ドタバタコメディーに思わせておきながらも当時の台湾社会の格差やジェンダーの問題にも切り込んでいた。昔の台湾の街並みを見ることができるのも良い。
「猿楽町で会いましょう」大傑作。嘘によって人は傷つき傷つける。しかしその嘘は、その人のその瞬間には真実だったのかもしれない。嘘しか選べなかったのかもしれない。でもそれは目に見えない、だからこそ怒り嫉み>>続きを読む
よく出来てたけど、狂気の世界という割に最終的に普通っぽい努力の話に落ち着いていた。こういうメタ構造の中で、作中内作品を傑作に見せるのって難しいよね。
あと某民放ドラマ的なノリがオリジナル脚本だと知っ>>続きを読む
テイストとしてはホラーだけど、ホラーとして見てしまうのは危険だと思った。認知症はこんなにも困難で、そして哀しい。
映画館で皆が自然と笑っていて、なんか気兼ねなく笑えるっていいなって思った。街の上でとセットで観るのがいい。
たぶん終盤の演出に賛否両論が出てくると思うけど、大きな喪失の前に人はどんな馬鹿なことをしてでもそれを取り戻したいし時を巻き戻すことを祈る、けれども大きな穴はどれだけもがいても埋まることはない。生活の中>>続きを読む
この世界に微かに残ってくれている希望の物語。Amazonプライム配信終了してしまうので、その前に是非。
傑作。真っ白な灰のように燃え尽きるなんて、そんな簡単にはいかない。どこまでも不完全燃焼なのかもしれない。でもそれが一番熱い姿なのかもしれない。それがたとえどれだけ暗い未来が待っていたととしても。
松山>>続きを読む
面白かった〜。グロテスクな内容を予想していたから緊張していたけど良い意味で裏切ってくれた。まさかこの話の展開から幸せとは何かを問いかけるとは…めちゃくちゃ上手いわ……
時間と間の使い方が大胆すぎて途中までヒヤヒヤしながら見てたけど、最後にはうわ〜〜めっっっちゃ好き!!!ってなる映画だった。
下北沢のだらっとした日常(そういえばこんな日常でさえ遠い昔のよう)を描きな>>続きを読む
この世界は美しい。美しすぎる。美しすぎるが故に残酷にも人は世界に留まり続ける。この世界は人にはあまりにも大きくて、そこではあらゆるものは脆くも崩れ失われていく。しかし形のないものはもっと壊れやすくて、>>続きを読む
上映後、うまく言葉にならなかった。非常に重たく、社会的なテーマになりがちなテーマを幸せな物語へと昇華させる物語の力の前に、おそらくマジョリティの立場にある僕は言葉が出なかった。しかし、モチーフの使い方>>続きを読む
大変すばらしい映画だった。移民の物語を描きながらも、それを全面に押し出しすぎず、しかし確実に描ききる脚本力の高さに脱帽。問題意識は確かにそこにあるのに、あくまで家族物語としての完成度を崩さなかったから>>続きを読む
うーーーん分からん……と思いながら見ていたが、最後は何となく何がこの映画の推進力になっているのかが分かってきた、ような、分からないような……
話題作をようやく見ることができた。
題材は上手いし脚本も練られているけどここまで派手にやるとラストは難しいよなあって思う。あとはこのテーマを扱う以上、この作品自体も批判的に見ていかないといけない。>>続きを読む
救いがなさすぎる……
泥を投げるシーンとかゴーカートのシーンは確かに気になる
ホン・サンス特有のリフレインする場面の中でズレを演出してそこから物語を進める手法を堪能できた
劇場で観るという念願が叶った。想像していたよりも現代的なテーマの映画で、孤独の描き方なんかは今に通じる(普遍的?)なものだった。長く愛されてファンの多い作品であるのも納得。
大傑作。とある家族の一夏の時間を描いた映画。そこには淡々と日常が繰り広げられるが、映画としての構図が上手すぎてかけがえのない一瞬として切り取られていく。
例えば、食事。誰と、どこで、何を食べるか。家>>続きを読む
ただただ素晴らしかった。
さようなら、すべてのエヴァンゲリオン。
「あなたがいたから生きてこれた」
「あなたがいるから生きていけない」
この両方をクロスさせながら描いた傑作
ヤクザをテーマにしながらも、物語の類型的なヤクザ像(悪、またはかっこいい)に堕することなく>>続きを読む
すばらしき世界で西川美和に興味が出たからネトフリで鑑賞。このころからずっと人間の悪意がテーマであり続けてるんだな……
前時代的結婚観とか、イエに対する違和感とか、自分らしく生きるとか、階級やジェンダーの格差とか、そういう一見するとしっかりとした批評的な言葉で切り取られてしまいそうな映画だけど、ものすごく簡単に切り取る>>続きを読む
アマプラ最終日ということで腹を括って鑑賞。結論として見て良かった。この映画がマスターピースとされる理由が分かった。4時間もあるのに一つ一つのカットが洗練されていて一切の隙がない。
ものすごく観念的で抽象的だからストーリーはあってないようなもの。だけど一編一編が印象に深く残る。カルト的な人気がある理由が分かる作品だった。
カットが独特でそれぞれが断章になっている風だった。最後の海のシーンといい、タイトルといい象徴の散りばめ方がなかなか上手いなと思った
とにかく仲野太賀の演技に尽きる。
重大なネタバレを避けて話すと、終始アホな内輪ノリで話が進んでいく。特別なことなんてそんなに起きなくて、でも人生はそうやって過ぎていくのかもしれない。過ぎ去っていく中>>続きを読む
闇営業をする私営の救急車のある世界のことは想像もできない。そこに渦巻いていたのは貧困と腐敗した権力構造。衝撃的なドキュメンタリーだった。
すごく陳腐な言葉を使うと、この世界には様々な人が暮らしていて、その中で正義とか悪は複雑なディテールをもって存在している、という映画(本当に陳腐で自分が嫌になる)なんだけど、その描かれる世界のディテール>>続きを読む
作中に2014〜2020あたりのサブカルチャーが多数出てくるけど「うわーめっちゃ懐かしい〜」が1/3、「当時の記憶を思い出してめちゃくちゃキツくなる」1/3、「そのカジュアルにカルチャーわかってます感>>続きを読む