猫炒飯さんの映画レビュー・感想・評価

猫炒飯

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セッション(2014年製作の映画)

4.0

視聴後、ネットで考察を見ていたら次のように書かれていた。

"主人公が二人の父親の中で揺れ動き、最後に真の父親を見出すまでを描いた、「父殺し」ならぬ「父探し」の物語とも言えるだろう。"

まさに言い得
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トレインスポッティング(1996年製作の映画)

3.8

ヤク中という点では共感は出来なかったが、人生に希望を見出せずに自暴自棄になってしまう人と見ると共感はできる。

その沼に浸りきった人生を送るか、主人公のように、もがきながらも新しい人生を切り開くかは大
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テルマ&ルイーズ(1991年製作の映画)

2.9

個人的にはあまり好きじゃなかったなぁ。正直、稚拙にしか感じなかった。ひと暴れして精神的に成長するならまだしも、ラストがあれじゃどうしようもない。解放じゃなくてただの自業自得だと感じてしまった。
この二
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フィールド・オブ・ドリームス(1989年製作の映画)

3.9

ジメッとした感動ものではなく,映画全体を通して,清涼感のある、爽やかな風が吹き抜けるかのような雰囲気と、どこか懐かしい親しみやすさがあり、見ていて心地よい。また、夢に向かうひたむきな気持ちも映画全体の>>続きを読む

神と共に 第二章:因と縁(2018年製作の映画)

4.0

個人的には第二章も評価高い。というか、本作があって初めて第一章も完成される。

この作品の世界観で物事を見るならば、

罪と罰の概念は、現世のみならず、輪廻転生の超長期的な時間軸の因果をも貫いている。
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神と共に 第一章:罪と罰(2018年製作の映画)

4.0

いやぁ、面白い。罪と罰というテーマで、死後の世界が壮大に描かれていた。アクションも良し。

人間は弱いから、悪って言うのはやはり凡庸なんだよね。

少し気になったのは、死後49日の間に7つの地獄の裁判
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バジュランギおじさんと、小さな迷子(2015年製作の映画)

4.3

素晴らしい作品。個人的には、インド映画で一番好き。見終わった後は心が温かくなっていいです。

メッセージ(2016年製作の映画)

4.0

時間については様々な研究がなされていて、過去現在未来が同時に存在しているに過ぎない可能性についても知識として知ってはいたが、本作を通じてよく理解できた気がする。

人生は実は映画のフィルムのように既に
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tick, tick...BOOM!:チック、チック…ブーン!(2021年製作の映画)

3.9

ジョンのようなミュージシャンならばあるのであろう30歳を目前にした焦り、才能に関しての苦悩、恋人とのすれ違いとか、人間らしい部分がよく描かれていてよかったなぁ。

売れるまでは才能があるかなんて確信で
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インターステラー(2014年製作の映画)

4.3

本作、度肝を抜かれた。鳥肌が立った。

自身がSFが苦手であること、クリストファー・ノーラン監督の『インセプション』があまり好きじゃなかったことから、入口の期待感が低めであった。

『インターステラー
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波止場(1954年製作の映画)

3.9

港湾労働と暴力の相性が良いと知識では知っていたが、その様子を見ることができた。マフィアにより理不尽な目に遭った労働者は過去に腐るほどいたのだろう。
恐怖や権力を利用して理不尽に人を支配するというのはあ
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寫眞館(2013年製作の映画)

3.7

1920年代の日本と言えば、暗雲の立ち込めた時代であろう。第一次世界大戦の影響を受けた戦後恐慌、昭和金融恐慌、昭和恐慌、関東大震災。そして30年代に入ると早々に満州事変が起き日中対立の激化。そこからは>>続きを読む

バタフライ・エフェクト(2004年製作の映画)

4.0

タイムループものはあまり好きじゃないと思っていたのですが、本作は楽しめました。

ザ・ピーナッツバター・ファルコン(2019年製作の映画)

4.0

話が出来過ぎな感も否めないが個人的にはすごく好きだった。

私事ですが、本作が好きなこと、お気に入りTop10に『ペーパームーン』『グリーンブック』を入れていることからも、自分はロードムービーが結構好
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ガンジー(1982年製作の映画)

3.8

偉大なる魂よ、万歳!

偉大なる魂と言う呼び名はまさに言い得て妙。ガンジーの武器は明晰な頭脳と強靭な精神力のみであった。にも関わらず、絶大なる影響力をもたらした。

非暴力、不服従という思想及び行動規
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グリーンブック(2018年製作の映画)

4.2

素晴らしいロードムービー。
ただ一つ、留意したいのは白人と黒人の物語であるというフレームだけで見ると見誤る可能性があるという事。

トニーはイタリア系の白人である。トニーが行動を共にしている人物は全員
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ポセイドン(2006年製作の映画)

2.9

映画『ワールド・オブ・ライズ』の中に登場するCIA捜査官エド・ホフマン(ラッセル・クロウ)が中東に向かう飛行機の中で『ポセイドン』を観たというセリフがあったのが頭に残っており、本作を視聴。

映画の中
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2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)

4.0

1960年代後半に本作が製作されているのに驚きの一言。専門家を集めた科学考証を行い、リアリズムを徹底したその本気度がヒシヒシと伝わってくる。正直に言うと冗長に感じたところもあるが、いやいや、こんな力作>>続きを読む

シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

4.0

愛とは別の隠れテーマがあるかもしれない作品。

何の前情報もなく観ていたら、展開がぶっ飛びすぎててビックリした。
が、なぜか受け入れてしまい、ステキな世界観を堪能。

この作品、繊細で純粋な愛を味わえ
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ユージュアル・サスペクツ(1995年製作の映画)

4.0

序盤に非常に細かなディテールから誰が犯人か何となく読めてしまい、そこからはその確認をしていく作業になってしまった。
当たり前だが、冒頭で気づこうとしない方が驚きと感動を味わえる作品であることは間違いな
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ハンナ・アーレント(2012年製作の映画)

3.9

勉強不足の人間の戯言です。

アドルフ・アイヒマンの蛮行後の責任感のない、あくまで事務遂行をしたまでだと言わんばかりの姿勢は単なる思考停止の結果であると捉えることもできる。

たが、個人的にはマックス
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ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

3.2

評価が高かったので見てみたがウーンって感じでした。好き嫌いが分かれる作品かもしれません。
下品な笑いを取るのに頑張り過ぎてる気がしちゃいました。刺さる人には刺さる笑いなのでしょうが、自分は苦手でした。
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