Pyさんの映画レビュー・感想・評価

Py

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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

2.5

とても恐い映画。
ドゥニにはまだデューンは早かった。

テンポはできている。異常な世界を普通に撮っているのも対比で生々しい。しかし描くのに精一杯な印象。完全にシーンのテーマを見失っている。キマった画が
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

開始3分でわかるテーマ!前のカットが次のカットへ影響していく!カット割りの連鎖でテーマを表現する芸術!

モンタージュの原点に戻ったような。今までのノーランには無かった生真面目さが垣間見えた気がする。
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デュエリスト/決闘者(1977年製作の映画)

3.0

時より『ラルジャン』のラストカット。

と思った次の瞬間コマ単位の細かいカット割り。この緩急は人間業じゃない。ただ、全体としては全く面白くない。勉強になるのは細かいカット割りのテクニックと照明。リドリ
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潜水服は蝶の夢を見る(2007年製作の映画)

3.6

編集はタイトルの面白さに似合う。

主観から客観の切り返しは非常に上手いが、客観のカットのレンズが甘い。物語を伝えるには異様に広角過ぎる。生々しさにも異化にも繋がっていない。いかにも実話をクールな映画
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男と女(1966年製作の映画)

2.5

いったい何なんだこれは。
今の時代じゃMV。

音楽かかりまくりで映像表現になっていない。音楽のパワープレイ。2/3くらいは台詞の無い音楽。ノイローゼになりそうと思った次の瞬間爆睡していた。所々、アイ
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ゴダールの決別(1993年製作の映画)

3.0

撮影の教科書、応用編。やはりゴダールの音の表現は公害としか思えない。

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

2.0

パート1とはいえ。

まるで写真家が映像を撮ったかのような。長いPVにしか見えない。ただ繋いでいるだけ。モンタージュも無い。できる所はいくらでもあったのに。ドゥニの映画はいつもカッコつけ過ぎて若すぎる
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マッドマックス2(1981年製作の映画)

4.1

1979年『マッドマックス』からは考えられない面白さ!緩急も仕上がっている!無駄も無い!パート1ではできなかったキャラクターをこれでもかと見せつけられる。情け容赦ない表現で。これがテーマだったか…。

マッドマックス(1979年製作の映画)

2.9

全てが気薄。

シチュエーションに持っていくまでの行動がキャラクターに合っておらず作為的。一回目から客観的に観れてしまう。映画になっていない。

長靴をはいた猫(1969年製作の映画)

4.1

これ本物の涙だろ!

100人中100人が面白いと思える映画!シュールな絵に騙されるな!テーマとなるカットだけ突然カメラの動きがリアルになる!突然、姫の涙にキャッチライトが入る!観客としてもポイントが
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渚のシンドバッド(1995年製作の映画)

4.0

芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居芝居>>続きを読む

イレイザーヘッド(1976年製作の映画)

3.8

奇妙な画の繋ぎで無限の解釈を生む。想像の余地と同様、感性の爆発が起こる。唯一違うのは、リンチの映画は最初から最後まで異次元のアトラクションだということ。強烈な世界から逃げるように、気づけば懐かしい気持>>続きを読む

Outer Space(原題)(1999年製作の映画)

4.2

圧倒的なテンションの高さ!
強烈な緩急!意識飛ぶ!
昇天の嵐!

ワンカット目から感じる違和感は間違いでは無かった。編集の概念を越えた繋ぎが自分が自分の体内に入り込んで内と外を裏返した様な一体感を感じ
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ウイークエンド(1967年製作の映画)

1.6

豪華客船で体育会系の男達が戯れている印象。この異種配合はトラウマに近い。いまだ目を開けて見続けられたゴダールに出会えていない。

太陽の帝国(1987年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

あの頃、自分にとって何が大事だったか思い出させてくれる。とてつもなく少年の視点で描かれた夢の世界。

墜落した零戦に少年クリスチャン・ベールが乗り込むシーンがある。ふと空を見上げるとさっきまで遊んでい
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プラトーン(1986年製作の映画)

3.3

テーマに導くための羅列。ポイントが薄い。
スマホをいじりながら編集をしたかのよう。

キャラクターが多いのはまだ良いが、狂言回しが回しきれてない。面白いのはテーマを網羅したポスターだけ。

僕の村は戦場だった(1962年製作の映画)

4.3

現場で編集ができあがっている!
初長編作品にして既にベルイマン越え。

コンテから狙ったモンタージュ。長回しのカットに気の短さを極端に感じる。タルコフスキーの撮影の精神は初期から変わっていない。今回は
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殺し屋(1956年製作の映画)

4.2

これが学生映画!?冗談じゃねぇ!
口笛の使い方人間技じゃないだろ!

やっぱり天才はエンターテイメントの基礎ができている。さすがタルコフスキー様。

ローラーとバイオリン(1960年製作の映画)

4.0

なんて暖かい映画なんだ…。
ずっと練習していた曲以外の曲を本番で演奏するなんてヴァイオリンのカタルシスじゃん!というか『セッション』じゃん!チャゼルは絶対『ローラーとバイオリン』見ている。

アンテナ(2003年製作の映画)

4.1

観てはいけないものを見たかもしれない。

ちょうど脚本を書いている最中の自分の思考がスクリーンに憑依したのかと思うほど全てが自分の本と似通っていた。全ての演出が似ていた。撮影や照明まで。というか俺じゃ
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ワイルド・アット・ハート(1990年製作の映画)

3.4

全体でボケ倒してんのか!
デヴィッド・リンチはこんなものじゃない!

食卓シーンの背景のボケとツッコミのワンカットはえぐい!首が飛ぶシーンは全員が立ち上がるよね~。

恐怖の報酬 オリジナル完全版(1977年製作の映画)

3.5

キャラクターが薄いぶん絆が切れる儚さも薄まっている!これはオリジナル版の完全勝利!シンプルな内容に甘えた構成、アクションに頼った演出の薄さにも若さを感じる。

セックスと嘘とビデオテープ(1989年製作の映画)

4.3

暴力的なシンプルさ!
目でセックスをしている!
ダサいタイトルは狙いだったか~!

大胆なタイトルが繊細な内容を増幅させている!メインプロットのテーマは見せずサブプロットが刺激している!そりゃ観客の想
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モンスター・ハウス(2006年製作の映画)

4.5

一瞬たりとも飽きさせない!
ダンドリカットのローバートゼメキス!

昔VHSが擦りきれるほど観て母に呆れられた記憶。自分に映画の観方を教えてくれた作品。当時はこの映画を観ていることが恥ずかしいことだと
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Z(1969年製作の映画)

2.0

これは1年で別けて観る映画。

通しで観ると胃が貫通する。今の時代には合わない。シーン別で観ると勉強になる。

ダンサー・イン・ザ・ダーク(2000年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

ラストカットだけで飯100杯はいける。

ラストのカタルシスのために手持ちでカメラを振り回してきたか~!頭ではわかっていたが想像絶する効果!そりゃパルムドールだ!

正直、全体としては面白くはない。全
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惑星ソラリス(1972年製作の映画)

2.0

おいタルちゃん!
作り直したい。小説に負けている。

クラッシュ(1996年製作の映画)

4.0

100分が30分に感じた。

テーマに寄る。テーマに酔う。テーマに従う。
人間の三大欲求とは記号であり人間であるための通貨なのかもしれない。この世界では全てが通用しない。人間を超越した者だけが通れる未
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汚れた血(1986年製作の映画)

2.4

ちょっと恥ずかしい。

喋りすぎ。言葉の松葉杖無しで歩いてみろよ!
撮影も投げ受けに欠けていて見ていてきつい。これはおそらく狙いでは無いだろう。いかにも恋人をやってます感があざとくて見ていられなかった
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タイム・オブ・ザ・ウルフ(2003年製作の映画)

2.5

本当に『ピアニスト』の次に作った映画か!?

水を欲しているシーンなのに、なぜ水を旨そうに飲むカットが無い!?対比が少ないせいか生々しさに欠ける!もっと緩急をつけるべき!

暗殺の森(1970年製作の映画)

4.6

これ90分の夢だったか…人間技じゃない。
作為的であり官能的であり本物である。
誰にも教えたくない脳内革命。

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