たこす丼さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

たこす丼

たこす丼

映画(227)
ドラマ(0)
アニメ(0)

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

3.8

2020/2/11 TOHOシネマズ新宿
あらゆる角度から捉えるカメラワークとそれを繋ぐ編集の流暢さ。奪うものと奪われるもの、下りるものと上がるものという対比が地形や自然現象をして表出する残酷さ。蓄積
>>続きを読む

マリッジ・ストーリー(2019年製作の映画)

2.5

2020/1/29 Netflix
若干クサめの音楽を除き、演出上の違和感・ストレスは少ない。ただ、「どうして私達こうなったんだろう(あんなに愛し合っていたのに)」モノの共通点として、2人の幸せだった
>>続きを読む

女は女である(1961年製作の映画)

3.6

2019/12/31 Prime Video
『イメージの本』を観たばかりだったので、反復、中断、その他謎の演出がゴダールにつきもの、ということは身に沁みて理解した。矛盾と矛盾が交錯するカオスが行き着
>>続きを読む

イメージの本(2018年製作の映画)

-

2019/12/29 アップリンク吉祥寺
ここ1年どころか数年の中で最も意識が飛んだ。特に睡眠不足であったわけでもなく。反復するイメージ(象徴的、恣意的問わず)、途切れる音声。とんでもなく過去かと思え
>>続きを読む

i-新聞記者ドキュメント-(2019年製作の映画)

2.0

2019.11.30 アップリンク吉祥寺
映画としては編集にせよ演出にせよとても良い出来だとは思わない。それでもこれが全くのプロパガンダではなく映画である理由は、(自らの政治的傾向を意識しながらも)左
>>続きを読む

CLIMAX クライマックス(2018年製作の映画)

3.1

2019/11/9 ヒューマントラストシネマ渋谷
たぶん5年ぶりぐらいにギャスパーノエを見ました。照明の鮮やかな色、浮遊するカメラ、「『映画のBGM』っぽくない」音楽、は素晴らしかったけれども、投げっ
>>続きを読む

インモラル淫らな関係(1995年製作の映画)

2.9

2019.10.25 シネマヴェーラ渋谷
そりゃこの短さで描ききれるものに限界はあろうが、後半のシーケンスこそじっくり観たかった気がする。というのは、会社の同僚の女の子の方がもっと観たかった、という意
>>続きを読む

宮本から君へ(2019年製作の映画)

3.5

2019.10.23 ユーロスペース
男・宮本に、というか一人の人間としての熱すぎる宮本に涙。空調のせいか登場人物の暑苦しさのせいか、ジャケットを脱いでシャツを捲くるはめに(笑)

ジョーカー(2019年製作の映画)

2.8

2019.10.23 TOHOシネマズ渋谷
思ったより『キング・オブ・コメディ』。しかしこれでは「危ない奴は隔離しとけ」とか「そういう人もいるんだね〜怖いね〜」で終わってしまう人も多いのではないか(た
>>続きを読む

国道20号線(2007年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

2019.10.22 アップリンク吉祥寺
反復する消費者金融、パチンコ屋、ラブホテルの外観……「どっちの世界に行っても現実を受け入れるしかない」……あまりにも救いがないが、バイクに乗りながら叫ぶ。その
>>続きを読む

チャップリンの黄金狂時代(1925年製作の映画)

3.4

2019/9/17 DVD
膨大な積ん読ならぬ積ん観映画の中から「短いから」の理由だけで選んだ『黄金狂時代』。今更の初チャップリン!
元は無声映画であるのを後年チャップリンがナレーションつけて音楽もつ
>>続きを読む

光りの墓(2015年製作の映画)

3.8

2019/8/25 川崎市市民ミュージアム
夢(非現実)、循環(回転)、偶然(不規則性)。睡眠に睡眠を重ねたとき、例えば小学生の夏休みの午後であったり、自分のいる場所が夢か現実だか分からなくなることが
>>続きを読む

真昼の不思議な物体(2000年製作の映画)

3.5

2019/8/10 早稲田松竹
「続きを話して、作ってもいいんだ。」意外とメタ的演出が多い印象(そもそもドキュメンタリーなので、どこまで含めるかという話にはなるにしても。)ながら、ハッとさせる編集にド
>>続きを読む

世紀の光(2006年製作の映画)

4.1

2019/8/10 早稲田松竹
アピチャッポンの映画を初見で観るときは必ず暗転からのエンドロールの流れで鳥肌が立ってしまう。

殺人の追憶(2003年製作の映画)

3.3

2019.7.15 Prime Video

この映画は最後の一言のためだけにあると言っても過言ではないと思う。全くもって「すっきり」する映画ではないが、それこそが言わんとすることのようにも思える。

フィーバー・ルーム(2016年製作の映画)

3.4

2019.6.30 東京芸術劇場

闇があって光があるのか、光があって闇があるのか。光がなくて闇がないのか、闇がなくて光があるのか。私はどこから来てどこに眠るのか。私としては、ポジティブに言えば、光が
>>続きを読む

僕たちは希望という名の列車に乗った(2018年製作の映画)

1.4

2019.5.26 Bunkamuraル・シネマ

ほとんどについて煮え切らないし、関係性も不明、書ききれていない感が強い。分かりやすい「象徴」に頼りすぎなのもちょっと。

ROMA/ローマ(2018年製作の映画)

4.1

2019.5.25 アップリンク吉祥寺

それぞれのシチュエーションでそれ以上のものを足したりするのではなく、そのものをフィーチャーして伝えきっている、のが圧巻。とにかく丁寧だし、カメラワーク・構図の
>>続きを読む

牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版(1991年製作の映画)

4.2

1.3.2019 アップリンク吉祥寺

友からの忠告通り登場人物の多さに翻弄され、普段から人物把握が苦手なのでいくつか理解できていないところがある。しかし、これは推測ながら、登場人物の把握ができればこ
>>続きを読む

毛虫のボロ(2018年製作の映画)

4.0

1.3.2019 三鷹の森ジブリ美術館

本作の作成過程(一部)が描かれるNHKのドキュメンタリーを見ていたので、デジタルな作成技法がキモかと思っていたら全く裏切られてしまった。むしろ表現はいわゆるデ
>>続きを読む

野いちご(1957年製作の映画)

3.8

Dec31 2018 DVD

2018年の締めに初ベルイマン。通常白黒映画を観ると必ずどこかで眠くなってしまうけれどもこの映画に関しては特段飽きることもなく最後まで観れた。
過去は取り返しのつかない
>>続きを読む

ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

3.5

12/15/18 TOHOシネマズ新宿

MV的という評判から音楽が良いのだろうなという予想はその通りだったけど、しかしその評と別にすごく良い瞬間が何個かあるだけにクライマックスで(こちらが)上がり切
>>続きを読む

十年 Ten Years Thailand(2018年製作の映画)

2.5

2018.10.28 TOHOシネマズ六本木@TIFF

全体として見ると疑問符を付けざるを得ないが、個々に印象に残る作品はあった。一安心。
1篇目はキャスティングの上手さと丁寧な人間描写で心地良かっ
>>続きを読む

国歌(2006年製作の映画)

-

30Sep2018 YouTube

あ〜すごい。本当にこの監督は……こんな5分もしない短い時間で鳥肌が立つとは思わなかった。
あと『ブンミおじさんの森』でも思いましたが、音楽センスがすごくスタイリッ
>>続きを読む

万引き家族(2018年製作の映画)

3.0

24 Sep 2018 TOHOシネマズ渋谷

午前の上映だったからか年齢層高め。あとはさすがパルムドールといったとこだろうか。客入りも上映開始してからだいぶ経ってるにしてはなかなか多い。
映画として
>>続きを読む

カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

3.0

17Sep2018 吉祥寺オデヲン

得てして人間は裏が好きな動物であり、まさにこういった構成に快感を覚える人は多いだろうと思った。実際そういった点では大いに楽しめた。

search/サーチ(2018年製作の映画)

2.5

12Sep2018 (English w/Thai sub.) Paragon Cineplex @Bangkok, Thailand

PCおよびスマートフォンの画面上で(クリック音も含むので微妙な
>>続きを読む

ブンミおじさんの森(2010年製作の映画)

4.2

2 Sep 18 シアター・イメージフォーラム

展開の派手さがないのと字幕を通してしか理解できないことからか集中が続かない時間もあったが、エンドロールで涙。


2019/8/10 早稲田松竹

3
>>続きを読む

南極料理人(2009年製作の映画)

4.0

July 14 2018 Prime Video

いわゆる「三谷幸喜映画」とか「日本のコメディ」みたいなのにハマれないでいた自分にとって驚きだった。不必要とは思えない、しかし面白いシーンというのは今
>>続きを読む

ザ・ビッグハウス(2018年製作の映画)

2.5

1July2018 シアター・イメージフォーラム

ザ・アメリカというか、アメリカの大学エンターテインメントの象徴とでも言えばよいのか、はたまた陽キャラの最高峰なのか、観客動員数10万人を下ることがな
>>続きを読む

エル・トポ(1970年製作の映画)

3.4

10June2018 BD

ホドロフスキーは『リアリティのダンス』から入った口なので、『ホーリー・マウンテン』も本作も観たことがなかった。何かのパンフレットで、ホドロフスキーは『リアリティのダンス』
>>続きを読む

ハッピーエンド(2017年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

041518 新宿武蔵野館

ハネケが好きである。BGMでうるさくない。間の取り方がせせこましくない。どこまでも現実的だ。などといくつか挙げられる一方、中でも特徴的なのは死の匂いがするところだと思う。
>>続きを読む

バリー・シール/アメリカをはめた男(2016年製作の映画)

-

24 Feb 2018 EWR-NRT(機内レビューは★無し)

結局庶民の夢って大金稼いで奥さん子供養うことなのかなーというマーケティングが見える作品。『ウルフ・オブ・ウォールストリート』がウケたよ
>>続きを読む

ダンケルク(2017年製作の映画)

-

24 Feb 2018 EWR-NRT(機内レビューは★無し)

海空版ハクソーリッジと言ったら怒られるだろうか。シーンを分けることでそれぞれに対する描写はどうしても薄くなってしまうが、それ以前にこの
>>続きを読む

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)

-

24 Feb 2018 EWR-NRT(機内レビューは★無し)

『ブレードランナー』がサブカル、アート系()ぽかった(私見)のに対して、「映画」にしてきたなーという印象。しかしこの長さにするなら前編
>>続きを読む