しまだりくさんの映画レビュー・感想・評価

しまだりく

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雨の日は会えない、晴れた日は君を想う(2015年製作の映画)

3.9

二回目。やはり素晴らしい映画。

主人公と亡くなった妻がどういった関係だったのか、なぜ妻が生きていた頃は彼の心が閉ざされていたのか、妻はどういう感情をもってデイビスに接していたのか、などはとても解釈が
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マッドマックス 怒りのデス・ロード(2015年製作の映画)

4.0

二回目。もう何年も前に観て度胆ぬかれたことを思い出した。

あの頃は小さなノートパソコン、今回はプロジェクターで迫力全然違った。映画館でリバイバルやってくれないかな。そしたら絶対観る。

「希望を持て
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マッドマックス2(1981年製作の映画)

3.6

一作目の10倍の予算ということもあり、スケールがすごい。

ただ、アクションとかスタントの凄さは十分伝わるけれど、その割にストーリーの焦点が見えにくくて、もはや自分には流し観映画になってしまった。
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マッドマックス(1979年製作の映画)

3.4

設定がよくわからないし、終わりかたもうーん?という感じだけど、メル・ギブソンがかっこいい。

ストーリー云々より、コストカットのために本物の暴走族を使ってて撮影現場が常に緊張感があったとか、そういう製
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真夜中の虹(1988年製作の映画)

3.6

特に語れないけど、最後のシーンがとても素敵だった。エンディングテーマはあの名曲で、なんとも感動的。

カウリスマキ監督らしいテーマで、決して観ててスッキリするわけでもないが、そういったストーリーでもな
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関心領域(2023年製作の映画)

3.8

あまりにも不愉快で、同時に作り手の魂を感じる作品だった。

こういう作品だよ、と言われるとそこまでかもしれないが、映画館で感覚を研ぎ澄まして観るべきだと思う。

個人的には川のシーンがとてもショッキン
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天使のくれた時間(2000年製作の映画)

3.6

とてもいい映画。作品としての評価はそこまで高くできないけど、十分心暖まるし、いいお話。

もう明日帰らねばならないことを悟った夜の、例え明日なにがあろうともこの一瞬の間に自分がどんな風であったかを絶対
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ONODA 一万夜を越えて(2021年製作の映画)

4.2

戦争映画というジャンルには色々な形があり、陳腐化しているようで中にはとても記憶に残っている映画がいくつかある。
Onodaは、間違いなくその一つになった。

それぞれの登場人物たちが、典型的な国粋主義
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カード・カウンター(2021年製作の映画)

3.7

当時人物の過去と人間性をとにかく深掘ることで成り立つストーリーといった感じ。

スコセッシのカジノみたいなテンポやスタイルを想像してたら、フィンチャーのザ・キラーのような、主人公の物語一点押しの映画で
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アナザーラウンド(2020年製作の映画)

4.0

映画のリズムと喜怒哀楽のバランスがとても秀逸に感じた。メッセージも素敵で、とても感動した。

コメディタッチな中盤で散々笑わせつつ、クライマックスにむけていろんな伏線が回収されていく。

人間は失敗す
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

5.0

もはや説明は不要な大作。ただ席に座って体験するための映画。

日本人としての原爆に対する意見は一度おいておいた上で、映画としての完成度がとても高い。事実に基づいていながら、説明的ではなく、なぜか生い立
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フォロウィング 25周年/HDレストア版(1998年製作の映画)

4.5

ノーラン好きなら、絶対にみた方がいい。

ストーリーこそそこまで目新しいわけではないが、音楽、時系列と語り主の入り交じるぶつ切りのプロット、黒白だからなせるテクニック、タイトルと冒頭の一文のスタイリッ
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

4.0

期待通りの良作。ラストでつられて恥ずかしいくらい泣いた。たぶん隣の人が餃子臭くなかったらもっと泣いてた。餃子ありがとう。

また来世で会おうなんて、そんな悲しい言葉ないなと思いつつ、さようならよりはま
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アイアンクロー(2023年製作の映画)

4.5

映像美、演技、音楽が最高で、かなり好みドンピシャの映画だった。

ヴォン・エリック家の悲劇的な歴史が故にストーリーに引き込まれたけれど、やはり一家5名を演じる俳優らの圧倒的な演技力があってこその説得力
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.5

めっちゃくちゃに面白かった。

自然な会話劇、生々しすぎる夫婦生活、常にただよう緊張感、ドキュメンタリー映像のような大迫力の裁判、すべてが噛み合っていて引きずり込まれた。

事件の真相、その背景となる
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海の上のピアニスト 4Kデジタル修復版(1998年製作の映画)

3.8

友人に勧められ気になっていた映画、ついに午前十時の映画祭で鑑賞。

エンニオ・モリコーネのオリジナル曲、それを訓練の末に自ら演奏しているティム・ロスの演技、壮大なスケールと見所満載。

フィクションな
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少年の君(2019年製作の映画)

4.0

演技が凄まじかった、高評価も納得の作品。

まず冒頭の引き込みがすごい。英文の連呼のなかで、少しずつ移り変わる画面。そして主人公の表情に戻ることで、過去へと物語が辿っていく。しかも最後の最後でまたこの
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市民ケーン(1941年製作の映画)

3.6

激ムズ。白黒だしドキュメンタリーのような構想で描かれているので、理解することに必死でなかなか話しに入っていけず。

自分を愛することを求めたが、人を愛することを知らなかった男の話というべきなのか、世界
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伯爵(2023年製作の映画)

3.5

解説なしには理解できない。解説を読んだ感想としては、政治家を皮肉るならここまで突き抜けてほしいということ。
そういう意味ではこれほどまでに巧妙なメタファーと風刺を散りばめておきながら、ピノチェトは吸血
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

傑作だなと思う映画は沢山あるけど、個人的な思い入れと世間からの評価とが一致した傑作というのは意外と少ない。ララランド、インターステラー、行き止まりの世界で生まれて、トップガンくらいか。

パーフェクト
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コヴェナント/約束の救出(2023年製作の映画)

3.8

ガイ・リッチーらしいカットやアクション要素も満載で面白かった。

エンターテイメントではなく、この映画のもとになっている史実の悲壮さを忠実に伝えようとしていた気がした。

戦争は本当に悲劇しか生まない
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ジョン・バティステ:アメリカン・シンフォニー(2023年製作の映画)

3.8

John Batisteのことを全く知らずに鑑賞。
これほどまでに状況の違うカップルが支えあえることに感動した。
途中の即興演奏のシーンに心奪われた。いつかコンサートに行ってみたい。

ナイアド ~その決意は海を越える~(2023年製作の映画)

3.7

Tell me, what is it you plan to do with your one wild and precious life?
_Mary Oliver

これにつきる。凄まじい伝説
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

4.0

つらいお話。
不自然なまでに華美な衣装やセット、ある意味では綺麗すぎるほどの復讐劇など、フィクションであることを感じさせる作りのなかで、被害者の母親との対話や、衝撃のクライマックスの場面だけやたらにリ
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.3

君たちはどう生きるか、鑑賞。
正直、映画わかってる人ぶるつもりはないけど、めっちゃ良かった。
映画は理解するものじゃなくて感じるものだと思う派から、個人的にはたくさん感じるものがあって評価したい。
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