とても振れ幅の大きい作品で。
まず、ザック・エフロンの演技が素晴らしく、テッド・バンディの持つ支離滅裂ながらも得体の知れない魅力・カリスマ性のようなモノをすごくよく体現出来ていて、鑑賞中何度も「ホント>>続きを読む
冒頭からまとわりつくような不快感。血の通わない会話と表層をなぞるだけのやり取り。
序盤、マーティンの存在をどう捉えて良いのか迷ううちに(同性愛で小児愛の話かと一瞬思った)、徐々に“仕組み”が提示されて>>続きを読む
「クリスマス」に「羊小屋(馬小屋じゃない、残念!)」に何物かが降臨し雌羊と…というまんまキリスト譚?というような意味ありげなスタート。その後もA24らしく何も起こらないのに冒頭からとにかく張り詰めた雰>>続きを読む
久々にキレッキレのロザムンド・パイクが観れるかと楽しみに鑑賞。結果、ロザムンド・パイクはキレてましたが、とにかく諸々“粗い”作品でした。
まず、題材の成年後見人制度の脱力するくらいの粗さ(アメリカの>>続きを読む
ジャンヌ・モローをどう観るか?ですよね。
運命の女と観ることも、女性解放のプロトタイプと観ることも、破壊型のメンヘラーと観ることも可能なわけで。
1962年ですから、今から60年以上前。やっぱり精神的>>続きを読む
岡田准一の土方歳三、山田涼介の沖田総司、そして何より鈴木亮平の近藤勇とこの3人のキャスティングに関しては、少なくとも僕のイメージ的にはピッタリ。皆の新撰組イメージからもそうズレてはないのではないでしょ>>続きを読む
宗教対立や内戦、分断について掘り下げていると見せかけつつ、実はこれらを後景としながら、人生における決断、新しい世界に踏み出す勇気に関する作品のように感じた。そして一方で、ある少年の少年期の終わりに関す>>続きを読む
極彩色のディストピア。スタイリッシュと猥雑の混淆。
壮大に仄めかされながら永遠に大きな物語に到達しない主人公、とテリー・ギリアムワールド全開の今作なのだが、率直な感想は「アナザーサイド・オブ・未来世紀>>続きを読む
端的に言うとマネジメントの失敗なんだと思う。
ただ、全てがダメだったのかと言えば、アイドルという表現の場においては、必ずしもそうでないように思える。そして、こうした希望を持って始めた物語がいつしか呪い>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
正直結構早い段階で物語の骨格とオチらしきものは分かるんだけど、それを軽々と超越する母親役のサラ・ポウルセンと娘役のキーラ・アレンの熱演!特に母親のイカれ具合が素晴らしかったですね。
代理ミュンヒハウ>>続きを読む
新年一作目。
実は10年ほど前に一度途中まで見ていて、あまりの前時代的大作感についていけず、挫折してます(笑)
何かこうラッセル・クロウが苦手なんですよね。不器用だが、信義に厚く、武に秀でているみたい>>続きを読む
いやぁ良かったなあ。良かった。
こんなに心揺さぶられると思いませんでした。
事件モノ=ミステリーとしても原作がしっかりしているので、それなりに楽しめるのですが、この作品のミソは事件モノと見せかけて全>>続きを読む
一応原作は読んでます。やはり事前知識ないと少し辛いですね。リンチ版は観てません。ホドロフスキー版はそもそも出来てないので(笑)
ドゥニ・ヴィルヌーヴは少し乾いた感じの画を撮る人なので、画の感じはメッ>>続きを読む
今年も年末ということで、先先代松本幸四郎のこちらの忠臣蔵を。
207分もあるのだが、全体としては忠臣蔵の物語をオーソドックスに描いていて、よく言えば全部入りなのだが、忠臣蔵ファンからすると一つひとつ>>続きを読む
うーん。評価に困る作品ですね。
第2次大戦下、英軍のダンケルク大撤退なのですが、他のノーラン映画と違って歴史映画なので撤退成功という結果は分かっている。一方でお得意の時間軸シャッフルも微妙に陸海空でそ>>続きを読む
モキュメンタリーっていうそうですけど、僕ら世代的には「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」を否が応にも思い出させますねー。
で、そのBWPと比較して感心したのは、機器の進化(笑)
BWPではやはり画面酔>>続きを読む
とにかく、おそらく20代から30代前半にかけての黄金のような時間をただただ浪費し、自業自得としか言いようがない何もかも上手くいかないスパイラルに、ただ悪態をつくだけの主人公。何も生まず、何も積み上げず>>続きを読む
これ、設定はすごく面白いんですよね。時間が通貨になる世界、しかもハイパー資本主義。現代社会でも、億稼ぐ人間は年収200万の人間何人かに支えられているのが実情だし。少し前に観た「プラットフォーム」と同じ>>続きを読む
いやーやっぱり面白い。
最後までプロットの優秀さで惹きつけ続ける作品で、70年代的な“クール”が詰まってる作品。模倣する作品がのちに数々出るのも納得。
まず、地下鉄をハイジャックするというアイデアが>>続きを読む
あらすじが、まんまレフンのドライヴじゃね?と思って敬遠してたけど、エドガー・ライトの評判を至る所で聞くようになり、では、と観てみましたが…。
やっぱり音楽の使い方というか、この監督の音楽そのものの捉え>>続きを読む
色々と意味付けをするのであれば、モーゼの出エジプトなのだろうが、ジーン・ハックマンのマッチョっぷりをどう受け取るか?ですよね。僕は正直キツいなぁと思っちゃいました。時代(50年前⁉︎)もありますけどね>>続きを読む
とにかく工藤夕貴と永瀬正敏がいい。工藤夕貴が本当にいちいち可愛いってことなんだけど(笑)
若い頃に観たときに何だか説明出来ないけど、空気感がいい、みたいなどうしようもない感想だったんだけど、こうして>>続きを読む
とにかく冒頭から意味ありげなカットの連続、極力抑えられた台詞、そして一癖も二癖もあるギレンホールのやる気のないセックス描写。
蜘蛛、支配、繰り返す、6か月…。何かの隠喩として受け取るほかないテキストが>>続きを読む
そこには振り返ったって何もなかったのに、何かがあったかのように、そしてそれを瞬間取り戻せるかのような錯覚に陥らせてくれる作品。
もちろん映像表現の斬新さというか、クリストファー・ドイルのカメラワーク>>続きを読む
未だにいわゆる怪獣映画の最高傑作だろうと思っている。徹底してリアリティを追求したプロット。魅力的なSF設定。そしてハードになり過ぎない「お子様ランチ設定」の維持。全てが絶妙なバランスで成り立っていて、>>続きを読む
思い入れのある作品。自分の観たかった怪獣映画を本当にカタチにしてくれた、そういった感動があったことをハッキリと覚えている。
10数年ぶりの再見だったが、やはりそうした想いは変わらない。
もちろん、ジ>>続きを読む
のっけから極彩色で猥雑なバズ・ラーマンワールド全開。素晴らしいです(笑)しかも今回はバズ・ラーマンタッチで稀代のロックスターを描くってんだからこちらも最初からテンションマックス。
世代的にエルヴィス>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
アイデアはかなり良い。面白い。事実、最初の30分はかなり引き込まれました。
設定が面白いだけに、科学的にオチをつけにいくのか、超常現象的にある意味逃げるのか、色々想像してたらビックリするくらいの急スピ>>続きを読む
うーん。これコテコテのファムファタールモノ、ノワールモノです。インセプションとかブレードランナー的なものを想定したら、最後まで調整しきれずに終わります(笑)ご注意を。
いやー、古いですが椿姫ですね。>>続きを読む
何とも難しい作家、デレク・ジャーマン。
大学時代、デレク・ジャーマンを語れることは、サブカルのある側面をかなりスペシャルに語れるのと同義くらいの権威があり、憧れたものだ。
でも、ホント難しい(笑)
ジ>>続きを読む
とにかく観た人観た人の評価が驚くほど高いので、劇場で。
正直、前作は小学生です。多分初めて観た「ドラえもん」「ゴジラ」以外の映画。田舎の小さな映画館を思い出します。
なので、過剰な思い入れはないのです>>続きを読む
007のバリエーション〜前作もものすごくそんな感じがして、でもそれはダニエル・クレイグが出てるからだろ、と気にしなかったんだけど、やっぱりあらゆる点で007の変奏曲ですよね。
アヴァンタイトルしかり、>>続きを読む
内容自体はかなり分かりやすく「ピケティのメタファー」。
トリクルダウンとはこういうことですよ、と実写化した感じ。そして、当たり前だが富は下層へと流れ落ちはしない(苦笑)。
いやぁ、正直かなり面白かった>>続きを読む
率直に面白かった。
ドラマ的にも面白かったし、マニア的に掘り下げることも十分出来るだろうし、エヴァやシン・ゴジから来た人も楽しめる出来だったと思う。
と、同時にウルトラマンというカルチャーはやはり僕ら>>続きを読む
コテコテな時代劇が観たくなり、アマプラで漁って本作を。
原作も有名な司馬遼太郎だし、そもそもほとんどの日本人に自明の関ヶ原の戦いが題材なので、料理の仕方が腕の見せ所なのだが、真正面から原作をそのまま映>>続きを読む
アナ・デ・アルマス目当てです。
でも、中身もとても面白かった。アガサ・クリスティが犬神家の一族を書くとこういう感じかな、と。ダニエル・クレイグもかなりポワロ的な立ち回りが多かったし(そもそも名前がブノ>>続きを読む