Rさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

グリーン・ナイト(2021年製作の映画)

4.5

傑作。めっちゃ好き。
家畜が佇む納屋に男女がやってきて、カメラが引くと、雨音と音楽が呼応するなかバシャッと水を浴びせられデヴ・パデルが起きる。ゆったりとしながら小気味良くノってしまう独特な映画の始まり
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ノーカントリー(2007年製作の映画)

4.0

大金を手に逃走する男と追走する殺人鬼のどちらもがプロフェッショナルで、傷を負っても最善の選択でもってテキパキ行動するのが良い。
終盤のトミー・リー・ジョーンズが蛇足

リコリス・ピザ(2021年製作の映画)

4.0

椅子を後ろに引く勢いそのままに事務所の外の不審な男の眼前に詰め寄るアラナ・ハイムの野生的な部分が映画をぐんぐん引っ張っていく。ドタバタとした走りも最高。
クーパー・ホフマンも走る走る。その場の全員が注
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ファイブ・デビルズ(2021年製作の映画)

3.0

父親から最近夫婦仲はどうなんだ?あれだったら娘預かるからセックスしろ、セックス!みたいな感じで性的指向を知ってるのに普通であることを強要されるのは耐え難い苦痛だと思う。
ギョーム・ブラックに続いてフラ
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カモン カモン(2021年製作の映画)

2.5

頼んでもないのに俺の心を浄化しようとしてきて不快。こっちは正しくない映画で生きていくので

ブラック・フォン(2022年製作の映画)

3.5

基本は監禁脱出モノだけど結構走ったり動いたりでアクションしてた。
帰り道で分岐した兄妹の再会を愚直に正面から果たすのが良い

ロープ(1948年製作の映画)

3.0

ヒッチコックの初カラー映画だとか。夕焼けの感じとか美術スタッフ大変そうだなと思った。
カットは割った方が面白いという映画の絶対を誰もが感じる価値ある実験作

リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)

3.5

警察官になり損ねたやる気だけはあるデブとしての扱いや蔑む視線に気付かないフリをして、盲目に法執行官への憧れを持ち続けてきた男の根幹が揺らぐ。
スニッカーズと紙幣の受け渡しは拳とそれを覆う掌として反復さ
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緑の光線(1986年製作の映画)

3.5

再見。何年か前にロメールの特集上映があって1日中映画館に籠って4本続けて見た覚えがある。たしか角川シネマ有楽町だったと思う

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

3.0

友人がバーのカウンターから身を乗り出すように距離を縮める動きが良かった

ドミノ 復讐の咆哮(2019年製作の映画)

3.5

ギリギリで成立させる綱渡りしてる感じが結構好き。
拳銃のクローズアップでめちゃくちゃ笑った。なんなんだよマジで

ミッドナイト・ファミリー(2019年製作の映画)

4.0

78分の時点で傑作。
ショットが全て面白い。
正面から捉えた救急車のデタラメに光るライトで笑った。もうピッカピカ。
ガソリンスタンドでの引きのショットも最高。昼間ってのがまた良い

トマホーク ガンマンvs食人族(2015年製作の映画)

4.0

時間の流れは緩やかなんだけど退屈な瞬間は全くなくて、そこに突然やってくる暴力がまた一切容赦がない。痺れる。
死なば諸共で意気込んでも関係ない。用意したダイナマイトも存在しなかったように不発のまま物語か
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遭難者(2009年製作の映画)

3.5

夜に自転車乗りがヴァンサン・マケーニュの自宅をガラス窓越しに覗き込むところ、彼の日常に触れた感じがあって良かった。佇まいが孤独そのもの

ブルータル・ジャスティス(2018年製作の映画)

4.5

最高に暴力、暴力、暴力。
裸の女にシャワーで水を浴びせてファンを回した状態で取り調べ、都合の悪い返答には聞き取れないフリをするメル・ギブソンの悪徳警官ぶりに高揚。
車の影が差し込み、あからさまに白くて
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女っ気なし(2011年製作の映画)

4.0

田舎から都会へ、特に年頃の女性はそういう傾向にあるのかほとんど登場しない。ヴァンサン・マケーニュなんて年配のおばさんに恋愛相談をするぐらいだし。
ヴァカンスへやってきたロール・カラミーに群がるナンパ男
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ゴースト・ドッグ(1999年製作の映画)

5.0

人生ベスト。くだらなくて豊か。
アイスクリーム屋のフランス人との関係性がめちゃくちゃ良い。異言語のため意思疎通ができなくとも何の問題もないといった感じで、視線を交わし、アイスを手渡し受け取り、チェスの
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みんなのヴァカンス(2020年製作の映画)

4.5

揃いも揃ってボンクラで超愛おしい。
省略が気持ちいい。雨の中の相乗りもカットが変わるともう車内だし、画面外から聞こえてくるスナック菓子のバリバリ音で笑う。
プールサイドから遠く離れた川辺の男女を見つめ
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トイ・ストーリー4(2019年製作の映画)

3.5

まず何より照明がすごい。それだけで満足するくらい。
前作までの物語を踏まえた主題と最終的な選択もよく出来てるし正しいとも思うんだけど、あんまり好みじゃなかった

トイ・ストーリー3(2010年製作の映画)

4.0

突き落とすアクションの擬似的な子による父親殺しは2でもあったやつ。
ラストのウッディたちをそれぞれ紹介していくところが良い。大切な友達なんだという言葉を彼らがあくまでおもちゃとして、ただ見つめ聞き入れ
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トイ・ストーリー2(1999年製作の映画)

3.5

偽バズと父親の複雑な関係を擬似キャッチボールであっさり成立させてさっさと物語から退場させてしまうところがなんか凄いと思った

トイ・ストーリー(1995年製作の映画)

4.0

身体的にもぐにゃぐにゃでヤワなウッディと宇宙服着たカタブツのバズが手を取り合うのがやっぱり良い。
繰り返す上昇と落下の果てに一度は諦めた空を飛ぶというアクションの成就

ピートと秘密の友達(2016年製作の映画)

5.0

上昇!落下!光!視線!ロバート・レッドフォード!最高!!

小屋から橋にかけての逃走劇が神。全部好き。三組の抱擁と交錯する視線を縦関係に配置して撮ってしまう衒いのなさというか、ほんと清々しい。ふつうに
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ジャンゴ 繋がれざる者(2012年製作の映画)

4.0

後半の室内劇が特に良かった。
襲撃時に白い布を被る被らないだの穴が小さい誰が作っただのと、本当にどうでもいいやりとりを長々と見せるしつこさが大好き

ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地、ジャンヌ・ディエルマン/ブリュッセル1080、コルメス3番街のジャンヌ・ディエルマン(1975年製作の映画)

5.0

初めて見るアケルマンは強烈だった。怖すぎ。200分でほとんどが室内の固定カメラでも飽きないどころかあっという間。省略の編集に心地良くも不快にもなる。

ありふれた日常にしてはどこか不穏で、特に調理シー
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グレイマン(2022年製作の映画)

3.5

クリス・エヴァンスの悪役がダメダメ。車外にスマホを捨てるところも、ぽいっみたいな感じで気に入らない。銃とペンダントはちゃんと投げてたけど。
路面電車のアクションが良かった。
見えない敵の位置をショーウ
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ゾディアック(2006年製作の映画)

4.0

面白いけど変な映画だった。
それ書いたの俺なんだよねから地下室に誘い込まれるところのゾクゾクがやばい。
あとオープニングの車内からの横移動が最高

ほんとにあった!呪いのビデオ95(2022年製作の映画)

3.0

「訪問者」面白い。
マンションの全景や車道で設定した距離感・境界をズームひとつで飛び越える、向こう側へ行ってしまった感がとても良かった