Yuzoさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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ヒストリー・オブ・バイオレンス(2005年製作の映画)

3.0

冒頭がえらく不穏で、「ノーカントリー」みたいな映画かと思って身構えて観たが、それほどでもなかった。「日常性の中の暴力」にしては主人公がスーパー過ぎて、高倉健が演るような過去を持つ実は凄い人キャラになっ>>続きを読む

白いカラス(2003年製作の映画)

3.0

心に深い傷を負った女と老いた男が行き場のない逢瀬を重ねる、と書くといかにも文学的だが、こういう救いのない話や不幸自慢のような話はあまり好きではない。重層的というよりは話題が過剰で散漫な感じ。ストーリー>>続きを読む

プレシディオの男たち(1988年製作の映画)

3.0

映画自体はTVドラマ並み。ショーン・コネリーはキャリア後半のルックスの良さを発揮。劇中でもスコットランド移民の設定だが、英語の発音とかやっぱ違うのだろうか。マーク・ハーモンは吉田栄作的。舞台となるサン>>続きを読む

限りなき追跡(1953年製作の映画)

3.0

おなじみNHKBSのレア西部劇。ロック・ハドソンは大きくてハンサム。ドナ・リードは本作でも気丈で可愛らしく、人質になったのに何度も一生懸命逃げようとするのがけなげ。かたや悪役はとことんワルで気持ちがい>>続きを読む

偉大な生涯の物語(1965年製作の映画)

3.0

映像が立派。ロケーションが凄い。磔刑シーンは煽り要素控えめで真面目。問題のイエス役もスウェーデンの名優が見事にクリア。意外と気になったのがセリフと字幕が異なる名前の英語読み。イエスが「ジーザス」、ペテ>>続きを読む

ウォンテッド(2008年製作の映画)

3.0

アフター「マトリックス」の映画。古い映画ばっか観てる私にとっては鮮烈な映像。ダメな主人公がスゴくなる話だったり父子の絆の話だったりするのは、常道というか、わかりやすいというか、ありきたりというか‥。主>>続きを読む

ラスベガスをぶっつぶせ(2008年製作の映画)

3.0

設定は面白く、映像や編集もカッコいいけど、終わってみるとなんか他愛のない話という感じ。シリアスなクライムものではなく、若者の成功と挫折みたいなところが本作の魅力でもあり、逆に青臭く感じてしまうところで>>続きを読む

西部開拓史(1962年製作の映画)

3.0

米開拓史の大河ドラマが延々と続き、結局最後の第5話は決闘モノになるのだが、これが凄い。主人公が乗る爆走列車に悪党一味が馬で走りながら続々と乗り込む「マッドマックス2」状態から、キレッキレの編集で怒涛の>>続きを読む

ビリー・バスゲイト(1991年製作の映画)

3.0

ロバート・ベントンとダスティン・ホフマンなんだから、ギャング映画と言ったって血生臭い映画のはずがなく、古き良き30sの雰囲気が趣旨の映画で、それを体現しているのがファム・ファタールの若きニコール・キッ>>続きを読む

暗闇でドッキリ(1964年製作の映画)

3.0

「ピンクパンサー」のクルーゾー警部を主役にしたスピンオフ作品だが11年後の「2」では本作のキャラがメイン。まあ、そんな真剣にシリーズ化とか考えていた訳でもなかったろう。昔お正月のスターかくし芸大会で井>>続きを読む

プロヴァンスの贈りもの(2006年製作の映画)

4.0

アルバート・フィニー出演作として棚からひとつかみしたら当たりでした。こういうフランス讃歌の映画は珍しい。私もワイン歴7年、ワインネタはバッチリ堪能できました。欲を言えば、期待した郷愁モノというよりは恋>>続きを読む

レジェンド/光と闇の伝説(1985年製作の映画)

3.0

引いてしまう程の圧倒的な映像。脚本は二の次って感じで話がスカスカというか、本当は3時間分くらい撮ってたんじゃないだろうか。カントクの名前がむしろ邪魔してるかも。トム・クルーズもかわいいが、村上信五みた>>続きを読む

フューネラル(1996年製作の映画)

3.0

破滅型の人達の生き様をリアルに映し出していくのだが、やっぱり感情移入ができず傍観者になってしまう。イタリー系の人達のカトリック信仰や家族主義や冠婚葬祭がここでも描かれる。クリストファー・ウォーケンって>>続きを読む

88ミニッツ(2007年製作の映画)

3.0

過去の事件のトラウマを持つ犯罪捜査関係者の主人公が命を狙われて、美女がいっぱい出てきて、カウントダウンして、さて意外な犯人は誰だっていうフツーのサスペンス。特筆するような演出や映像もないかな‥。あんま>>続きを読む

裏切り者(2000年製作の映画)

3.0

演出はヒリヒリするリアル路線だがその分地味で、出演者達の演技も見事だけど、負の連鎖というかみんな不幸になっていく暗い話で、なんだか観ていてやるせなくなってしまう。若いシャーリーズ・セロンがダークな魅力>>続きを読む

バトルランナー(1987年製作の映画)

2.0

デスゲーム系だが、だいぶB級。なんか昭和の少年ジャンプのマンガみたい。他の方のレビューで初めて気づいたけど、ミック・フリートウッドって、あのフリートウッド・マックのミック・フリートウッド⁈ っていう>>続きを読む

ハンテッド(2003年製作の映画)

4.0

最後の字幕で初めて監督を知ってびっくり。前半もたつくのはわざと?後半は延々と追いかけっこが続くがキレッキレの編集で息つく暇がない。決闘シーンの滝の爆音の演出も素晴らしい。ありがちな設定なのに、主演の二>>続きを読む

リクルート(2003年製作の映画)

3.0

何がウソで何がホントかわからなくなる映画って、あんまりひねると最後の方はもうどうでもよくなってしまいがち。この映画ではテストかマジかの選択というのが新機軸かも。とはいえ、結末を知った後で、「ってことは>>続きを読む

スーパーマン II/冒険篇(1981年製作の映画)

3.0

このシリーズはクリストファー・リーブでもっていると思う。私の世代ならこのくらいの合成映像は違和感なく楽しめるし、NYのど真ん中での対決シークエンスなんかよく頑張っている。テレンス・スタンプはワンピース>>続きを読む

パンチドランク・ラブ(2002年製作の映画)

3.0

カッとして物をぶっ壊したり、エロサイトに騙されたり、脈がありそうな女性を追いかけたり、結局全部喋って謝ってばかりだったりする主人公にシンパシーを感じてしまう私‥。冒頭に「何が起こっても全て現実」を提示>>続きを読む

誘拐犯(2000年製作の映画)

3.0

無情系クライム映画で、登場人物各々の思惑が絡み合っていく展開は面白いが、中盤もたつくのと映像がフツーなのが惜しい。主人公達が戦闘能力高すぎなのは説得力に欠けるが、ジェームズ・カーンの地味なジャンパー姿>>続きを読む

チャーリー・ウィルソンズ・ウォー(2007年製作の映画)

4.0

「アフガンを救った」ではなく「ソ連をやっつけた」話だが、出てくる人は人間のクズばかりで、最後も「しくじった」で締めるブラックテイストは、さすがマイク・ニコルズ。ジュリア・ロバーツやフィリップ・シーモア>>続きを読む

ブルワース(1998年製作の映画)

3.0

ウォーレン・ビーティーのやりたい放題だが、元々自己批評性を感じる人なのでオレ様感は少なく嫌味がない。モリコーネやストラーロがいるのは彼の政治力だろうが、重要な黒人役にハル・ベリーやドン・チードルが選ば>>続きを読む

プリシラ(1994年製作の映画)

5.0

LGBTQ映画のマイベスト。オープニングの「愛はかげろうのように」でもうロック・オン。砂漠の毒トカゲのような凄まじい女装で自分を解放して、豪州の荒野をバスで疾走するように傷つきながらもポジティブに生き>>続きを読む

ペリカン文書(1993年製作の映画)

3.0

私が惹かれるのはグリシャム印よりもパクラ印。ジュリア・ロバーツの華やかさや殺し屋がいっぱい出てくる派手さもあるが、軸となるポリティカル・サスペンスの緊張感が持続されて話がダレない。一般人と一緒に新聞記>>続きを読む

マグノリア(1999年製作の映画)

4.0

ビートルズの「ホワイトアルバム」じゃないが、全体のコンセプトや起承転結のような論理性にとらわれず、優れたシークエンスを羅列する群像劇やオムニバスは映画として有効だと思う。登場人物達の絶対的な苦悩を雨が>>続きを読む

フローレス(1999年製作の映画)

3.0

主演の二人が絶品だが、演出過多・演技過剰にならず、話もシリアスドラマにもハードサスペンスにもなり過ぎずに娯楽作の範囲内でまとめているところが丁度いい。人を支える事とは?が問われている。最後の字幕の長回>>続きを読む

シェナンドー河(1965年製作の映画)

3.0

ほのぼのホームドラマかと思いきや、後半は怒涛の悲劇ラッシュになってシリアスムードたっぷりになってしまう。南北戦争の限界は、所詮は内戦な訳で、勝ったり負けたりにカタルシスがないのだ。ジミー・スチュワート>>続きを読む

フォー・ザ・ボーイズ(1991年製作の映画)

3.0

ジェームズ・カーンが好演。マーク・ライデルは「ローズ」と「シンデレラ・リバティー」を撮っているんだから、この二人が揃うのも当然か。題名の「ボーイズ」は兵隊さんの事なので、話が米戦争史になり大げさな話に>>続きを読む

アナコンダ(1997年製作の映画)

3.0

ジョン・ボイトは若い頃のナイーブな感じが好きだったのに、キャリア後半はキャラ変してしまった。本作でもヘビより暴れまくっているが観ていてなんか複雑な気持ちになる。肝心のヘビの方はCGが今ひとつで、これな>>続きを読む

オクラホマ!(1955年製作の映画)

3.0

ジンネマンが撮ったオーバーチュアもインターミッションもある王道ミュージカル。画力が凄く、登場人物やロケの映像がディズニーアニメの実写版のように立派。ただし、アクターズスタジオ上がりのロッド・スタイガー>>続きを読む

噂の二人(1961年製作の映画)

2.0

名匠名優によるダークな舞台劇なのだろうが、話がひどすぎるし暗すぎる。子供のいたずらがシャレにならなくなる設定は面白いが、子供の憎々しい演技が過剰で観ていて不愉快になる。デリケートな主題に対して文芸的ア>>続きを読む

カリギュラ(1980年製作の映画)

3.0

「サテリコン」やパゾリーニ作品同様、イタリア伝統のエログロワールド。なかなか見事な映像がある分、長いポルノシーンがむなしい。英国の名優がずらりと並ぶがみんな騙されてたということか。マルコム・マクダウェ>>続きを読む

上海から来た女(1947年製作の映画)

3.0

前半はハードボイルド小説的な文学ムードが漂うものの地味な展開が続くが、終盤から映像派オーソン・ウェルズの真骨頂のようなシークエンスが並ぶ。水族館のウツボ、チャイナタウンの京劇、「007/黄金銃を持つ男>>続きを読む

トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)

4.0

難しい設定なので最後まで破綻しないか心配しながら観たけど無事終了してホッとした感じ。日本でも台本ナシかヤラセかギリギリのテレビ番組で出演者がトラブったような過剰なテレビ業界へのブラックジョークならまだ>>続きを読む

訣別の街(1996年製作の映画)

3.0

若き市長補佐官が巨悪を暴くのはリアルさに欠けるし、リアル路線じゃない割には話が地味め。アル・パチーノの弔辞はさすがの迫力。抜群だったのはイタリー系ボスキャラやらせたらピカイチのダニー・アイエロ。自宅で>>続きを読む