小野さんの映画レビュー・感想・評価

小野

小野

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ジョン・ウィック(2014年製作の映画)

4.0

キアヌ無双極まれり、という爽快さ。
裏社会の掟、掃除屋、仲間、裏切り。アクションだけじゃなく、人間関係や仕組みの部分でも見たいものを全部ぶっ込んでくれている。
続編が決定した今となっては退場したのが惜
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ナイトクローラー(2014年製作の映画)

3.5

爽快にゲスいジェイク・ギレンホールが観られる作品。やってることにブレがないし、頭がいい上にきっちりイカれてるから、ゲスさが気持ちよく思えるほど。
ワタシは「気持ちいいほどの悪」が好きなので、ラストもと
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アリスのままで(2014年製作の映画)

4.0

愛したいし、愛されたいなあ、と思いながら観ていた。
自分が失われていく怖さ、他者との関わりが失われていく怖さ、それが失われたことすらも忘れていく怖さ。
支えになるのも、支えていけるのも、愛なのだ。これ
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ピエロがお前を嘲笑う(2014年製作の映画)

3.5

もっとおどろおどろしいスリラーなのかと思っていたら、ポップで驚いた。手品のくだりなんかは『グラント・イリュージョン』思い出したり。
どんでん返しを前面に押し出し過ぎていた宣伝はマイナスに働いた部分もあ
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はじまりのうた(2013年製作の映画)

4.0

見終わってすぐサントラ買ったくらい、物語と音楽のリンクが良かった。何気ない街並みも風景も、音楽で特別なものに変わる。踏み出す一歩の力強さもテンポも、聴こえてくる音楽でぜんぜん違うものになるよね。
好き
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ウォーリアー(2011年製作の映画)

4.5

罪と後悔は、逃げても逃げても追ってくる。声援が刃になる。歌声が狼男の満月になる。
息の詰まる格闘シーンと、ほんの少しのやわらかい時間の緩急が余計に胸を打つ。トム・ハーディとジョエル・エドガートンの演技
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セッション(2014年製作の映画)

2.0

このレビューはネタバレを含みます

ラストうまいことまとまったようになってることが恐ろしくて仕方なかった。自分の中にある音楽で他人を打ち負かしてやりたい、という狂気に彩られた様子は、演奏者、音楽家としての主義を超えて単なる自己中にしか見>>続きを読む

きっと、星のせいじゃない。(2014年製作の映画)

4.0

ふだんラブストーリーは観ないんだけど、(500)日のサマーが好きだったので借りてみた。良かったです。笑って泣いて、やっぱり泣いて。ずっと爽やかで、しっかりつらい。
とにかくアンセル・エルゴートがすごく
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ラン・オールナイト(2015年製作の映画)

4.0

ダメかっこいいリーアム父さんを撮らせたらセラ監督の右に出る者がいない、というのを改めて認識する作品。ダメかっこいい、の、ダメ加減がいつも絶妙だよなー。エド・ハリスとのシーンは全部良かったし、『ロボコッ>>続きを読む

殺し屋チャーリーと6人の悪党(2014年製作の映画)

2.0

入り組んだ群像劇になってるんだけど、キャラクターに魅力が感じられず、コメディの部分も笑えず、なんとなく観てるうちに終わってしまったなーという感じ。

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)(2014年製作の映画)

3.5

皮肉に彩られ、虚構と現実が融解する。長回しは緊張感を強いるので、抜きどころがなくてとても疲れた。これがこの映画の醍醐味なんだろう、というのはわかるのだけど、しんどいのが少し上回ってしまったなあ。

ビッグ(1988年製作の映画)

4.0

若い時からトム・ハンクスはハンパなかったんだな、と思わされる作品。おとぎ話のようなストーリーをいやみなくこなし、切ないラストシーンまでぐっと引き付ける演技力、さすがです。

柘榴坂の仇討(2014年製作の映画)

3.5

チャンバラでない時代劇も、いいよねえ。
急激に変化する時代の中で、時が止まってしまったまま、死に場所を求める二人。
追う身、追われる身、どちらも過去に囚われている。
中井貴一と藤竜也のやりとり、中村吉
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ラブ&ピース(2015年製作の映画)

2.0

園子温監督のいままでの作風が好きで観に行ったら度肝抜かれる、『全年齢向け』の作品。
監督が仕掛けた壮大なコント、と受け止めたのだけど、乗れれば天国・乗れなきゃ地獄。
ワタシは途中の西田敏行パートですっ
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泣く男(2014年製作の映画)

3.0

子供をしっかり殺す、女性をしっかり痛めつける、というのは韓国映画ならではの良さというか、さすがというか。痛い部分を痛そうに見せるって大事だと思うので(血糊の色とか)、そこは良かった。
強烈なインパクト
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アバウト・タイム 愛おしい時間について(2013年製作の映画)

3.5

主人公カップルについてはきれいな部分だけが切り取られているような印象もあるけど、そうすることで嫌な気持ちにならずに観られた。
もう戻らない時間だから、どう使うかは自分次第。どう捉えるかも自分次第。良く
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イン・ザ・ヒーロー(2014年製作の映画)

4.0

唐沢寿明とチャンバラを愛でる分には文句ない。脚本はチープだがわかりやすく、その分アクションを存分に見ていられるが、スーツアクターの苦労や技の凄さをもっと見せて欲しかった。
ただ、もうちょっと安っぽい挿
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ライフ・オブ・デビッド・ゲイル(2003年製作の映画)

3.5

死刑は是か否か?
ワタシたちの中にある「倫理」と「正義」を揺さぶってくる作品。本当の心の内が見えない役をやらせたらピカイチのケビン・スペイシー、勝気だが誠実そうなケイト・ウィンスレット、どちらも良かっ
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6才のボクが、大人になるまで。(2014年製作の映画)

3.5

ストーリーを楽しむというより、流れと余白を楽しむ映画なのかなあと思います。もうちょっと何かアクションがあるのかな、というところで歳をとったり場面が変わったりすることが多いように感じて、そのあとの会話や>>続きを読む

人生の特等席(2012年製作の映画)

3.5

わがままガンコじいちゃんをやらせたら右に出る者がそうそういないイーストウッド、今回もガンコジジイ爆発。嫁の墓の前で、歌わずうたうシーンはグッときた。
あとキャスティングがすごくよかった。ストーリーはも
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ラストベガス(2013年製作の映画)

4.0

友は財産だ、というのは老いも若きも変わらないテーマ。衣装をビシッと決めた後のスリーショットが良かったなー。マイケル・ダグラスもあそこに並べたい。
歳をとった人が若い人よりかっこよく表現されている、とい
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超高速!参勤交代(2014年製作の映画)

2.5

コメディなんだけど、全体的に上滑りしてるかなあ。泣かせたい部分も準備不足だし、最後の大立ち回りも画面が暗めでもったいなし。ワイヤーアクションもあからさまに不自然。
佐々木蔵之介ほか男優陣はよかったけれ
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テロ、ライブ(2013年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ひと一人信用することすら難しいのに、「国」を信用するなんてことができるわけないよなあ。思惑の集合体なんだもんな。
すごく楽しく見ていたんだけど、主人公が陥れられるころに「おやおや?」となり、ビル爆破で
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ジャージー・ボーイズ(2014年製作の映画)

3.5

音楽の絡まないドラマ部分については退屈してしまうところもあったけれど、ラストからエンドロールにかけてがすごく好きだった。最後にウォーケンがポーズとってるとこなんか、かわいすぎるだろあれ!ウォーケン!仏>>続きを読む

グラン・トリノ(2008年製作の映画)

3.5

イーストウッドおじいちゃんはずるいなあ!なにをやってもかわいらしいんだから!たいそうな演出をせず、細かい説明もせず、おおげさな音楽も鳴らさず、それでもしっかり見せてくれる。
すごく良かったのに点が低い
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クラッシュ(2004年製作の映画)

4.0

思い込みの怖さ。差別は恐怖を生み、恐怖が行動を促す。悪意は別の悪意を呼び起こす。そんな世の中を嫌悪していた彼も、結局は思い込みに囚われてしまった。悪意も恐怖もぐるぐる回ってる。早く抜け出さなきゃ取り込>>続きを読む

あなたを抱きしめる日まで(2013年製作の映画)

4.0

ジュディ・ディンチさすがです。実話をもとにしているという重厚な物語を、スティーブ・クーガンの軽い雰囲気がうまく中和していた。
アンソニーの小さい頃がほんっとにかわいくてなー!あんなかわいい子連れて行か
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渇き。(2013年製作の映画)

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「ふつう」の人間がひとりも出てこない、キチガイエンターテインメント。キャストの熱演とはじけっぷり、かなこ役の子の「天使と悪魔」感はさいこうでした。
ただ、出来がどうこうではなく、観ていて不快で仕方ない
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ニード・フォー・スピード(2014年製作の映画)

3.5

復讐劇をベースに、カーレース・カーアクションをこれでもかー!と盛り込んでいて楽しかった。シリーズの人気ゆえレースより人間ドラマに比重が置かれつつある「ワイルド・スピード」のお株を奪うようなめまぐるしい>>続きを読む

フルスロットル(2013年製作の映画)

3.5

リメイクと知らず観ました。ダヴィッド・ベルは元の「アルティメット」から続投ということですが、キレのあるアクションすごかった!ポール・ウォーカーとのコンビも良かった。
テンポの良いアクションとコンパクト
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清須会議(2013年製作の映画)

2.5

笑いどころ(とくに役所広司絡み)がことごとく肌に合わなくて序盤すごくつらかった。クライマックスにシリアス路線に行った時の大泉洋、役所広司のやりとりなんかはすごく良かったんだけどなあ。

バーニー みんなが愛した殺人者(2011年製作の映画)

3.5

「いい人」だからすべて許されるのか? 「悪い人」が死んだから「仕方ない」のか?
人柄、人物評が本来の罪を覆い隠す。あまりに愛されすぎて、みんなが彼を愛しすぎて、命の価値や罪の重さすらわからなくなる。

ブルージャスミン(2013年製作の映画)

3.5

ケイト・ブランシェットがずーっと不安定で、いろんな顔をしてて良かったです。さすがです。
ジャスミンの過去と現在を行ったり来たりするのですが、現在が黄色がかった色なのに対して過去は鮮やかなんですね。
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マレフィセント(2014年製作の映画)

1.6

愛にもいろいろあるじゃない? という、「王子が活躍しないプリンセスストーリー」としてのリメイク。
言いたいことはわかるけれど、雑すぎやしないかコレ。
「王子に頼らない物語」はアナ雪から顕著だけれど、昔
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チョコレートドーナツ(2012年製作の映画)

4.0

愛で世界は変えられるか。
現実は理想や感情で測られるものではない。
観ているときは「なんてひどいことを」と思う。誰もが思う。けれど、自分が「(無意識の)悪意ある第三者」にならないと、断言できるだろうか
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