イライライジャさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

イライライジャ

イライライジャ

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ファントム・スレッド(2017年製作の映画)

3.0

絶対に私の好きな映画のはずなのに全く刺さらず。ダニエル・デイ=ルイスはイケてるジジイとはいえ、極端に年上の男と若い女の恋愛がどうしても気持ち悪くて受け入れられない。でもそれを自覚した上での行動でもある>>続きを読む

悪夢の系譜/日記に閉ざされた連続殺人の謎(1982年製作の映画)

3.5

タランティーノがシャイニングに匹敵すると絶賛していて一部から絶大なる人気。音楽は『アングスト』のクラウス・シュルツ。
角砂糖タワー崩壊と共にトラック激突、突然の俯瞰ショット、終盤の怒涛の殺人等、緩急の
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モン・パリ(1973年製作の映画)

3.2

男が妊娠発覚する話。
悪阻や腹が膨れる度に女性の気持ちを分かった気でいるが、男女は平等になれないことを示唆してるように感じた。
でもそこはドゥミの映画なのでミシェル・ルグランの楽曲と色彩豊かな美術によ
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シャンカラーバラナム 不滅のメロディ(2015年リマスター版)(1979年製作の映画)

5.0

2022年のベストを通り越して人生ベスト級。
南インドの芸道モノの金字塔。
シヴァ神を崇拝する南インド古典音楽歌手と、その彼を崇拝する娼家の女性による絶対的帰依。愛を超越した愛。究極の尊死。
私は“梵
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マドラス 我らが街(2014年製作の映画)

2.0

シンプルにつまらんかった。パ・ランジット監督は自らがダリットでありながらダリットの真実と日常を映画で描いており、本作もダリットコミュニティ内での抗争劇。インド映画は劇中でカーストへの言及はしないため、>>続きを読む

カクテル 友情のトライアングル(2012年製作の映画)

3.0

10年ほど前にインド映画祭での上映を見逃したのを後悔していたけど今観ると全く刺さらなかった。女の友情に入り込む男、大体恋愛感情持って友情崩壊しがち。本作のサイフ・アリー・カーンが絶妙に腹立つ男で終わり>>続きを読む

ピザ 死霊館へのデリバリー(2012年製作の映画)

3.4

“タミル・ニューウェーブ”と謳われた鬼才カールティク・スッバラージ監督の長編デビュー作。この映画を劇場で観ることを長年心から願っていた。
私はホラー映画を人より多く観てきた人生なので厳しい目で観たけど
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結婚は大変(2017年製作の映画)

2.6

EDに悩む男のラブコメ。
アユシュマンはデビュー作から、精子ドナーで子供大量、婚約相手が生理的に無理、同性愛者、女のフリして仕事など、インドでタブーかつデリケートな問題を扱った恋愛映画を演じ続けている
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シェラ・デ・コブレの幽霊(1964年製作の映画)

2.9

敬愛する知人が改良版の日本語字幕を担当したと聞いて鑑賞。長らくフィルムが失われていて幻のホラー映画と言われていたが、突然配信されて一躍話題に。正統派なミステリーではあるものの幽霊の描写や不安を煽る演出>>続きを読む

実録・美女皮剥魔(マニア)/シリアルキラー(1995年製作の映画)

3.5

香港三級片の変態映画。複数の娼婦をいたぶり犯し、乳房と陰部を切り取る殺人鬼。
中国の事件が基になってるが、実際は映画を超えるキチガイぶりで19人を殺害して死姦する生粋のネクロフィリア。乳房と陰部切除は
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涙の塩(2020年製作の映画)

3.0

画面が良いとか以前に男がクズすぎて拒否反応が出た。真摯に向き合ってる風で性行為に持ち込み、妊娠させたら逃げる。複数の女キープしつつ自分より自由な女現れたらプライド傷付く。クズ男のプロモーション。

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薔薇の王国(1986年製作の映画)

3.5

詩的でエロスな映像美。

不安定な女性は、謎の男を飼う息子とバラに偏愛する。ひたすらオペラが流れながら断片的に数々のショットをモンタージュ。割れた聖母像と鼠。磔にされた猫。愛する人を切り裂き、バラで活
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甘い罠(2000年製作の映画)

3.9

シャブロル初鑑賞。面白すぎる。
ユペール迫真の自白からのソファで伏せる姿にドッと涙が出てきた。急に突き放すような客観的なズームアウトの冷ややかさ。どう足掻いても惨めでしかない現実に為す術なし。
心に潜
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処刑山 ナチゾンビVSソビエトゾンビ(2014年製作の映画)

3.7

続編としての導入が最高。前作で生き残った奴の右腕にゾンビの腕を移植して、ソビエトゾンビ甦らせてナチゾンビと闘わせるとかアツすぎる。頭の悪い天才の発想。
しかもナードなアメリカ人の新キャラがマーティン・
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処刑山 -デッド・スノウ-(2007年製作の映画)

3.3

私が好きなゲーム『ゾンビアーミー4』の元ネタと聞いて鑑賞。確実に当たりのゾンビ映画で、人間とゾンビの閉塞的状況での攻防が王道ながらずっと楽しい。ナチス将校ゾンビがかっこよすぎる。

幻想殺人(1971年製作の映画)

3.0

冒頭、無機質な空気感の列車内で突如大量の男女が呻きながら乱交。そしてヤラシイ風に吹かれながらレズ淫行し、滅多刺しする淫夢。冒頭から飛ばすねェとニタニタしていたが急に現実に戻る。そこも良い。
“夢の中で
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フェイシズ(1968年製作の映画)

3.6

タイトルの通り本作は「顔」のクローズアップが大半を占める。不快な笑い声、叫び声、つまらない話しかしない上司ばかりの飲み会に参加させられてるかの様な息の詰まった感覚になる映画。
人がたくさん集ってるのに
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アメリカの影(1959年製作の映画)

3.0

カサヴェテスの長編デビュー作。デビュー作で即興演出する試みに驚く。カサヴェテスの人間のリアルを写す原点的な映画だが全編モノクロで他作よりも画面がクールに感じる。

Trilogy of Lust(英題)(1995年製作の映画)

3.0

香港のハードコアポルノ映画。さすがにハードすぎて胸焼けした。
軍隊に家族を殺されて香港の漁師に売られた女性。診察のテイで綿棒ピストンされたり、パンツに血みどろの魚入れられたり、軍隊からの陵辱がフラッシ
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チップとデールの大作戦 レスキュー・レンジャーズ(2022年製作の映画)

3.8

チップとデールはおろかディズニーアニメを毛嫌いしてほぼ観たことないのだが、本作の監督はアキヴァ・シェイファー。ディズニー好きは知らなくて当然かもしれないがあのロンリーアイランドだ。彼らが製作し、アンデ>>続きを読む

悪夢のファミリー(1979年製作の映画)

1.5

デパルマのファミリーコメディ。
ギャグセンス皆無で破滅的につまらない。会話を長回しすることでテンポが悪くなってる。

ミニー&モスコウィッツ(1971年製作の映画)

3.6

凄い。社会不適合的な中年男と育ちの良い女の怒涛のパワー系ロマンス。絶対交わらなさそうな男女の衝突。表面的な馴れ初めなんかなく、出会い頭から人間の剥き出しの感情をぶつけ合う。カサヴェテスの、敢えてフレー>>続きを読む

キューティ・ブロンド(2001年製作の映画)

3.5

やっぱり名作ガールズムービーなだけあって細かいこと気にならないほどパワフルハッピー。見た目がブロンドで尻軽そうと思われがちだけど猛勉強と努力で成功を掴む。ブロンド女のメンタル強くて観ていて気持ちが良い>>続きを読む

ブラザー・フロム・アナザー・プラネット(1984年製作の映画)

3.0

黒人の姿をした奴隷の宇宙人が地上に溶け込みながら、貧困、麻薬、人種差別、階級差別など“人間”を学んでいく。
喋れないし名前はないがみんな彼を「ブラザー」と呼ぶ。宇宙人の見た目を黒人にするだけで社会の現
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クラークス2/バーガーショップ戦記(2006年製作の映画)

4.8

前作から10年、33歳になった2人はバーガー屋で未だアルバイト。前作と同じでバイト中の1日を描くが、ゼロ年代特有のバカコメディに仕上がっている。ヴューアスキューニバース作の中でも一際コメディ要素が強い>>続きを読む

ドグマ(1999年製作の映画)

3.5

殺人罪で追放された堕天使2人が天界に戻りたいのを阻止しようとする宗教ブラックコメディ。キリスト教や聖書の知識がなくとも悪い天使のマット・デイモンとベン・アフレックが人殺したり暴れるってだけで充分面白い>>続きを読む

チェイシング・エイミー(1997年製作の映画)

4.0

ウ…これは……相手の過去に執着する非モテ童貞性悪ガチキモオタクにブッ刺さって絶望して死ぬ…。

漫画家の男がレズビアンの女に猛アタックして付き合うが実は過去にとんでもないヤリマンだったと知る話。
本気
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モール・ラッツ(1995年製作の映画)

4.0

もうシンプルに大好き。同タイミングで彼女にフラれた男2人が愛を取り戻すためショッピングモールでうろつく。本作は『ストレンジャーシングス』でもオマージュ回があったほど。暇な若者がとりあえずモールでうろつ>>続きを読む

ことの成り行き(2018年製作の映画)

3.0

更生施設に入った青年がリーダー的存在の青年に惹かれるも利用されて破滅していく。ティーン特有の交友関係の脆さや危うさに、愚かな選択を取りがち。お互いに持つ感情は必ずしも対等ではない。人生に期待するほど自>>続きを読む

ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス(2022年製作の映画)

2.5

『ワンダヴィジョン』に感動した矢先にこの仕打ちは辛すぎた。MCUは各監督の色を出していて作品毎に作風が違うとはいえ、本作は完全に監督の自己満映画にされている。
100歩譲ってダークホラー路線は良いとし
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バイオ・インフェルノ(1985年製作の映画)

2.8

研究所内で細菌感染で人間が凶暴化。封鎖された建物内での人間の攻防を描く。
感染者が緑のグヂュグヂュになってるビジュアルは良いけど良くも悪くもよくある感染パニックモノ。本作ならではの魅力的なキャラや描写
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鮮血の女修道院/愛欲と情念の呪われた祭壇(1975年製作の映画)

4.0

今まで観た悪魔主義の映画はケンラッセルの『肉体の悪魔』やズラウスキーの『悪魔』など傑作は多数存在するが、本作もそれらに劣らぬ凄さ。目まぐるしく写り変わる悪魔との乱交カット。のたうち回り絶叫し続ける尼僧>>続きを読む

ドリーム・ガール(2019年製作の映画)

3.0

女声が得意な男が女のフリしてコールガールとして働き、周囲の男全てを虜にしてしまうコメディ。恋人に嘘をついたまま結婚の話が進み…という毎度お馴染みのアユシュマン主演の問題を抱えた結婚シリーズ。
普通に面
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KKKをぶっ飛ばせ!(2020年製作の映画)

3.0

白人至上主義なのに黒人の肉を食うKKK。小規模ながらにグロ描写に気合いが入ってて良い。なんせ黒人がKKKを殺しまくる構図はどう足掻いてもスッキリする。
ただ意外性は皆無で、胸糞悪い要素もないから何も観
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愛の奇跡/ア・チャイルド・イズ・ウェイティング(1963年製作の映画)

3.5

カサヴェテス初鑑賞。知的障害児の施設に赴任した音楽教室が少年と心を通わしていく話。監督と製作側で揉めていて監督の意図と違う編集されてるのは知らなかった。本作鑑賞後に何本かカサヴェテス作を観たが、今思え>>続きを読む

恋のクレイジーロード(2018年製作の映画)

3.6

18分の間にこれほどの狂気性と疾走感を詰め込んでるの凄い。走行するバス内が舞台。乗り込んでくるキチガイ女装男。逃げられないシチュエーション。殺される乗客。そして女装男に一目惚れされる青年。
愛を叫ぶキ
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