おにくちゃんさんの映画レビュー・感想・評価

おにくちゃん

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悪は存在しない(2023年製作の映画)

4.6

先に申し上げておくと昨年の映画ベストが「偶然と想像」だという事実からわかる通り私は濱口監督のファンである。
今作も期待して観た。

やられた。

高尚な構築されたものを観る気持ちで挑んだが、それを嘲笑
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異人たち(2023年製作の映画)

4.0

アンドリューヘイの新作という事で鑑賞。
「荒野にて」がそこまで好きではないが印象に残る作品だった為楽しみに観た。

ちなみに山田太一に思い入れもなければもちろん原作映画も観たことがない。

結果、各シ
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プリシラ(2023年製作の映画)

2.0

エルヴィスの物語を妻のプリシラを主人公に女性視点で描いた今作。

予告を観て期待していたのだが想像と違う内容だった。

時代は違うし倫理観を現代に当てはめるつもりはないが、なぜプレスリーが14歳の彼女
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.9

個人的にノーランに関してはダークナイトライジングがピークでそれ以前と以後で興味がかなり変わってしまった監督である。
もちろんインターステラーやダンケルク、テネットも映画館で鑑賞する位の興味はある。
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正欲(2023年製作の映画)

3.6

フェチズム=欲かどうかはわからない。
ここには記さないが私にもそれはある。 

欲を満たすこと=犯罪になる人が世の中にはたくさんいる。
被害者がいる場合は特に擁護は出来ないが、そういった事件が起こる度
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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

3.9

原作は全巻購読済み。
ただし少し前の作品なので内容はうろ覚え。
大まかな流れは覚えているものの最後がどうなったのかの記憶はない。

全12巻の話を前編と後編と分けるとはいえ映画で表現するのは難しいので
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マダム・ウェブ(2024年製作の映画)

3.6

世界的に評判が良くない上に興行収入も苦戦している今作。
上記の理由によりハードルをかなり下げた状態で鑑賞した為、意外と楽しめた。
そんなに悪くない。

確かにサスペンス寄りの展開は派手なアクションを期
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.3

私は男性なのでもちろんPMSは無いし、パニック障害でもない。
そんな自分がそれらと肩を並べて共感の言葉を口にすること自体がちょっとずれているのかもしれない。

夜なかなか寝付けなくてネガティブな感情に
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

2.2

これはこれは。

アリアスターが好きだし、主演がホアキンとなれば否が応でも期待する。

よって作品が良いか悪いかという視点ではなく、どれだけ傑作なのかという、とんでもなく高いハードルで挑んでしまった。
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瞳をとじて(2023年製作の映画)

4.1

基本的には会話劇の為、3時間まるまる字幕を追い続けることになる。
それでいて淡々と話が進んでいくので寝不足の方は注意。私自身も何回も寝そうになった。

それでも中盤あたりから展開が面白く、それ以降は集
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ストップ・メイキング・センス 4Kレストア(1984年製作の映画)

5.0

最高!
何回か曲毎に拍手しそうになったが応援上映でないので我慢した。

4K版では無いオリジナルの鑑賞はアメリカン・ユートピアが公開されていたときにストリーミングで流し観した程度。
その時の記憶があま
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.1

序盤は美術を楽しむおしゃれ映画に見えたため退屈だったが、ベラが旅に出てからはどんどん面白くなっていった。

初めて知る外の世界で成長していく物語という部分はバービーと重なる。

18禁納得の性描写の数
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ミツバチと私(2023年製作の映画)

4.2

主題が一見明確に見える事から敬遠する人もいるだろうが、私を含め周りと馴染めなかったり何かしら人生に疎外感を感じている人間には刺さる内容の映画だと思う。

私自身はヘテロ男性で性への疑いは無かったが、色
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枯れ葉(2023年製作の映画)

4.3

不器用でピュアな男女の恋愛を淡々と描いた本作。
すれ違いやトラブルでなかなか恋の進展のないまま物語は進んでいく。

ウクライナの戦争の様子がニュースとしてラジオで流れる現代設定だが、なぜか携帯がスマホ
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ドラえもん のび太のねじ巻き都市冒険記(1997年製作の映画)

3.2

F先生脚本としては遺作となった今作。

環境問題を意識しており、少し「もののけ姫」っぽい。
創造主とか出てくるし。
単純に悪を倒す話ではなく、ドラえもんを含めた人間側が環境破壊をし糾弾される側になった
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M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)

3.8

気楽に楽しめる作品を観たくて鑑賞。

怖くないしグロいシーンも少ない。
むしろ笑えるシーンが多い。
意外性は無くお約束をそのまま展開してくれる安心感があり
気楽に鑑賞することができた。
もちろんそれだ
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ドラえもん のび太とブリキの迷宮(1993年製作の映画)

2.4

新年1作品目。
観ていない旧ドラえもん大長編をこの際制覇してみたかったので鑑賞。

昨年鑑賞したザクリエーターを彷彿させる人類とロボットの戦争が全編で描かれている。
まぁ良くある設定。

ドラえもんへ
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市子(2023年製作の映画)

4.3

杉咲花の演技がすごいのは前提なのだが話自体も良かった。

登場人物が多めでそれぞれの関係性も少し複雑。
さらに幼少期と現代が行ったり来たりするので少し混乱する。
ただ観終わるときちんと整理できているの
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ウォンカとチョコレート工場のはじまり(2023年製作の映画)

4.0

全然期待していなかったので面白くてびっくりした。
監督がパディントンと同じという事を知って腑に落ちた。
パディントンの2作目を観た時の思わぬ感動を思い出した。

チャーリーとチョコレート工場には原作は
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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

3.6

評判が良かったので鑑賞。
映画館は年齢問わず女性でいっぱいだった。

前半はドラマ ガンニバルの様なサスペンス展開に胸踊った。
水木しげる然としたキャラクターと いかにもアニメっぽいデザインのキャラク
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ゴーストワールド(2001年製作の映画)

3.8

名前だけは知っていたが劇場公開に合わせて初鑑賞。
私は男だがイーニドの行動が、若い時の自分と重なる部分が多くて居た堪れなくなった。
何をやってもうまくいかず自分は1人ぼっちだと毎日思っていたあの頃。
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ザ・キラー(2023年製作の映画)

4.0

壮大なフリの後の最初の展開としてのオチに笑ってしまった。
もうこの時点で最高。

用意周到で淡々と感情を入れずに仕事をこなしていく様子をひたすら観ていると、また最初のシーンを思い出して笑えてくる。
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ハロウィン(1978年製作の映画)

4.3

古い映画ばかり高得点をつけることはやりたくは無いのだが、とにかく良かった。

冒頭のハンドカメラの長回しはもちろん、視点を意識した様々な演出にそれぞれ仕掛けがあり非常に楽しめた。
もちろん今となっては
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ハロウィン(2007年製作の映画)

3.0

初代ハロウィンと間違えてこちらを鑑賞。
78年作品の割には画が綺麗すぎると思ったらやはり間違いだった。

最近の3部作の1部、2部は鑑賞済みで双方とも非常に好きな作品だった。

今作ではマイケルの幼少
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マーベルズ(2023年製作の映画)

3.8

あれだけ熱心に追いかけていたマーベル作品なのだが、ムーンナイトあたりから興味が薄くなり、シーハルクで失望、シークレットインベーションに至ってはまだ観てないし、観る気が起きていない。ブラックパンサーとガ>>続きを読む

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

3.8

3時間半の映画という事で直前に飲み物を極力控え、
万全の体制で鑑賞した。

長尺の割にはテンポが良く飽きさせない展開になっている。
話も面白いし流石に映画として質感も高かった。
強者としての白人の描き
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.6

評判の高い今作。
期待して観た。

コントや任侠映画の様な大袈裟な演技、これだけの大惨事なのに政府が絡んでこない事など首を傾げることも多いが、ハリウッド映画に全然引けをとらないVFXなど「画」が凄かっ
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スマイル(2022年製作の映画)

3.7

「コカインベア」、「誰も助けてくれない」や「パール」等最近ちょっと変わったホラー(スリラー)を観ていた事もあって、今作がベーシックなホラー物であった事が新鮮だった。
スマイルが題材というのも普通に怖く
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ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

4.3

多くの方が語っている通りオリジナル脚本のSF映画というだけで否応無く気持ちが高揚する。

最初から最後まで飽きさせない良い意味で昔のSF映画を彷彿させる良い映画だった。

米国(人)とアジア(AIと人
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くるりのえいが(2023年製作の映画)

3.4

淡々と進むが、割と飽きない構成になっているのが不思議。
きっと私が彼らのファンというのもあると思うが、ナレーションが無いことで、あたかも彼らと一緒にレコーディングに立ち会っているような感覚に陥るのも要
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コカイン・ベア(2023年製作の映画)

4.0

これは思わぬ良作。

分類するとホラー/スラッシャー系の映画なので血みどろのシーンはあるものの全体的にはコメディー色が強い。

これだけコメディー色が強いのに怖い所はちゃんと怖いし、90分という短い尺
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誰も助けてくれない(2023年製作の映画)

3.8

ホラーやスラッシャー映画でいうと今年はPearlという傑作があったが
それと肩を並べる位好きな感じだった。
80/90年代のホラー映画へのリスペクトを含みつつ、美術がおしゃれで撮り方も良かった。
よく
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おもひでぽろぽろ(1991年製作の映画)

4.0

人生はそれぞれ。
幸せの基準もそうだし、答えはもちろん一つでない。
当然自覚している事とそうでない事がある。
変化もしていくし。

私自身も何かがある度に子供の頃の体験を思い出す。
些細な事程、鮮明に
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太陽の王子 ホルスの大冒険(1968年製作の映画)

4.0

高畑勲、宮崎駿コンビの初期作品。

雰囲気のある色合いの画、キャラクターの躍動感、主人公はもちろんヴィランから脇役の村人まで全てのキャラクターの考え抜かれた心理描写。
クオリティ高すぎ。
全てが楽しく
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