はしもとさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

はしもと

はしもと

映画(158)
ドラマ(0)
アニメ(0)

(Instrumental)(2020年製作の映画)

4.2

消えゆく声を浮き彫りにするように、言葉の残し方がたくさん刻まれている。それは慰めの数でも、諦めの数でもある。

塙凹内名刀之巻(なまくら刀)(1917年製作の映画)

-

背景はほぼ動かさず、身体や物体を一部ずつ動かす省エネなつくりだが、そのぶん筋肉の小さな動きの描写に仕事がこもっている。刀を返す右手、左手、顔。刀を鞘に納めようとする指、右足、肩。試し斬りのため座頭に近>>続きを読む

雨に唄えば(1952年製作の映画)

3.6

筋はリーナにしか共感できなくて疲れた
筋なんてどうでもいいですね、激ヤバおもろ最高ダンスの鑑賞会です

No Return(2021年製作の映画)

-

普通の夢/現ものではある。ただ歌の使い方はかなり面白い。図が地化し、地が図化する体験。

錦戸くんは顔がとびきり格好いいのに、どうしようもなく子供っぽい、というより小物っぽい。それが素晴らしい。植田紗
>>続きを読む

理性に帰る(1923年製作の映画)

-

YouTubeでみんな劇伴を勝手につけて公開している。正直音響次第ではめっちゃ面白い。

無音で見るか、または自分で劇伴を作る、というのが誠実なのかもしれない。

バズ・ライトイヤー(2022年製作の映画)

4.1

アイテムが出てくるたびに泣いてしまう
トイ・ストーリーの主人公はアンディだったのだ

愛されちゃって、マフィア(1988年製作の映画)

4.8

ふざけた部屋、ふざけたネックレス、ふざけた銃撃戦、ふざけた台詞とふざけたキス、ふざけた邦題、ふざけた取調べにふざけた捜査、ふざけたマフィア演出、ふざけた部屋その2、ふざけたウインク。まじかっけえ。

アリスの不思議の国(1923年製作の映画)

-

Alice in wonderlandと
Alice in Alice’s wonderlandの映画。
領域を飛び越す文字。夢の国でなぜか回るカメラ。ライオンよりかくかく走るアリス。超面白い!

プレーン・クレイジー/飛行機狂(1928年製作の映画)

-

蒸気船ウィリーが視=聴覚のアニメだとすれば、
飛行機狂はかなり視>聴覚なアニメだと思う。

蒸気船ウィリーが画面の身体と同期する快感の映画だとすれば、
飛行機狂はたぶん画面の光景に没頭する興奮の映画で
>>続きを読む

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.1

ツッコミ所は多い、でもとてもすっきりした映画。でも終盤ロスバンド。でも(だから)いい映画。

夜と霧(1955年製作の映画)

-

劇伴が鳴ることの、フランス語で語られていることの、核心を避けたような問いの、定まらない眼差しの、途方もない違和感

アン・ラシャシャン(1982年製作の映画)

-

漫画みたいなカット割りと変なメガネ
「犯罪un crime」という返答の爽やかさ
全体的に、なんでこんなに気持ちいいんだろう

ゴースト・ドッグ(1999年製作の映画)

5.0

死が、ことん、と鳴るような静止として描かれる。それは日常的な生、という運動の終わりである。

静止と運動のあいだに、連続がある。「死とともにある生」という重なりによってこの生が際立つように、静と動の重
>>続きを読む

コーヒー&シガレッツ(2003年製作の映画)

4.0

面白い会話をさがしてさまよう霊になったような。
せっかく2人組を見つけても、僕が会話に満足する前に片方が席を立つので少し寂しい。浮遊しながら新しい会話を求めながら、さっきのテーブルに残されたもう片方の
>>続きを読む

ミッキーの子沢山(1931年製作の映画)

-

この作品で最も優れているのは邦題です。

内容はSteamboat WillieとThree Orphan Kittensを足して二で割って悪意を足した結果面白くなくなった、みたいな感じ。

ツッコミ
>>続きを読む

リンダ・ロンシュタット サウンド・オブ・マイ・ヴォイス(2019年製作の映画)

3.7

シンプルなつくり。人間関係の深い所に突っ込まないから安心感がある。
人間たちのドラマを追い過ぎない構成には、リンダ・ロンシュタットの歌声だけで十分映画になる、という制作者の確信も見える。大正解だと思う
>>続きを読む

ようこそ映画音響の世界へ(2019年製作の映画)

4.2

Making Wavesという原題が素敵。プロの仕事をたくさん見れるのは贅沢で元気が出る。

音響部門における役割分担をちゃんと公平に追ってくれるから、自分が持っていた妙なこだわりが綺麗に抜けていく。
>>続きを読む

変形された時間での儀礼(1946年製作の映画)

-

こいつが撮るやつ全部「変形された時間での儀礼」だろ、と思えてきた

陸地にて(1944年製作の映画)

-

頭使わせるくせに何も掴めなくて疲れるな、と思っていたが、
途中のバカみたいな画で頭が止まって、案外そこからは面白かった

インク壺の外へ(1919年製作の映画)

-

面白いことがとにかくたくさん起こる
こんなもの作ってたら楽しくて仕方ないだろうな

骸骨の踊り(1929年製作の映画)

-

怖がらせたいのか笑わせたいのか、いずれにせよとにかくアトラクション的。
キャラクターの動きは1、2、3次元から、そのつど選択されている。それでも全く混乱しないのはリズムの慣性か。

三匹の親なし子ねこ(1935年製作の映画)

-

ピアノのシーンが超楽しいことは間違いないが、鍵盤と音が全く合ってなくて気持ち悪い

タイトルに反して、実ははっきりと主人公のいる映画

都市の空気は人を自由にする(2020年製作の映画)

-

ぎくしゃくした言葉たち。観客こそが、少し自由で少し孤独。
エンドロールの、あまりにも映画的な作為がなぜかここに空気を残す。

マッドマックス 怒りのデス・ロード(2015年製作の映画)

4.9

言葉で語り直す必要が全くない。魅力は全て画面にある。
完璧!

ガタカ(1997年製作の映画)

4.3

主人公が最適解スラスラ男すぎて乗れなかったが、終盤で完全にやられた
綺麗な映画だな!

サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~(2019年製作の映画)

3.8

哲学書のおすすめを聞かれてはなぜか『目の見えない人は世界をどう見ているのか』を推していて、突発性難聴になったことがあって、突発性難聴が治ったことがあって、高校でバンドをやっていて、自主映画の録音をよく>>続きを読む

名付けようのない踊り(2022年製作の映画)

3.9

言葉の外で技を研いでいる人が、
話してみると同じくらい洗練された言葉を持っている、
というのを見ると、無性に嬉しくなる。

トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)

4.0

内と外をつなぐ広告。その裏で動く資本。
生活と眼差し。筋書きと人生。

こんなにフィクションなのに、人間味を出すのが上手い。たとえばバーの客はどっちの味方なんだ、でも気持ちはよくわかる。

20th
>>続きを読む