paraさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人(2023年製作の映画)

3.6

ルイ15世の公妾デュ・バリー夫人の人生をマイウェン監督・脚本・製作・主演で描く。

衣装はCHANEL、重厚な音楽に煌びやかなヴェルサイユ宮殿。

庶民の出自ながら美貌と才覚でのし上がるも、その贅沢な
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フェルメール The Greatest Exhibition-アート・オン・スクリーン特別編-(2023年製作の映画)

4.1

光と影
光と色、色と光
日常を描いたフェルメール

絵の具を感じさせない筆致

映画館で絵画を拡大して観られる幸せよ。

アムステルダムは訪れたことがあるけれど、国立美術館行けばよかったな。
本当に素
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Here(2023年製作の映画)

4.2

「ゴースト・トロピック」に続いてベルギーに住む移民の人々。ベルギーに移民が多いことも伝わる。(ベルギーに限らず欧州か)

緑が美しい映像と静か間。それは時に主人公の夢の中のようだ。
心温まる手作りスー
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ゴースト・トロピック(2019年製作の映画)

4.2

宣伝にアケルマンが引き合いに出されていた、ベルギー出身の監督作品。

終電で寝過ごし深夜に徒歩で帰宅せざるを得なくなった清掃員のムスリム中年女性が一晩で出逢う人々との一期一会を淡々と静かな間とともに叙
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ダム・マネー ウォール街を狙え!(2023年製作の映画)

4.1

現代の金融分野におけるフランス革命
(識者がそんな感じの発言)

コロナ禍のアメリカで実際に社会問題にまで発展した株取引騒動がベースの作品。
まずこのスピード感で映画化するのが凄い。
超が付くほどの大
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ノスタルジア 4K修復版(1983年製作の映画)

5.0

水、犬、鏡、信仰(狂信)、そしてロシアへの想い・望郷

1+1=1

大好きな作品を4K修復版鑑賞。

何度観ても胸が締め付けられ、そしてすべてが整い美しい。

レビューは元にもあるので省略。

時は止まりぬ(1959年製作の映画)

4.4

4Kデジタル修復版

印象的な場面が非常に多く面白い。
まさに「時は止まりぬ」

地球上に天候も含めて停止はなく、
我々は起きている間は何かしらでちょこまか動いている。

鑑賞前に勝手に想像していた若
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白日青春 生きてこそ(2022年製作の映画)

3.7

香港における難民、移民、不法滞在がテーマ。
香港を経由して主にカナダを目指す難民たちが多いことを知る。
こちらも子どもは親を選ぶことができない
もあるけれど、生まれる国を選べない

illegalの連
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コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

3.7

アイルランド語映画
(タイトルは英語だけど英語ではなかった。)

家族から厄介者扱いされ、学校でも居場所のないコットが母の出産もあり夏休みに親類の家に預けられてひと夏を過ごす。

子どもは親を選ばない
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メンゲレと私(2023年製作の映画)

5.0

採点する類の作品ではないと考えるためあえて満点で。

初めて知る情報も結構あり。
ホロコーストを生き抜いた貴重な証言と当時をよく表わしたアーカイブ映像で構成された作品。
ご自身で生き延びることが出来た
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.0

人間というのは…

poor things

知る喜びと好奇心、それを己の意思で行うことが成長に結びつき人を人として足らしめている…
そんな映画かな。
色彩がうっとりするほど美しい。



チネマ・リ
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ジャンプ、ダーリン(2020年製作の映画)

3.6

生きたいように生きることの大切さ。
年老いた時の選択として、マーガレットを肯定することは少し難しいけど。(演じたクロリス・リーチマンの遺作)



俳優って大変だなぁと思いながらの鑑賞。

オン・ザ・フロント・ライン 極限戦線(2023年製作の映画)

3.7

ロシアとウクライナ国境の街、ルハンシク州。
オレンジ革命後の2014年に起きたウクライナ政府側と親ロシアの分離主義派の戦いの最前線。(実話に基づく映画)

同じ土地に住む仲間や知り合いが二手に分かれて
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セカンドインパクト(1997年製作の映画)

4.0

1997年テレビ映画(HBO)
原題The second civil war
第二次南北戦争

多人種が住むアメリカでのマイノリティとマジョリティ。
難民、移民、不法滞在者の受け入れをめぐり政府と州の
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いつか見た青い空(1965年製作の映画)

4.0

シドニー・ポワチエ主演(彼自身お気に入りの作品とある)

人種だけで人を判断することの愚かさ。

盲目のスラム街に住む白人女性との交流を通して、寛容を説く。

サン・セバスチャンへ、ようこそ(2020年製作の映画)

4.0

先行上映作品(割引使用不可だった)と迷いながらもこちらを。

映画愛とオマージュに満ち溢れ、人間の存在意義について語るウッディ・アレン監督作品。(人生山あり谷あり楽しいことばかりではないけど、生きてい
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弟は僕のヒーロー(2019年製作の映画)

-

映画というより内容でモヤっとするところがあり、微妙な感じで劇場を後にする。
調べたところ映画では誇張して描いただけで、実際とは異なるとのこと。(小さな嘘はとても理解出来るしわかるけど…それはちょっと人
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葬送のカーネーション(2022年製作の映画)

4.0

予備知識なしでの鑑賞
ラストが美しくも切ない。そして音楽がとても良い。
おじいさんは大願成就を果たす。それが夢想の世界であってもどれだけ妻を想っていたか。(死者よりも生きている孫娘を大切にしてくれと思
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ビヨンド・ユートピア 脱北(2023年製作の映画)

4.3

北朝鮮の現在の姿は日本が大きく関わっている…

ユートピアと信じた祖国北朝鮮を生きるためにやむなく脱出を試みる緊迫感あふれるドキュメンタリー。(アメリカの映画)

逃げるも地獄、残るも地獄。

北朝鮮
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レオノールの脳内ヒプナゴジア(半覚醒)(2022年製作の映画)

3.9

ありきたりとは真逆な、そしてどこか懐かしくとても不思議な感覚を覚えるメタ構造映画。
アクションというより家族愛で、最後は大団円な感じで◎

主演のシーラさんのQ&A付き。
とても素敵な方でした!

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ガザ・サーフ・クラブ(2016年製作の映画)

4.5

ドキュメンタリー映画
トーク付き

トークでは映画に登場する人の2024年現在の安否…
現在のガザの海の状態、
ガザには生活必需品以外持ち込みができない中、サーフボードを届けるべく検問所で止められるも
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燈火(ネオン)は消えず/消えゆく燈火(2022年製作の映画)

4.0

情緒と郷愁
そしてネオン職人の心意気

エンドロールが沁みました。
最後なんかあるだろうなぁ〜からの…
やはり最後はそれだよね。

見覚えのあるネオンもスクリーンに映し出される。
安全のためらしいが、
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きっと、それは愛じゃない(2022年製作の映画)

4.0

ラブコメの姿をした異文化や多様性を語る映画。

ブルカがすべてを覆い隠す、それ以外もなかなか辛辣なセリフの数々。
そしてちょいちょい挟み込まれるブリティッシュユーモア。
47番地と49番地のく
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ゴッズ・クリーチャー(2022年製作の映画)

3.8

閉塞感しかないアイルランドの漁村が舞台。
A24作品。

久しぶりに故郷に舞い戻ってきた息子を庇う母が取った言動がやがて大きな波となって押し寄せる。

エミリー・ワトソンとポール・メスカルの演技目当て
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ミツバチと私(2023年製作の映画)

-

性自認に悩む8歳を取り巻く物語。
自身が混乱していることもあり、なかなかのきかん坊アイトール。
(8歳で食べ物を粗末にするのはちと頂けないかな)

少し寝てしまったためスコアなし。

ラストにかけては
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レザボア・ドッグス デジタルリマスター版(1992年製作の映画)

4.5

デジタルリマスター版

何度観ても冒頭のリトルグリーンバッグが流れるシーンは涙が出そうになる程震える。

選曲(ウガ・チャカなんてセンス良すぎる)も含めすべてがスタイリッシュで本当にタランティーノは素
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もっと遠くへ行こう。(2023年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

ディストピアと思いきや倦怠期の夫婦による近未来物語。(自己アイデンティティ)
鑑賞中に感じたお互いの微妙な表情を再確認したくて続けて2回視聴。
思いっきり引き摺られてどんよりとした気持ちになる。

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コンクリート・ユートピア(2021年製作の映画)

3.8

普通の中に潜む狂気

冒頭から今の日本人には少し辛くなる映像。
天変地異で家々が破壊されるのはフィクション映画だとわかっていても心が痛む。

極限状態に置かれた時、人間はどうなるのか。
鬼畜と成り果て
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Saltburn(2023年製作の映画)

4.1

spider 否mothというか狂気の寄生虫。

毒あり過ぎの怪演バリー・コーガン。
ストーリーは前半と後半でジャンルが変わり、もう一回観ようとはなかなか思えないのだが、細部に渡るまで強く記憶に残る作
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アース・ママ(2023年製作の映画)

4.0

遠景のゴールデンゲートブリッジのライトも美しさより虚しさしかないしんどい余韻。

臨月のシングルマザーが主人公。
行政(司法)により養育資格がないとされて2人の子供は養護施設に保護されており週に一回
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雪山の絆(2023年製作の映画)

4.1

偉大な愛…
そしてOne for all All for one

これまでもドキュメンタリーや劇映画として取り上げられてきたウルグアイラグビーチームが搭乗した飛行機事故。事故から50年で製作された
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怒りの日(1943年製作の映画)

4.0

こちらも鑑賞から日数経過してしまいレビューが微妙です。

中世ヨーロッパの魔女狩り。

陰影が非常に美しい。
そしてアンネの強く深い眼差し。
愛を知ったアンネの変化とラスト。

それにしても女性だけが
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奇跡(1954年製作の映画)

4.0

演劇的な人の動き。
目線となるカメラワーク。
信仰と科学。

ルターの宗教改革…を思い出してみた。
キリスト教とひとくちに言っても宗派は様々。
宗派が存在しているのはキリスト教に限らず、現代でも同じ神
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神の道化師、フランチェスコ デジタル・リマスター版(1950年製作の映画)

4.0

アッシジの聖フランチェスコが布教を許されて各地を回り、そのフランチェスコの教えに忠実な兄弟たち(弟子)とともに過ごした短い日々。(フランチェスコ初期の活動)

廣瀬純氏トーク付き上映

清貧で慎み深い
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ファースト・カウ(2019年製作の映画)

4.0

西部開拓時代のオレゴン。一山当てようと乗り込んでくる荒くれ者たち。
そんな中で、剛ではなく柔で生き抜こうとする2人が出会い友情を育む。
物語は静かでしかし非常に饒舌でスリリング。

悪事は露見するのと
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リドル・オブ・ファイヤー(原題)(2023年製作の映画)

4.3

フォント、16mmフィルム、児童文学(冒険物)のような脚本、すべての要素・世界観が素晴らしい。
(ストーリーは良い子は真似しちゃダメ系でアメリカでもPG13。)

フィルムのざらつきが本当に良い味を出
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