オレンジマンさんの映画レビュー・感想・評価

オレンジマン

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エヴォリューション(2015年製作の映画)

3.1

久々のレビュー

EVOLUTION(仮題)@フランス映画祭

上映後のQ&Aで監督が
「私の映画は言葉の映画ではなく、観る映画です」と語っていたが、本当にそうだろうか。

全編に持ち込まれる異質な設
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桐島、部活やめるってよ(2012年製作の映画)

4.6

僕は初めてこの映画を観た時、日本映画も行けるぞ!新しくなるぞ!って思うほど衝撃だったし、にやつきが止まらなかった。
この映画の監督吉田大八が日本アカデミー賞の時「青春とかは嫌いなんですけど」って言って
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イン・ディス・ワールド(2002年製作の映画)

3.6

何を評価するのか難しい作品。

確かに難民という難しいテーマを、そこに実際に入り込み、そして難民自身の視点から難民を描いているという点については、迫る部分があるし、後日談みたいなものも凄みがある。
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バケモノの子(2015年製作の映画)

3.3

「6年間はパパだったんだよ。できそこないだけど、パパだったんだよ。」そんなセリフの映画の裏返しのような、そのまた裏返しのような本作は、父と子の問題を包括して「人間とは何か?」あるいは「大人とは?子供と>>続きを読む

雪の轍(2014年製作の映画)

3.9

まず最初に「いや、ちょ、そんなのなしでしょ」って言いたくなる。どんな映画も2時間、3時間観客を魅了させるのに苦心し、ハッとするような見せ場を用意するだけに留まらず、CGを持ち出して想像の世界をぶんぶん>>続きを読む

人情紙風船(1937年製作の映画)

3.9

誰でもいつかは抱える「行き場のない、形容しがたい、自分でもよくわからない」気持ちが、紙風船の中に吹き込まれる。
しかしその空気は重く、人々がなんとかして突き上げたり(お祭り騒ぎをしたり)、吹き上げたり
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河内山宗俊(1936年製作の映画)

4.2

ハンパじゃない.....
ストーリー(構成)、人物像、笑い、構図、どれをとっても素晴らしいとしか言いようがない。

色々な群像劇というか、最初バラバラだった人々が集まって行く映画が存在するが、これはそ
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バンデットQ(1981年製作の映画)

3.5

まぁ面白かった。
けど、それ以上何か言おうとしても言葉が見つからないタイプの映画でした。

仁義なき戦い(1973年製作の映画)

4.1

最高。
血沸き肉踊るとはまさにこのこと。理屈ではない面白さかっこよさ凄さが確かにここにある。
冒頭から終までの99分間、1度も止まることなどなく駆け抜けられた。

レイジング・ブル(1980年製作の映画)

3.9

まずOPなんだそれ。
かっこいいにもほどがある.....
タクシードライバーといいレイジングブルといい、スコセッシはOPがかっこよすぎる。

次にボクシング・シーンだが、これもすごい。各選手に近いアン
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息子の部屋(2001年製作の映画)

3.6

とても良い映画なんだが、胸をドシンと突くような何かは無かった。

日常の連続と断絶が並行して起こる時、人はどちらにすがるのか。
精神分析医という設定は、この物語をパルムドールに値する作品までのし上げた
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Hole(1998年製作の映画)

3.5

なるほど....
これは何とも言い難い感じですな

相変わらず構図や空間作りは最高で、特に今回の"穴"というのは、2つの大きな空間を強引につなぐ小空間(しかもそれは空間としては表現されていない)であり
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大鹿村騒動記(2011年製作の映画)

3.6

いや〜青春だ。実はめちゃめちゃ清しい青春映画なんじゃないかと思いました。

・大鹿村歌舞伎の舞台という共通の目標
・意見の一致しない仲間たち
・夫婦愛だの駆け落ちだの同性愛だのの恋愛色
・幼馴染(村の
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冬冬の夏休み(1984年製作の映画)

4.0

なんでこんなにもうまく夏休みを描けるのだろうか。

母親が手術を受けるために祖父の家に預けられた冬冬とその妹婷婷が過ごすひと夏の話。
彼らはテレビを見ることも、ゲームをすることもなく、物語が始まった瞬
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8人の女たち(2002年製作の映画)

3.5

え、ラストそういう感じですか...

8人の女性それぞれの個性がばっちし表現されている演出は素晴らしいし、なんだか一人一人安心感を持って見ていられるので、基本的にはニヤニヤしながら見ていられる。

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楽日(2003年製作の映画)

4.0

素晴らしい。
たまたま手に取ったツァイ・ミンリャンであったが、この作品を機に全作品が観たくなるほどの傑作であった。

セリフはほとんどなく、変化に乏しい長回しが永遠と続くが、なぜか全編観た後には作品全
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山中傳奇(1979年製作の映画)

3.6

面白い。ストーリー的に無理のある部分や急展開すぎて「どうした」となる部分も多々あるが、"音楽"を媒介とした怪しい話は真新しく引き込まれた。

ただ、画質が悪すぎで、特に夜のシーンは何が起こっているのか
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スペース カウボーイ(2000年製作の映画)

3.2

全てが茶番。
おそらくストーリーの要素的には3時間くらい必要なんだが、2時間ちょいにおさめているので、短いというか、急。
宇宙行くまでを描きたいのか、宇宙行ってからを描きたいのか、はっきりするべきだっ
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許されざる者(1992年製作の映画)

4.0


映画評論家の蓮實重彦は著作『映画狂人日記」の中で次のように書いている。長いけれど引用したい。
「『許されざる者』は断固として許さない映画である。何を、どんな理由で許さないのかなどと問うのはやめにしよ
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ダーティハリー(1971年製作の映画)

3.7

イーストウッドがかっこよすぎる。OP、彼が初めて出てくるカットはかっこよすぎて笑うしかない。おかしい、なぜこんなにもかっこいいのか。おかしい、なぜこんなにもかっこいい俳優が、その後あんなにも素晴らしい>>続きを読む

あの夏、いちばん静かな海。(1991年製作の映画)

4.0

すばらしい....
冒頭から2人が海岸に来るまでの一連のシーケンスからすでに最高で引き込まれる。

茂はその最後に波の音を聴いたのだろうか。

寄生獣 完結編(2015年製作の映画)

3.1


うーん、これはちょっとどうなんだろう.....
前編に比べて物語性は薄くなり、断片的なシーケンスの連続と、
そこに付されるあまりに強い(前面的すぎる)主張の数々に閉口せざるを得ない。

会議場の北村
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寄生獣(2014年製作の映画)

3.5

とにかく橋本愛がかわいすぎるし、好きすぎて、観るのが辛い(*_*)橋本愛に後ろから声かけられたいし、料理つくりにきて欲しいし、一緒に買い物したい......笑
こんなに人をドキドキさせるヒロインが出て
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ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅(2013年製作の映画)

3.6

ちょっとよくわかんなかった汗

ピント送りをはっきり表現させてたのが印象的だったが、何を狙ってのことかは不明。

空気人形(2009年製作の映画)

3.0

ペ・ドゥナが可愛くて魅力的、ただそれだけ、以上。


というだけではすまないと思いますよ是枝さん.......。
この映画はどう考えても是枝監督がペ・ドゥナを撮りたい一心の映画である。出発点は違うのか
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遊星からの物体X(1982年製作の映画)

3.6

とにかくモンスター造形が気持ち悪い笑
モンスターが姿を現さないからこそ生まれる恐怖/緊張感はとてもよく、全貌の見えにくい基地という閉鎖された空間(コーナーや死角が多い空間でもある)が観客の視線を限定さ
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珈琲時光(2003年製作の映画)

3.7

ただ繰り返されるように思う日常も、実は日々変化している。この変化を含むサイクルの中で、生命が生まれては死に、都市や建物ができては消える。イヤホンやヘッドホンから流れる大音量の音楽で環境音を掻き消す現代>>続きを読む

バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)(2014年製作の映画)

4.1

凄い。良いではなく凄い。とにかく凄い。
まぁまずオープニングのタイトルの出方からやばい。なんだあれ、かっこよすぎるでしょ。
イニャリトゥももちろん凄いんだが、撮影監督のルビツキの仕事が特に凄い。本当に
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処女の泉(1960年製作の映画)

4.0

野いちごに続いてやはり後悔を描くのがうまい。
90分があっというまで、気づいたら全ての登場人物にその大小はあれ感情移入し、とても引きこまれた。
作品に充満する後悔と自問自答が切に訴えかけてくる。
何故
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野いちご(1957年製作の映画)

4.0

初ベルイマン。
処女の泉と2本立てで観たが、行き場のない後悔を描くのがとてもうまい。
運ばれ損ねた自らの死体と対峙することであの世に行けない心残りの存在に気づいたイーサクが今迄抱えてきた女性関係の後悔
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恐怖分子(1986年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

作品全体から醸し出される不安はタイトルにふさわしいものだし、下手なホラーより全然びくびくしている自分に気付く。少ないセリフの代わりにこの作品は緊張感のある音に溢れている。冒頭のサイレンや犬の鳴き声、そ>>続きを読む

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密(2014年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

僕はこういう才能とか努力が報われる系の話にめっきり弱い汗
質どうこうの問題ではなく感動してしまう.....絶対他の筋なら「くさい」とか「やりすぎ」とかいって切り捨てるセリフでも、いいなぁ〜と思ってしま
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GODZILLA ゴジラ(1998年製作の映画)

3.7

この映画ってタイトルが「ゴジラ」なだけで別にゴジラ映画ではないのでは?と思うので、「これはゴジラじゃない」みたいな批判はもっともだけど、そりゃそうだという感覚を受ける。あまりにも違いすぎて、僕はこれを>>続きを読む

ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ(1998年製作の映画)

3.7

2転3転するプロットの中に散りばめられた様々な登場人物と小道具が集められて行くタイプの群像劇で、面白くもありかつかっこよくもある。
主役の4人が特に差異なく、4人で1人として扱われているのがこの作品の
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