ozpさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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ほつれる(2023年製作の映画)

3.5

舞台挨拶付き試写。映し出される人間たちみんなどっちつかずで曖昧、関わりたくない人種だけど人間味があってリアルなのがよかった。そこから生まれる会話劇も口から発する言葉とは違う意味を押し付けたり、察する事>>続きを読む

クライムズ・オブ・ザ・フューチャー(2022年製作の映画)

3.5

まあよくわかんないけど終わってみるとそこまで難解というわけではなく、突飛にも見えそうな世界観は今の人類の延長線上にあってもおかしくないように感じた。臓器に神秘性を感じるのも売買が禁忌であるのもそれは人>>続きを読む

私たちの幸せな時間(2006年製作の映画)

3.5

面会室でガラス越しに2人の顔が並んでいたのに執行室ではユジョンの顔しか写らない切なさ。犯した罪はどうにもならないけど確かにそこに愛があり、赦しは伝播していく。

うつせみ(2004年製作の映画)

4.3

社会からはみ出ている2人。誰いない空き家で言葉も交わさない静寂が2人にとって1番の平穏なのに社会に少しでも属している以上、暴力や困難が伴ってしまう。辿り着いた境地が烈海王なのは笑ってしまったけどもしか>>続きを読む

ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)

3.7

実在するエクソシストということで作中でもお茶目な面があったけどエンドロール後の本人の写真もしっかりそういう感じだったのも最高。90年W杯イタリア優勝したから嬉しかっただろうな。「ヴァチカンのエクソシス>>続きを読む

マリア・ブラウンの結婚(1978年製作の映画)

3.8

70年代後半にして今現在というか更に先を行っているであろう女性像を生み出していて脱帽。サッカーW杯でドイツがハンガリーを敗る実況とマリアの人生がリンクし、戦後〜復興までの一時代はマリアの人生そのものだ>>続きを読む

もしかしたら私たちは別れたかもしれない(2021年製作の映画)

3.6

冒頭からチョン・ウンチェssiのビジュが爆発してて最高だった。バンTに短パンというロクでもなさそうな男がめちゃくちゃハマってたイ・ドンフィssiも素晴らしい。別れる直前〜別れ〜それぞれの新しい恋人〜他>>続きを読む

フーリガン(2005年製作の映画)

3.5

ストーンアイランド、バーバリー、フレッドペリー、CPカンパニーなどなどファッション界への影響も与えたスタイルは今見てもかっこいい。今現在でもゴール裏のホームとアウェイの境目では映画で観れるような罵り合>>続きを読む

キムチを売る女(2005年製作の映画)

3.6

キマってる構図で大きめな余白から悲壮感が漂ってくる。動かないカメラと同様彼女もドライではあるが、ラスト手持ちになってから起きるカメラのブレは彼女の大きく揺れている心を表しているよう。

カンウォンドの恋(1998年製作の映画)

3.5

まだ横からではなく斜めから食卓を撮っているあたり初期感がある。同じ土地で交わらないかつてのカップルの対比など後の作品へと繋がるものも見れてよかった。何かありそうでほぼ何もない。

教授とわたし、そして映画(2010年製作の映画)

3.6

掴みどころがなくて難しいと思ったけど作中で、テーマ探りがちだけどテーマはないみたいな発言があったので無意識にテーマを探してしまっているのかもしれない。「反復と差異」を映画内映画で露骨に表現するラストが>>続きを読む

殺されたミンジュ(2014年製作の映画)

3.2

搾取する側とされる側、民主主義が崩壊している自国の批判。搾取する側を1人何役か同じ人が演じているあたりが少し変化球ではあるけど全体通してキムギドクにしては単調な表現の仕方と思った。珍しく(?)演技派マ>>続きを読む

無頼漢 渇いた罪(2015年製作の映画)

3.3

終盤のカタルシスは良かったけどそこまでが雑で全く乗り切れず、、キャストが豪華なのでもうちょいがんばってほしかった。

不安は魂を食いつくす/不安と魂(1974年製作の映画)

4.2

幸せな2人を撮っているはずが決してそうではないと画面から伝わってくる画作りに参った。前半で見えた愛の美しさから一転、後半の人間の醜さたるや。ドイツは日本と国民性が似ていると言われることがあるけど、ああ>>続きを読む

セフレの品格(プライド) 決意(2023年製作の映画)

3.6

若い2人が絡むことで横への広がりも見え、紆余曲折の果てにうまいこと纏まった。「世間の尺度などでは測れない関係」とは正にその通りと言った感じ。ぼくは年齢的に若者サイドのほうがわかるな〜って思ったけど、恋>>続きを読む

セフレの品格(プライド) 初恋(2023年製作の映画)

3.6

日活。ほぼおじさんだしトイレ行くときおじさんが風俗のHP見てるの見えちゃってごめんだけど舞台は整ったな感あってよかったです。バツ2で結婚はもうしたくない女と壮絶な過去を持った男性のアラフォー2人による>>続きを読む

インサイダーズ 内部者たち(2015年製作の映画)

3.4

酒池肉林ゴルフめちゃくちゃ面白い。復讐モードのイビョンホンssiと言えば「悪魔を見た」が最上位互換としているので物足りなさを感じてしまった。

さらば、わが愛/覇王別姫 4K(1993年製作の映画)

4.1

「時代に翻弄された〜」なんて言葉軽々しく使いたくないけどコレに関してはそう言わざるを得ないほどに激動すぎる20世紀の中国。そんな中国史という大波に飲み込まれた3人の生きた道は儚くて悲しいがとても美しい>>続きを読む

ニンフォマニアック Vol.2 ディレクターズカット完全版(2013年製作の映画)

4.1

ラースフォントリアー レトロスペクティヴ。快楽を失ってもなお止まらない欲への探求が凄まじすぎて途中出てくるお話会のお姉さんとか中絶相談おばさんの良かれと思って言っているであろう話が全く響かなかった。旦>>続きを読む

ニンフォマニアック Vol.1 ディレクターズカット完全版(2013年製作の映画)

3.9

ラースフォントリアー レトロスペクティヴ。博識おじさんの合ってるのかそれ的な話をいちいち映像化する優しさ笑っちゃうからやめて。ジョーのツッコミに対する顔と間も完璧がすぎる。ミセスHが全部持っていったけ>>続きを読む

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.9

フィルモグラフィーを含めた自伝的闇鍋にメタファーをめちゃくちゃ添えてって感じだった。そのくせ最後は継ぐ人いない!終了!って感じなのがパヤオらしい。ラピュタや千と千尋のような異世界冒険系ではあったものの>>続きを読む

バトル・ロワイアル(2000年製作の映画)

4.0

高校時代に観たとき、入りが漫画版からだったからか全然面白くないと思ったけど今観たら面白かった。15歳という年齢の脆さや危うさ、好きとか嫌いとかそういう物差しで行動しちゃうところとか良くできている。当時>>続きを読む

依頼人(2011年製作の映画)

3.5

ミスリードのために色々要素を詰め込みすぎて回収されない点が多々あったり勿体ないけどサクッと見れてよい。法廷モノは演技が上手くないと務まらないと思ってますがそこはハジョンウssiがしっかりとこなしていま>>続きを読む

海にかかる霧(2014年製作の映画)

3.7

やっぱりユンソクssiは悪い男が似合うしちょっと刺されたくらいじゃあ倒れないんですわ。船長は長年苦楽を共にしてきた船への愛ゆえにこうなったので根っからの悪って感じがしないのもユンソクssiの演技から伝>>続きを読む

小説家の映画(2022年製作の映画)

4.0

またホンサンスにやられた。フレームの外を想像させられ、何とも言えない緊張感が漂う普通の会話の連続。語られる映画論に関しては本人のものなんだろうな〜と思っていたら現実と虚構が交差したラスト。本当にキムミ>>続きを読む

プリースト 悪魔を葬る者(2015年製作の映画)

3.5

「サバハ」と同じ監督ということで宗教系の作品は俺に任せろって感じなんですかね。そこまで捻りはないけど韓国のキリスト教界隈の感じとか悪魔祓いの雰囲気とかエクソシスト系の入門編としては気軽に見れそう。ユン>>続きを読む

さらば夏の光(1968年製作の映画)

3.5

兎にも角にもヨーロッパ各国の美しい風景が画の強さを際立たせる。タイトルにも使われる光によってできた影が特に引きのショットでは有効活用されて唯一無二の画になっていた。とはいえ国が変わっても追う者、追われ>>続きを読む

箪笥<たんす>(2003年製作の映画)

3.4

撮影や美術、アジアホラーならではの湿度などビジュアル面ではさすがの韓国で、全体通してソリッドな画作り。肝心の話は前情報を入れなかったこともありミスリードには騙されるしよくわからない点も多々…。有識者に>>続きを読む

マルセル 靴をはいた小さな貝(2021年製作の映画)

3.7

愛情や優しさを持ちつつ人間の家という限られた環境の中でそこにある物を使って賢く逞しく生きるマルセルに力強さを感じた。人間とは少し違った目線を持っていて、我々現代人が忘れがちな気づき与えてくれる。

キル・ボクスン(2023年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

女性版「ジョンウィック」と言って差し支えないけど近接戦闘はあちらのほうが何段も上。スローを多用するなり、達人は剣を交わずとも先が見えるみたいなやつはよかったんだけど…それにしてもネトフリプレゼンツとな>>続きを読む

ザ・コール(2020年製作の映画)

3.5

「バーニング」以来のチョン・ジョンソちゃん。狂気的な芝居はよかったけどやっぱり俳優を生かすも殺すも演出次第なんだなと感じた。全体的な演出がノットフォーミーだった。

To Leslie トゥ・レスリー(2022年製作の映画)

3.7

終始アンドレアライズボローの表情にやられた。最後息子を見たときの表情でノックアウト負け。下心から来る優しさもアリだと思うけどな〜

ムーンフォール(2021年製作の映画)

3.4

大味なのが観たくて②この映画における人間に関することは大概既視感しかないのでエメリッヒはあくまで映画に人間が必要ってだけでもう人間に興味ないのかもしれない。ディザスターというよりはSFなのでもっとパニ>>続きを読む

告白、あるいは完璧な弁護(2020年製作の映画)

3.8

雪の降る冬のコテージ、クラシックホテルなんてサスペンスにはもってこいの舞台で、インテリアや衣装、抑えめな彩度など全体的にスタイリッシュにまとめられてて美的感覚がちゃんとしてるのがわかる(AFTERSC>>続きを読む

異端の純愛(2023年製作の映画)

3.5

監督のフェティシズムも含んだパーソナルな作品でありつつ異端と言われそうなアイデンティティや趣味嗜好を持つ人たちにとっての普遍的な話でもあった。撮りたいものを撮ってこその映画監督であろうから内容的な共感>>続きを読む

トゥモロー・ウォー(2021年製作の映画)

3.6

大味なのが観たくて。こういうのって最後は人間の「愛」が世界を救うみたいな感じだけどコレに至っては結局「近接戦闘」だったのが最高。エイリアンのデザインも◎