Fewさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

ハッピーアワー(2015年製作の映画)

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話の内容は難しいわけじゃないけど、こんな長時間観客を席に拘束''できる''のはなんでかがわからない、すごい。
物語が進んでいくというより、編み重ねられていくからだというのはわかるけど、まあそれだけなわ
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三度目の、正直(2021年製作の映画)

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車で、何かがぷつんと切れてとめどなく爆発していくあの感じ、人間の性なのかな〜と幼少期を思い出した。

ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)

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ストーリーや全体的な演出は怖いし、伏線も嫌な感じじゃなくしれっと張り巡らしてあるのがきみわるい。
けど、それよりこわいなーと感じたのは、所々の演出がゲームじみてる点。
朝がスイッチを押したみたいにパ
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TOVE/トーベ(2020年製作の映画)

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あんまり面白いと思えなかった。
トーベという人間が多角的に描かれてはいないような、気がするのよ。トーベのこと、あまり知らないけど、そう感じた。あと、構成が単調で退屈やったな。

狼をさがして(2020年製作の映画)

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引っ張られた輪ゴムは、パチンと元の位置へかえる。
でも許せないこと、噛み切れない想いは、そんなふうに上手く仕返しできない。解消しようと、憎悪を引っ張ってもただ歪む。

ただ彼らが考えていたことは、自
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CLIMAX クライマックス(2018年製作の映画)

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 クレジットまで、映像テンポに組み込んでしまって、練り遊ぶ。
クレジットは、映画の冒頭か最後に早く大量に流れていくけど、映画ど真ん中、いよいよダンスホールが崩れていくあたりで、クレジットを流す本作。
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エンター・ザ・ボイド(2009年製作の映画)

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体調崩した状態で観たけど、万全な体調で観るべき。

この「ラリった」時間のなかにある、
眩しい思い出をぎゅっとつまみあげた切なさは何…
でもそれが、自分が経験した出来事なのかそうでないのかもわからな
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ミナリ(2020年製作の映画)

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クリティカルヒット作品ではなかったけど、
父ちゃんが、畑仕事手伝ってくれるキリスト教に信心深いかつ、近所からは除け者にされている人に対して、初めは怪しんで距離をとっていたのに、いつしか横柄な態度を取
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あさがくるまえに(2016年製作の映画)

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「明日死ぬかも」とは思って生きているけど、
「脳死するかも」とは考えたことなかった。ドナー登録しようと思った。

医療の発展がもたらした、生命倫理の矛盾、考えれば考えるほど誰も笑えない。
けど、自分
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Mank/マンク(2020年製作の映画)

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終始冷静に観ていた。
権力者の私利私欲に巻き込まれる創作者マンク。頭がキレる奴ではないので、まんまと罠にハマることもあるし、貶められた仲間に気の利いた言葉をつらつら掛けられる人間でもないが、その出来
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スパイの妻(2020年製作の映画)

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ラストカットの、海。
あれほど遠く、広く、世界の底のような海をみたのははじめてだ。

15分くらい経って見始めたから、序盤はわからない。

ただ夫・優作が満洲から女を連れ帰ってきて、聡子が嫉妬に狂い
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劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン(2020年製作の映画)

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文明讃歌なのか、この映画は。

近くにいる人ほど素直になれない。けれど、そんな時だからこそ筆を執り、想いをしたためてきた人たちの時空を越えた重なり。

ギルベルトに対して、「麻袋にいれて、ヴァイオレ
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バクラウ 地図から消された村(2019年製作の映画)

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そろそろバクラウが攻撃される、たいへんだ!と焦っていたら、村人がほとんど誰も取り乱していない。もう戦闘態勢にはいってた。博物館に敵が足を踏みいれ、あたりをぐるりと見渡したときに「これがバクラウという
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カルメン故郷に帰る(1951年製作の映画)

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文化発展、村発展、文明発展を理由に胸を張り、その芸術作品が本来持っているはずの意義をねじまげて広めていく。

そんな望みもしないことが行われてると知らないカルメンたち。いや知っていたのかもしれないが
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楢山節考(1958年製作の映画)

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全編セット…?いやもう圧巻やで…

バチッと暗転して切り替わるシーンもあるけど、そんなことより、森がひらけて村がみえてくるようなシーン展開が脳裏に深く刻まれている。物語が進んでいるのではなく、観客が
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笛吹川(1960年製作の映画)

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家族でも、性別や普段背負ってる(と錯覚する)責任などあらゆる要因により、権力に対して恨むか、恩を感じるかが別れていた。それは戦にいく側か引き止める側かというのが大きく関わっている。しかしその権力に対
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劇場版「鬼滅の刃」無限列車編(2020年製作の映画)

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風鈴の音と、幼少期の煉獄さんが母の胸の中で光らせる涙とが重なったとき、
ああ、これまで煉獄さんの前に立ちはだかった壁を、彼はこうして、母の遺した言葉と、あたたかさを思い出し、その度に風鈴の音で現実を
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アイヌモシリ(2020年製作の映画)

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アイヌに暮らす人同士でも、アイヌの慣習を変わらずやり通すか、アイヌさえ飲み込まれた現代社会に傾いたままアイヌにできることを模索するか、いくつもの摩擦があるのかもしれない。

全体的に、アイヌが感じて
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羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来(2019年製作の映画)

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臭い、なんとも血生臭い。

一人一人のキャラクターに、複雑さがある。敵になってしまうフーシーにも、「故郷に居たい」「妖精のために、妖精を利用しなければならない」「人間とは生きていけない」「人間と生き
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ペンギン・ハイウェイ(2018年製作の映画)

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物語は繋がっているようで割れ目があって、不完全だなと思う。
けれど、それはこちらの目が物語の接点をまだみつけられていないんだろうなあ、くそぉ

町の地形や、道のりがわかる。
これはなかなかすごいこと
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まったく同じ3人の他人/同じ遺伝子の3人の他人(2018年製作の映画)

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遺伝に抗うためには何が必要かと考えたけれど、どんな人と会うか、どんな学問に触れるかなんじゃないかと思った。

ドキュメンタリーだけれど、
電話の音声や、目線が、映画的だなと思うところがあり、結局この
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ヴィタリナ(2019年製作の映画)

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被写体との距離がちかくて、呼吸音も服の擦れもぜんぶ拾う。呼吸音が乗り移ってきたなぁと思ったら、ほぼ全編眠ってしまった。たまに目を開けても、画面がずっと暗闇を歩くような色彩なので、目を開けていても目を
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ペパーミント・キャンディー(1999年製作の映画)

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時代に抗えない弱さを叩きのめすのは人
違和感を叩きのめすのも人
人が時代をつくる

その副産物を責めて、
苛立つのは、愚行。

光州事件で、市民をみれば殺した軍人となんら変わりない愚行。

サーク
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異端の鳥(2019年製作の映画)

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人間が、己の欲望の奴隷となり、突き動かされるとき、言葉は必要ない。

喘ぎ声、呻き声、唸り声、溜息が漏れ出る。言葉を捨てる。

動物の社会劇をみてるような映画体験で、

ただ動物とちがったのは、異種
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