れいさんの映画レビュー・感想・評価

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ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

5.0

幼い頃から繰り返し読んだ「若草物語」。その思い出が損なわれることなく美しい映像となって、純粋だった頃に戻れる大切な宝物としてこの映画は私の心に深く刻まれました。

子供の頃は疑問だったエイミーの結婚も
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「アララト」誰でもない恋人たちの風景 vol.3(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

サキちゃんはスギちゃんを心の底から好きで好きで大好きで、演じる女優さんも本当にスギちゃんを愛しているんだろうなって思えて、その表情や指先に釘付けになって観た。今すぐ大好きな人と抱きしめ合いたくなる、辛>>続きを読む

罪の声(2020年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

情報量が多い社会派ミステリー映画ながら、言葉で説明されない様々な人間の感情が場面やエピソードから抉り出される。きっとこの人物にはこあいう過去があったのだろう、こういう思いもあったのだろうと自然に思わさ>>続きを読む

夕陽のあと(2019年製作の映画)

5.0

地域おこしのプロジェクトにて鹿児島県長島町で製作されたとのこと。美しい自然を良い意味で日常的に、人間の生と絡めて情感たっぷりな文学的映画を撮る越川道夫監督とのタッグで、悲しくも美しい母性の物語を描きあ>>続きを読む

⼗年 Ten Years Japan(2018年製作の映画)

4.5

思えば十年前は原発事故や相模原事件が起こるなんて微塵も思わなかった。だから、この映画で描かれた未来が荒唐無稽だとは絶対に思わない。

「PLAN75」で描かれた未来は、安楽死が人口削減の為に国の制度と
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マイ・プライベート・アイダホ(1991年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

素晴らしい映画を観た。原題は「My own private Idaho」。タイトル通り、リバー・フェニックス演じる主人公マイクの、その人生を大切に大切に思いたくなる映画だった。

長く真っ直ぐに伸びる
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OVER DRIVE(2018年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

公開初日と翌日に2回続けて観ました。

初日は前半のドラマ部分にかなり物足りなさを感じたものの、後半のラリーシーンそしてメカニックに重きを置いた物語展開に大興奮。前半の不満を取り戻すほどのめり込みまし
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イノセント15(2015年製作の映画)

4.0

性や暴力を敢えて写さない映像は二人の内面に目を向けさせ、多感な15歳の刹那の解釈を観る者に託す。友情と愛の揺らぎを主演二人が好演。寄り添う岡田太郎さんの音楽も印象的。

萩原利久くんは「あゝ、荒野」と
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愛の病(2017年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

実在の出会い系殺人事件を描いているとのことで、暗く重々しい映画かと思ったら意外に明るく日常的で、笑いどころも所々あって色々な意味でとても面白かった。

日常的、と言うのは私にとって初見である主演の瀬戸
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映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ(2016年製作の映画)

3.0

良く出来た映画だと思う。池松壮亮くんの演技も素晴らしい。人がバタバタと死ぬ割に、穏やかでキスシーンさえないラブストーリー。でも単純に、私が映画に求めるものと石井裕也監督の感性が違っていて、ごめんなさい>>続きを読む

ラングーン(2017年製作の映画)

5.0

DVDをインドのショップで発売と同時に速攻で買ったら到着日と同時にNetflixで配信開始となりましたw ちなみにBlu-rayもお土産でいただき、もちろんサントラCDも買い、私にとって一番大好きな、>>続きを読む

TOKYO CITY GIRL 2016(2016年製作の映画)

3.8

TOHOシネマズ渋谷、お台場シネマメディアージュ、横浜ブリリアシアター、と3回観ました。一番の収穫は「幸せのつじつま」、いとうあさこさんに惚れました。大好きな川口覚くん出演の「ひらり、今。」は父と娘の>>続きを読む

アレノ(2015年製作の映画)

5.0

川口覚くんのファンなので東京国際映画祭を含めスクリーンで5回観ました。観る側に想像させる余地を多く与える映画はその評価が分かれるのは必至かと思います。私が最初にこの映画を見た時は最悪のプライベートの真>>続きを読む

二重生活(2016年製作の映画)

4.5

WOWOWにて鑑賞。卒論の為の尾行の日々の中で揺らいでゆく女性の内部。誰もが持つ何かしらの琴線が、人と人とが出会うことで波紋のように拡がり生を形づくり彩っていくのだと思わされる、繊細な物語。岸善幸監督>>続きを読む

高慢と偏見とゾンビ(2016年製作の映画)

4.0

WOWOWにて鑑賞、英文学の壮大な二次創作に終始爆笑。中国武術を習得したベネット家の5姉妹が英国に蔓延するゾンビをバッタバタと倒していく。反発し合っていたのにリズの勇姿に惚れ込むダーシー。彼らや家族の>>続きを読む

帝一の國(2017年製作の映画)

4.0

正直に言うと、2.5次元というジャンルが苦手なのでかなり心配をしていたのだけど、菅田将暉という才能ある俳優のお陰でそれを超越して楽しめた。最後の種明かしは、してやられたな笑 笑える楽しい映画。

彼らが本気で編むときは、(2017年製作の映画)

3.8

WOWOWにて鑑賞。LGBT問題の描き方や俳優さんの演技、全てが及第点だけれどそれ以上の印象は残っていない。煩悩を消すために編むものがあれという発想は好き。生田斗真くんのビジュアルも美しくて好き。一番>>続きを読む

海辺の生と死(2017年製作の映画)

5.0

これはもう、満島ひかりによる満島ひかりのための主演映画。越川監督独特のヒリヒリ感と優しさ感が何倍にも増幅して観ている私を圧倒するのは間違い無く彼女の存在のせい。正直、相手役の印象がほとんど心に残ってい>>続きを読む

月子(2017年製作の映画)

4.7

「アレノ」「海辺の生と死」そして後に観た「二十六夜待ち」、辛い物語の間中に漂う優しさを味わいたく越川監督の作品を観にこれからも映画館に通うことでしょう。

「月子」は希望のない孤独な二人のロードムービ
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二十六夜待ち(2017年製作の映画)

4.5

初日(12/23)鑑賞。越川監督独特の、テーマは辛いものなのに絶え間なく優しさが漂う空気感が健在。部屋で二人が男と女になる心の変遷をワンカットの長回しで見せるシーン、そしてリアルにひとつの命が血を流し>>続きを読む

バーフバリ 王の凱旋(2017年製作の映画)

5.0

初日(12/29)鑑賞。最高にエキサイティングで濃密な神話ファンタジー。ぶっ飛んだ発想と底抜けの勧善懲悪が実に清々しい。前編と併せて私の鑑賞史上最高の映画のひとつになりました。父親バーフバリのデーヴァ>>続きを読む

そこのみにて光輝く(2013年製作の映画)

4.0

Netflixにて鑑賞。序盤から菅田将暉の演技力に圧倒される。生まれ落ちた環境、育った過程、現在そして未来まで多くを語る所作、表情。直近で鑑賞した『あゝ、荒野』の面影は微塵も無く、新宿新次でも菅田将暉>>続きを読む

クヒオ大佐(2009年製作の映画)

3.0

wowowの録画にて鑑賞。何故騙されるのかと思うほど残念な結婚詐欺師と、彼に騙される女達の物語。湾岸戦争時の外交問題や家庭内の虐待問題等の社会問題を織り交ぜてはいるけれど、さほど掘り下げるでもなくコメ>>続きを読む

あゝ、荒野 前篇(2017年製作の映画)

5.0

ぴあフィルムフェスティバルにて前後篇を一気見。レビュー は後半に書きました。

こいのわ 婚活クルージング(2017年製作の映画)

4.0

広島県の婚活プロジェクトの一環で製作された映画とのことだけれど、お役所映画も金子修介監督にかかればユーモアたっぷりの素敵な一本になることは今年問題作として注目を浴びた『希望の党☆』でも証明済み。

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リンキング・ラブ(2017年製作の映画)

4.8

序盤こそ「キラキラしていて好みの映画じゃないかな」と思ったものの、25年前のバブル期にタイムスリップした辺りから急激に引き込まれて、あまりの懐かしさに目を剥きながら画面の隅々までガン見。

本田ビート
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君の名は。(2016年製作の映画)

5.0

WOWOWにて視聴。公開時の周囲の評判が良くなかったので全く期待してなかったのだけど、いやいやとんでもなく素晴らしい大傑作。現実とファンタジーの超絶ミックスで、とてつもなくピュアな感性と美しい風景描画>>続きを読む

あゝ、荒野 後篇(2017年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

「あゝ、荒野」が邦画の歴史に残る素晴らしい作品であることを心から嬉しく思う。寺山修司の原作を東京オリンピック後に時代を置き換えて、よくここまで映像化したものだと驚きを禁じ得ない。何しろ、あとがきで寺山>>続きを読む