ピンタローさんの映画レビュー・感想・評価

ピンタロー

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あんのこと(2023年製作の映画)

4.5

不条理だらけな世の中に生きるあんの人生。

今作は実話ベースで作られたどのことだが、説教くさい映画ではなく、ちゃんと楽しめる作品になっている。
もちろん、杏が抱える問題は目を覆いたくなるほど深刻なのだ
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ドライブアウェイ・ドールズ(2023年製作の映画)

4.0

同性愛の女性2人が主人公の下ネタ満載ロードムービー。

今作は舞台が1999年ということもあり、その頃の街並みやファッションも楽しめる。
おバカでテンポの良い作品なだけにツッコミどころも多いのだが、時
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チャレンジャーズ(2023年製作の映画)

4.0

ゼンデイヤの魅力爆発。
ルカ・グァダニーノ監督が描く男女の三角関係。

テニスを通して物語が進むため、それに合わせて躍動感ある撮影と演出がされたおり秀一である。
また、テクノベースのサウンドは物語のテ
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告白 コンフェッション(2024年製作の映画)

3.0

ホラー要素強めのワンシチュエーションスリラー。

今作はポスターだけ見ると割とポップに見えるのだが、想像以上にホラーの要素が強めとなっていた。
ホラー演出はありきたりと言えばありきたりだが、ちゃんと驚
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マッドマックス:フュリオサ(2024年製作の映画)

4.0

あなたは必ずフューリーロードをもう一度観たくなる。

今作は前作のマッドマックス:フューリーロードの前日譚ということもあり、前作で少ししか語られていないフュリオサの過去が明らかになる。

前作のように
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関心領域(2023年製作の映画)

4.5

無関心が1番怖い。

ナチスのホロコーストについての映画は数あれど、こんな見せ方をした映画は今まで見たことがない。

今作は基本的にアウシュヴィッツ強制収容所の隣に住む収容所の所長の家族のホームドラマ
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ミッシング(2024年製作の映画)

5.0

「空白」に続く衝撃作。

今作は吉田恵輔監督作品の中でも印象的である空白とテーマが重なる部分が多いが、より一層心に響く作品となっていた。

娘が行方不明となってしまった両親を中心にその兄弟やそれを追う
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恋するプリテンダー(2023年製作の映画)

3.5

どこか懐かしさも感じる王道ラブコメ。

ざっくり言うとぶつかり合っていた男女が徐々に関係を深めていくという内容。
ド直球のラブコメだが、どこか懐かしく2000年代のラブコメを観ているようで楽しめる内容
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胸騒ぎ(2022年製作の映画)

4.5

他人の領域を侵食してくる恐怖。

あるデンマーク人の3人家族が旅行中に出会ったオランダ人家族の家に招待される所から物語が始まる。

出会った時の印象は陽気で良い人たちであった為、断る理由もない。

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猿の惑星/キングダム(2024年製作の映画)

4.0

猿の王道成長譚。

今作は前3部作と地続きではあるものの数百年後が舞台のため、そこまで予習は必要ない。
シーザーの名前は何度も出てくるのである程度どんな猿だったかだけでも知っておくと良いかもしれない。
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悪は存在しない(2023年製作の映画)

4.5

自然とそこに暮らす人間との"バランス"が一番大事。

ある田舎にグランピング施設を作る計画が進む事で物語が進んでいく。

序盤は時間をたっぷり使って主人公が暮らす自然を長々と映しており、音楽も合間って
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キラー・ナマケモノ(2023年製作の映画)

2.5

ナマケモノの愛嬌のみが救い。

エロなしグロなしで笑いの要素も個人的にはハマらなかった。

様々な映画のオマージュシーンのようなものはそれなりに楽しめるが、このクオリティの映画がこの規模で公開されてい
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ゴジラxコング 新たなる帝国(2024年製作の映画)

4.0

頭を使うことはいらない大怪獣バトル。

特にレビューする内容もないくらい、ストーリーについてはあってないようなもの。
しかし、少年に戻ったような感覚を味わえるバトルシーンは誰もが楽しめるのではないだろ
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異人たち(2023年製作の映画)

4.0

山田太一の異人たちとの夏をイギリスで再度映画化。

原作は読んでおらず、前の映画版も鑑賞していない状態で今作を鑑賞した。
原作のなんとなくのあらすじだけは知っていたが、今作は想像していたものといい意味
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貴公子(2023年製作の映画)

3.5

莫大な遺産をめぐる三つ巴の争いを描く韓国発ノワール。

遺産争いに巻き込まれるフィリピンの貧しいボクサーと謎の主人公が中心に話が進む。
主人公は争いのどっちにつくわけでもなく、動機が謎のまま話が進むた
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プリシラ(2023年製作の映画)

4.0

エルヴィス・プレスリーとの出会いによって14歳の素朴な少女の人生が一変する姿を描く。

今作はエルヴィスの元妻であるプリシラのエルヴィスとの出会いから別れまでを描いている。

序盤は綺麗な恋愛映画を観
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インフィニティ・プール(2023年製作の映画)

4.0

クローネンバーグ(息子)による倫理観崩壊エログロ映画。

今作はクローネンバーグの息子が監督の脚本を手掛けていることもあり、人体破壊描写やエロ要素が盛り沢山。
父の作風をしっかり受け継いでいる。

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アイアンクロー(2023年製作の映画)

4.0

父親の夢を背負わされた兄弟たちの物語。

今作は実話ベースの内容となっているが、プロレスはほとんど見たことが無いので作中に登場する実在のプロレスラーたちも勿論全く知らない状態で鑑賞。

ただ、プロレス
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

4.5

過去を振り返り、お互いが未来へと進んでいく大人の映画。

韓国で出会い、ニューヨークで24年ぶりの再会を果たす。
ものすごくロマンチックなシチュエーションに感じるが、現実ではそうは行かない。

映像の
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ゴーストバスターズ/フローズン・サマー(2024年製作の映画)

3.0

前作で終わっても良かったのでは…

序盤のゴースト捕獲アクションシークエンスはそこそこ楽しめたが、そこが今作のピーク。
その後はあまりアクションシーンは無く、最後の最後にラスボスが登場するが、呆気なく
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

5.0

原爆の恐ろしさをオッペンハイマーの視点から描く。

今作は原爆を扱った映画のため、本国公開からかなり遅れての日本公開となった。

日本の直接的描写がない点などが批判の対象となっていたが、今作はオッペン
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コール・ジェーン ー女性たちの秘密の電話ー(2022年製作の映画)

4.0

女性が冷遇されていた時代に立ち上がった女性たちの物語。

近年、同じ中絶の問題をテーマにしている映画も多く、『あのこと』や『17歳の瞳に写る世界』などと重なる部分がある。

どちらの映画もテーマ同様に
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.5

圧倒的映像体験。

1作目を鑑賞済みの方ならわかると思うが、今作は映画の内容云々は無視しても観るべき価値のある映画だと感じる。

もちろん通常の劇場でも体感できることは間違い無いが、特にIMAXでの鑑
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ゴールド・ボーイ(2023年製作の映画)

3.5

中国の小説が原作のクライムサスペンス。

中国のベストセラー小説が原作でドラマ化もされて大ヒットしていることもあり、ストーリーは引き込まれる魅力があった。

沖縄を舞台にしており、風景も楽しめるのはも
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DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)

4.0

犬と共に育った男の衝撃の半生。

少年が犬小屋に監禁されたという実際にあった事件から着想を得たというリュックベッソン監督が脚本も手がけた今作。

警察に捕まった主人公が拘束された後に自分の半生を語って
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ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

3.0

キングスマンの劣化版のようなチープなスパイアクション。

今作の制作側の推しポイントとしては、アクションと二転三転する展開なのだろう。

アクションは見応えあるシーンも少々ありながらも、どこか既視感の
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