やすえさんの映画レビュー・感想・評価

やすえ

やすえ

映画(154)
ドラマ(1)
アニメ(0)

関心領域(2023年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

最後まで見ての感想は「この映画は日常を描き、その日常が成り立っているのは危ういものの上に過ぎず、異常な環境下では結果人間は崩れていく」というテーマだったと理解しました。

特にエンディング前に現在のア
>>続きを読む

青春18×2 君へと続く道(2024年製作の映画)

3.8

台湾の小説を原作に藤井道人氏が脚本と監督を務めた作品。

藤井監督は同世代なこともあって、彼が撮るテーマは基本的に自分にも刺さりやすいものが多く、今回も一定期待して観ました。
今回は台湾人の主人公が1
>>続きを読む

碁盤斬り(2024年製作の映画)

3.2

白石監督の最新作と期待しすぎたのか…。

武士としての矜持を持ち続け、あらぬ嫌疑が理由で長屋ぐらしの武士。またもあらぬ嫌疑により、娘を花街に出さざるを得なくなった武士の復讐の話。

白石監督の「孤狼の
>>続きを読む

悪は存在しない(2023年製作の映画)

4.4

静かで、山間の田舎を表現するに充分過ぎるほどの素晴らしい音響、映像。特にトレーラー以外の前情報無しに観たが、鑑賞後の余韻が非常に強い作品だった。エンタメ感ではなく、余白と余韻を楽しむ映画。そしてテーマ>>続きを読む

健康"超"分析:知られざるオナカの世界(2024年製作の映画)

4.0

腸活の重要性を伝えているドキュメンタリー。米国で活躍しているフードファイターの小林尊のインタビューも豊富に含む。

ちょうど意識して色々動いているところだったから興味深い作品でした。

シティーハンター(2024年製作の映画)

4.0

まずこの作品が日本キャストで実写されたことに感謝。そして鈴木亮平さん・森田望智さんら、素晴らしいキャスト、当然のように最後にはあの曲が新しいリミックスで聞けたことに感謝。

新宿という舞台はそのままに
>>続きを読む

ゴジラxコング 新たなる帝国(2024年製作の映画)

4.3

怪獣大戦争!といった感じ。え?ええ?って何度もトンデモ展開&不思議な流れに戸惑ったりしましたが、トータルでめちゃくちゃ良質なエンタメだったな、と。ストーリー展開というよりも、とにかく破壊!逆襲!破壊!>>続きを読む

劇場版ブルーロック –EPISODE 凪(2024年製作の映画)

3.8

原作は読了、アニメは観ておらずで鑑賞。
本編の冒頭からのブルーロック突破編を別キャラクターたちの目線から描いた作品。原作の主人公の変化や進化は限定的に、今回の作品としての主人公「凪」の思考の変化、サッ
>>続きを読む

異人たち(2023年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

原作未読、日本版映画も見ていません。

最終的に主人公アダムがとった選択肢の意味が見えきらない…そこさえもうちょっと自分の中でクリアにできればすごくいい作品と言いきれそうなのに、モヤモヤします。

>>続きを読む

変な家(2024年製作の映画)

4.1

見たい、見なきゃと思いつつなかなか他の映画優先してしまっており、ようやく鑑賞。興行収入も30億円超えで、劇場で見たらその理由がよくわかりました。原作未読で鑑賞。

まず平日の夜会なのに10-20代の方
>>続きを読む

プリシラ(2023年製作の映画)

3.6

Priscillaというエルビス・プレスリーの元夫人を通じて、彼との離婚までを描いた作品。ほぼ予習無しで観ました。

エルビス・プレスリー、ないしはその当時の男女観なのか、ミソジニーたっぷりに描かれ、
>>続きを読む

ソウルフル・ワールド(2020年製作の映画)

4.2

音楽はジョン・バティステ、主演はジェイミー・フォックスという素晴らしい布陣のアニメ。日本での劇場公開のタイミングではAmazonプライムでも有料公開されていたので家にて閲覧。

アフロアメリカン中心に
>>続きを読む

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

評価が難しいんだけれども、鑑賞後感は正直良くないのでこの点数。いろんなことを考えるきっかけになる映画であった、という意味ではもうちょっと点数高くても良い。

A24の作品ということもあり期待していた側
>>続きを読む

アイアンクロー(2023年製作の映画)

4.0

プロレスに魅了され、プロレスに縛られ、呪われた家族と呼ばれる一家の話。

主演キャラの体格が素晴らしい。どこまでこの撮影のために作ったか不明だが、かなりリーンなプロレスラーの体型を作っている。ほか兄弟
>>続きを読む

エリック・クラプトン : ライヴ・イン・サンディエゴ〜伝説の一夜(2016年製作の映画)

3.8

最近音楽映画づいているので見に行きました。そもそも映画も「配信で出てから観ればいいか」という感覚よりも、「~2,000円払って、その映画を集中できる環境で観たほうがよい」と思うようになり、音楽をモチー>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

周りの知人たちから「予習なしだと相当厳しい」や「予習なしだと詰む」などの教えをいただいたので、ネタバレなしのYouTube解説などを1時間ほど見て劇場へ。予習なしでよいかどうか、については、したほうが>>続きを読む

ビニールハウス(2022年製作の映画)

3.8

キャッチからも想像できるように、韓国映画”パラサイト”と同様、韓国での貧困社会を描いた作品。
貧困、老い(ボケ)、介護、などの問題と人々が向き合う/ないしは向き合いきれない中で、徐々に人間が狂っていく
>>続きを読む

四月になれば彼女は(2024年製作の映画)

2.8

このレビューはネタバレを含みます

扱っているテーマ、主人公が向き合あわなければいけない課題については非常に重いものだし、個人的にはすごく好きなモチーフ。愛とは、愛する人がいなくなる/愛が冷めてしまうことへの怖さ、愛を失わないようにする>>続きを読む

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

3.5

原作は冒頭しか読んでない状態で観ました。

正直、現段階ではなんとも言えず。物語として大きく動くのは後半なんだろうと思いながら、最後45分くらいは観ました。
「おお、浅野いにおの作品が動いてる!」とい
>>続きを読む

JACO(2015年製作の映画)

5.0

何度も聞き返してるのに観てませんでした。

とんでもなく豪華な、当時の彼を知る方々のインタビュー。豊富な音源。多彩なVTR。最後を知っていながら途中何度か止めなければ最後まで見るのはできなかった。
>>続きを読む

COUNT ME IN 魂のリズム(2021年製作の映画)

4.6

観ている最中に、「この映画、終わってほしくないな。このままもっと続かないかな…」と思えた映画は久しぶりでした。残念ながら85分という限られた時間だからこその多幸感かもしれませんが、様々な”愛”を感じら>>続きを読む

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

Part1を見ていなかったので、大急ぎで直前に見て、かつ説明動画などの予習も終えてから劇場にて見ました。

Part1では物語が大きく動く、というよりもやはり盛大な序章を見ている感覚が強かったですが、
>>続きを読む

坂本龍一 WAR AND PEACE 教授が遺した言葉たち(2024年製作の映画)

4.0

坂本龍一の過去映像をもとに、彼の反戦・環境問題などについての言葉を紡いだドキュメンタリー。筑紫哲也さん含め、坂本龍一さんに向き合い続けた方々の思いがこうやって映像になっているのには胸が熱くなりました。>>続きを読む

ゴールド・ボーイ(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

すごい点数つけにくいので一旦4.0で。

中国ドラマ原作のリメイク、ということであまり慣れてないテイストの作品でした。慣れてないから評価しにくい部分もありますが、なんというか日本の映画としては不文律で
>>続きを読む

52ヘルツのクジラたち(2024年製作の映画)

4.2

非常に難しいテーマをてんこ盛りにした映画、胃もたれ&消化不良はあるが演者の方々の演技に引っ張られて観終わった気持ちは非常に良い。

重いテーマだった。虐待、幼児虐待、LGBT、死別、地方と都会の考え方
>>続きを読む

ARGYLLE/アーガイル(2024年製作の映画)

4.0

細かいことには気にせず、ハチャメチャな裏切り展開と理由のわからないアクションシーンを楽しめれば最高な映画。

小説の世界線と現実世界が混じり合っていくだけでなく、とにかく続くどんでん返し。えー、そんな
>>続きを読む

ジョン・バティステ:アメリカン・シンフォニー(2023年製作の映画)

4.0

流星のようにジャズポップシーンに現れたジョン・バティステのドキュメンタリー。グラマーをとるまでの奥さんとの関係性をメインで描いた作品。彼のミュージシャンとしての葛藤ではなく、むしろ家族との向き合いがメ>>続きを読む

14歳の栞(2021年製作の映画)

3.8

とある中学校のクラスメイト35名にインタビューをし続けた作品。大きな波があるわけでも、オチがあるわけでも、ドラマがあるわけでもない。

一瞬で終わったなーと思った一方で、思い返すと色んな感情が浮かんで
>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.7

評判が良かったし各賞レースでも話題になっているので期待してみたのですが、ちょっと期待値が高すぎたかな、と。

事前にトレーラーなどでストーリーの概要は知っており、「むしろその設定でどうやって最後まで持
>>続きを読む

アントニオ猪木をさがして(2023年製作の映画)

3.8

猪木問答がこんな感じで使われるとは笑 最高に面白いですね。
豪華な語り部たちからも、いかに偉大な人物だったか、愛されていた人だったのかがわかる。
神田伯山の講談めいた行も非常に良かった。

マッチング(2024年製作の映画)

3.9

タイトルからは想像できないほどのサスペンスホラー。内田英治監督が原作も務めていると知ってなるほど。
冒頭30分でこういった展開だろうなぁ…と簡単に思っていたら全く違う展開。そして伏線をしっかり回収して
>>続きを読む

ネクスト・ゴール・ウィンズ(2023年製作の映画)

4.0

無名チームを有名監督が強くする…という訳ではなく、最弱チームをうだつの上がらない本国から飛ばされた監督が一点でもとれるようにする、という控えめな実話。でも面白かった。
各主要キャラクターについてはもっ
>>続きを読む

オリオンと暗闇(2024年製作の映画)

3.5

幼い頃に見ていたら暗闇の中で寝る、ということが恐くなくなっていたかもしれない。どこかしら感じる、”押入れの冒険”感。

コヴェナント/約束の救出(2023年製作の映画)

4.3

鑑賞後の爽快感が良く、アメリカらしいエンタメ作品だと思った。

アフガニスタン紛争の米国・タリバン政権からした意義、などについてはそっちのけ。壮絶な経験から生き延びた二人の友情の物語。
帰国後も激しい
>>続きを読む

ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語(2023年製作の映画)

3.8

精神世界の物語。インド的なものの見方が入っていた記憶。結構前に見たのでレビューは据え置き。

アインシュタインと原爆(2024年製作の映画)

3.8

相対性理論正義語のアインシュタインと各国を転々とする中で、原爆との関わりをある観点で描いた映画。印象的なのははこの映画に出てくる。アインシュタインの言葉や手紙は全てアインシュタイン自体の言葉ないしは手>>続きを読む