奥さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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鈴木家の嘘(2018年製作の映画)

3.5

人間の弱い故の優しさが描かれていました。

残された家族は忘れたくても忘れられない後悔と無念の思いをずっと抱えながら生きていかなければいけない。

この映画を見ると、大切な家族にこんな辛い思いをさせて
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運び屋(2018年製作の映画)

4.0

「一緒にいるのにお金はいらない」

人生や老いと向き合うイーストウッドの姿。

老人がお金のために運び屋になるというストーリーで、大きな起伏はないものの渋くて味のある映画でした。

全編通してユーモア
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日本で一番悪い奴ら(2016年製作の映画)

3.5

ヤクザと警察のドンパチ劇かと思いきや、人間の欲が蠢くディープな世界を生々しく、しかしテンポ良くコミカルに演出した見応えのある実話をもとにした作品。

正義とは何か、人間は欲深い生きものである。

人間
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凶悪(2013年製作の映画)

3.5

生きては償えない。

一人の記者によって暴かれた事件、警察の無能さ、いや一人の死刑囚が望んだ願いを叶えたことで暴かれた事件に憤りを感じてしまう。

首吊り自殺に見せかけて殺したと接見室で証言したあとに
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さがす(2022年製作の映画)

3.8

消えていない愛情の表れ。

難病の介護、行方不明、嘱託殺人。
ニュースで見る事件の影には、それなりの理由がある。

守らなければいけないものがある父親に降り掛かる最悪の連続が居た堪れなかった。

人間
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劇場(2020年製作の映画)

3.8

心が引きずられる映画。

エゴや隠しておきたい感情を余すことなく表現してる作品なのにその一瞬一瞬のシーンが詩のように美しく何回も繰り返し観ました。

脆くて儚くて、だけどかけがえのなかったもの。

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さんかく窓の外側は夜(2021年製作の映画)

3.0

信じる力と信じない力。

「霊が視える男」というのはありふれていますし、「霊を祓(はら)える男」というのもありふれていますよね。
でも、そんな2人がバディを組んで、2人の得意能力を合わせて増幅させる、
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キャラクター(2021年製作の映画)

3.5

美しく残酷で、恐怖と無垢が隣り合った映画。

引き込まれる演出や表現、表情、かっこいいし怖いしミステリーだしゾクゾクでなかなか見応えがありました。

映像としては完成度が高いものでした。
カメラワーク
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ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

4.0

誕生日を軸に時間を。

洋画のメメントのような時系列の作品で観ていて飽きずに楽しかったです。

マスク、自粛生活、消毒、ウイルス。

全てが無かったあの頃に戻りたいと感じられた映画でした。

何気ない
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ファーストラヴ(2021年製作の映画)

3.5

初恋という意味合いの物語ではなかった。
こういうファーストラブという表現なのか。

「父親を殺した女子大生の動機」が、二人の女性の「閉じ込めた記憶」から解かれていく心理合戦のような物語。

供述が二転
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ボス・ベイビー(2017年製作の映画)

3.5

夢は自由自在。

子どもに、「いろいろあるけど、ファミリーって素晴らしいんだよ」って伝えたい、っていうアメリカらしいアニメのひとつ。

ちょっとした伏線回収があったり、ドリームワークスらしい演出だった
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哀愁しんでれら(2021年製作の映画)

3.0

崩壊シンデレラストーリー。

怖かった作品。
ぞくっとくる怖さでしたね。

曲がった愛情というのか、思われたいから憎悪が産まれるって言うのでしょうか。

見捨てられたから見捨てたくないという。
愛憎な
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整形水(2020年製作の映画)

3.0

美への執念。

容姿が幼い頃からコンプレックスであり、それが原因で性格がひがんでいる主人公。

容姿を変えることはできたが、自分自身を愛する方法。本当の幸せを見つけることができなかったのであろう...
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マスカレード・ナイト(2021年製作の映画)

3.0

犯人を捕まえる事が目的の刑事。
お客様を満足させるのが目的のホテルマン。

少々、手の込んだストーリーで
見落とす事の出来ない細かい演出(伏線)でした。

一度は疑いが晴れたかに思えた人物が真犯人だっ
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劇場版 呪術廻戦 0(2021年製作の映画)

3.5

その強い呪いは彼女を失いたくないという純愛から生まれたもの。

純愛と友情に溢れた作品。

物語の終盤では夏油が怨霊になった里香ちゃんを狙い百鬼夜行を実施する。

そこで繰り広げられる戦いの中でやられ
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竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

3.0

間違いなく何か大事なものが詰まっている映画。

ネット社会の捉え方に変化があったことはもちろんだが、ビジュアルでの表現の仕方そのものを変えてきたように感じました。

現代の切ない冷たさというか、悲しさ
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ナラタージュ(2017年製作の映画)

3.0

教師と元生徒の“禁断の恋”を描こうとした作品。 

人を好きになる切なさ。

約2時間をかけて、この映画は過去との決別や前進を描いているのだと思う。
といっても、ここまでの恋心を忘れるのではなく、サヨ
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凪待ち(2019年製作の映画)

3.5

閉塞感で苦しくなるような物語。

新しい人間模様と、家族の繋がり
色々考えさられました。

これだけの出来事が起こればこうなる主人公の気持ちも理解できなくはない。

ギャンブルしなくて良かったと思った
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ドクター・デスの遺産-BLACK FILE-(2020年製作の映画)

3.0

安らかに美しく死ぬか、苦しみながら無様に生きるか。

どこかエモーショナルな昭和の刑事モノを彷彿とさせ、かつ医療技術の進歩したこの現代における介護や看護における綺麗ごとなき現実とジレンマ、そしてドクタ
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誰も守ってくれない(2008年製作の映画)

3.0

包摂、受容、認容について考えさられました。

一人の殺人犯のために苦悩する家族。

確かに加害者は悪いし罪を償わなければならない。
しかし、その家族というだけで、世間やマスコミから猛バッシングされる。
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望み(2020年製作の映画)

3.5

悲劇を包み込む愛と優しさ。

「息子が殺人を犯しているわけがない」
と望む父と、
「殺人犯でいいから生きていて欲しい」
と望む母。

加害者、被害者という結果ではなく、その奥にある真実が一筋の光明のよ
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窮鼠はチーズの夢を見る(2020年製作の映画)

3.0

映像美を堪能しました。

いろんな愛のカタチ。

正解のない愛を表現している作品。

恋する対象に区切りのない世の中。
恋するって楽しいことだけじゃない。
苦しい、辛い、泣きたい。
だけど人は一人では
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悪人(2010年製作の映画)

3.5

殺される女と殺す男そしてすがる女。

どこか昭和を感じさせるムードのある、愛についてしっかりと語っていながら、哀愁で包み込んだ作品。

悪人は誰なのか。

人間は寂しさ、孤独さとかを紛らわしたいと思っ
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凍った湖(2015年製作の映画)

2.8

オーストリア製の激シブサスペンス劇場。

景色は素晴らしいものがあります。
しかし村人はみんなしかめっ面で18世紀から何も変わらないような質素な暮らしをしており、非常に陰気臭いという特徴があります。
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ひとよ(2019年製作の映画)

3.0

「自分にとって特別な夜だったらそれでいいじゃない」

夫の暴力から子供達を守るために夫を殺した母親。
そして、子供達は自由の身になったが殺人犯の子供というレッテルをはられた。
事件から15年が経ち、母
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閉鎖病棟ーそれぞれの朝ー(2019年製作の映画)

3.5

「中」にいながら「外」にいる医療者には、決して見えていない世界が、ここには描かれている作品。

描けた理想と描けない現実。

一人ひとりの人生を丁寧に描こうと思ったら、2時間の映画では到底収まりきらな
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万引き家族(2018年製作の映画)

3.8

誰もが満たされない心を抱えている。

家族であるかどうかギリギリの線を常についてくるというか。それによって家族とは何かという輪郭を浮かび上がらせる。家族であることが自明ではない共同体が、家族としてもし
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護られなかった者たちへ(2021年製作の映画)

3.5

悪とは何か。 

憎しみと恨みの「恐ろしさ」。

生活保護について、事件の真相を考えながら学ぶことが出来る作品。

生活保護を貰うべき人が貰えない現実、曖昧な制度と行政の問題点。
重い内容ではあるけれ
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殺人の追憶(2003年製作の映画)

4.0

じとっとした映像、追い詰められるもどかしさ。

実際の未解決事件を題材としているということで、ミステリーとしてはすっきりしないまま終わるので不完全燃焼ではあるが、それよりも人間ドラマとして描いた映画。
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his(2020年製作の映画)

3.8

願いが込められたような作品。

同性愛者と子どもと親権が絡む、意外と無かった複雑な物語。

当事者のみでは解決し得ない問題をどうするか。この難問にぶちあたった時、自分の世界や考え方に閉じこもるのではな
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ラストレター(2020年製作の映画)

4.0

手紙にまつわる三角関係。

この映画を観たら誰もが思い出す学生時代。

誰もが感情移入してしまうような若い頃の甘酸っぱい、そして決してポジティブではない気持ちを思い出させてくれます。
あの娘は今どうし
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楽園(2019年製作の映画)

3.5

それぞれの苦境、それぞれの生き方。

観終わって何とも言えない重い悲しい気分になりました。
村社会や人種差別、偏見など人間の弱くて醜い部分がリアルに描かれていました。

「犯人は誰なのか?」を主題とす
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友罪(2017年製作の映画)

3.0

暗く重苦しい映画。

映画全編を通して感じたことは罪を犯した人間の罰はいつになったら許されるのか、一生許されないのか、誰が許すのか。

それぞれが罪を背負って罰を感じてます。
罪を犯してしまったから死
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64 ロクヨン 後編(2016年製作の映画)

3.0

親子の愛を訴えた作品。

犯人とその娘について。

前半の息詰まる広報室と記者クラブとのやり取りから一転、模倣犯かと思いきや64事件の真相にせまる展開へと話が進む。

ネットでのレビューにもあったが、
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64 ロクヨン 前編(2016年製作の映画)

3.0

一言で言うと、重い作品です。

交通事故死したご老人の半生。聞いてるうちになぜかぼろぼろ泣けてきた。被害者にも加害者にもそこまで歩んできた重い重い人生がはっきりある。

それは誰にも伝わらない。新規性
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罪の声(2020年製作の映画)

3.5

グリコ森永事件。

昭和の未解決事件である、グリコ森永事件を、グリコ森永の企業名を変えて、事件の真相を想像で描いています。

ある程度は、当時の、事件内容や、警察と犯人の攻防内容を、知ってた方が楽しめ
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