スクラさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ(2019年製作の映画)

3.5

<家を拠り所としたアイデンティティとは何かを問いかけるような映画>

サンフランシスコの街は変わりゆくなかで祖父が建てた家を取り戻したい主人公ジミー。かつて住んでいたことに加え、「祖父が建てた」という
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望み(2020年製作の映画)

3.2

〈どちらの望みが叶っても地獄しか待ち受けていない辛さ〉

行方不明になった息子は殺人事件の加害者か被害者か。たとえ加害者であっても、愛する息子に生きていてほしいと思う母の望みと息子は決して人を殺すよう
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パピチャ 未来へのランウェイ(2019年製作の映画)

4.5

<今年1番心を揺るがされた映画。なんどくじけそうになっても、イスラム圏の女性たちが抑圧への抵抗を見せる姿が心に響く>

悔しい!悔しい!でも負けない!!たとえどんなに酷い仕打ちを受けて、嗚咽を上げ、
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ナショナル・シアター・ライヴ 2020 「プレゼント・ラフター」(2019年製作の映画)

4.3

<ナショナル・シアター・ライブの存在をもっと早くに知りたかったと思ってしまうほど魅力的な作品>

演劇を映画館のスクリーンで観られるようにしたシリーズでNTLiveと称されている。演劇は好きで普段から
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博士と狂人(2018年製作の映画)

4.0

<どちらも博士であり、どちらも狂人>

予告編を観たときは、博士=マレー博士(メル・ギブソン)、狂人=マイナー(ショーン・ペン)だと思っていたけど、実際観てみると、どちらも博士であり、狂人だと感じた。
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アダムス・ファミリー(2019年製作の映画)

3.0

<大人から子供まで楽しめる単純明快さの中にもメッセージ光る映画>

字幕版で鑑賞。親子で鑑賞できることを前提に制作されている雰囲気で
グロさとかは一切無く、身構えることなく観られた。(グロいシーン、痛
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ペンギン・ハイウェイ(2018年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

<研究の面白さが伝わる映画>

「ペンギン?ハイウェイ??」タイトルに惹かれて、予告も観ずに鑑賞。
現代科学では追いついていないSF要素が強く、初見だとちょっと難解と感じる人もいるかなという印象。でも
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マティアス&マキシム(2019年製作の映画)

4.1

<ドラン監督の創る世界感に一目ぼれ>

映画の一場面を撮るために愛の無いキスをしただけなのに、そこから恋心が芽生えてしまう。これだけ読むと、良くある恋愛モノの始まりみたいだけど、マティアスとマキシムは
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ようこそ映画音響の世界へ(2019年製作の映画)

4.5

<映画を映画館で観ることがさらに好きになる>
「映画音響」と一言にいっても、「えーこんなに種類があるの?!」と細かく分類されていることに、まずびっくり。

映画音響の神髄は本物の音を忠実に取り入れるの
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グッバイ、リチャード!(2018年製作の映画)

4.6

<待ち受ける不可避の死があるのにけっしてお涙頂戴の映画ではない>

ジョニー・デップが演じるのは常に酔っぱらっているような口臭が酷い海賊でも世間を震撼させたマフィアのボスでも手がハサミになっている人物
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ハニーボーイ(2019年製作の映画)

4.0

<シャイア・ラブーフの原点が垣間見える映画>

トランスフォーマーが好きな私にとってシャイア・ラブーフは、TFシリーズでサム・ウィトウィッキー役をつかみ、一躍有名になったけれども、私生活はお騒がせなニ
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マーティン・エデン(2019年製作の映画)

4.5

<主人公マーティンを演じるルカ・マリネッリの迫真の演技に最後まで目が離せない>

マーティンは学ぶことを途中で止めた労働者階級の船乗り。ある日、港でいざござに巻き込まれている男性を助けたことをきっかけ
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ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

4.0

〈練られたストーリーで最後まで飽きない〉

まず出てくるお屋敷が凄くお洒落でそれだけで観てるのが楽しくなる
ストーリーはミステリーとしては、ばっちりと構成されていて、推理しながら観るのも良し、何も考え
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もののけ姫(1997年製作の映画)

4.6

〈勧善懲悪では片付けられない練り込まれたストーリー〉

令和の世に劇場でジブリを第三段!
もののけ姫はジブリ作品で初めてコンピューターを使用した映像表現を大胆に取り入れたもので、これまでの作品よりも自
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風の谷のナウシカ(1984年製作の映画)

4.0

<綺麗に終わったけど、実は物語の始まり>

令和の世にナウシカを映画館で観られるなんて感無量!!
王蟲の暴走を自宅のTVで観るのとスクリーンの大画面、映画館の音響で観るのとでは雲泥の差だった。
王蟲の
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千と千尋の神隠し(2001年製作の映画)

4.5

<劇場で観られて良かった!!!劇場の大画面で観るハク様は圧巻!!>

公開当時映画館で観た後もテレビで放映される度に観ていて、ストーリーも知っている映画だけど、
映画館の中で集中して観てみると、改めて
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グランド・ジャーニー(2019年製作の映画)

4.2

実話に基づくのにストーリーが予測できない、実話に基づくからこそ勇気をもらえる。

絶滅危惧種の渡り鳥に安全な「渡り」のルートを教えるために人間が鳥たちの「親」となって、ノルウェーからフランスまでを軽量
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オーシャンズ8(2017年製作の映画)

3.7

何を着ても似合いすぎのケイト・ブランシェットに惚れるの一言に尽きる

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)

4.5

<臨場体験はもちろん登場人物の心理描写が印象に残る映画>

若き兵2人の対比が印象的だった。人物の心情描写が凄まじかった。
伝令を届けられなきゃ自分の兄も死んでしまうからと緊迫し、焦るブレイクと伝令を
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メン・イン・ブラック:インターナショナル(2019年製作の映画)

3.0

〈ドタバタ感は抑え目。可もなく不可もなく。〉

ドタバタ・オーバーアクションのJと何が起きても動じない鉄面皮のKのコンビがエイリアン絡みの問題を対処していくイメージの強いMIBシリーズの第4作目
前作
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パブリック 図書館の奇跡(2018年製作の映画)

4.0

<図書館員の視点とホームレスの視点の双方から深く考えられる映画>

大寒波で死の危険に晒されたホームレスたちが一夜を凌ぐために図書館を占拠し、図書館員も巻き込まれ、様々な決断を迫られる物語。
図書館な
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ボブという名の猫 幸せのハイタッチ(2016年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

〈ボブがニャンとも言えないかわいさ〉

実話を基にしたお話。薬物依存を治療中のストリートミュージシャン・ジェームズは依存から脱するべく歩みを進めては転落する日々を繰り返していた。
そんなある日、彼の下
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エジソンズ・ゲーム(2019年製作の映画)

4.0

〈ストーリーはもちろん衣装も魅力的な作品〉

今作で衣装を手がけるのはマイケル・ウィルキンソン。最近では実写版のアラジンで架空のアラビア世界の豪華絢爛な表現していた。今回はまだ電気がまともに無い時代の
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ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY(2020年製作の映画)

3.7

<自由奔放の権化、ハーレイ・クインの物語>

『スーサイド・スクワット』でジョーカーの彼女として登場した
ハーレイ・クインに焦点を当てた話。

話はまさかのジョーカーとの破局後からスタートする。
それ
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グッドライアー 偽りのゲーム(2019年製作の映画)

3.4

<何重にも嘘が張り巡らされていて、観客も踊らされる>

何が真実で何が偽りか最後まで観ないと分からない!

だました相手の人生なんて知ったこっちゃないと言い放つ冷酷な詐欺師をイアン・マッケランが、
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私の知らないわたしの素顔(2019年製作の映画)

3.5

<真実の一滴に恐怖が器から溢れるようなストーリー>

SNSを題材にした映画だから興味があるな、面白そうだなと軽い気持ちがきっかけで観た映画。

そんな軽い気持ちを諫めるかのような、練りに練られたスト
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風の電話(2020年製作の映画)

4.5

<震災をテーマにした映画ではなく、家族をテーマにした映画>

冒頭、主人公・ハルはとても静かな子だと感じていた。しかし本当はその内に津波で家族を失った理不尽さに対して嘆き悲しみ、憤慨し、自分だけが置い
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ワンダー 君は太陽(2017年製作の映画)

4.0

〈人は見た目じゃなくて中身を王道ストーリー化〉

遺伝子の異常で「普通」ではない顔で生まれてきた主人公オーギーと
その周りの人々で織りなす心温まりつつも色々と考えさせられるストーリー。

スター・ウ
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ジョーカー(2019年製作の映画)

4.3

<ジョーカーになるべくしてなったある1人の男の物語>

この物語はジョーカーの物語ではなく、ある1人の男、アーサーがジョーカーになる過程を描いた作品でした。
観た後の率直な感想は、「普通」です。映画
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アナと雪の女王2(2019年製作の映画)

3.5

〈オラフが出てくる度に笑いが止まらない〉

アナ雪2は1がヒットしたから作られたのかな、ストーリー大丈夫かな?
と最初は少し不安になりながらも観に行ったけど、1と2で1つの物語と説明されても納得のでき
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6アンダーグラウンド(2019年製作の映画)

3.7

<よくフィレンツェ市長を説得できましたね・・・>

最初にポスターを観たとき、背景にかの有名なフィレンツェの象徴のドゥオーモがあって、「あれ?マイケル・ベイ監督作なのに、こんな歴史ある都市を舞台にして
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カツベン!(2019年製作の映画)

4.0

<無声映画を鮮やかに彩るは活動弁士、その活躍とくとご覧あれ>

活動弁士?略してカツベン?初めて聞いた、というのが予告編を観た最初の感想。
その職業内容を聞いてみると、春先にはまってドラマ・アニメ
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第三夫人と髪飾り(2018年製作の映画)

4.2

<幻想的な風景と観た人に解釈を委ねるラストが印象的>

本作はこれまではドキュメンタリー映画が主流だったベトナム映画に新しい風を巻き起こした作品だそうです(試写会でのトークショーから)

物語は深山幽
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ターミネーター ニュー・フェイト(2019年製作の映画)

3.5

<主役しかいない映画>

ターミネータ3以降を無かったことにして、サラ・コナーを復活させて、2の続編になるストーリーとして展開された今作、サラ・コナーことリンダ・ハミルトンとT-800ことアーノルド・
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ルパン三世 THE FIRST(2019年製作の映画)

5.0

<原作者が待ち望んだ 3DCG 映画は見逃せない>
「ルパン三世」の生みの親、モンキー先生ことモンキーパンチが 2012 年頃に夢として語ってい たのがルパン三世の 3DCG 化です
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ジェミニマン(2019年製作の映画)

4.0

《本当に二人のウィル・スミスが対峙しているようにしか見えない技術力を駆使した作品》

ウィル・スミスの敵はウィル・スミス?!
ついこの間、青い魔神を演じた記憶が新しいウィルが今回は凄腕スナイパー(引退
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