Fewさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

ロスト・バケーション(2016年製作の映画)

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カモメが良い映画
あとは、ありきたりだと感じた。
サメも、そんなばくばく人を襲わないのでは…

フォレスト・ガンプ/一期一会(1994年製作の映画)

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死は、生の一部だ
という言葉が印象に残ってます。

移っていく時代を背に、何人もの人が死に、倒れていく。ばらばらと転がっているいくつもの死を、淡々と描くのが良いなと思った。そういうものだと思う。1人
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マティアス&マキシム(2019年製作の映画)

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去られる側、置いてけぼりにされる側へのまなざしが優しい

リトル・フォレスト 夏・秋(2014年製作の映画)

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自然との共生という言葉が聞こえるのは、自然を知らない人の言葉だったのか。

長雨が奪っていく命の糧や
スーパーまでの道のりを遮る深い雪
熊に気をつけて拾う栗

こういう自然への畏怖を隣り合わせに生
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ようこそ映画音響の世界へ(2019年製作の映画)

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自分の映画鑑賞を悔いる。

「この金属音から、主人公の痛みが心にがりがりと引っかかって爪痕を残している」とかふと、音から感じることがある。

その音に気付くだけじゃなくて、
どんな技巧が隠れているか
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バトル・ロワイアル(2000年製作の映画)

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「大人をなめるな」

若者がダメで、今の日本がだめだという前提のもと幕を開けた本作。
みていくうちに、それだけじゃないなと、なんとなくわかってくる。

競争社会が、目に見える殺戮で披露されていたのだ
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(1954年製作の映画)

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ジェルソミーナに出会っていなかった頃の景色
ジェルソミーナがいる気色
ジェルソミーナがいなくなった景色
どれも微細ながらちがう。
長年の磨いてきた渾身の一芸も、
誰が横にいるかでかわる。

なにか
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陸軍(1944年製作の映画)

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日本は素晴らしい国で、戦争に負けることはないと終始訴えてくる。
しかし、その瞳には当時の日本国内に対する疑念と、抵抗のまなざしが光っている。

戦争高揚映画ではないと見抜かせなかったポイントは、母親
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リトル・ミス・サンシャイン(2006年製作の映画)

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予測できる展開すぎて、あまり面白くは感じなかった。

でも、
負けるって、戦いに敗れることじゃなくて何もしないことだよ。

とか、

誰かに評価を受けながら生きてるけど、
芯は自分がなにを選びとるか
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東海道四谷怪談(1959年製作の映画)

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モチーフの植えつけ方が執念深い。
作り手のこだわり方も、お岩さんのごとく執念深い…(褒め)
赤色の使い方も閃光のようで目に焼き付いて尾を引いたし、
シーン転換のときに、沈めた2人がクルクル現れるのは
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バーニング 劇場版(2018年製作の映画)

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消される世界

女または、弱者。役立たない人間が消されてゆく。邪魔だから消すのでもない、ただ持つものにとっての世界を回すために消す。
持たざる者の内情を鑑みず、
経済を回すために数値化する冷酷さが、
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

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洪水の夜。降りやまぬ雨。
キャンプテントを組んだ息子をみつめながら、セックスを勤しむ夫婦。

洪水の夜。降りやまぬ雨。
階段を駆け下りる3人。降りても降りても遠い家。

立ち止まっても、促すように足
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東京裁判(1983年製作の映画)

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なんなんだ。結局人間って愚かな上に、残虐じゃないか。

償う気どころか、訳もわからず連れてこられたような顔をしている被告人ばかりだった。虐殺や攻撃を、「待て」の一言で止められたかもしれない人たちが、
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ドキュメンタリー沖縄戦 知られざる悲しみの記憶(2019年製作の映画)

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監督が伝えたいことのために、インタビューを組み替えたり、質問をしたようにもみえた。

他の方も言ってくださってるのだが、終盤「アメリカが優しくしてくれた」という証言と映像に偏りがみられ「アメリカでは
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SKIN 短編(2018年製作の映画)

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おもちゃを少年にみせてあげただけなのに、少年の父が「黒人」を理由に突っかかってきたあたりから、呼吸がどんどん浅くなった。椅子にしっかりと張り付いて、この恐ろしさに飲まれまいと必死になっていた。

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海辺の映画館―キネマの玉手箱(2019年製作の映画)

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映画映画映画映画!!!!これ!!!!これが映画だーーー!!!!!映画ってこれだー!!!!
という、大林からの映画のタスキを受け取りながらも、歯をくりしばりながら観ました。
(以下、長い!)

日本の
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ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

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自分が日々悶々としている風潮も、それに対するアンサーもすべてこの映画にあった。

「女にとって結婚は、経済問題なの」
まっすぐ胸に刺さる。男は、評価する側掬い上げる側にまわり、女の人生を握っている
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胸騒ぎの恋人(2010年製作の映画)

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フランシスとマリーの喧嘩を煙草ふかして眺めるニコラ。
仲裁の代わりに
「自然は飽きた 街へ戻る」
「一緒に戻る?」

これである。
自分をめぐっていざこざが起きることなんて、慣れているようだった。本
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ブリキの太鼓(1979年製作の映画)

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じりじりと流れるときの合間に、周囲の大人が、天に向けて掲げられる手が増えていき、「総統万歳」の声が大きくなっていく。

大人になることを、体が育つことではなく、自分の精神や肉体や生活までも開け渡す状
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自転車泥棒(1948年製作の映画)

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みんながみんな、人の手からこぼれおちる何かを狙っていた時代

集まって正義を振りかざすことで、
自分のアイデンティティを獲得しようと行動するために、物事の過程や事情はみない。みんな懲り懲りしながらも
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牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版(1991年製作の映画)

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 当時の台湾の途方に暮れたまま突き進む様子に腹の底が痛くなる。

私の目には、ハニーは、台湾そのものにみえた。正しさを歩みたいけど憎悪や損得に巻き込まれるようにふらふらと、しかし足取りは確かに歩
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マーニー(1964年製作の映画)

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驚く演出ばかり
引いたりアップしたりというチープな演出も面白い ながら映画なので大したこと書けないが、演出で物語を転がしていく技がすごい

その手に触れるまで(2019年製作の映画)

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 アメッドの持っていたナイフが、
自分が知らぬ間に誰かにむけているナイフと似ていた。


 コーランの解釈によって、さまざまな対立が生まれていることをしっかり観客に理解させる。この現象は、私たちの間
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私はあなたのニグロではない(2016年製作の映画)

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「肌の色なんか関係ない」
という自分を肯定するための無責任な発言

肌の色は関係ないと思える自由があることを、直視しろ

 アメリカが舞台の映画。
しかし、人種差別や強者による論点のすり替えや歴史へ
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モダン・タイムス(1936年製作の映画)

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このまま機械が世界にがりがりと侵食してきて、人間がそれを歓迎するならば
私たちが使えるこの四肢さえも、
いずれ機械にさらわれる


働くことに、目的を描け


サイレント、トーキーが折り混ざると
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トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)

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まったく、こんな世界で、私たちは生きているんですよ。


エキストラはこの作品の中で視聴者(消費者)と並ぶ重要かつ悪質な集団だ。
 
いじめの構造でいうと、
いじめっ子にいじめられている子を、
傍観
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ほえる犬は噛まない(2000年製作の映画)

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気付けないかもしれないほど薄い濃度で、私たちの日々に蔓延した格差をみせる。

犬を家庭に迎え入れる=富裕層
その犬が逃走した溢れモノをいただく人々=犬さえも買えない生活を送る貧困層

だったのかな
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ラストエンペラー(1987年製作の映画)

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中国の歴史も、
日本の下劣さもよく描いてる。

物語がすすむリズムが、クラシックとヒップホップを混ぜたような感じ。
ゆったりゆっくりのテンポもあれば、行進やカメラワークの切り替えでどんどん進むテ
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香華 前後篇(1964年製作の映画)

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限界状態で視聴したので、
ともちゃんの怒号が耳をかすめてすやすや眠る夜をすごしました。
最後までみたけど、こりゃ木下監督のなかの美学が詰まりに詰まってる。


一枚のカットに、
人と背景のバランスが
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この子を残して(1983年製作の映画)

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音が、心臓まで届く…
すばらしいなこの映画
(あまりに良作だったので長い)

いやそもそも、のっけからパワーが全開。
あの拙い日本語のスピーチと、黒い画面に白文字で映る「この子を残して」。
この子
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