1960・70年代ニューヨーク近代都市計画という硬派なテーマで教科書的ドキュメンタリー。落ち着いた愛嬌のあるジェイン・ジェイコブズのキャラクターが何といっても魅力的で、興味がつづく。プロのジャーナリス>>続きを読む
1980年代初頭、ニューヨークの若いエリートたちのきらびやかな青春。
舞台となったマンハッタンのディスコのモデルのひとつは、実在した伝説のナイトクラブStudio 54 。ウォーホルはじめカルチャー>>続きを読む
映像と音楽と編集の、配信ならではのディープなつくりこみから生まれる恍惚感。醸し出される精神性。アンディ・ウォーホルほか60年代ニューヨーク実験アートシーンの、クールで充実した導入にもなってた。
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何なんだろう、この、何もコントロールできない瞬間が迫ってくる感じは。
謎めいた女性と確信のない男性のあいだの、ロマンチックでビリビリした摩擦。荘厳なベートーヴェンの弦楽四重奏曲と環境音とトム・ウェイツ>>続きを読む
メキシコ北東部の一部で独特に息づくクンビアという音楽とダンスを愛する17歳のウリセス。国を出ざるを得なくなり移住したニューヨークの日常でも失われることのない、彼の気高さと文化的抵抗が主題というのが新鮮>>続きを読む
フィクションかと思うような映像クオリティで魅せるドキュメンタリー。メキシコシティは圧倒的に公の救急車が足りなくて、無許可の民間救急車が暗躍。家族チームの柱で運転や交渉事もこなすオチョアは、筋を通すタイ>>続きを読む
社会性がなくて生真面目な2人の、ふわふわと捉えどころのないラブストーリー。自分の本当の望みにたどり着けているのか、自分でもよくわからない。ああこれはまさに90年代という空気感。あたたかく心地よくかわい>>続きを読む
この映画にはなかなか近づけなかった。ずっと気になっていて、やっと。中国の地方の日常を巣食う閉塞感。逃げ場のない社会の縮図。くすんだ風景に鳴り響く電子音が哀しい。嘘がない作品だと思えた。フー・ボー監督は>>続きを読む
孤独な男性が過去に出会った女性の影を求めて"井戸を降りる"タイプの物語。ビー・ガン監督の前作「凱里ブルース」は霞がかった山奥のロケーションがよかったけど、こちらは凱里と架空の地・ダンマイを往来する無国>>続きを読む
ビー・ガン監督の2015年デビュー作は、はじまりから文芸クラシックのたたずまい。過去の巨匠たちの記憶とノスタルジーを引き受けた王道スタイルに、彼だけの詩的な表現が滲み出てる感じ。
セネガルの若い女性の簡単にはことばにできない思いを、月や海や光や音やカーテンのような身近なものに託して伝える。余白の多い静謐な語り。後半はアピチャッポンや黒沢清も連想させる意外な展開。ネオンカラーの残>>続きを読む
虫の知らせはよいほうにも悪いほうにも働く。ブラジルの辺鄙な村バクラウ。冒頭の葬儀シーンから、不穏な予感の膨らませかたが独特で鋭い。バクラウの人たちと不条理を目撃しながらわからなさに付き合っていくうちに>>続きを読む
初対面同士がユーロトレインの車内でいきなりプライベートな会話をはじめる「ビフォア・サンライズ」の冒頭でつまずいて、昔みようとして何度も挫折したビフォアシリーズ3作。出会ってすぐの人と自分の価値観につい>>続きを読む
60年代後半の米国での社会運動の盛りあがりは、カルチャー全般の今につながる大事な起点と知ってはいても、長いこと、当時の空気感まではちゃんとは把握できてなかった。
「アメリカを斬る」は、「アメリカン・>>続きを読む
難病モノだけどコミカルでやさしい後味、男子目線のティーンムービー。お調子者で人目を気にしがちな主人公グレッグ。幼なじみのアールと一緒につくる自主映画の、手づくり感たっぷり名作パロディが楽しい。闘病中ひ>>続きを読む
ワイドスクリーンで2度目の鑑賞。有名な事件の映画化として事実内容を追いながらみてしまった前回とは、違った体験だった。
沈鬱な感情が、深い孤独が、鋭敏な感覚が、熟慮されたひとつひとつのシーンにはりつめ>>続きを読む