烙印0928さんの映画レビュー・感想・評価

烙印0928

烙印0928

映画(17)
ドラマ(0)
アニメ(0)
  • List view
  • Grid view

アンダルシアの犬(1928年製作の映画)

5.0

目を切り裂く剃刀と月を切り裂く雲のイメージの連関がとてもよい

最後のカップルの砂浜の上のウォーク→砂浜に埋もれる死体 の対比も最高

(屋内でのシーンの持続から、いきなり自然の中への解放)+(生から
>>続きを読む

さらば夏の光(1968年製作の映画)

5.0

秋津温泉でもおなじみの、一方が追いかけたら他方が逃げる恋愛のあり方が全体的に描写されている。

主人公にとって、女=カテドラル=追いかける(逃げさる)ものなので、カテドラルが実在し、女が自分から逃げさ
>>続きを読む

サイコ(1960年製作の映画)

-

緊張感が高まるにつれ、クロースアップになり、ショット変換のスピードも上がる、音楽も緊迫感がます
→光明のモーテル

殺人のシーン:風呂場が180度色々な場所から彼女を映す

車を埋めるシーン:彼の顔と
>>続きを読む

新学期・操行ゼロ(1933年製作の映画)

-

管理性を表す構図の整然さ→反乱・破壊の構図の乱れはとてもよい

校長を小さい人で表すのは、今の時代できなそう

仰角で先生を写すのはベタだけど効果的

少女ムシェット(1967年製作の映画)

-

どちらかと言うと前半の、言葉がないシーンの方が好きだった
:他の生徒が前を向いている中、ムシェットだけ適応できないシーン
:先生に髪を掴まれてピアノの上に頭を近づけられるシーン
:遊園地のシーンが突然
>>続きを読む

暗殺の森(1970年製作の映画)

-


この映画は、キリストの復活になぞらえられている

リーノ=キリストである
正確に言えば「機能的な」キリスト
(髪を解いたリーノはキリスト的な容姿であるし、リーノの部屋にキリスト像があることからこのこ
>>続きを読む

ソナチネ(1993年製作の映画)

-

沖縄での休暇と抗争が対比として描かれているように見えるが、この二つは日常の仕事からの逸脱といった意味では同根

たけしがサバゲーらしき行為の際に銃を使って遊ぶ場面においてその同根性は示される。

穴と
>>続きを読む

桜桃の味(1997年製作の映画)

5.0

○自殺の手伝いをしてほしい人 vs それを断る人
の会話劇だが、会話の内容を見ていると、

実は自殺は信仰に背かないのでは?という立場 vs それでも自殺の手伝いは出来ないという立場の対立で会話が進
>>続きを読む

情炎(1967年製作の映画)

5.0

・岡田茉莉子が夫の前であばずれ宣言した後の、彫刻家が泊まる部屋でのシーンが最高!
彼女の顔の周りをぐるっと一周カメラが周り(首筋・うなじ全部映る)、その後彫刻家の近くに移り、キスをするかと思うと彼を背
>>続きを読む

卒業(1967年製作の映画)

-

・父殺し→母殺しの映画

ベンにとって、自分の両親は4人いると捉えられる。
父:本当の父と、mr.ロビンソン(共同経営故に、主人公を二家の父で支配する)
母:本当の母と、mrs.ロビンソン(二人の容姿
>>続きを読む

郵便配達は二度ベルを鳴らす(1942年製作の映画)

-

婚姻における不自由さと、それに対する男同士の友情(同性愛か?)の自由さが対比されていた。

主人公は、目的もなくダラダラと束縛されない人生を歩んでおり、その自由さの象徴として、酒場の人妻を寝とる行為が
>>続きを読む

おかあさん(1952年製作の映画)

-

どんどん家族が死んでいき、家から人がいなくなるのが淡々と描かれていた。
兄→父→妹(本家への養子だが、それは死と類似したものだろう)
兄と父の場合は死に目を描かず、死ぬ前と死んだ後の状態や生活(墓参り
>>続きを読む

ぼくの伯父さんの休暇(1952年製作の映画)

-


夏の短いようで長いようで短い数週間を、昼と夜の反復を繰り返すことで描いている。
また、音楽もしつこいくらいに反復されている。
これによって、どんどんウロ氏の行動の面白さもどんどん増している。

オン
>>続きを読む

瀧の白糸(1933年製作の映画)

-

白糸と欣弥の再会の橋のシーンがとても良かった。
あと、主人公が金を取られるシーン
悲劇的なシーンと恋のシーンはいいですね


主人公の首筋を強調するカットが多くて良かったです。右上から顔を撮るとと、ち
>>続きを読む

彼女について私が知っている二、三の事柄(1966年製作の映画)

-

この映画はあらゆることに抵抗していると思う。

①物語ることの支配性
②資本主義・管理社会の支配性
③伝統的な家庭という支配性
④統一的な思考という支配性

①登場人物は皆、物語世界に留まっておらず、
>>続きを読む

去年マリエンバートで(1961年製作の映画)

-

鏡=水の主題
鏡像段階がイメージされる。
建物自らが水によって逆さ富士のように像ができるカットがあるが、これはこの建物そのものが、自己と他者が未分化になる想像的世界ということを意味するのであろう。
>>続きを読む

殺しの烙印(1967年製作の映画)

5.0

鈴木清順・殺しの烙印
冷酷で精神的に強く、人間性を乗り越えた南原宏治と、生への渇望が誰よりも強いが、自分を殺そうとした女を愛してしまうなど精神的な弱さを持つ宍戸錠の対比によって本作は描かれていると一見
>>続きを読む