Infinyty(feat.BUPPON)/illmore のサンプリング元を確認したくて観たが、めちゃくちゃよかった。
意外と漫画が原作の実写映画を観たことがなかった、と書きながら、『恋は雨上がりのように』を観たことを思い出した。でもあっちは原作未読だが、今作は原作を読んだ上でちゃんと映画を観て、そういうのははじめて>>続きを読む
カウリスマキ作品を観るのは初めてだった。
陰鬱や疲弊にまみれて気が滅入るような毎日。旧式のラジオは、遠くの国で行われている戦争が地続きであることを知らせる。そんな中でもひとりの人間とひとりの人間は>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
ポケベルも、期限ギリギリの缶詰も、留守電の合言葉が「1万年愛す」なのも、どこか違う惑星の物語を観ているようだった。どうせいつでも食べれる、と置いておいたパインの缶詰の賞味期限がいつの間にか切れている>>続きを読む
なんで辛いのに生きるんだ、という問いって結構酷だなと思った。生きるのが辛いと思って生きてるひとにとっては特に。無論自分がそうだと言いたいわけではないが。
このレビューはネタバレを含みます
切り落とされた木の枝の影が揺れ落ちて光の面積が大きくなっていくシーンに胸を撃たれた。コンジュ/ジョンドゥの生にジョンドゥ/コンジュという光が射していく様をこれ以上ない形で表していると思う。
属性のフィ>>続きを読む
映像はとりとめもなくて多くを語らないけれど、同時になによりも多くを語りかけているようだった。
過去と未来をリンクさせて無理な意味づけをすれば分かりやすく感動的な涙を誘うものになっただろうけど、そう>>続きを読む
ひとと向かい合ってご飯を食べたくなる映画だった。
半年ぶりに映画館で映画を観れた。最近はどうにも出かけてまで映画を観る気になれず、ふと思い立って行ったが、行って良かった。はじめて行く映画館で座席に座っ>>続きを読む
ここしばらくは本ばかり読んでいた。
前みたいにふと思い立って劇場で観ようとなることがなくなって、家で観ようにも気力や体力が無くて四角いマークの停止ボタンを押して中断してしまうからである。2時間じっとす>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
良いジュブナイルロードムービー。
メモ
・言うまでもなくロードムービーには場所としてのスタートとゴール、あとは目的が大事。
・天気の子は世界/あなたの2択。世界を救おうとする→あなた/世界の2択で世>>続きを読む
ゾンビ映画らしいゾンビ映画で良かったが、ゾンビ映画はゾンビ映画やな、という感じ。
性的欲求のタガが外れる、最も残酷なことを思いつくが罪悪感はあるから涙する、という設定はすこしおもしろかった。ふだん>>続きを読む
終盤にほぼ時かけみたいなシーンもあり、たいへんおもしろかった。
映画になることで17文字の隙間に宿る受け手の想像の余地は狭まるが、普段鑑賞する出来上がった俳句ではなく、サイダーの泡のように言葉が弾け、>>続きを読む
たしかに映画として観ると冗長なんだけど、人生ってこうだよなあとひとつひとつのシーンに強く感じさせたのは俳優たちの演技力だった。
劇的なことが続いて目まぐるしいジェットコースターのようなストーリーも>>続きを読む
目新しくない、ベタだが、演技や演出に好感が持てた。ともするとごちゃごちゃとして見づらくなるような展開をうまくまとめている。
夢や生きがいを人生の軸にするっていうのは勇気のいることだ。音楽でも絵でも>>続きを読む
忘れていたいろいろな感情に触れることができてよかった。
子どもを対等なひとりの人間として扱うのは難しいことだと思う。自分が理性的だと信じている大人ほど。でもかつて自分がそうだったように、子どもだっ>>続きを読む
村上春樹は食わず嫌いというか、嫌いでもないからただ"食わず"なだけなんだけど、読んでみようかなと思った。
喪失と破壊と再生と登場人物の感じとかが『永い言い訳』を彷彿とさせた。最近見返したから、という>>続きを読む
『草の響き』そのものではないが、佐藤泰志ではある。
原作は当然既読。これで『きみの鳥はうたえる』(河出書房新社)に収録された作品はふたつとも映画化されたことになる。原作の淡白さを考えると尺が足り>>続きを読む
スピード感があって長尺にもかかわらずあっという間だった。
鈴木亮平は言わずもがな、村上虹郎、松坂など若者の好演が目立ち、今作では老人や上層部が後景やお笑いキャラに退いていて、そういうバランスの取り>>続きを読む
他に観たい映画は星の数ほどあるが、ふと思い立って観てみたらとてもよかった。
最近はなんだか創作そのものをテーマに据えた漫画なりアニメなり映画なりの創作物が体感で多い。それぞれから熱い想いが伝わっ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
出入口の無い部屋がある。部屋は上にも下にも数多あって階層状になっており、中央に四角い穴が空いていて吹き抜けのようになっている。この塔のような施設では1日に1度上から順に豪華な食事の載った台が降りてく>>続きを読む
南米の辺鄙な村の風景、いつも砂だらけなイメージ。荒涼としている。これはブラジル映画だけど、なんかアメリカ映画に出てくるメキシコの描写に似てる気がする。アジア人から見るとブラジルとメキシコの違いはあまり>>続きを読む
Netflixにあったのでつい鑑賞。
映画という第七芸術はこの作品のために生まれ、この作品以降の映画は全て蛇足らしい。
ここ数年の邦画においてダントツでうまいのが菅田将暉だと思う。自分が鑑賞する範囲にたまたま多いだけなのかもしれないが。役にハマっていると思わせるのがうまい。それが実際ハマっているということなのだろうけ>>続きを読む
ポール・オースター 読んでるときと同じような親しみ、おもしろさを感じた。すごくよい。
こういうのはドキュメンタリーでやるから意味があると感じる。めちゃくちゃ泣いた。ネトフリにあるとは…
公開当時観に行こうと思っていたのだが、見逃していた。自覚はないが出不精かもしれない。
めちゃくちゃいい映画でした。ほのぼのとサスペンスが入り混じった雰囲気と邦画の親和性は高い。
5点であり、0点でもある。が、とりあえず5点にしておく。
良かった点としては、かなりリアルだったということが挙げられる。きのこ帝国とか羊文学とか今村夏子とか、ブルースブラザーズのTシャツとかAKIR>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
人のどういうところを愛しているのか、と対象を思い浮かべて自問自答してみると解答は人によっていろいろ出てくるだろう。それは対象の性質や行動を愛しているわけではなく、愛している対象に属するからこそ愛して>>続きを読む
せつない。
長回しのショットが印象的だが、噛み締めるように味わえる。なぜか公園でベンチに座って過ごす(私の趣味)時間の感覚を思い出した。
私の人生を通り過ぎていく人と、私がその人生を通り過ぎていく人>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
"swallow"というのは飲み込む、という意味らしい。あとは抑え込む、という意味がある。「喉元まで出かかった不満をぐっと飲み込む」といった表現があるように、自分の意思を飲み込むことは抑圧または妥協で>>続きを読む
予告も観て『ホーム・アローン』的なものを期待して観ていたら、マジでキモい映画だった。
原作『ぼぎわんが、来る』は恐怖の源そのものではなく、出来事とそれに対する人間の反応を描くことで恐怖を描くという手法で書かれたらしい(未読だが)。この映画も、やって来る"それ"を明確に描くことをせずに>>続きを読む
波はいつも思っていたよりも少し強く、寄せては返す流れに足を取られてしまう。もう疲れるから感情をゆらゆらと昂らせたり沈めたりするのにはうんざりなのに、こういう映画を好きになってしまう。
久々にドキュメンタリー。最近観ていなかったが、ジャンルとしてわりと好きだなと改めて気づいた。
かなり前(高1くらいのときに書いたメモ帳に残ってた)から存在は知っていておもしろそうだなと思っていたの>>続きを読む
隣人トラブルのお話。
ポーチの陰になっている木を切るか切らないか、という些細な話から始まる悲劇。誰かに対する疑念や思い込みは段々と膨らんで、やがて確固とした事実と同じくらい動かしがたいものとなってし>>続きを読む