otteruさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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団地(2015年製作の映画)

2.8

昭和の雰囲気を醸し出す団地とその住人。淡々とした日常を描いてくれたなら名作だったかも知れない。どうしてそうしたんだろう?そんなことしなくていいのに、という作品だった。
細かいディテールが気になってしま
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借りぐらしのアリエッティ(2010年製作の映画)

3.8

作り込みの細やかさは如何にもジブリ作品で、切なさが残る結末と、未来へと向かうラストシーンも如何にもジブリ作品で。
ジブリの壮大な世界観を期待する人には物足りないだろうけれど、作り手の思いが伝わる秀作だ
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新解釈・三國志(2020年製作の映画)

3.7

三國志ちっとも解らなくて、どれくらいパロってるのか尺度が全くなくて。
福田監督らしい誰も傷付けない、ただただ楽しい作品だった。演者も楽しそうで、続編があるんじゃないかっていう終り方も上手いなぁと。
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打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?(2017年製作の映画)

2.8

ドラマで観た印象とアニメの印象が大きく異なったのは、あの頃と今の自分の環境の変化や、当時は斬新に感じた時空を渡るストーリーが今では当たり前のように使われるからなのかな。
広瀬すずが歌う瑠璃色の地球、良
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あん(2015年製作の映画)

4.5

ギュッと胸を締め付けられるような。切なくて苦しくなった。謂れのない差別に苦しむ人と、差別する側の無遠慮な言動。樹木希林は勿論のこと、永瀬正敏の背負う「影」が作品をより奥深いものにしていた。攻める側の人>>続きを読む

ハッピーフライト(2008年製作の映画)

3.3

バラエティーだからと割り切って観ると楽しい作品。緊張感なんて微塵もなく、航空業界の裏側って本当はこうなのかな、違うのかななんて野暮なことは思っちゃいけない。楽しくなければ○○じゃない、のTV局が関わっ>>続きを読む

物置のピアノ(2012年製作の映画)

3.5

作り手の伝えたいという気持ちが強過ぎて、上手く伝え切れなくなっているような、少しもどかしさの残る作品。完成度は高くないけれど、いい作品だと思うな、こういうの。福島の人たちを襲った震災は、風評被害という>>続きを読む

四月の永い夢(2017年製作の映画)

4.0


その時の気持ちを顕しているような、歩くシーンがとても印象的だった。閉じ込めて来た思いが滲み出るように溢れ出す。美しい日本の風景と美しい言葉に彩られた、叙情的な作品だった。
白い世界から踏み出した「そ
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コーヒーが冷めないうちに(2018年製作の映画)

3.8

喫茶店「フニクリフニクラ」を舞台にした4編のオムニバス映画。時空を渡る作品は数多くあっても、過去を変えられないことが前提の作品は少ないかも。4回泣けるは大袈裟だと思うけど、松重さんと薬師丸ひろ子、有村>>続きを読む

コクリコ坂から(2011年製作の映画)

3.9

大人向けのジブリ作品は、時代背景やキャラクター設定を理解するのに時間が掛かるんだけど、物語の点と線が繋がると心にすーっと入ってくるんだよね。実写で観ても面白いんだろうな、きっと。

となりのトトロ(1988年製作の映画)

4.5

色褪せない名作。また視てしまった。誰も傷つけない作品って、いいよね。

犬猿(2017年製作の映画)

3.5

新井浩文の迫力が圧倒する。肉親同士で錯綜する劣等感と劣等感。殺したい程憎いのに、生きて欲しいと願ってしまう。次第に狂気が顕れ、爆発する様は、凄みすらあった。1人の過ちだけで作品そのものを埋もれさせてし>>続きを読む

パンとバスと2度目のハツコイ(2017年製作の映画)

3.3

哲学的な台詞回しがあったり、印象的な光景があったりして、映画らしい、印象に残る作品だった。思い悩んだり、もう一歩が踏み出せないのは、観る人によって共感出来たり出来なかったりするんだろうね。期待したラス>>続きを読む

君の膵臓をたべたい(2017年製作の映画)

3.2

大切な女性が遺した言葉を活かすこともなく後悔だけを胸に12年間も何してたんだろう。大人になってからの「僕」の煮え切らなさが嫌な感じで、二度と経験できない高校時代の貴重な時間が、響かなくなってしまった。>>続きを読む

俳優 亀岡拓次(2016年製作の映画)

3.4

幕間の舞台や映画の撮影を楽しめるかどうかで作品の印象が異なるのかな。やすけんさんの魅力は十分伝わるけれど、折角実在の俳優さんをモデルにしているのなら、その日常や生き様をもっと描いてくれたらいいのに、と>>続きを読む

Every Day(2016年製作の映画)

4.4

何気ない日常や、なんとなく過ごす毎日は、何よりも大切な日々の積み重ねで、何事にも代えられないかけがえのないものと伝えてくれた。
幻覚の世界も現実の世界も切なくて優しくて、少しずつ、少しずつ心に沁みてく
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8年越しの花嫁 奇跡の実話(2017年製作の映画)

3.4

実話が元になっていて、悲しい結末にならないことを知っている安心感もあるからなのか、グッと来るようなものはなかったけれど、土屋太鳳の演技力に圧倒された。この作品はそれに尽きるんじゃないかな。

くちづけ(2013年製作の映画)

4.5

こういう作品は凄く苦手で。
こういう作品はあまり観ないようにしていて。
それでも気になってしまって。
通勤途中で観ていたけれど、物語が佳境に入ることが分かると同時に停止して、一人になってから再生した。
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世界でいちばん長い写真(2018年製作の映画)

3.5

砂ぼこりが舞う校庭、部活の帰り道、弾けるような毎日と未来への希望と不安。誰にでもあった「あの頃」。文化祭のシーンが全てといってもいい。もし続編があるのなら、ふたりの「その後」が気になるな。
この作品の
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blank13(2017年製作の映画)

3.7

あまり期待せずに観た作品が存外なほど面白かった時の満足感。実話に基づいていることや端役で色々な人が出ていることも興味深くて、70分という尺もおそらく丁度良かったのかも知れない。SETの大竹くんに気付か>>続きを読む

いつも月夜に米の飯(2017年製作の映画)

2.8

おいしいご飯と新潟の街の風景だけじゃいけなかったのかな。美味しそうな料理に集まってくる常連客とのたわいのない日々を描いていればいいのに。前半と後半の流れが違い過ぎて、それぞれを繋ぐ言葉も細い糸のようで>>続きを読む

リップヴァンウィンクルの花嫁(2016年製作の映画)

3.4

自分の居場所、存在。見失ったものを求めてさ迷う。黒木華の儚さが作品にマッチしていて、紡ごうとしているものが綻んでいく様を丁寧に描いていく。3時間という上映時間を長いと感じるのかどうかは、受け手次第なの>>続きを読む

人魚の眠る家(2018年製作の映画)

3.6

人は何を持って「死」とするのか。限られた家族にしか選択することの出来ない延命措置。身体は成長しても意識が戻ることはない。生きて欲しいという願いが狂気に変わる。
夢の中に出てくる少女の台詞が全てを司って
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恋は雨上がりのように(2018年製作の映画)

4.7

どうして気付かなかったんだろう。原作本大人買いしちゃおうかって思うくらい琴線に触れる作品だった。
「あ、今僕って言った!」
若さゆえのストレートな観察力と感情が端的に現れていた台詞。内面の変化を鋭く突
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ピースオブケイク(2015年製作の映画)

2.7

何となく流されてしまうことって、誰にでもあることで、それは分かるんだけど「ひょんなこと」が切欠となってストーリーが流れていくのはちょっとね。中野や三鷹あたりから熱海に行く場合、新宿からロマンスカーに乗>>続きを読む

ラストレター(2020年製作の映画)

4.5

美しい日常の風景と切なく儚い思い出の日々。優しくて繊細で、きめ細やかな糸を丁寧に紡ぐような岩井監督らしい作品。
キャスティングが是枝監督作品と似ていて、冒頭から暫くは混同したけれど、あの世界観は誰にも
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福福荘の福ちゃん(2014年製作の映画)

3.9

素の大島さんなんじゃないかというくらいのはまり役。気のいいあんちゃんというかおっさんというのか、今時こんなにいい人っているのかなって。ハッピーエンドじゃなきゃ観る側が納得行かないような、温かい作品だっ>>続きを読む

スマホを落としただけなのに(2018年製作の映画)

2.6

2019-50 スマホを落としただけなのに
脇の甘さが目立つ登場人物たちが犯罪に巻き込まれていく。スマホをキーワードにした無差別殺人を軸に物語が展開されていくのだけれど、犯人の追い詰め方も初めからある
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コンフィデンスマンJP ロマンス編(2019年製作の映画)

3.9

2019-48 コンフィデンスマンJP
派手だなぁ、展開早っ!
ドラマだったことも知らず、フジテレビだということも知らず、国際線の中で眠気が覚めた。何にも考えずに、何にも求めずに観たら面白かった。何に
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フォルトゥナの瞳(2019年製作の映画)

3.3

2019-47 フォルトゥナの瞳
原作の面白さと俳優の演技力を活かし切れてなかった。起承転結の繋ぎが上手くなくて、脚本のせいなのかな、何故それがこうなるのか、どうしてそうなっちゃうのか、ストーリーがす
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カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

4.2

2019-46 カメラを止めるな!
凄い!
低予算なのに面白いというんじゃない。
作品の完成度の高さや荒々しいカメラワーク、エピソードを回収する丁寧な演出。小劇場の芝居のような大袈裟な演技も独特の世界
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世界の中心で、愛をさけぶ(2004年製作の映画)

3.5

王道のラブストーリー。
彼女が白血病で亡くなり、想い出を忘れられないまま大人になって。感動するってことはなかったな。長澤まさみの美脚と大沢たかおの泣きの演技にばかり気が行ってしまった。

ふたりのラブ
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猫カフェ(2018年製作の映画)

2.5

2019-44 猫カフェ
「深夜食堂」の猫カフェ版なイメージ。猫がそこにいるのに、主役でも脇役でもアクセントになっている訳でもなく、猫がそこにいるだけ。オムニバス形式の4連作になっていて、主人公が兼ね
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九月の恋と出会うまで(2019年製作の映画)

3.5

2019-43 九月の恋と出会うまで
安心して観ることができるラブストーリー。タイムパラドックスという「何でもあり」は食傷気味ではあるし、ドキドキ感もあまりないけれど、斜に構えて観なければ十分楽しめる
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半世界(2018年製作の映画)

3.9

ガツンと響く骨太な作品だった。これまでの人生とこれからの人生。失うものの大きさと残されたものの希望。「私もこの中に入る」と泣き叫ぶシーンは泣けたなぁ。吾郎ちゃんの寡黙な所作と池脇千鶴の存在感を観るだけ>>続きを読む

長いお別れ(2019年製作の映画)

4.5

心に響く作品だった。認知症を発症した父の介護だけがテーマではなくて、家族それぞれが抱える問題がゆっくり丁寧に描かれていた。薄れていく記憶と繋がっていく未来。失うものもあるけれど新しく紡ぐものもあるんだ>>続きを読む