反復する花畑を駆け抜けるシーン。(レミが追いかけているようで)
「仲の良い」という簡単な言葉では表せないふたり。花の仕事とふたりの関係が重なっていく、美しいが簡単に泥にまみれ汚れくずれてしまう、もうそ>>続きを読む
なんて皮肉にあふれたタイトルなのか、
戦争に勝ち幸せを手に入れたはずのアメリカが得たものは?
生きた心地のしない落ち着かないわが家、憐れみの目、3人を置いていき進んでいく世界。我等が過ごしたあの日々は>>続きを読む
一度も現れることのない会長がこの社会の異常さを物語っている。変わることのないヒエラルキー、守らない働く人々、優しい言葉は自分を守るためのもの。
はじめは皆、無垢な石(心)をもって産まれる。知恵を覚え、時には美しく時には愚かな世界をつくってしまうのだな。今ここにある全ては人間がつくりだした塔(世界)なのである。世界にキズをつける人間たち。どんな>>続きを読む
地上も地下も地獄のような世界。絶対君主の男尊女卑、49年の時を経て全く成長していない世界なんて悲しすぎる。
こんなに人を愛せるのか、熱すぎて愛にのぼせる。はりぼてのような外の景色がストーリーをチープにさせてより、おもしろい。
愛されているという絶対的自信。離れてしまってから気づいてももう遅いのよ、遅いのよ。
誰一人、見逃さず親身に気にかけていても守れなかった命があることのつらさ。それでも、答えのない哲学という教育を教え続ける先生たちにただただ、頭が下がる。
子どものときからこんな先生が居てくれたら、争うこ>>続きを読む
誰も私を必要としなかった。
他人のことは理解できない、私もオルガのことを理解することができなかった。
本棚を見るだけで人となりがわかる。本を購入するとき、何故この本を選んだのか考えたくなる。
エマの愛が溢れる熱い告白に痺れる。こんな真っ直ぐな愛をもらえるなんてミンミは幸せだな。
この映画をみて怒りや苦しみを感じるのは今もあふれている男社会知っているから。
ためてきたものが一気に溢れ出たせりふ、
「私には選択することができなかった。」
この短いせりふひとつで彼女の怒りの意味が>>続きを読む
人々の顔がコクトーの描く絵と似ている。コクトーには世界がこんな風にみえているのか、
穿った見方をみな間違え覚えているように、事物を深く掘り下げ本質を的確に捉えなければ、誰でも怪物になりえ、気づかないまま怪物をつくりあげてしまう。
ふたりの世界は銀河鉄道の夜のようで
廃車に降り続く雨>>続きを読む
反復される不在。電話も家も不在になった息子は心も不在になってしまった。
人々が物珍しいようにカメラをじっと見つめるように私も人々をじっくり眺めてしまう。
この人、あの人にはどんなドラマがあるのか想像したくなる。
リリのセリフように「この世界には愛しかないの?」愛しかない映画であった。
アンナの出会いの続きを観ているようだった。 鳴り続ける留守番電話と絶えず届く手紙には通ずるものがある。
何もかも破壊して終わらせてしまおうという思いはこの頃から募らせていたのかしら
多くを説明しないストーリーが観た人に共感を与える、ちょうど良い余白であった。あの頃は気づけなかった、どんなに歳を重ねても人は脆く壊れやすいということ。
芸術とスキャンダルは分けて評価するべきか?映画でも度々頭を抱えていた問題を提起されたような。過剰なキャンセルカルチャーには疑問だが、被害者が声を上げる機会を封じてしまうのも良くないのだよね。
ここには居ない、画面に一度もうつらない息子の姿を容易に想像できるのは息子に対する愛情が揺るぎのないものだったから。
このレビューはネタバレを含みます
常に聞こえる水の音、暗い海の中で孤独に生きる大きなクジラのよう。
娘が開け放った海の外がこんなにも眩しく輝いているなんて知らなかった。こんな僕にだって生きていることに意味があったんだと応えてくれている>>続きを読む
忘れていた人恋しさを不器用に精一杯プレゼントしてくれる。
この旅が、この映画が、永遠に終わらなければいいのにと願った。
壁一面の大きな絵を抱えて自転車で走るトリ。愛らしい無邪気な子どもにまっている未来がこんなにも残酷なんて、どうかロキタのかなしい姿をみないで、どうか2人を離さないでと願うことしかできない。小さな望みさえ>>続きを読む
ちょうどこのとき読んでいたオースターの「闇の中の男」の一節を思い出す。
君の全人生はひとつの世界で生きられていた。でも、それが唯一の世界だとどうして断言できる?
盛大な親子ゲンカを目撃したような映画で>>続きを読む