HAL8192さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

3.9

日本ビジネス式ループ映画

痛いほど良く分かるデスクワークのデジャヴを映画化した一作! ループ物×お仕事ものという構図で、派手さこそないが堅実な面白さがある!

90分にも満たない本編は、ループもの特
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ウィッシュ(2023年製作の映画)

3.4

95分の凡庸なオマージュ作品。

ディズニー100周年をほとんど完璧に祝った短編を見た後に流れるのが、オマージュ全開の手垢のついた本編。

100周年でベストの短編を作ったが、映画は思いっきりベターな
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ワンス・アポン・ア・スタジオ 100年の思い出(2023年製作の映画)

4.3

次の100年へ向けて!

ディズニースタジオ100周年の偉大な歴史をコミカルかつ明るく楽しめる短編。

良くも悪くもお祭り騒ぎの短編で、ディズニーを愛してくれたファン向けての精一杯の贈り物。特別なスト
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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

4.0

最恐の誕生譚

 国民的作品である「ゲゲゲの鬼太郎」誕生の物語。本作はアニメシリーズ第六期の前日談であるため、原作漫画からはかなり独自設定が加えられている。ただ、物語自体はかなり飲み込みやすく語られる
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SISU/シス 不死身の男(2022年製作の映画)

3.8

ハードボイルドにキメる!

映像は最新だが、シナリオは往年の戦争モノのようなプロットが印象的。

無口な謎の老人が金塊を掘り当て、それをナチスが狙うが、その老人は実は……と言った映画。

ほとんど字幕
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

ゴジラ マイナスワン

逃げた特攻兵が、死に場所を見つける話。

ゴジラは今までもさまざまな象徴として、描かれてきた。初代ゴジラでは「原爆」シン・ゴジラであれば「震災」であるように。本作はその象徴が明
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ゴジラ(1954年製作の映画)

3.8

歴史を作った一作。

良くも悪くも日本人に「怪獣」という夢を見せることに成功させてしまった存在。

お話としては、怪獣ものの基本のキなので、シンプルな面白さがある。上映時間もコンパクトにまとまっている
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グランツーリスモ(2023年製作の映画)

3.7

電脳世界のチャンピオンは現実でも、通用するか?

「グランツーリスモ」というプレイステーションで大人気のレースゲーム。その最強プレイヤーを本物のレーサーにするという実話の映画化作品。


設定は非常に
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ミュータント・タートルズ ミュータント・パニック!(2023年製作の映画)

4.1

愛すべき亀たちの英雄譚!

日本ではそこまで人気は高くはないが、彼らのルックスくらいは知っているだろう。あの、ニューヨークの下水道に住む愛おしい隣亀たちだ。

1984年に出版された「ティーンエイジ・
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アリスとテレスのまぼろし工場(2023年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

岡田麿里という原液

2000年代後半に出た美少女ゲームの家庭用ハード移植映画化みたいな内容。良くも悪くも最近では見ない突飛な世界観、そこに生きる少年少女の恋愛劇。象徴的な季節の使い方・は、美少女ゲー
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バービー(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

優秀なリトマス試験紙映画!

世界的にも大ヒットを飛ばした本作だが、日本では宣伝が大炎上してからスタートとなった。割りと本編と関係ない理由で燃えてしまったので、映画の評価とは区別したい。

しかし本作
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ドラゴンボール超 スーパーヒーロー(2022年製作の映画)

3.9

令和最新版にチューンナップされた倫理観。

良くも悪くも、鳥山原作から完全にキャラクターが独立して動き出している世代の作品。

レッドリボン軍という悪役の物語は、すでに外伝でかなり擦られたいるが、なか
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SAND LAND(2023年製作の映画)

3.7

可愛らしい悪魔(ワル)の映画!

子供の頃、夏休みに劇場でやっていたアニメ映画を見てるような作品。良くも悪くもいつもの鳥山明作品という印象。

本作は20年近い前に鳥山明が書いた短期集中連載の作品の映
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マイ・エレメント(2023年製作の映画)

3.4

猟奇的彼女には、理解ある彼くんがいます!
 
ディズニー・ピクサーが描く、エレメントが擬人化された世界。エレメント(精霊)には、火・水・風・土という四種類が登場する。そのキャラクターの造形はかなり挑戦
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

自伝と空想と年下の母親

まずここまで一切の情報に箝口令が引かれ、タイトルと独特なタッチのポスター1枚だけで、公開まで駆けつけた事そのものが異様だ。

上映館数が300館を超えるような超大作で、こんな
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夢幻紳士・人形地獄(2018年製作の映画)

3.5

応援したくなる仕上がり!

原作の夢幻紳士シリーズはとにかく大好きな作品で、家にサイン色紙が飾ってあるくらいには好き。

故に本当に実写化が怖かった。明らかに低予算で、小さな公開規模で、知らない俳優さ
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岸辺露伴 ルーヴルへ行く(2023年製作の映画)

3.7

いつものNHKドラマ2時間スペシャル!

良くも悪くもドラマ版岸辺露伴シリーズの流れのままの作品。クオリティも映画だからといって別に高くはない。ただ、逆に悪くもない。

お話としての面白さは、岸辺露伴
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ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)

3.9

マルチバースの責任を取る物語。

本作を鑑賞する際の注意点としては、メタ的な視点を持ち込まない事が重要……なのだが、マルチバース的お約束の過去作との繋がりも非常に強いため、どの視点から見るかは難しい作
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スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(2023年製作の映画)

4.0

コミック的お約束に立ち向かうヒーロー譚!

多様性とアートを盛り込みながら、エンタメ的面白さを捨てない選択肢を取った作品。

前提に、この作品は三部作構成の二作目だ。これが、どうも強くは宣伝されていな
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インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(2023年製作の映画)

3.7

ある意味、いつもの味。

昔から続く有名シリーズの最終作との事だが、ある意味いつも通りのテンプレをきっちりこなしてくれる作品。

悪役はナチスの残党で、オーパーツ的な遺産を巡る冒険を繰り広げる。壮年に
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RRR(2022年製作の映画)

4.0

神話的友情巨編!!!!

百年ほど前のインドの実在の人物を元に、神話的アレンジを大量にトッピングした添加物いっぱいのアクション超大作映画。

本作はダブル主人公物なのだが、その二人の英雄としての説得力
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

3.5

見るという事は何か?

ジャンル的な分類が難しい本作だが、一応(未知との遭遇もの)ではあると思う。しかし、どうにも乗り切れなかった。

ネタバレ気味になるが、本作の伝えたいメッセージ&メタファーである
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

4.2

諦めなかった僕たちへのラブレター!

映画の興行収入を色々と塗り替えそうな、大衆向け娯楽作品。映画のクオリティが非常に高いのは当然だが、マリオという30年以上世界中で愛されたブランド価値を非常に感じさ
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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

3.9

ストッパーが外れた原液100%!

庵野監督のストッパーである樋口さんのいない本作。案の定、希釈なし源泉掛け流し状態だった。一見さんお断りの濃ゆすぎる内容。

仮面ライダーというヒーローの孤独と信念を
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ONE PIECE FILM RED(2022年製作の映画)

3.8

Ado≒ウタ!?
という、前提を違和感なく楽しめるなら、とても良いMV映画。

本作は、顔出しをしていない新時代女性歌手「Ado」のパブリックイメージを巧妙に使い、映画オリジナルキャラクターの「ウタ」
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ハケンアニメ!(2022年製作の映画)

3.8

誰かに届けるためなら、何でもアゲる!?

お仕事映画かつ、アニメーション作りの現場を描く作品。原作が2015年に書かれているからか、現代の配信がメインになっているアニメ業界の内情とはややズレた印象。
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.9

壮大な家族喧嘩と可能性讃歌!

事前情報として、軽く予告編だけ見ていて、一般人がヒーローになるタイプ映画かと思っていたが、何とも予想外の内容。

基本の枠組みは、米国の中華系移民主人公のオバちゃんが、
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バビロン(2021年製作の映画)

4.0

映画に狂わされた人々の愛と吐瀉物で出来た作品。

舞台は約100年前の1920年代。ハリウッド・ロサンゼルスで巻き起こるイカれた映画産業は粗野で、野蛮で、ただ美しい。

たった一つのカット割に真剣に向
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100日間生きたワニ(2021年製作の映画)

3.0

感想としては、ネットで酷評されるほど悪くはないけど、後半は確かに蛇足。

5分アニメで、ワンクール13週(リアルタイムで、大体100日間)やっていれば、そこそこ良かったんじゃないかなぁ〜

全体的に、
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大怪獣のあとしまつ(2022年製作の映画)

1.9

ウルトラシリーズの反転アンチが作った映画。

怪獣映画が好きだった人間が、某シン映画を見て昔の情熱が蘇った……は良いが、大人の事情で内容を無茶苦茶にされた結果がコレ。

銀杏の匂いのする作品(比喩表現
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魔法にかけられて2(2022年製作の映画)

3.4

人気作から生える蛇足

前作のディズニー作品へのメタ的な自己言及がユニークだった物語は、完全に続編の慣習に乗ってしまった。そのため、前作のメッセージ性のようなものは、かなり減ってしまった印象。

良く
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ストレンジ・ワールド/もうひとつの世界(2022年製作の映画)

4.0

現代的冒険活劇と比喩の盛り合わせ作品

個人的には好きな作品だった……が、明らかに現代的な「価値観アップデート」演出が強く、アレルギー反応が出る人がある程度出ても仕方ない作品。そのアレルギーを抑える為
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ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー(2022年製作の映画)

3.7

偉大な善王の葬式と鎖国の話。

前作主人公の現実・リアルでの死を劇中に歪なまでにリンクさせ、全年齢対象の娯楽作と思わせないほどに、喪の儀式としての葬式として映画にしている。

故にか、前半が暗く陰鬱と
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漁港の肉子ちゃん(2021年製作の映画)

3.6

アニメ的信用できない語り手

舞台は現代……のような架空の昭和時代の漁港。やや寂れ懐かしさすらも感じさせる世界観を水々しいアニメショーンで描いている。

作画の品質は並のアニメ映画作品以上を有に超えた
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ONE PIECE FILM STRONG WORLD/ワンピース フィルム ストロングワールド(2009年製作の映画)

3.6

ジャンプ映画が原作設定に絡む禁じ手?

原作者:尾田栄一郎が映画の脚本に携わった、ジャンプ映画では珍しいタイプの作品。ここから、尾田栄一郎が関係する大作ワンピース映画が増えていく。

ジャンプ映画の流
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ONE PIECE ワンピース THE MOVIE エピソード オブ チョッパー プラス 冬に咲く、奇跡の桜(2008年製作の映画)

3.6

原作エピソードは面白いんだが……

ifストーリー、もしもの物語と初めから提示されているが、時系列が本当に謎な作品。

時期的には、ロビン・フランキー(サニー号はいる)加入後・ブルック前らしくで、ビビ
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