ぽゆゆさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

家族ゲーム(1983年製作の映画)

3.6

昭和の時代、個々の視野の狭まりが生む、社会、家族の歪みを描いた作品。ソフトな喜劇という感じ。静かなコメディです。
定点カメラによる食卓のシーンは、毎回ぎゅうぎゅうに縮こまって食事をしていてなんだかおか
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地獄の黙示録(1979年製作の映画)

3.0

黙示録というタイトルから、世界の終わり、終末観を予見させられます。
特に哲学性といったものは感じませんでした。
単純に、戦争を中心とした社会で生きている人たちが、その時代の中で普通とされている状態に慣
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メイド・イン・ホンコン/香港製造 デジタル・リマスター版(1997年製作の映画)

3.0

全体的に荒廃しながらも移ろいゆく気配を感じさせるような街の雰囲気を漂わせる、中国へ変換直前の香港が舞台。
全体的に気だるい雰囲気と、音楽が効果的に使われているなと。
日本のドラマ「IWGP池袋ウエスト
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THE PROMISE 君への誓い(2016年製作の映画)

3.2

現トルコ共和国に位置するアルメニア半島を舞台にし、
領土略奪のためにトルコ人がアルメニア人に対して一方的な大量虐殺を行ったことを描いた映画。
犠牲者は150万人と言われる。トルコ政府は現在に至るまで罪
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スターリンの葬送狂騒曲(2017年製作の映画)

3.0

スターリンの死後、残された権力者の男どもが蹴落としあいながら権力を奪い合う狂騒劇。コメディタッチなので鑑賞しやすい。
スターリンが瀕死で発見されるも、誰も医者を呼ばずにいるなんて、権力を前にすると人は
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WOOD JOB!(ウッジョブ)神去なあなあ日常(2014年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

特に目的もなく生きてきた都会育ちの今どきなよなよ青年が、なんとなくで林業をすべく山奥での暮らしを始める。山の暮らしに少しずつなじんでゆき、自然と共存して生きている周囲の人たちに感化されながら成長してい>>続きを読む

ライオン・キング(2019年製作の映画)

3.8

映像美が素晴らしい。
一度は祖国を諦め、風来坊のように生きながらも、やはり自分のルーツを大切に自分の役割を果たしながら生きることを選ぶ姿は感動的です。

草原の実験(2014年製作の映画)

4.3

鑑賞後時間がたっても印象に残る作品。心に迫るものがある。
セリフがほとんど出てこないところがこの映画の雰囲気を際立たせる。

我が闘争 若き日のアドルフ・ヒトラー(2009年製作の映画)

1.7

ナチ党率いるヒトラーが若き頃、画家を目指し、挫折し、独裁者への道をあゆみ始めるまでを描いた作品。
彼は孤児だったのですね。ヒトラーの精神的未熟さベイビーさ具合が前面に押し出されております。面倒をよくみ
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華氏 119(2018年製作の映画)

3.5

アメリカの愚生をナチスになぞらえながら描くマイケルムーア監督のドキュメンタリー映画。
富がものを言う社会ってこういうことなのだなと。肌の色や民族への差別は、差別することで貧富の差を作為的に作り出し、そ
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ニコラス・ウィントンと669人の子どもたち(2011年製作の映画)

3.8

ドキュメンタリー映画。対戦下のチェコにて、ユダヤ人迫害を避けるために700人近い数の子どもたちを国外へ逃がす活動をした、聖人よりも聖人な男性のお話。
実の妻にさえ活動内容を知らせておらず、公にされたの
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超高速!参勤交代 リターンズ(2016年製作の映画)

3.0

タイトルのリターンズから、単なる続編かと思っていたら、今作は、前作の参勤交代の帰路から物語がスタートするのですね。
相変わらず終始コミカルでポップで、争いはあるものの、流血シーンはなく、総じて平和な印
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残酷で異常(2014年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

脳内の意識の統合作業のような。
殺し とは、脳の全体意識に反した行動のこと。
それぞれの暴走を止め、できるだけ整合のとれた働きに近づくようにするための自己認識、受容からの意識の統合プロセスを表現してい
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震える舌(1980年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

子役の子の熱演がすごい。両親が病魔に精神を侵食されていく様子が恐ろしい。ぞっとする、夏向けの映画です。破傷風の発作でのけぞる様子はエクソシストみたい。
患者の家族に看病を強いる様子や(両親は連日の付き
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古都(2016年製作の映画)

3.8

日本舞踊を舞う橋本愛がとても凛として美しかった。解き放たれたよう。
何かあった時の逃げ場のおじいちゃん、こういう居場所って誰にでも必要。
京都の閉鎖的なところは好きではないのだけど、日本の伝統芸術文化
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仁光の受難(2016年製作の映画)

3.2

あやかし妖怪感好きな方にはよい。実話なのかな?気になります。
人間の欲深さの汚さと力強さこそがもののけなのか。
狂った女好きにはたまらないでしょう。
現実離れした物語として楽しめます。

ローマ法王の休日(2011年製作の映画)

3.2

ローマカトリック教会法王が人間宣言をするお話。
法王という立場を押し付け合う様子から、組織の荒廃、ローマカトリック教会の衰退、宗教家の神格性の喪失が感じられる。
終始一貫してローマカトリック教会を皮肉
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野火(2014年製作の映画)

3.5

食べることは生きること、を直球で伝えてくれる作品。
ただ、安易にこういったエピソードから、食べることができない時代、未だに食べることができない人たちがいるのだから、なんでも残さずに食べなさいという教育
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スポットライト 世紀のスクープ(2015年製作の映画)

3.2

本来生命の営みのための行為は至極自然なことで禁止されるようなものじゃない。
抑圧が暴走を産むのか。
性という生きることの根本的な部分に根ざす宗教というもののあり方の問題と、
大きくなりすぎた宗教財団、
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ビューティー・インサイド(2015年製作の映画)

3.0

韓国映画と知らずに見ました。おしゃれなインテリアショップの店員さんと家具職人との一風変わった恋のお話。終始雰囲気がおしゃれでよかった。韓国社会の閉塞感を感じて少し見ていてつらかったけども楽しく見れまし>>続きを読む