moneさんの映画レビュー・感想・評価

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枯れ葉(2023年製作の映画)

3.5

展開は結構分かりやすかったけど、やっぱり映像が美しかった。

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.8

フェミニズム映画の文脈では、個人的にはバービーの方が好き。でもベラの経験主義的で好奇心と知性を重んじるアティチュードはより自分に近しくて謎の親近感を抱いた。

カメラワーク、ウェスに通ずるダークファン
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Renaissance: A Film by Beyoncé(2023年製作の映画)

5.0

3時間号泣。解放と再生。42にしてキャリア最高峰。エネルギーをもらって最高の大晦日。

ダンサー イン Paris(2022年製作の映画)

4.2

ハートフルでちょっと尖ったダンス作品。ブラックスワンのトラウマで所々の演出に過度なホラーを感じとってしまったけど、愛とユーモアに溢れる温かい作品だった。

好きすぎてDVDまで買ってたパリ・オペラ座の
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怪物(2023年製作の映画)

4.8

公開初日に観に行き、未だに上手く消化・言語化できていないけど、素晴らしかったことは覚えている

羅生門(1950年製作の映画)

3.7

意図していなかったが、結果的に怪物の予習のような形で観てしまった。脚本の型については語り尽くされているのでわざわざ言及しないが。

映画を観るとき、普段は音楽、演技、脚本に意識がいくことが多いけど、本
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アキラ AKIRA(1988年製作の映画)

4.5

ずっと温めていたけれど、やはりとんでもない傑作だった。

エヴァとはまた違う形で完成された終末。

金田のバイクも、音楽も、全てカッコ良かった。

鉄雄の最終形態は鬼滅、など時代を通して今もカルチャー
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

3.8

脚本が凄まじくて、ここ最近で1番の胸糞映画だった。最悪の気分。ゆえに、とても意味がある映画。
これまで無かったことにされていたものが大きすぎる。いつだって声をあげる被害者がずっと問題と向き合い続けて、
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バービー(2023年製作の映画)

5.0

全ての女性、男性にかけられた性的規範の呪いを解く魔法の映画だった。所々の描写に大笑いしながらも、持参したバービーのハンカチが大活躍。それくらい終始大号泣していた。

バービーのための物語かと思いきや、
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わたしの見ている世界が全て(2022年製作の映画)

4.0

さっぱり、でもしっかり余韻もあって短時間で見応えのある映画。全体的にユーモアが効いてて良い。あと家族の距離感が付かず離れずで面白い。

正論振りかざして引っ掻き回して、結果みんな一歩先を行ってしまって
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

宮崎駿、いわんやスタジオジブリのエッセンスが全て詰まった作品だった。

人生は旅。その出発点は戦中〜戦後。
巨匠らしいエネルギーに満ち満ちた怪作。
ゆえに観賞後は、吾郎のゲド戦記とだいぶ似たような後味
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インターステラー(2014年製作の映画)

3.8

今更のノーランシリーズ二つ目。

同じSFではあるけれど無機質でひんやりとしたキューブリックとは対照的に、温度感のある物語だった。そして実写主義に基づいた美しい映像。

2001年の方で抱いた宇宙船ロ
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SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

4.1

被害者たちの挙げた声、その勇気、そしてジャーナリストたちの信念に打ち震えた。

無視され、軽んじられてきた彼女たちの声をもう一度掬い上げる。これまでの、そして今この瞬間苦しんでいる現実の被害者、さらに
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小説家の映画(2022年製作の映画)

3.4

ホンサンス3作目にして初めてキムミニが登場する作品を見たけどすぐにこれがherなんだろうなと分かった。ラストの表現には少し驚かされる

キングダム2 遥かなる大地へ(2022年製作の映画)

1.5

1で高まった期待値を超えず。
策略、戦闘、回想、の単調な繰り返しで構成が微妙。
アクションシーンもワイヤーを使った動きや相手のやられ方が不自然で、1に比べると見応えがなかった。

メッセージ(2016年製作の映画)

4.7

SFでこんなに美しさを第一に感じた映画は初めて。神秘と科学が見事な化学反応を起こしている。

壁を隔てた構図が多いことや、素晴らしい音響効果から、いつか映画館でも見てみたい作品。

紅の豚(1992年製作の映画)

3.7

宮崎駿の描く飛行艇を、そして強い女たちを堪能できる

ウーマン・トーキング 私たちの選択(2022年製作の映画)

4.0

機内で鑑賞したため英語字幕を頼りに鑑賞。最初の方は人物の相関関係や状況の把握にだいぶ時間がかかった。
扱う言葉や議論の展開のレベル感からは読み書きができないとは思えなかった。現代社会から孤立したかのよ
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ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

3.5

惑星より怖いものとして汚職とスキャンダルにまみれた腐敗政治が描かれていたのが、もはや笑えない現代社会。
詭弁を並べたて保身に走る大統領、既得権力に溺れる無能の息子、目先の利益に囚われる資産家、全員どこ
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インセプション(2010年製作の映画)

4.0

なんと初ノーラン。名作として逆に触れられなかったが今年はそろそろ手を出し始めたい。

ストーリーは言わずもがな複雑だけど、キャラの解説から一度多層構造を理解できれば分かりやすいものだった。

重力、時
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

4.5

久しぶりに観賞後、座席から立てなくなった。顔の火照りも足のジンジンとした感覚もすぐには収まらず。それほどにジャズの音楽と熱量を浴びた。

上原さんの楽曲が本当に素晴らしい。N.E.Wとか特にぶっ飛んで
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

4.0

轟轟とした車の音、重いゴングの音、劈くようなストップウォッチの音、ジムで練習生に掛けられる怒鳴り声。
鑑賞者には際立つ環境音はしかし、ケイコには聞こえない。喧騒の中で1人静かさを身に纏っている。この対
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海辺の女(2022年製作の映画)

4.3

Myfff2023一発目にしてこの作品、とっても好みだった。

観た直後にマークしたいなと思ってfilmarks開いたら何故か無く…どうしても覚えておきたくて初めてリクエストまでしてページを作ってもら
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WANDA/ワンダ(1970年製作の映画)

4.7

ジャンヌ・ディエルマンとは違った形で彼女もまた囚われ続けている。一箇所に定まることもできず、選択肢も与えられず。作中に通底する水の中でもがき続けるような息苦しさ。

こんなに自由と乖離した逃避行がある
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BTS: Yet To Come in Cinemas(2023年製作の映画)

-

今日これ観に行くとか何も言ってなかったのに
観賞後に家に帰ったら、「なんか良いことあった?艶々してる」と言われた。

生演奏がとにかく素晴らしい。
UghとCypher pt3がハイライト。

アイズ ワイド シャット(1999年製作の映画)

3.7

夢か現か。

キューブリック作品は(といってもまだ2作品しか見てない)卓越した音楽と終始漂う不穏さに病みつきになる。

前半のニコール・キッドマンの妖艶な勿体ぶりは良いんだけど、クライマックスに苦悩す
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ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地、ジャンヌ・ディエルマン/ブリュッセル1080、コルメス3番街のジャンヌ・ディエルマン(1975年製作の映画)

4.0

ブリュッセル に住む主婦ジャンヌ・ディエルマンの3日間を200分で見る。体力と時間を持て余すモラトリアムだからこそ見れたような贅沢な作品。

完璧なルーティンを披露する1日目。
綻びが静かな湖畔で波紋
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ベルファスト(2021年製作の映画)

4.9

素晴らしかった。人生讃歌と公式サイトには書いてあったけど、もっとストレートにベルファスト讃歌だと思う。ケネス・ブラナー監督の郷土愛がそこはかとなく伝わってくる作品。バディ、もといブラナー自身がベルファ>>続きを読む

2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)

4.5

宇宙に対する根源的な畏怖は人間誰しもが抱えている感覚だと思うのだけれど、それを映像によってここまで掻き起こすことが可能なのかと衝撃を受ける。

映像美と音楽も言わずもがな素晴らしい。
緩急のついたマッ
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マイ・ブロークン・マリコ(2022年製作の映画)

3.4

会社すっぽかして遺骨奪って海まで連れていくというのはドラマチック。それでも友達の死に正面きって向かい合い、シイノなりの弔いを全うしている姿は、ある意味とても健全で正統なことのように思えてしまった。
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ロスト・イン・トランスレーション(2003年製作の映画)

4.2

この映画における日本は、かつての西洋を魅了した東洋のジパングではない。エキゾチシズム的要素も包含しつつも、むしろ言葉や文化の差異によって自らの居場所のなさ、よそ者感を浮き彫りにさせる異国として機能して>>続きを読む

禁じられた遊び(1952年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

戦争、そして大人の論理の不条理さ。
ミシェルとポーレットの純真無垢が故の危うさ。
辛いけれど、世の真実を写したような凄みが詰まっていた。

天涯孤独となったポーレットにはミシェルしか、そして十字架盗み
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ブルース・ブラザース(1980年製作の映画)

4.6

アイコニックな黒白のブルース・モービルに乗った黒白スーツとサングラスの2人組🕶
ちょっととぼけた感じのフォルムなのがまた良い。

謎の美女による突然の襲撃、警官とのカーチェイス、バンド編成の啓示、コン
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レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)

4.1

新年一本目。ギークなネタがふんだんに詰まっていて楽しめた。将来のメタバースはオアシスみたいになるのかな?

映画もゲームも現実逃避として楽しむ分には良いけれど、やっぱり大切なのはリアルな世界というメッ
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ビューティー・インサイド(2015年製作の映画)

4.4

毎日起きると姿形が変わるキム・ウジン。本来であれば29歳男性だが、女性にも、老人にも、子供にもなる。

設定から面白すぎて引き込まれた。ともすれば難病としてシリアスな話にもなりかねないけど、あくまでシ
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