友ニさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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老後の資金がありません!(2020年製作の映画)

3.5

 これを観ている間だけは、老後の不安は忘れられます。

 映画を観てこんなに笑ったのは久しぶりでした。俳優陣、というかタレント陣もなかなか豪華で素直におもしろいです。

 天海祐希に詰め寄る友近、天海
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卒業白書(1983年製作の映画)

3.0

 『エロとカネ儲け』
 男子高校生の妄想を具現化したようなストーリー。

 これは邦題のミスリードでしょう,『白書』なんてお役所言葉なのでお堅いストーリーを想像しました。原題をそのまま使った方が良かっ
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岬の兄妹(2018年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

 観ていくに連れどんどん胸が詰まってきます。
 底辺で生きる兄妹の悲痛な叫びが全編に渡って溢れています。

 かなりの低予算で制作されたのでしょうが、ここまでインパクトのある作品は初めてです。
 引き
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俺たちに明日はない(1967年製作の映画)

3.5

 イイ男にイイ女、その日暮らしの逃避行に余韻の残る衝撃のラスト。そして実話。
 見たいものがすべて詰まっています。
 いつまでも色褪せない、ニューシネマの傑作。
 
 誰もが楽しめ、かつ誰もの心に残る
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小説家を見つけたら(2000年製作の映画)

4.0

 人生を降りようとする者とこれから羽ばたこうとする者とのひと時のクロストーク。感情のヒダにフッと息を吹きかけるような、余韻の残る作品です。

 10代という、貴重な時に誰に出会うか、何をしていたのか。
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ドライビング Miss デイジー(1989年製作の映画)

3.6

 予定調和なストーリー。それに乗っかるお年寄り二人のイチャイチャっぷりが、見ていて微笑ましいです。

 驚きだったのが、D.エイクロイド。
 あのブルースブラザーズはどこへ行っちゃったの?というくらい
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火天の城(2009年製作の映画)

3.6

 これもまた、プロジェクトX。建築モノということで、ますますその色が濃いですね。
 しかも、そのプロジェクトXでやった瀬戸大橋建設の回の現場責任者と、この西田敏行演じる棟梁の生き様が非常に似ているので
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尼僧物語(1959年製作の映画)

3.8

 教会の厳しい戒律とシスターへの歩み、コンゴの自然と人々の屈託のない表情。
 テーマがテーマだけにとても真面目に作られていて、観ているこちら側もある意味修行です。 
 修道女がなんたるかを勉強できまし
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キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン(2002年製作の映画)

3.8

 同じL.ディカプリオ主演のせいか、ストーリー構成が、ちょっと『ウルフ オブ ウォールストリート』に似てますね。あちらの方がハチャメチャでしたが...。二人の巨匠監督の違いがわかっておもしろいです。>>続きを読む

舟を編む(2013年製作の映画)

3.8

 頭をよぎるのはクリスタルキングか石原軍団か…。
 
 すみません。
 
 プロジェクトXですね。
 無から有を作り出す大変さが分かります。
 辞書を作ることが、ここまで時間のかかる地道な作業の積み重
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理由なき反抗(1955年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

 時代を超えて輝き続ける永遠のアイドル、J.ディーン。
 あの眉間にシワを寄せながらの上目遣いの表情、彼の最もセクシーな瞬間でしょう。
 『エデンの東』ではまだ青臭さがありましたが、今作では完璧ですね
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ショコラ(2000年製作の映画)

3.8

 チョコレートの甘い誘惑が織りなす人々の悲喜こもごも。
 
 チョコレートが包摂と寛容さのメタファーとなって、本来それを指し示すべき教会が閉鎖的強圧的な体制側に渋々ながらも与しているという、なんとも皮
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世界最速のインディアン(2005年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

 記録達成のシーンに思わず目頭が熱くなりました。
 チャレンジすることのカッコよさ、それがいかに周りを熱くさせるかを物語る作品です。

 それ以上に素晴らしいのが、この主人公の分け隔てのない態度。敢え
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地下鉄のザジ(1960年製作の映画)

3.3

 ヨーロッパの映画にはなかなか難解な作品が多いですが、これもその類いです。

 パリの街中で展開される不条理劇のオンパレード。ストーリーや登場人物の相関などもはや関係ありません。
 よくぞここまで脈絡
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ガントレット(1977年製作の映画)

3.3

 『ダーティー ハリー』の亜流のような作品でしょうか。
 ‘70年代アメリカ中西部のオトコ臭い雰囲気が堪能できます。

 見どころは、ボニー&クライドもびっくりの凄まじい銃弾の雨あられ。しかも2回。た
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キートンのセブン・チャンス/キートンの栃麺棒(1925年製作の映画)

3.3

 これもまたカツベン付きの同時上映2本目。

 元祖アクション俳優B.キートン。
 とにかく走る走る!その姿はもう、まるでT.クルーズそのもの、ていうか順番逆ですね、T.クルーズの方が後追いです。もう
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雪の渡り鳥(1931年製作の映画)

3.0

 初めてのカツベン付きの無声映画。
 弁士の方の地声の大きさに驚きつつ、始まってからは一気に時代が100年前にタイムスリップ。
 
 勧善懲悪の人情物語で作品自体の良し悪しはどうこう言うものでもないと
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メンフィス・ベル(1990年製作の映画)

3.3

 オープニングの、まるでパンフレットのようなクルー一人一人の紹介の観客フレンドリーさに少々面食らいつつ。

 今の戦争映画の基準から比べるとややカジュアルな雰囲気で、全体的に大学のスポーツサークルのよ
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I am Sam アイ・アム・サム(2001年製作の映画)

4.0

 現代版『キッド』ですね。
 
 親子愛を描いた作品にS.ペンが出るとなると、流石に一筋縄ではいかない役どころになりますね。であるからこその彼へのオファーなのでしょう。
 あらためて良い俳優です。
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

 静かなトーンの作品だけに演技力が試され、またそれをやり遂げた俳優陣に称賛します。

『ノルウェイの森』を30年以上前に読んだだけの初心者の私でも、オープニングの音の創作文が、村上春樹独特の文章表現だ
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グローリー(1989年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

 後の『ザ ラスト サムライ』にも通じるE.ズウィック監督による隠れた名作です。

 南北戦争で、黒人だけの部隊があったとは、恥ずかしながら初めて知りました。

 今まで奴隷として生きていた黒人たちが
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柳生一族の陰謀(1978年製作の映画)

4.0

 さすがの深作欣二監督作品。
 エネルギッシュかつ、スピーディーな展開で、飽きることなく最後まで観れました。

 怒涛のごとき次々繰り出されるチャンバラシーン、合戦シーン、これぞ深作監督の真骨頂。最高
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ひまわり(1970年製作の映画)

4.0

 今現在、ウクライナで人々が必死に頑張っていることを、あの燦々と咲き誇るひまわりが訴えているように見えます。

 恋愛からの視点でみた反戦映画の傑作でしょう。
 あの時代、世界中で幾多の別れがあり、人
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最強のふたり(2011年製作の映画)

3.8

 つきなみですが、良い作品でした。
 身障者を扱う作品は初めてでしたが、辛く苦しい現実と向き合う重たい作品を勝手にイメージしてしまいますが、良い意味で考えが変わりました。

 主人公ドリスをそのまま真
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セントラル・ステーション(1998年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

 『母を訪ねて三千里』を彷彿とさせる作品でした。あの頃の日曜夜7時半にタイムスリップしてしまいました。

 四半世紀前の作品ですが、ブラジルの風土、カルチャー、人々の価値観、さまざまな発見があって勉強
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どら平太(2000年製作の映画)

3.0

 世界のクロサワ、木下恵介、市川崑と錚々たるレジェンドが脚本に関わっていることから、さぞや『七人の侍』あたりと居並ぶ時代劇の傑作なのかと期待して観ましたが…。
 ちょっと肩透かしでした。

 

ボルサリーノ(1970年製作の映画)

3.7

 J.P.ベルモント&A.ドロン。

 フランスを代表するニ大スターの共演と言っても、さしたる大作感もなく、どちらかと言えば軽くチープな感じで、そのあたりにフランス映画の粋さがあります。
 
 オープ
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眠る村(2019年製作の映画)

4.0

 名張毒ぶどう酒殺人事件。
 冤罪性の強い事件として有名です。詳細は知りませんでしたので、興味深く拝見しました。

 『お上がそう言ってるんだったらそれでええやろ。ワシらの気持ちも汲んどってや。』とい
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香川1区(2021年製作の映画)

4.3

 まぁ、わかりやすい作品でしたね。
 これ以上の勧善懲悪モノは水戸黄門くらいしか思い浮かびませんです。
 
 一本の映画が地元の大メディアを打ち負かした証としての作品でしょう。
 
 『PR映画云々…
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太陽の蓋(2016年製作の映画)

4.0

 あの日から、早くも干支が一回りしようとしています。

 誰もが経験したことのない大惨事の中、政府の中枢にいた政治家たち。そして、何が起きているのか真実を伝えようとするメディア記者。どこまで正確なのか
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嵐を呼ぶ男(1966年製作の映画)

3.0

 今観るともうこれはコメディですね。

 石原裕次郎版もなかなかのコメディですが、今回、渡哲也版があるというのを初めて知って、興味本位で観てみましたが、申し訳ありませんが、最初から最後までほぼ半笑いで
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オーシャンズ11(2001年製作の映画)

4.0

 何も言うことはありません。
 すべてがスタイリッシュ&クール。
 派手にドンパチやったりしないところが良い。大袈裟なアクションも無し。
 徹底してます。

 G.クルーニー&B.ピットのコンビは最強
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シド・アンド・ナンシー(1986年製作の映画)

3.8

 パンク版ボニー&クライド。
 パンクロッカーに対するイメージそのままに、ひたすらドラッグ依存へ突き進む伝説のパンクスS.ヴィシャス。
 J.ロットンがまともにみえるほどの濫れっぷりは、次第に痛々しく
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L.A.ギャングストーリー(2012年製作の映画)

4.0

 こういうS.ペンが観たかった。

 『ミルク』も『アイ アム サム』も『デッドマン ウォーキング』も良いですが、やっぱりワルなS.ペンはカッコいいですよ。
 ギャングのボス役なんて、ハマりすぎです。
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バニラ・スカイ(2001年製作の映画)

3.0

 主人公演じるT.クルーズアップのポスター、作品の趣旨がわかりますね。

 虚構と現実が入り乱れて途中から訳が分からなくなりました。
 一回観たくらいでは理解できません。

 事故後の主人公の顔立ちの
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この世界の(さらにいくつもの)片隅に(2019年製作の映画)

4.5

 少しでも希望のある終わり方になっていることに胸が熱くなってきます。

 公開当時、かなり話題になっていましたのでおおよその内容はわかったつもりでいましたが、はるかに超越した作品で、いつまでも心に残る
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