のっけから「おいおいすごいなパールちゃん!」「どーしたパールちゃん!!」「何やってんのパールちゃん!!!」………とパールちゃんの情緒の乱高下に振り回されて息が切れそうでした。
劣等感、焦燥感、罪悪感>>続きを読む
男性同性愛を禁じる刑法175条により何度も投獄されるハンス。
非人道的な法律と残酷で理不尽な偏見の中にあって“自分であること”を失うことのないハンスを通して「自由」とは何かを問いかけてくる。
こんな風>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
落ちるところまで落ちた境遇を周囲のせいにし、かつて手にした幸運のせいにまでしてくだを巻き続けるレスリーの痛々しいまでの人生。その顔には後悔や焦燥や絶望全てがしみ込む皺が深く刻まれている。そんなレスリー>>続きを読む
“普通”じゃないもの、自分とは異なるものを“モンスター”と称し排除しようとする世界への痛烈な批判を感じました。
普段は何も恐くないという顔をしていても、勝手に定義され、理不尽に向けられる悪意や差別の>>続きを読む
書くことから遠ざかっている小説家の偶然の出会いが織りなす不思議な物語。
登場人物の間で交わされる会話が空々しかったり、ピリピリしたりと様々な化学反応を起こしながらもたらす緊張感に身を委ねる心地良さ。表>>続きを読む
クラシックな雰囲気とか映像のテイストとか上手くハマれなかった。スプラッターとかスラッシャー映画とかをたくさん観てたら楽しめたのかも。
このジャンルとミアゴスちゃんの親和性は高いなーと思いました。
容疑者ミンホ(ソ・ジソブ)の供述の変化に伴い変わっていく登場人物を演じ分ける俳優陣が素晴らしく、どんどん物語と謎解きに引き込まれて言った。
ソ・ジソブの初期設定の神妙な面持ちは、何かを隠しているように>>続きを読む
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前作と同様、凄まじい映像表現。見たことのない質感と色彩とのミックス、バースごとのキャラクターたちの魅力に夢中になりました。
“1人を救うか、世界を救うか”そんな過酷な選択を迫られるヒーローの覚悟を説>>続きを読む
白か黒か、0か100かで割り切れない愛情のグラデーション、言葉にすることのできないたくさんの思いを3人の目線、手の動き、行動の隅々にまるで刺繍のように繊細に丁寧に縫いこんだような作品でした。
語られな>>続きを読む
ミッション序盤、ジョージアの熊みたいな囚人たちに囲まれる刑務所の中庭シーンが最高。火の玉パンチ炸裂。そこからカーチェイス、列車でのファイトまで、まるでワンカットで撮ったようなスピード感とそこに自分もい>>続きを読む
この歴史をこの事実を伝えていこう、その情熱と韓国映画の懐の深さをびしびしと感じる作品。自国の歴史の中の過ちを内省する勇気と気概に圧倒されました。
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人間の持つ無自覚な有害性や加害性をとことん可視化し突きつけてくる。
その為に用いた構成、台詞、音、演じる俳優たちの表情の一つ一つは研ぎ澄まされ洗練されていて、素晴らしかった。
ただ、、、あのラストシ>>続きを読む
シネマート心斎橋にて再鑑賞。
焦り、怯え、怒り、苦しむジャソンを演じ切るイ・ジョンジェを見て改めて感動した。
あるシーンで、後ろに座ってたマダムが「知っとったんか…」と言ってたのがめっちゃ良かった。チ>>続きを読む
冒頭のショットからやられた。
そしてそこから誰もいない朝のリビング。外の様子をうかがいながらその日の手順が決まっていく感じ。痺れる。
毎日毎日、同じ(ように見える)ことに悩まされ、
毎日毎日、自分の>>続きを読む
貧しく、周囲からは何者でもないかのように扱われ日々を過ごす少年チュン。
両親と離れて暮らすチュンの父親との楽しい思い出の中にある獅子舞への憧れが大きな夢となり、彼の人生を朱く彩り始める。
全てをひっ>>続きを読む
爆発か?
喰われるか?
とキャッチコピーにありますが………
…喰われちまえ!!
と言いたくなってしまいました!
どデカザメにロックオンされた爆発寸前の海底油田。逃げ場なしの男とその家族に降り>>続きを読む
強烈なまでに“私たちの物語”だと思った。
彼女たちと同じ経験をした訳ではない、なのになぜか彼女たちに共感し、怒り、涙してしまうのは、私たちが彼女たち同様、知らず知らずのうちに考えることを奪われ、安全>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
11歳のソフィと31歳になる父親カラムが過ごした20年前の夏。
ビデオカメラとソフィの心に封じ込められていた夏休みの思い出が知らず知らずのうちにこちらの心にまで侵食してくる。
恐らくこの二人には“現>>続きを読む
確かに自分の手の中にあったはずの人生が、ふと気づくと指の隙間からこぼれ落ちていくような感覚は生きてきた中で経験することの一つかもしれない。
これがあれば大丈夫、これさえあれば幸せ、そう思えるものや人た>>続きを読む
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面白かったー!
韓国版のキャラクターの訳のわからない不気味さや不条理な展開から生まれる緊張感とは対称的な本作でのキャラクターの背景描写がもたらす理解から生まれる緊張感も充分楽しめた。そしてその描写がこ>>続きを読む
敵とのバトルシーンでこんなに泣いたのは初めてかもしれません。
何のために戦うのか、
誰のために戦うのか、
キャラクター全員の中にある戦う理由に涙が止まりませんでした。
そして仲間のみならず、そこで>>続きを読む
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秘密研究所で生み出された超人的な少女をめぐり、研究所の工作員や謎の超能力集団、犯罪組織、関わる者全てが壮絶なバトルへとなだれ込む。
前作よりも複雑になった関係性も面白かったのと、遺伝子操作によって造ら>>続きを読む
愛する奥さんの言いなりだったり、女子高生にオジサン扱いされて振り回されたりしたけど、コーヒー片手に超絶無表情のノールックで撃ちまくるチャン・ヒョクさんはやっぱりカッコよかったです。
「え〜…」となっち>>続きを読む
(全てを把握できている訳ではないけれど…)四方八方に散りばめられた皮肉の数々に眉をひそめ、リディア・ターという偉大な音楽家の抱える危うさ、脆さのようなものにこちらまで胃が痛くなる思いで鑑賞しました。>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
近未来の設定とか特機隊のビジュアル(プロテクトギアとか赤い目のヘルメットとか)など、好きな世界観でした。
ただ原作未読のせいか、対立する組織やそこに属するキャラクター1人1人の個性や価値観、行動原理な>>続きを読む
すごく好き。
“多様性”という言葉を使うのは好きではないけれど、他者に意味づけられるのではなく、あくまで自身で見出し、誰かのために使う能力に誇りを持つようになる4人のフリークたちに多様性のあるべき姿を>>続きを読む
チェ・ミンシク演じる天才数学者ハクソンの言葉や、彼から学ぶジウの言動から伝わるのは数学という学問の優しさでした。
わからないことに苛立ったり、投げ出したりせずまずぶつかること、理解しようとすること、こ>>続きを読む
妻殺しの容疑で逮捕された限りなく黒に近い男(チャン・ヒョク)と迷いながらも彼を弁護する弁護士(ハ・ジョンウ)、そして何が何でも有罪に持ち込もうとする検事(パク・ヒスン)の真実を巡る法廷劇。
3人の演技>>続きを読む
クライミングの最中に怖がりながら、時に失敗もしながらも、もがきにもがいて登りきるコバさんの勇気には文句なしに尊敬の気持ちがわき起こったし、そんなコバさんを「何やってんの~こっちこっち~」と言わんばかり>>続きを読む
独りで悲しみに耐える夜にも必ず朝はくる。昨日と同じような顔をしてやってくるその朝は決して昨日と同じじゃない。誰かを愛したり助け合ったり…少しずつ前を向くことで生まれる希望もある。
一人の女性、一組の家>>続きを読む
今見たい俳優たちが勢揃いして魅せる決戦に向けての残酷な序章に満足。
早く後編が観たいような、でも観るのが怖いような、今はそんな気持ちですが、タケミチには納得のいくまで頑張ってほしいです。
ところでタイ>>続きを読む
救いようのないクズ男マイキーのくすんだ人生、工場の煙にまみれ、すすけた街をどこにでもある夕焼けと青空が優しく包むショーン・ベイカー監督の魔法を堪能。どん底の切なさ辛さの中で瞬く美しく小さな光を見せても>>続きを読む
夢の世界、政府の特別機関などの特殊な異空間、荒唐無稽にも思える物語を主人公ハナを演じる伊東蒼さんが全て引き受けているような、彼女が説得力を持たせているような、それほど彼女の存在が欠かせない、そして素晴>>続きを読む
実際に起きた事件であること、犯人の主張の理不尽さ、その犯人を擁護する人たち、そしてこの作品が本国イランで上映される可能性はないこと、それらへの怒りに震え、ラストシーンで食らう絶望。
私は正義を語る言葉>>続きを読む
愛と詩で一杯になった胸を高鳴らせパリにやってきた青年がその自尊心や自己顕示欲に動かされ、大切にしてきた才能を他人を操り抑え込む道具として使い始める…
欲にまみれた享楽のパリを舞台に時を越え繰り返されて>>続きを読む