みりんさんの映画レビュー・感想・評価

みりん

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ありふれた教室(2023年製作の映画)

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まさに「地獄への道は善意で舗装されている」だ。
主人公の先生が教壇に立つとき、オケのチューニングが流れる。そして全員で毎日やってるっぽいクラス特有の挨拶だったり、手拍子のルールだったり…。この先生はそ
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異人たち(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ハリーは、初めて会った晩にすでに死んでしまったんだろう。アダムが自分の部屋に彼を招き入れなかったあとに。
私たちはみんな、家族でさえも別個の人間でしかない。それは充分わかってる。だから人と真剣に向き合
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プリシラ(2023年製作の映画)

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定期的に発生するエルヴィスとその取り巻きたちの「ウェーイw」「ウェイw」みたいなオモロないノリの中でぽつんと佇むプリシラが印象的。意思のない着せ替え人形のように扱われるグロテスクさをしっかり描きながら>>続きを読む

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

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これはひどい言いようかもしれないけど、子どもの頃、親はただ親という存在でしかないので、彼らにも自分と同じように人生があったことが信じられなかった。
ソフィも恐らく、父が今までどんなふうに生きてきて、本
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ファースト・カウ(2019年製作の映画)

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オリオンリーの落ち着いた声と、ジョンマガロのとろんとした眼差しが終始心地良い。男らしさの埒外できらめく2人の関係性。手持ち無沙汰で掃除してみたり、お花を飾ってみたりするクッキーと、お花を見て"いいね">>続きを読む

レンフィールド(2023年製作の映画)

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家の玄関マットは“Welcome!”ではなく“go away”にすべき(吸血鬼対策)

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

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「ダンカンと駆け落ちする。あんまり私を守ってくれないひと」って台詞で胸がキューっとなった。ゴッドやマックスのような庇護者とは違う、わりとどうでも良しな男と外に出ていく。
ベラの母親はそれすら出来なかっ
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聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

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ガーディアンで“アーティスト向けの『SAW』映画”と表現していて言い得て妙だと思った
条件を達成するまで止められない機構のよう。その中で、夫に本当に過失があったのか確かめたり、子ども2人のうちどっちが
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ザ・キラー(2023年製作の映画)

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The need to feel secure. It's a slippery slope. Fate is a placebo. The only life path, the one behin>>続きを読む

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.0

権力に流されて、自分じゃ何も決められない人。こういう人はいっぱいいる。
実際、『悪』とはこういうダサくて凡庸な人間によっていとも簡単に行なわれるのだ。そんな事実を目の当たりにすると憤りよりも鬱々たる気
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ライフ・アクアティック(2004年製作の映画)

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「君と違って私はゲイの傾向があるし」「誰でもあるさ」

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

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「時が傷を癒すなんてことはない。せいぜい絆創膏くらいだ」
時間が経っても傷は残るし治らない。人との距離感も決定的には縮まらない。毎日色々なことが起こるけど、流れに身を任せるしかない。タイミングはいつだ
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