨン(2017年製作の映画)

3.5

本作は1973年に公開された、スティーブ・マックイーン主演『パピヨン』のリメイクである。
「脱獄もの」はなぜ面白いのか。知恵と執念で、圧倒的に不利な状況を跳ね除けて目的を達成しようとするところが痛快な
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ANON アノン(2018年製作の映画)

4.0

素晴らしい作品。
台詞も音楽も少ないところが洗練された未来都市であることを強調している。人間の意識がインターネットと同化し、デバイスなしで接続できるようになった世界。見たものは全て記録され、いつでも誰
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蜘蛛の巣を払う女(2018年製作の映画)

3.5

原題は『The Girl in the Spider's Web』である。主人公は天才的なハッカーでありながら、身体能力も極めて高い。車もバイクも乗りこなし、明晰な頭脳で窮地を切り抜ける。
「web」
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ゼロ・ダーク・サーティ(2012年製作の映画)

3.5

アメリカ同時多発テロの首謀者を許すまいとオバマ大統領はビン・ラディンを捜索させていた。2011年CIAはついに隠れ家を見つけ出し殺害した。本作はその経緯を描いた作品だがノンフィクションではない。ノンフ>>続きを読む

ハンナ(2011年製作の映画)

3.5

森の中で育った少女は文明を知らない。しかし、生き抜く術は身に付けた。べらぼうに強い少女が大人たちを倒していく。どんな状況でも切り抜ける。
なぜ大人たちと戦うのか、その強さをどうやって身に付けたのかを無
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あなたのママになるために(2015年製作の映画)

3.0

悪くない。悪くないが後味がイマヒトツなのはなぜだろうか。フィクション特有の作為的な設定が臭いせいだろうか。それとも、生命とは何か、生きるとは何か、人生とは何かといった答えのない問いを投げかけられたせい>>続きを読む

ボヤージュ・オブ・タイム(2016年製作の映画)

3.5

ドキュメンタリー映画は嫌いじゃない。ストーリーや台詞に振り回されず、じっくり映像を観ながら意味を考えるのが心地良い。その映像が美しければなお良い。
本作も映像が良い。美しい映像や貴重な映像、意味身長な
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ヒトラー 〜最期の12日間〜(2004年製作の映画)

5.0

素晴らしい作品。文句なしの☆5である。
いまだにナチスを描くのは制約があるという。それは、ナチスを美化するような作品を決して許さないという意味であろう。
本作で描かれているのはヒトラーとナチスの狂気で
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黄金のアデーレ 名画の帰還(2015年製作の映画)

4.0

本作を観たのは、NHKのナチス略奪絵画の番組を観たのがきっかけだ。
第二次大戦時、ナチスはユダヤ人の財産を没収した。その中には絵画を中心とした美術品が多数含まれていた。戦後、そのままオーストリアの財産
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デビルズ・ダブル -ある影武者の物語-(2011年製作の映画)

3.0

イラクの大統領サダム・フセインには影武者がいたとされている。その息子のウダイ・フセインにも影武者がいたかもしれない。本作はまさにその影武者だったと主張するラティフ・ヤヒアの原作を映画化したものである。>>続きを読む

バイス(2018年製作の映画)

3.5

役作りのためにクリスチャン・ベールが18kg増量したことで話題になった本作。観てみればキャスティングが絶妙で、本人かと見まちがうほどよく似た俳優を集めている。それゆえ、ときにドキュメンタリーを観ている>>続きを読む

T2 トレインスポッティング(2017年製作の映画)

3.0

2017年公開の本作は『トレインスポッティング』の続編だ。前作は1996年の公開。Windows95の発売でインターネット時代の幕が開けた直後であり、まだまだアナログ的世界であった。
それから20年を
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13デイズ(2000年製作の映画)

3.5

本作の公開は2000年の12月。20世紀を振り返るように、キューバ危機をテーマにした映画が公開された。
監督のロジャー・ドナルドソンはニュージーランド出身であり、トム・クルーズ主演の映画『カクテル』を
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ザ・シークレットマン(2017年製作の映画)

4.5

『ペンタゴン・ペーパーズ』が公開されたのが2017年であるが、これと関係のある作品が同年に公開された。それが本作『ザ ・シークレットマン』である。
「マン」と付くとフィクションかと思いがちだが、本作は
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太陽の塔(2018年製作の映画)

5.0

素晴らしい作品。珍しく☆5を付けた。
昨今、岡本太郎の本が売れている。それは彼の言葉が何かを気付かせてくれるからであろう。なぜ、岡本太郎の言葉が時を超えて響くのか。その理由が解き明かされているのが本作
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アトミック・ブロンド(2017年製作の映画)

4.0

一回観ただけではよく分からなかった。再び観直してようやくストーリーが掴めたが、伏線がすべて回収できた自信がない。それくらい凝った作品であった。
もちろん、単なるアクション映画として観るのも良い。主演の
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ザ・ファブル(2019年製作の映画)

3.5

日本のアクション映画もなかなかのもの。引き込まれて終わりまで一気に観ることができた。主演の岡田准一が素晴らしかった。
脇を固める俳優陣も豪華。佐藤浩一、木村文乃、山本美月、柳楽優弥、安田顕、福士蒼汰、
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レジェンド・オブ・メキシコ/デスペラード(2003年製作の映画)

3.5

ドンパチものは嫌いじゃない。単純に面白かった。
昨今の派手なアクション映画に比べれば地味かもしれないが、そこはメキシコという舞台とマリアッチの設定が補っている。
さらに、登場人物が全員かっこいい。なん
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ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(2017年製作の映画)

4.0

面白かった。事実に基づいている作品はやはり見ごたえがある。
1971年、ベトナム戦争を分析した国家機密文書「ペンタゴン・ペーパーズ」の存在がスクープされた。これは国防長官マクナマラの指示で作成されたも
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シークレット ウインドウ(2004年製作の映画)

3.0

録画しておいたものを観た。
原作:スティーブン・キング
主演:ジョニー・デップ
とのことで期待して観たが、結論から言えばそれほどでもなかった。
本作のストーリーは古典的で、たとえば落語の「頭山」と同じ
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デイズ・オブ・サンダー(1990年製作の映画)

4.0

1990年公開『デイズ・オブ・サンダー』はデイトナ500を舞台にした作品。この世界をよく描いたなと感心する。レースの迫力、レーサーの緊張、チームの団結などがよく描かれていて引き込まれたが、全体のストー>>続きを読む

ドント・ウォーリー(2018年製作の映画)

4.5

公開:2018年
監督:ガス・ヴァン・サント
主演:ホアキン・フェニックス
出演:ルーニー・マーラ
風刺漫画家として活躍したジョン・キャラハン(1951-2010)の自伝を基にした作品。素晴らしい映画
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