えりさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

えり

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ソワレ(2020年製作の映画)

3.7

試写会にて。
美しい景色と二人の若者の今にも爆発しそうな不安感と憤りに胸が苦しくなる。
終盤で涙が止まらなかった。
映画館のスクリーンに映る村上虹郎さんの横顔の美しさに息を呑んだ。

コンフィデンスマンJP プリンセス編(2020年製作の映画)

3.5

フジテレビ系ドラマの映画化の悪いところがこの作品にも……とは感じるのですが(過剰にゲスト俳優を出してごちゃごちゃさせる)、そこも含めて脚本で逆手にとっている感じはあり、結果的には無難に面白いな、という>>続きを読む

深夜の告白(1944年製作の映画)

3.8

ビリー・ワイルダーの中でも未見だった一本。
深夜のオフィス、一人の男の独白から始まる物語。結末はすでに分かっているのにそれでも引き込まれます。
サスペンスの中にもクスッと笑える要素を盛り込みつつ、主人
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ソン・ランの響き(2018年製作の映画)

5.0

まったくノーチェックだった本作、人の薦めで見たら現時点で今年のベストという勢いの作品でした。
ウォン・カーウァイの影響が強い、という話を聞いてから見たからか余計に画面の色味が「ブエノスアイレス」にそう
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ゴールデン・ジョブ(2018年製作の映画)

4.2

大好きな古惑仔シリーズを思い出させるキャスティングに監督がチン・カーロウだなんて面白くないわけがない!と再生ボタンを押したのですが、最高の99分でした。
親のいない五人の少年が、エリック・ツァンに拾わ
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タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜(2017年製作の映画)

3.8

韓国の実話をもとにした作品ですが、重厚で見応えがありました。
ソン・ガンホはこういう役が非常に上手い……あまりに普通に暮らしてきた男の世界が一変する様をこれでもかというほど見事に演じています。
「毒戦
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ブレイキング・ニュース(2004年製作の映画)

3.8

当時劇場で観て以来(なぜか)の再鑑賞。
冒頭の長回しはもちろん、ジョニー・トー映画のヒロインに似合うけど意外性のある気の強そうなケリー・チャン、タフガイにもほどがあるニック・チョン、どうしても憎めない
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毒戦 BELIEVER(2017年製作の映画)

3.5

韓国のリメイク版の評価が高かったのでこちらも。
概ねの枠組みは香港オリジナル版に準じているものの、ひと口に言って別物。どちらが好みかはかなり別れるかと思いますが、こちらはこちらで振り切って別の作品とな
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コネクテッド(2008年製作の映画)

3.8

数年ぶりに観たくなってDVDを引っ張り出してきたのですが、この頃のベニー・チャンはまだ控えめですね!(いろんな意味で)
どこがただの経理屋やねんというルイス・クー、ずるいくらいかっこいいニック・チョン
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ドラッグ・ウォー 毒戦(2012年製作の映画)

5.0

日本公開当時に観たものの、なぜかジョニー・トー作品の中でも特別にお気に入りという感想でもなかった本作、韓国リメイクをきっかけに「久しぶりに観たいな!」とBDを購入。
なんでこれが当時の私に刺さらなかっ
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ゴールデンスランバー(2017年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

原作が大好きなのですが、途中からまるっきり展開の変わる韓国版もなかなかでした。
国民性がよく表れているというか、原作の青柳もたしかに「勝ち」はするもののどこかでやるせなさを感じるのに対し、ゴヌはこれ以
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眺望良好(2019年製作の映画)

3.6

キャストの豪華さにワクワクしながら観ていたら、これがまさかの展開でした。
香港の住宅問題をテーマにした毒のあるブラックコメディ。面白かったです。
もとは舞台作品ということですが、これは確かに舞台で見る
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柔道龍虎房(2004年製作の映画)

4.5

数年ぶりに鑑賞。これこんなに熱くてかっこいい作品でしたっけ?というくらい最高の一本でした。
ジョニー・トー作品は決してセリフは多くなく、視線や動作で悟らせるそれが本当に心地よいです。
個人的にはロー・
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ミッドサマー(2019年製作の映画)

4.0

不快だという前情報を聞いていたので、自分にとってさほど不快な要素がなかったことに逆に驚いてしまった。
ホラーやスプラッタの類は大好きですが、そういった要素は少なめ。むしろ人間の心理的に追い詰められてい
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影裏(2020年製作の映画)

3.8

綾野剛と松田龍平に大友監督、予告の不穏さに惹かれて鑑賞。
物語としてはそれほど起伏はないものの、他者をゆるく拒絶するかのような綾野剛演じる今野の目がこわばりを解いていく様と、それを受け止めながらもどこ
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

4.0

印象的なポスターを見て「見てみたいな」とぼんやり思っていたものの、まったくの事前情報なしで見てみたらホラーなのかコメディなのか、いい意味でとても混乱した。主人公たちの立場をあらわすかのような印象的な構>>続きを読む

カツベン!(2019年製作の映画)

3.5

面白かったー!周防正行監督の味がこれでもかというほど詰め込まれた作品でした。
成田凌さんの演技はこれまでにも観たことがあったけど、本作は過去最高に刺さるものがありました。ヒロインの黒島結菜さんがまたか
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神と共に 第一章:罪と罰(2018年製作の映画)

3.5

評判を聞いて鑑賞。韓国映画とはあまり相性が良くない(打率が低い)のでどうかな……と思っていたけど面白かったです。
ただし長い!せめてもうちょっとコンパクトに……となってしまったけれど、ところでハ・ジョ
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閉鎖病棟ーそれぞれの朝ー(2019年製作の映画)

3.8

原作が好きだったので、公開を楽しみにしていた一本。
院内での淡々とした穏やかな日常が一変するところからラストまで、2時間があっという間。
主要人物3人が本当に良かった。
入院患者のキャストが本当にいい
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蜜蜂と遠雷(2019年製作の映画)

3.8

原作未読。面白かった!
おそらく原作を読んでみればまたイメージは変わるかと思うのですが、スクリーンから伝わる迫力と心を揺さぶる音楽の強さにグッとくるものがありました。
松岡茉優を筆頭に、まったくオーラ
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楽園(2019年製作の映画)

3.0

吉田修一氏の原作既読。
二つの短編をミックスさせて一つの映画にするという点でまったく違う作品になるのだろうなと思いながら見たのですが、どうしても受け入れがたい解釈違いがひとつ。
ただしそのおかげで杉咲
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アド・アストラ(2019年製作の映画)

3.5

静謐という言葉が似合うほど、静かな映画でした。
かつて遠い宇宙の彼方で行方不明になった父と同じく宇宙飛行士になった主人公。人付き合いを好まない男が、けれど父が行方不明となった真実を知った時に選ぶ道がし
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

4.0

シャロン・テート事件を元に……という前情報を聞いて「え、クレーム来ない?」などと思っていたのですが、思っていた作品といい意味で全然違った!
落ち目俳優と言われるリックと彼のスタンドダブルのクリフ、彼ら
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1987、ある闘いの真実(2017年製作の映画)

3.8

久しぶりの韓国映画。
民主化運動に揺れる韓国を描いた作品ですが、ハ・ジョンウがとてもよかった。
わりとギリギリに攻めたセリフも多くて、よくこれ作ったな……という感じ。「タクシー運転手」を観てからこちら
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新聞記者(2019年製作の映画)

3.8

骨太そうな作品だと期待して見に行きましたが、これは期待通り!
まずは松坂桃李とシム・ウンギョンの間にロマンスの始まりを一切感じさせない佇まいがよかった。
あくまでフィクションとして、世界を、情報を、政
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ザ・ファブル(2019年製作の映画)

3.5

予告が面白そうだったので鑑賞。
コミカルな設定と岡田くんの肉体美、そして身体能力に唖然。
さらには伏兵とも言うべき安田顕。びっくりした。あまりの演技に震えました。作中でこんなに存在感がある役だとは思っ
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コンフィデンスマンJP ロマンス編(2019年製作の映画)

3.8

ドラマ版が好きだったのと舞台が香港ということで観てきましたが、楽しかったです。
大どんでん返しがあることも、多分最初から全部そうなんでしょ!ということもわかっているのに予想をそれでも超えてきてくれるか
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空母いぶき(2019年製作の映画)

3.5

原作未読。
実際のところ、ストーリーとしては「まあこういう風に落とすしかないよな」という展開ではありましたが、ともあれストレスなく見られました。
内容が内容だけに批判が多いのも納得ですが、非戦を描いた
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名探偵ピカチュウ(2019年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

ポケモンはプレイしていないけど、吹き替えが西島秀俊さんだと言うので。
結果的に面白かったです。プレイはしていないけど、主要なポケモンの知識はあるのでミュウツーには思わず震えました。
西島秀俊さんの吹き
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グリーンブック(2018年製作の映画)

4.0

噂にたがわぬ良作でした。
粗野で無教養のトニーと、上品で教養のある天才ピアニストのドク。ふたりが旅を経て見つめるもの、心を通わせていく様が本当に素敵だった。
とはいえ彼らの間に理解が生まれても、容易に
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泥棒成金(1954年製作の映画)

3.0

うーん、普通。
ストーリー的にさほど盛り上がらず終わってしまった。
とはいえグレース・ケリーの美しさはやはり格別。
泥棒だろうがなんだろうがおかまいなしのヒロインのお母さんが好きでした。

バグダッド・カフェ(1987年製作の映画)

4.0

有名作だけど初見。録画していたのを長らく放置していたんですが、もっと早く見ればよかった!
序盤、あまりにも痛々しいブレンダに心くじけそうになるものの、チャーミングなヤスミンに惹かれるうちにどんどん楽し
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SPL 狼たちの処刑台(2017年製作の映画)

3.8

救いのない映画だった……。
失踪した娘の後を追い、父親がタイに向かって……というあらすじから想像されるままの話だけど、予想よりディープな展開にびっくり。
サモ・ハンがアクション監督だけあって見応えはあ
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星願 あなたにもういちど(1999年製作の映画)

3.8

大好きな一本を久しぶりに。
物語としては「ゴースト」など似たような作品はたくさんあるのですが、この作品ならではの良さもたくさんあります。
セシリア・チャンのかわいさ、リッチー・レンの朴訥とした雰囲気、
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誰がための日々(2016年製作の映画)

3.8

映画館にて。
ショーン・ユーとエリック・ツァンが親子役ということで楽しみにしていたのだけれども、予想以上に苦しい作品だった。
香港の社会問題を描きながらも日本人である我々にも決して人ごととは言えないそ
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恋するシェフの最強レシピ(2017年製作の映画)

4.0

面白かったー!
金城武にピーター・チャンという時点で間違いないことはわかりますが、実際に観てみたら期待以上。
ヒロインを演じたチョウ・ドンユイ、登場するやいなや「七月と安生」の子だ!となってますます期
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