一話が特に良かった。芽衣子と和明の会話劇には人間の情動の襞が少しずつ開いていくさまが完璧に表れている。
異様なシーンがいくつかあるが、それが作品の中であるべきところにあるような気がして、異様ではあるが座りがいいという奇妙なシーンとして昇華されている。また、時折漏れだすユーモアがとてもいい。
初めと終わりに影絵のパフォーマンスがあるが、これは一見するとあるものに思えても別の見え方があるということの象徴だろう。まさにそういうドキュメンタリーだった。
この映画は特定の誰かがフューチャーされているときにその後ろにいる人たちの存在を見逃さない。画面にいる全員が等しくその画面の構成員として欠けてはならない。そしてそれは画面奥にいる人だけではなく、カメラの>>続きを読む
変な映画だった。なぜそうしたのか不思議な撮影や編集が多くある。点数で測るのがとても難しい。物語でわからない部分もあるが、山での生活が美化されていないのはいいと思った。田舎暮らしの気高さとかスローライフ>>続きを読む
笑ってしまうくらいかっこいい。殺し屋という存在の不条理さがどうしようもないほど魅力的に思えてしまう。
ジャンヌ・モローが美しく撮られているというだけで一見の価値あり。ストーリーも面白い。
鏡や窓といったガラス製のものの使われ方が良い。
通底する不可解さや奇妙さよりも描かれる母親と息子の関係に惹かれるものがあった。