Vocaliseさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

Vocalise

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アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

4.3

よい意味で完全なる“作り話”というもののおもしろさに胸が高鳴り感動しました
そして観賞後にふくらみ続ける余韻の大きさはウェス作品史上最大かもしれません
大好きな作品となりました

キャッチーな映像はい
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霧の中の風景(1988年製作の映画)

4.7

すごく好みの作品でした
監督曰く、お伽噺であり、奇跡の物語

ラストに創世記(を引用したお話のようなもの)を再びもってきたことに大きく感動しました
彼らの心のうちにある
始まりであることはたしかなここ
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キングダム 運命の炎(2023年製作の映画)

3.8

Ⅰ、Ⅱと比べるとやや間延びしてる箇所があるかなーと思っていると見せ場がやってきて音楽や兵たちの声とともに盛り上がってしまい、結局楽しめました

大沢たかおは何かすごい境地にいきついたなと
改めてすごい
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火祭り(2006年製作の映画)

3.9

ファルハディ監督長編三作目

込み入った感情の表し方での独自色がより濃くなってきました
後に続く作品でもそうであるように、得体のしれない不快さや苛立ち、心許なさなどを煽る巧さにまんまとやられました
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美しい都市(2004年製作の映画)

4.1

ファルハディ監督長編二作目

まさに人間ドラマ
それぞれの思いが交錯して絡んでしまうこの感じ、後の作品たちに繋がっていくのがよく分かりました
終わり方も

教官との会話や問答のシーン、内容はさることな
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砂塵にさまよう(2003年製作の映画)

3.7

アスガー・ファルハディ監督のデビュー作
サスペンスではないけれど、あとから分かってくるスタイルが僅かにすでにありました

色々と試みているんだなと、後の作品をよく知っているだけにややもどかしいような気
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658km、陽子の旅(2023年製作の映画)

3.8

余計な説明は省いて最初は陽子と視聴者との距離感もあるところからのスタートでした
そして丁寧に時間の経過と陽子の歩みを追いながら知っていくという感じ

オリジナル脚本で奮闘して力がこもっていることも感じ
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.4

これぞ「物語」として受け取り、浸り、高揚感に包まれました

さっぱり意味がつかめないところも急いで突き詰めようと思わせない
ワレハミヤザキハヤオナリ
というような圧倒的パワーで世界に連れ込んで遊ばせて
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パリの灯は遠く(1976年製作の映画)

4.0

不穏さ漂うサスペンスとしておもしろく、
その不穏さは時代と密接に関わっているところに重みも加わり興味深く見ることができました

アイデンティティに関して呑み込まれるように翻弄され向かっていく気持ちの表
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あなたの顔の前に(2020年製作の映画)

4.1

お店を出たあとの路地のシーンが抜群によかったです
いまだけは夢心地のような
これが人生
つづくラストまで

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.4

コンパクトな設定ながら
磨きぬかれた創意工夫によって縦横無尽に想像の果てまで連れていってくれる作品でした

例えば
鏡としてのブラウン管にぼんやり映っている二人
特にソフィの動きから、そのときの表情ば
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怪物(2023年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

誰のなかにもいる……かと思いきや
そうとも言いきれない、それだけでもない提示をここにみました

1,2部で特に
ぶつ切り感や、突き放されたような、なにか雑感のような雰囲気を世界に漂わせたり
管楽器の音
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わたしは最悪。(2021年製作の映画)

3.9

共感のできなさなど飛び越えて
見せ方でおもしろく感じさてくれることに妙な魅力がありました

TITANE/チタン(2021年製作の映画)

4.2

意図するメッセージをこうした物語によく組み込ませたなあと、見事な手腕に驚きです
素晴らしい

終盤のダンスシーンから伝わってくるものが多すぎて釘付けになって締め付けられました

午前4時にパリの夜は明ける(2022年製作の映画)

4.0

余白のあり方が良い感じでした

何度もおとずれる夜明けと
自身の契機と変化と
子たちの成長と…
それらがパリの景色と溶け合うようで
心地よく入ってきました

シャルロット・ゲンズブールの母としての喜
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わたしの叔父さん(2019年製作の映画)

4.2

これは私自身が選んだ道だと
迷いなく毅然とした姿が美しくもありそして苦しかったです

言葉ではなく
生活の一日一日において
愛は示されていて
その貴さに静かに圧倒されました

悪は存在せず(2020年製作の映画)

4.1

こちらもイランの死刑制度に関してのもの
最近本当によく触れるテーマとなりました

徴兵制度との関係は知らなかったので学びのきっかけとなりました

最後の章
キツネを引き合いにもってきたのがいい
安直な
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聖地には蜘蛛が巣を張る(2022年製作の映画)

4.1

私も含め多くの日本人が主人公のジャーナリストと同じような気持ちになるのでしょうが
当然ひとくくりにけしからんとは言えない難しさ

息子の明日の姿は、世界のそこここにあるのを知っているから
ラストには関
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